「伝令!伝令!カァァァ!鬼の討伐完了!只今ヨリ事後処理に回レェェェ!栗花落カナヲ及び隠と合流スベシィィィ!案内スルゥゥゥ!」
「え、はっや・・・私来る意味あったの・・・?」
「よ、良かった、十二鬼月と会わなくてすんだ・・・」
「山田くん、今は会わなくても今後会う可能性あるんだからね」
「ちょ、シロ顔こええ!」
まったく、明日は我が身なんて言葉があるんだから安心なんてしちゃいけない。そういえば結局十二鬼月だったんだろうか?まあ、落ち着いたら誰かに聞こう。栗花落カナヲ・・・カナヲちゃんは胡蝶さんの継子の子か。会ったことも話したこともあるから多分大丈夫だろう。今回も陽太郎が先導してくれるし迷うことは無い。ありがとう陽太郎。
「・・・あ、カナヲちゃんいた」
「ああ、シロさん。早速ですが怪我人を皆蝶屋敷へ運んでください」
「了解、任せて。山田くんは1人でも大丈夫?」
「おう!大丈夫!」
こんなときの血鬼術だ。歯車を生成し、地面と水平にして怪我人をその上に乗せる。作り放題だし横移動なら楽だから何人だって運べるのだ。真っ直ぐ飛ばせるから怪我への負担も全くない。人や物を運ぶのに便利だから私の血鬼術は汎用性がかなり高いと思う。
「あれ、金髪なんて珍しい」
「!?んーーー!!うぅーーー!!」
「ん?なあに?」
「んううんううう!」
「もしかして、私のこと知らない?」
包帯でグルグル巻きにされている、この時代には珍しい金髪の子に話しかけたら凄い青ざめた顔をされた。何かを言いたそうだけど包帯のせいで何を言っているか分からない。でも、私を見て恐怖を感じているような気配を感じたから、もしかしたら私の事を知らない上に鬼であることに気づいたのかと予想する。案の定、私の事は知らないと首をブンブン縦に振った。
「ああ、それなら安心して。私は鬼だけど鬼殺隊公認だし、ちゃんと鬼殺隊の一員だから。敵じゃないよ」
「ん・・・」
そういうと、納得したように大人しくなった。信じてもらえてありがたいけど、ほいほい人を信じるなんてこの子は簡単に騙されそうで心配になる。まあ信じてもらえたし、歯車に乗せて他の怪我人も同様に乗せていく。歯車で頭上が埋まりそうだ。
蝶屋敷につき、アオイちゃんに案内されて怪我人を1人1人ベッドに寝かせる。最後の1人である金髪の子をベッドに寝かせた所で一息をついた。他の隠の人が残りの怪我人を全て運んできたらしい。人目につかないようにしたせいで、ここまで来るのに時間がかかってしまったからもうとっくに日が昇っている。
「あの・・・」
「え?ああはい、なんですか金髪くん」
「金髪くん・・・あの、我妻善逸です」
「そうですか。シロです」
「シロさん、ちょっと聞きたいことがあるんですけどいいですか?」
「いいですけど、怪我が酷いのにお喋りして大丈夫なんですか?」
「薬が効いてるせいか痛くないんで大丈夫です」
ベッドに横になっている我妻くん・・・我妻くんって言いにくいな。善逸くんでいいや。善逸くんはこちらをじっと見て話しかけてきた。聞きたいことの見当は大体ついているけど、満身創痍なんだし休んだ方がいいのに。
「鬼だけど鬼殺隊って言ってましたよね?どうやって入ったんですか?」
「うーん、正確には、最初は協力関係だったの。私、慶応産まれで鬼になったのは明治前半なんだけど、鬼になってからは人を喰わずに鬼だけ喰ってたのね。それを知ったお館様が私に協力関係を持ちかけてきたわけ」
「慶応!?慶応産まれなんですか!?」
「そうだよ〜。四捨五入したら50歳になっちゃう。」
「な、なるほど・・・でも、なんでお館様?はシロさんが20年人を喰ってないことを知ってたんですか?」
「鬼になってすぐに、人だった頃に知り合った隊士と再会してね。当時のお館様・・・つまり、先代ね。先代に報告してそれからずっと監視してたみたい」
まだここは前提部分なのだけれど、善逸くんは既に呆然としている。50年なら普通に人が生きられる年齢だけど、私の見た目は10代だから見た目と生きている年数の違いのギャップが酷いのかもしれない。でも鬼なんてそんなもんなんだけどなぁ。
「で、普通に協力関係だったんだけどなんだか隊士と仲良く?なってきちゃって。色々あって炎柱の人に鬼殺隊に入ればいいって勧められたのよ。でも、どうせお館様に断られるだろうって思ったら認められちゃって」
「そ、それで鬼殺隊に入ったと・・・」
「うん。まあ私鬼だし、その辺の鬼には負けない自信があるからね。何かあったら善逸くんのことも助けてあげるよ」
「えっ本当ですか!?お願いしますっゲホッ!」
「ああほら、もう横になった方がいいわ。時間がある時にお見舞いに来るから寝なさい」
「あい・・・」
そういえば、少し前にあった最終選別に通った子には私の存在を伝えられていないのかもしれない。何人いるのか分かんないけど、その子たちにも伝えておかないと・・・。
先代のお館様から今のお館様にシロのことが伝えられていたの、やっと書けた
遊郭編にシロを同行させるか
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させる
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させない