今日は胡蝶さんの研究のお手伝いをしに蝶屋敷へ行く日だ。お手伝いといっても、血とか肉とかを提供するくらいだけど。肉・・・削ぎ落とすんだよなぁ・・・。まあ、私は珍しく藤の花に耐性があるから研究する必要があるのも分かる。今後そういう鬼が出てきたら胡蝶さんの毒が効かない可能性があるからね。でもやっぱり肉を削ぐのは心にくるんだな、肉体的に痛くないとはいえ心が痛くなってくる。
「ああ、シロさんいらっしゃい。いつもありがとうございます、中へどうぞ」
「お邪魔します。あ、昨日の夜鬼狩って来たので、ついでに血を取ってきました。いりますか?」
「いいのですか?助かります」
ちなみにだけど今は昼。直射日光じゃなければ日中でも歩き回れるから自主的に出歩くようにしている。・・・まあ、傘代わりの歯車がないといけないから人通りは歩けないのだけど。思考を若干明後日に飛ばしながら、昨日の夜に狩った鬼の血を胡蝶さんに手渡して中へ入った。
胡蝶さんの研究室に入り、注射器で血を採ってナイフで肉を削ぎ落とした。これは何度やっても慣れない。胡蝶さんは少し申し訳なさそうにするけど、私がやりたくてやっているだけだからあまり気にしないで欲しい。あ、私別にマゾじゃないからね!?研究のためだから!・・・と、私が出来ること(血肉の提供)が終わったため、家に帰ろうとして研究室を出た。ら、どこからともなくドドドドドという音が聞こえてきた。誰かが廊下を走っているんだろうか・・・?
「っ!姉貴ーーー!!!」
「!?い、のすけ!?」
ドシーン!とでも擬音がつきそうなほどの勢いで、首から上が猪の男の子・・・伊之助が背中に頭突きをしてきた。この程度でふらつくほど体幹は弱くないが、今にも卒倒しそうだ。山田くんに猪のお化けに襲われたと聞いた時点でこの可能性を考えていたが、やっぱり鬼殺隊に入っていただなんて・・・。
「姉貴、姉貴、姉貴!!」
「・・・伊之助、大きくなったねぇ」
「姉貴、今までどこ行ってたんダヨ!」
色々言いたいことはあるが、なんだか伊之助が喉を痛めているような声をしている。おそらく入院(?)して治療中だろうし、無理をして欲しくないから部屋に戻るよう言ったのだけれど私にしがみついたまま離れようとしなかった。
「どうしたの、伊之助?」
「・・・手、離したらまたどっか行っちまうダロ」
「えっと・・・1つだけ、聞きたいんだけど。伊之助、私のこと嫌いじゃないの?幻滅したり軽蔑したりしてないの?・・・私、鬼だよ?」
「よくわかんねーけど姉貴は姉貴だ!関係ネエ!」
私は鬼だというのに、一年弱しか共にいなかったのに、あんな別れをしたにも関わらずまだ姉といってくれていた。慕ってくれていた。こんなにも嬉しいことがあるだろうか!
「そう、そうなの・・・そうね、私、お姉ちゃんだものね。ごめんね伊之助、置いていったりして。もうあんな事しないからね」
「本当か?・・・まあ、絶対に追いかけるケドナ!俺あん時よりは強くなったんダ!」
「ふふ、そうなの?伊之助の体調が良くなったら、久しぶりに稽古しましょうか。楽しみね」
「!!」
・・・鬼の私が、こんなに幸せに暮らしていていいのだろうか。いや、今は考えるのはやめよう。姉の私がいて弟の伊之助がいる。それだけでいいじゃないか。
色々葛藤とかあったはずなのに、伊之助が真っ直ぐすぎて卑屈になる余裕すらなかったシロちゃん
結構サラッと再会したぞ。多分伊之助は半泣き
遊郭編にシロを同行させるか
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させる
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させない