ハイスクールD×D'Catastrophe Longinus   作:虚無の魔術師

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今回で序章は終わりです!まとめに入ります。


物語の始まり

今、この場を支配している者は彼だった。コカビエルに並ぶ、いやそれ以上のオーラをわざと放ち、全員に威嚇していたのだ。

 

 

「黒い龍・・・・・アザゼルめ、俺を連れ戻す気か!」

 

 

「そうだ、分かるだろ?自分がどうなるかも」

 

 

スタスタと歩み寄った青年はショットガンを片手で持ち上げる。そしてそのまま銃口をコカビエルの胸元に押し当てて、引き金を引いた。

 

 

 

放たれたのは銃弾ではなく、空気だった。だが、強力な威力の空気はコカビエルを吹き飛ばすには造作もないことだった。

 

 

「・・・・・ごっ、」

 

 

苦しそうに呻き声をあげ、すぐに崩れ落ちるコカビエル。意識を失った事を確認した青年はガシャンッ!とショットガンを鳴らした。そして、首を動かさずに声をかけた。

 

 

 

「フリード、何をしてる。寝たフリはやめろ」

 

 

 

 

 

「・・いやー、お見通しでございますかー。『ボス』」

 

 

そう言って立ち上がったのはフリードだった。木場との戦いが嘘のように爽快とした様子で一誠たちの横を通りすぎていった。

 

 

気絶したコカビエルを片手で掴み上げ、肩に背負った青年。彼は気さくな様子でフリードに声をかける。

 

 

「帰るぞ、フリード。ここにいる必要はもうない」

 

 

「へいーす、了解でござんす!ボス」

 

 

 

 

「ッ、待ちなさい!」

 

 

呆気に取られていたリアス・グレモリーがそう怒鳴る。自分たちの敵であったコカビエルを横取りするかのような横暴が許せなかったのか、彼女の意図はよく分からない。だが、それに対する青年は振り返り、口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・あ゛?」

 

 

たったそれだけ。

 

たったそれだけの行為に底冷えさせる感覚があった。彼が発した声にあったのは明確な拒絶、嫌悪、そして─────、

 

 

 

 

 

 

 

それら全ての負の感情を塗り潰す程、大きな怒りと憎悪。数日前、木場が聖剣に抱いていたモノと同じ、それ以上のモノが全員に向けられた。

 

 

 

この青年はその気になれば、一誠たちを皆殺しにできるだろう。だが、いつまで経ってもしようとしない。それに不安を抱いた彼らに、

 

 

 

「勘違いするな、そこの聖剣使いを貴様らに預けるつもりだからな。役に立つのを無闇に殺すつもりはない・・・・それも出来ないゴミなら生かしてやる価値はないが」

 

 

 

 

その心を読んだのか、不愉快そうにそう吐き捨てた。物騒な事を呟く青年に一誠は殴りかかりそうになる。だが、そうすれば何もかもが終わってしまう。だからこそ歯がみすることしかできなかった。

 

 

 

 

フリードを横に従え、コカビエルを背負った青年は再び一誠たちを見て、言葉を紡いだ。

 

 

 

「さてと、帰る前に自己紹介をしてやる。聖剣使い、今代の赤龍帝、そして悪魔とその眷属ども」

 

 

傲岸不遜。そうとも取れる態度に全員が口を出せる状態ではなかった。反論しない一誠たちに、そして気を失う直前のラインハルトに聞こえるような声で彼は名乗った。

 

 

 

「俺は黒月 練。二天龍を殺した真なる天龍、ヴェルクを宿している、貴様ら悪魔が見下してきた『人間』だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

覚醒した意識と共に目に入ったのは知らない天井だった。俗にいうテンプレと言われるものを知らないラインハルトは髪をかきながら自分が寝ていたと思うソファから起き上がった。

 

 

「・・・・ここは?」

 

 

「起きたか、ライン」

 

 

声をかけたゼノヴィアに掴みかかろうとしたラインハルトは首を傾げた。別に彼女が居た事に疑問がある訳ではない。問題は彼女の服装だった。

 

 

 

「ゼノヴィア、その服装って・・・学生服じゃ、え?」

 

 

そう、彼女が着ていたのは高校の学生服だった。そしてそれが駒王学園のものなのだから、余計にラインハルトは混乱する。

 

 

いや、それ以外にも多くの謎があった。あの青年、黒月

練という人物はどうしたのか、壊れた聖剣はどうしたのか、そもそもイリナはどうしているのか、早口で捲し立てるラインハルトに制止をかける者たちが居た。

 

 

 

「えぇと、落ち着いてくれないかしら。ラインハルト」

 

 

「・・・リアス・グレモリーさん。どういう事か説明してくれませんか?」

 

 

「そのつもりよ。まずは座った方がいいわ」

 

 

リアス・グレモリーに促され、ラインハルトは近くのソファーに腰かけた。眷属の一誠たちも立ったりしている中、ラインハルトは凄いくっついてくるゼノヴィアに少し違和感を感じていた。

 

 

 

 

「───まず、黒月 練は堕天使の組織『神の子を見張る者(グリゴリ)』の構成員の一人ね。だけど彼の普通じゃないの」

 

 

「・・・部長、それって」

 

 

「『真天龍の心核(エフェクション・ヴァンガード)』、神器の中で最高峰の天災の神滅具(カタストロフ・ロンギヌス)の一つを彼は宿しているの」

 

 

 

息を呑む音が聞こえる。無理もない、その神器に宿った存在は、三勢力でも手に負えない二天龍を殺したのだから。

 

 

「・・それと貴方たちの探してた壊れた聖剣だけど」

 

 

 

「あれなら私とイリナが教会に届けた。お前が寝てる間にな」

 

 

「は?オイ待て、イリナ無事だったのか?良かった・・てか寝てる間って、俺はそんなに寝てたのか!?」

 

 

「・・・・・・ざっと一日だな」

 

 

うげぇ!?マジか!!と真っ青になったラインハルト。律儀な性格の彼はゼノヴィアとイリナだけに行かせたことに後悔していたが、理由はそれだけではない。

 

 

 

 

教会の超究極全自動破壊秘密兵器たる師匠が死ぬほど恐ろしいから、だからこそ彼は真面目にしているのだ。

 

 

 

「そしてな、ライン・・・二つぐらい伝えたいことがある」

 

 

「ん?」

 

 

そう思考していたラインハルトにゼノヴィアは気さくに告げた。今の彼にとってはキツすぎる発言を。

 

 

 

 

 

 

 

「教会やめてきた、更に悪魔になった」

 

 

 

・・・、

 

 

・・・・・・、

 

 

・・・・・・・・・、

 

 

 

・・・・・・・・・・・・は?

 

 

 

 

「え?は?ちょえ?え?え?・・・・・・・・え?」

 

 

何を言ったのかよく分かってないラインハルトは一人で混乱(凄いくらいに)している。彼が口にする言葉が全く意味をなしてない程に錯乱していた。

 

 

 

「待って、え?抜けたの?教会、え?いや、ちょっと、待て、悪魔になったって・・・・・ハァ!!?」

 

 

ようやくある程度(理解したくない事実を)理解したらしいラインハルトに詳しいことが話された。何というか、聖書の神の死を口にしたら、許可したらしい。教会ェ・・・・・・・・・。

 

 

「安心しろ、抜けたの私だけじゃなくてお前もだから」

 

 

「安心できない!?何で人の許可をもらわずに───」

 

 

真剣に怒鳴ったが、少しずつ小さくなっていき、途切れる。顔を赤くして憤慨していたラインハルトだったが、今の彼の顔は真っ青を通り越して顔色が気になってくるレベルだ。

 

 

だが、一瞬で顔色の戻した(ただし、異様にひきつった)満面の笑みでゼノヴィアの肩に手を置いた。そして、核心を付く質問をする。

 

 

「なぁ、ゼノヴィア。オレはお前を戦友として、希望を込めて聞くぞ?」

 

 

「ん?何だ、いきなり」

 

 

「──()()()()()()()()()()()?」

 

 

「・・・・・・・・あ」

 

 

そう、彼女 ゼノヴィアは一つの失態を犯していた。単純なものあり、致命的な失態を。

 

 

自分たちの師匠と呼ばれる人物に何も話さずに教会をやめたのだ。彼女自身は忘れてただけのようだが、それがどれ程ヤバイ事なのか、ラインハルトと忘れてたゼノヴィアは知っている。

 

 

 

「「終わったーーーーーーー!!!!」」

 

 

頭を抱えた二人の男女の悲鳴が、オカルト研究部だけではなく、駒王学園に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

この物語の序盤で告げたかもしれないが、改めて告げよう。

 

 

『俺たちは■■■!貴様らから■■を救う為に結成した組織だ!』

 

 

これまでの話は序章、始まりにすぎないのだ。

 

 

『■がいないから、世界をここまで歪んだのだよ!つまりぃ、■を生き返らせればいいのだ』

 

 

三人の主人公が揃った時こそが、物語の真の意味で始動するのだ。

 

 

『■■■■■こそが世界の頂点に立つ者だ。彼女の邪魔は許さん、彼女の願いは我らの願いなのだから』

 

 

つまり、これからだ。

 

 

 

『■■■を見捨てたこの世界を壊してやるゥ!そうだろ、そうするべきだろ!?我が親友、■■ッ!!!』

 

 

 

世界の運命を握る、物語が動き出すのは。

 




最後の主人公 黒月 練。


もしかすると、読者の皆様は気付いてるかも知れませんが、彼は悪魔嫌いです。

堕天使や天使、吸血鬼にですら素直に対応するのに、悪魔に対しては敵意むき出しです。



まあ彼の過去が原因なんですが、
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