「うう、ごめんなさい・・・勝てなかった・・・」
「いえ!俺達の勝利ですよ!上弦の参にも関わらず誰も死なせなかったんですから!シロさんだってちゃんと生きてますし!」
「私は鬼だもの・・・そう簡単には死なないわ・・・」
「いや君!頚をへし折られて日光に晒されそうになっていただろう!」
猗窩座がいなくなり、太陽の全体が見えるような時間になってもなお私は木陰で蹲っていた。三角座りをして顔を膝に埋めている状態である。面倒な落ち込み方をしていると自覚はしているが、これが落ち込まずにいられるか。炭治郎くんと煉獄さんはフォローしてくれているし、善逸くんは心配そうな目を向けてくれているけども悔しくて悔しくて死にそうだ。穴を掘って入りたい。ちなみに伊之助は黙って私の背中に張り付いている。炭治郎くん曰く、目の前で私が燃えるところを見てショックだったのでは無いかとの事だった。すごい、炭治郎くん伊之助のことよく分かってる。
「すみません、後回しになっていて。大丈夫ですか?」
「大丈夫です!ありがとうございます!」
「乗客の避難は終わったので、怪我の治療に・・・って腹!大丈夫じゃないじゃないですか!」
「いや、えっと、呼吸で塞いだので出血は止まってます!」
乗客の避難誘導をしていた隠の人が戻ってきた。炭治郎くんが対応をしていたが、炭治郎くんのお腹の出血をみた隠の人は大層驚いていた。一応出血は止まっているものの治療が必要だということで、全員(私と煉獄さんは除く)隠の人におんぶして貰って蝶屋敷に搬送されることとなった。私は日光の下に出られないから夜までここで待機だ。悲しい。
「嫌だね!姉貴も来い!」
「あのね、伊之助、私は日光浴びられないから・・・」
「それなら俺もここに残る!」
ドンッ!という効果音が聞こえそうなほど堂々と伊之助が言った。さっきまで静かだったのにいきなりどうしたのか・・・。伊之助曰く、放っておいたら死にそうだとの事らしい。やだ、信用なくなってる?
「置いていかねえって前に言ったのに、俺を置いていく所だったろ!」
「あ、ああ、ごめんね伊之助・・・確かに・・・」
確かに、私は猗窩座と心中しようとしていた。置いて行くどころか置いて逝くところだったのだ。でも、疲れている伊之助を早く休ませてあげたいし・・・と思ったところで、煉獄さんに羽織を掛けられた。
「シロは直射日光でなければ大丈夫なのだろう!それなら俺の羽織を頭から被るといい!ああ、心配なら傘を買ってこよう!歯車を浮かべるよりは人目を気にしないで済む!」
「あ、ありがとうございます!でも傘は大丈夫です!」
確かに、直射日光でなければ大丈夫なのだった。さっき炙られたばかりだったから忘れていた。今の時間は雲がないから待機するしかないと思っていたけれど、この羽織をかぶって隠の人におんぶして貰えば移動出来そうだ。
彼シャツならぬ彼羽織(彼ではない)
遊郭編にシロを同行させるか
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させる
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させない