手紙をチュン太郎に送って貰った炭治郎は返事がいつ頃来るか考えていた。下手したら返ってこないかもしれないが、善逸から聞いた話では優しそうな人との事だったため無視される可能性は少ないだろう。
「カァァァ!カァァァ!オ前ガ竈門炭治郎カ!」
「うわっ!びっくりした!は、はい!俺が竈門炭治郎です!」
「オ前ガ手紙ヲ送ッタ者カラの伝言ダァァァ!今スグ向カウトノ事ォォォ!」
「えっ!今すぐですか!?分かりました!玄関で待ってますと伝えてください!」
「承知ィィィ!」
窓から突如入ってきた鎹烏に驚いたものの、それ以上に鎹烏が発したことに驚いた。手紙が返ってくるかどうかさえ不安だったのに、まさか今すぐ来てくれるなど少しも思っていなかったのだ。
「善逸、俺ちょっと外行ってくる!」
そういうと、禰豆子に声を掛けてから禰豆子が入っている箱を持って部屋を飛び出した。
「カァァァ!カァァァ!竈門炭治郎ヨリ伝言!玄関デ待ッテイルトノ事ォォォ!」
「えっ玄関!?もう着いちゃうんだけど心の準備させて!」
「人ヲ待タセル気カァァァ!」
「正論だ!」
烏にすら正論で論破された。なんだか心が折れそうだ。本当は玄関についてから心の準備をするつもりだったのだが、玄関にいるのならあと1,2分でついてしまう。今にも心臓が飛び出そうなほど心拍数が大変なことになっている。白目を剥きそうになったとき、蝶屋敷の玄関が見えて同時に少年が立っていることに気がついた。一瞬思考が停止し、数十Mあった距離をひとっ飛びして目の前に着地した。・・・正確には、10Mほど距離があるが。
「た、たん、炭治郎くん!」
「え・・・シロさん!?シロさん鬼だったんですか!?鬼の隊士ってシロさんなんですか!?あとなんでそんなに遠いんですか!?」
「だ、だって私自分が鬼だってこと隠してたし、絶対に幻滅されると思ってるんだもの!近づいて拒絶されたらどうしようって思うとこれ以上近づけないの!」
「しませんしません!大丈夫です!落ち着いてください!」
「うわぁぁぁん!炭治郎くんがこんなにも良い子!」
その場で泣き崩れた。こんなに泣いたのはかつての家で写真を見た時以来だ。路上で泣き伏す私に近づいた炭治郎くんは、私の背に手を当てて摩り出した。ああ、炭治郎くんが本当に良い子・・・!幸せに暮らしてて欲しかったのに・・・!
「あら、シロさん。どうしたんですかこんなところで」
「あ、しのぶさん!」
「こぢょうざんんんん」
「・・・もしかして、お二人は知り合いなのですか?」
「はい!数年前にシロさんにお世話になってたんです!」
「なるほど・・・では、積もる話もあるでしょうし中に入ってください。血鬼術があるとはいえ、ずっと外にいるのはシロさんにはつらいでしょう」
「あ、す、すみません!俺、気付かなくて・・・!」
玄関での騒ぎを聞きつけた胡蝶さんが出てきて、瞬時に私達が知り合いであることを見抜いた。ちょっと引いた目をされた気がするが見なかったことにする。いつ誰が通るかわからないし、中に入れて貰えるのはありがたいから遠慮せず入る事にした。
シロちゃん大パニック
遊郭編にシロを同行させるか
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させる
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させない