2度の人生と1度の鬼生   作:惰眠勢

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第73話 弱点

 

「シロの弱点か?」

 

 

 俺と禰豆子対シロさんの模擬戦をした翌日、今度は俺と禰豆子と善逸と伊之助の4人対シロさんの模擬戦をした。結果はもちろんボロボロだ。しのぶさんの所でやったような鬼ごっこや、血鬼術なしの普通の組手でも全く勝てなかった。そんな日がしばらく続いたため、様子を見に来て稽古をつけてくれた煉獄さんに善逸がシロさんの弱点を聞いて上記に至る。

 

 

「はい!だってこのままじゃ絶対勝てないじゃん!もうなんでもするから勝ちたい!シロさんの弱点教えてください!」

「善逸、さすがにそれは少し卑怯じゃないか?」

「何言ってんだよ炭治郎!敵を倒すには情報収集は欠かせないだろ!?シロさんは味方だけど、模擬戦では敵!敵の弱点は知っておくべきだ!」

「いや、まあ、そうかもしれないけど・・・」

「そもそも伊之助はシロさんの弱点知らないのか!?」

「知らねえ!」

「胸を張るな!」

 

 

 ワーワーと善逸が叫んでいるが、そう言えば俺もシロさんの弱点を知らない。なんというか完全無欠という表現が似合っているような人だ。弱点なんてあるのだろうか?そう考えていると、顎に手を当てて考え込んでいた煉獄さんが口を開いた。

 

 

「・・・そうだな。確かしばらく前にシロが苦手とするような鬼がいて、宇髄が代わりにその鬼の頸を切ったと言っていた!もしかしたらその鬼の何かが弱点だったのかもしれん!」

「自分で聞いておいてなんだけど、シロさん弱点あったんだ!?教えてください!」

「すまない、金髪少年!俺も詳しくは聞いていないのだ!宇髄に聞けば恐らくわかるだろう!」

 

 

 宇髄?という人は誰だろう。というかシロさんに弱点なんてあったのかと衝撃を受けた。苦手な鬼というのは、血鬼術の相性ということだろうか?だとしたらもしかしたら参考にはならないかもしれない。

 

 

「その、宇髄さん?という方は今どこに?」

「それも知らん!が、シロと宇髄は仲がいいようだからシロなら知っているかもしれない。シロの家にでも行って居場所を聞いてきたらどうだ?今日は陽射しが良いしきっと家にいるだろう」

「シロさんの弱点を知るためにシロさんの家に行くのか・・・」

「よし、紋逸!権八郎!姉貴の家に行くぞ!」

「そうだな!行こう炭治郎!」

「ええ、今すぐか!?」

 

 

 驚いてそう言うと、当たり前だろ!次は勝つぞ!と善逸にも伊之助にも言われたため、引き摺られるようにして稽古場を後にした。もちろん煉獄さんへのお礼も忘れずに。

 何度かシロさんの家に行ったという2人は迷う素振りもせずに山へ向かった。シロさんが住んでいる家がある山だ。ほんのりシロさんの匂いがするから、煉獄さんの言った通り家にいるのだろう。しかし一緒に他の人の匂いもする。誰か来ているのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は少し遡り、シロの自宅にて。炭治郎達が稽古場にいる頃、シロは自宅で食事の用意をしていた。

 

 

「シロー!いるかー?」

「あれ、宇髄さん?」

 

 

 突然外から聞こえたノック音と大声に驚いたシロだったが、その声が誰のものかすぐに判断した。数少ない友人の1人の宇髄天元だ。急いで手拭いで手を拭き、扉を開けて迎え入れた。

 

 

「宇髄さんおはよー!どうしたの?ご飯?」

「ああ、飯食いに来た」

「なんか宇髄さん図太くなったね!まあいいけど・・・。今日は親子丼だよ、どうぞ」

 

 

 そう言って家の中に通し、私は台所に戻った。とはいえ、もうすぐで出来上がるという頃合だったから盛り付けておしまいだ。私は沢山食べるから1人や2人増えたところで問題ないし、いろんな人が食べに来るから食器もその分たくさんある。そろそろ宇髄さん専用の茶碗や箸を買った方がいいかもしれない。そう思いながら宇髄さんと一緒に親子丼を頬張っていた。

 

 

「こんにちはー!シロさんいらっしゃいますか?」

 

 

 2人して親子丼を2,3杯食べた頃、外から炭治郎くんの声が聞こえてきた。善逸くんと伊之助の声も聞こえるし、きっと禰豆子ちゃんもいるだろう。4人が一緒に来るのはもしかしたら初めてじゃないだろうか?

 とりあえず箸を置いて扉を開けた。案の定3人と、禰豆子ちゃんが入っているであろう箱がある。

 

 

「こんにちは、どうしたの?ご飯?」

「あ、いえ!ちょっとお聞きしたい事があって来ました!」

「聞きたいこと?なあに?」

「えっと、その、宇髄さんという方が今どこにいらっしゃるか知ってますか?」

「宇髄さん?・・・中にいるわよ」

「えっ」

 

 

 そう言うと、炭治郎くんだけじゃなくて善逸くんと伊之助が驚いたような声を上げた。とりあえず中に入る?と聞き、3人は顔を見合わせたが中に入る事にしたようだ。お邪魔します!と言いながら中に入っていった。・・・にしても、3人と宇髄さんっていつの間に関わりがあったの?

 

 




更新が遅くなってすみません。ネタ提供の「炭治郎達がシロの弱点を探る」を元に作成しました。ありがとうございます!また、しばらくネタ募集中です

あと、これからもしばらく更新停滞しそうです。でも何故か今作の続編を考えてしまっている・・・書きたい・・・でもまだ今作を完結させたくない・・・

遊郭編にシロを同行させるか

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