「さて、教え子に危害を加える様な輩は駆逐するに限るな。」
周りに犇めく毛玉の怪物の手前にいるものに蹴りを見舞う。
「魔女の使い魔相手に戦えている彼はいったい何者なんだい?」
「御坂先生は喫茶店のマスターさんをしていけど前の日に私達のクラスの担任になった先生だよ?」
「ボクの
「御坂先生が言っていたけど人間は誰しも知らない事や気付いていない事がたくさんあるって。」
「へぇ・・・
そう言ってさやかの腕の中にいるキュウベエはまどかの言葉に目を細めて怪物たちと相対し戦う戒翔を観察する。
「御坂先生はどうしてそんなに平然と戦えるんですか?」
そうして暫くまどか達を護りながら周囲の怪物を蹴散らしていた戒翔に向かってまどかは至極当然な疑問を投げかける。
「・・・そうだなぁ。 俺が大人でまどかちゃん達が子供だからって理由じゃ納得しないだろうし・・・ここを出れたら答えてやるさ。 それまでは少し静かにしていてくれよ?」
そう言うや否や戒翔は二人を小脇に抱えて一気に跳躍する。
「「きゃああぁぁぁぁッ!?」」
「叫んでたりすると舌を噛むぞ?」
急な事に叫ぶ二人を横目に確認して苦笑する戒翔だが、自身の起こしている事自体が彼女達を叫ばしている要因になっている事にまったく気付いていないのである。
「・・・そろそろ手を出して来るかな?」
着地と同時に道なき道を走る戒翔の後ろから毛玉の怪物が追い縋るが、突如上から発砲音と共に先頭を走る怪物が穿たれる。 そしてそれを皮切りにして断続的に発砲音が鳴り響きそれに連なるように次々に怪物たちが駆逐されていく。
「・・・俺達の魔法も大概だが・・・こっちの魔法使いも色々と規格外なのな。」
『それは戒翔と比べたら全然だけど?』
「ナハトは少し黙ってろ。」
未だに混乱する二人を抱えて戒翔は少し離れた場所で観察し呟きナハトがそれに答えるが戒翔は黙るようにと指示を出す。
「危ない所だったわね。 それにしてもあなたは凄いわね?」
「どうも。 この子達の担任をしている教師だが・・・君は三年の巴マミさんかな?」
「あら? 私を御存じなのかしら?」
「見滝原中学二年担当の御坂戒翔だ。 教師の中で君を知らない人はいないと思うぞ? 品行方正なお嬢様」
戒翔たちの前にゆっくりと重力を感じさせない様に下りて来た少女は黄色を主体とした色合いにフリルの付いた服装を身に纏い、左手には少女に似つかわしくないマスケット銃が握られていた。
「あら・・・学校の先生? ど、どどどどどどうしよう!?」
しかし、クールに決めていた筈の表情は戒翔の言葉で一気に瓦解し慌てふためくものに変わってしまう。
「・・・取り敢えずウチの店に来るか?」
そんあ慌てる少女に苦笑しつついつの間にか元の空間に戻っている事を確認して戒翔はそう提案するのである。