妖精の尻尾の音竜   作:ハーフィ

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アニメのフェアリーテイルが終わってしまったぁ!!悲しいよ…!!

小説に全てをぶつける!!


そういえば、今までの試験も天狼島でやってたのかな?

何回も天狼島でやってるイメージあったけど、カナの反応見る限り、実は違う…?

今回は導入の為短いです。


運がいいのは誰?

「暑い…冬なのにすっごい暑い…」

 

水着姿のアミクはギンギンと照りつけてくる太陽の光から逃れるように、影の中に座り込んだ。

 

S級魔導士昇格試験当日である今日。

 

アミク達試験の参加者はハルジオンの港から船で発った。目的地は天狼島。

 

その船の上では、あまりの暑さにダラける面子が多かった。

 

「あたし、溶けちゃうかも。アイスになってハッピーやマーチに食べられちゃうんだ」

 

「まずそう、なの」

 

同じく水着姿のルーシィは寝転びながらも変なことを口走る。頭まで変になったのか。

 

 

「ルーちゃん、だらしないよその格好」

 

「この辺は海流の影響で、年中この気候なんだとさ」

 

「あー、つまり赤道付近に居るのと同じってことだね…」

 

「赤道?」

 

アミクの言葉にレビィが首を傾けた。アミクは何回も来てはいるが、やっぱりこの暑さには慣れない。

 

 

「っていうかジュビア、暑くないの?その格好」

 

アミクはこんな気候でも関わらず厚着でいるジュビアに話しかける。

 

まぁ、彼女は水女なので暑いのは平気なのかもしれない。汗一つかいてないし。

 

「アツくはない。けど…強いて言うなら──グレイ様の裸体がアツい!!」

 

「あぢィ…」

 

ジュビアの視線の先には全裸のグレイが!!

 

「キャアアア!!グレイ、マッパはダメだって!!」

 

『こいつも立派になったもんだなぁ…』

 

アミクが真っ赤になって目を覆いながら叫ぶ。というかウルさん。一体何の話すっか?

 

「キモチ悪ィ~」

 

「ナツ!こっちには来ないでくれるかな」

 

ナツはナツで船酔い中である。

 

「ウェンディもアミクも、酔い止め掛けてくれねーんだよ」

 

「もうライバル同士だからね。ごめんね、ナツ」

 

アミクが申し訳なさそうに言った。そういう彼女はちゃっかり自分に『平衡感覚養成歌(バルカローラ)』を掛けていたが。

 

 

「やだやだ、これから皆敵になるってのに馴れ合っちゃってさ」

 

「アチィ!」

 

「ふんどし!?」

 

これまた水着姿のエバーグリーンとふんどしのエルフマン。こんな所でも漢らしさを意識しているのか。

 

 

「エルフマンを見てるだけで暑苦しい気がする…あ!見えてきた!!」

 

アミクが声を上げると、皆が前方に視線を向けた。

そこには不思議な形の島があった。

 

 

「着いたのか…!」

 

「あれが天狼島!?」

 

「すげぇ形してんな!」

 

「島の上に、島?」

 

全員興奮して騒ぎ出す。

 

「凄い…此処からでも島の辺りの空気に魔力を感じますよ!」

 

 

 

ウェンディ達も感心して言った。だが、ナツはそんな余裕すらないらしい。

 

「う、うぷ…」

 

「ナツ、もうすぐだよ!」

 

アミクは島をじっと見つめた。

 

「何回見ても、まさに聖地って感じがするよ。ね、カナ!」

 

「まぁね。初めて見た時はしばらく見入ってた記憶があるよ」

 

カナも同意してくれた。そこにアロハシャツと短パンを着たマカロフがやって来た。

 

「あの島にはかつて妖精が居たと伝えられていた。そして妖精の尻尾(フェアリーテイル)の初代マスター、メイビス・ヴァーミリオンの眠る地!!」

 

「え?初めて聞いたんだけど、その話」

 

アミクは寝耳に水な話に首を傾げた。

 

「言ってなかったからな。お主が後々試験を受ける事を考えて秘密にしていたのじゃ」

 

「秘密にする必要ある?…まぁ、いいや」

 

納得はしてないが、とりあえず引き下がるアミク。グレイがマカロフの服装を見てツッコミを入れる。

 

「つーかなんだよ、その服!」

 

「だって暑いんだもん!」

 

「服着てないグレイが言う事じゃないよ!!パンツくらい着て!!」

 

アミクが目元を隠しながらグレイにパンツを差し出した。

 

「オッホン。これより、一次試験の内容を発表する!」

 

「来た来た…」

 

「一次試験…」

 

「大体、毎年何段階かに分かれているんだ」

 

メストがそう説明する。 

 

「島の岸に煙が立っておるじゃろう?まずはそこに向かってもらう」

 

そちらに視線を向けてみると、マカロフの言う通り煙が立っていた。

 

「そこには9つの通路があり、1つの通路に1組しか入ることができん。そして通路の先は、こうなっておる」

 

彼がそう言った直後、マカロフの隣に図が現れた。

 

闘が2つ、静が2つ、そして激闘が3つ。それらが通路の先に表示されていた。そして、激闘にはそれぞれ、エルザとミラ、ギルダーツの顔がある。

 

 

「ここを突破できた者が、一次試験合格じゃ!『闘』のルートはこの9組のうち2組がぶつかり、勝った1組のみが通れる。『激闘』は現役S級魔導士を倒さないと進めぬ最難関ルート!『静』は誰とも戦わずこの一次試験を突破できるルート」

 

『激闘』に当たった場合、エルザやギルダーツと戦うはめになる、ということだ。このルートは避けて通りたいものだ。

 

「一次試験の目的は武力!そして、運!!」

 

「運、って…」

 

アミクが思わず出した言葉に同意するように、何人かがポカーンとなる。

 

「運ならいけるかも!」

 

「静を引き当てる確率は、2/9しかないのよ?」

 

「理論的には、最大7組が合格できるってことね」

 

「む、無理だ!ギルダーツやエルザの居る道は突破できねぇ!」 

 

「何弱気になってるのよ!」

 

口々に言うメンバー達。それより、アミクは気になった事があった。

 

 

「そんな所に通路なんてあったけ?それに9つも」

 

「実を言うと、この通路はこれまでの受験者達にも秘密にしていたのじゃ。お主が知らぬのも無理はない」

 

「確かに聞いたことないね…」

 

カナも思い出すように言う。

 

「でも、そうなると最悪4組しか突破できないのかぁ…」

 

「面白れぇ。どいつもこいつもボコボコにしてやるぜ!」

 

「あのねぇ…」

 

 

実際の受験者のレビィよりもガジルの方がやる気になっている。モチベーションが高いのはいいことだが…。

 

「さぁ、始め!試験開始じゃあ!!」

 

「は?」

 

「開始って…」 

 

「此処…海の上じゃないか」

 

 

グレイやロキ達の言う通り、まだ船は岸にすら着いていない。

 

「ニヒヒ」

 

マカロフは戸惑うナツ達を見て意地悪そうに笑った。ナツがいち早く気付く。

 

 

「そう言う事か!!ハッピー!!先に通路を選ぶんだー!!」

 

「あいさー!!」

 

ナツ達が飛び上がって天狼島に向かおうとするが…。

 

 

「んがっ!!」

 

「え!!?」

 

空中で見えない壁にぶつかった。直後、船を囲むように文字が敷き詰められる。

 

 

「術式!!?」

 

ということは、これを仕掛けたのはフリードだ。案の定、フリードとビックスローが船の外で浮いている。

 

「安心しろ、5分後に解けるようになっている」

 

「フリード!!」 

 

「てめぇ!!」

 

フリード達は余裕そうな笑みを浮かべた。

 

「では先に失礼する」

 

「またな、お前らー!」

 

と、島に向かって飛んでいこうとした瞬間。

 

 

「残念でした!!」

 

どこからともなく飛んできたアミクが、2人を海に蹴り落とす。

 

「奇襲成功、なの」

 

「何!?バカな!」

 

「うぺぇ!!?」

 

2人は水を少し飲んでしまったのか咳き込んでいた。

 

 

「アミク!!?なんで外に居るんだよ!!?」

 

グレイが驚いて聞くと、アミクは海に居る2人に体を向け、自分の耳をトントンと突いた。

 

 

「作戦会議なら、もうちょっと遠くでやるべきだったね!!」

 

「…くっ!聞かれていたのか…!!」

 

マカロフが説明している時、フリード達がコソコソと「術式を張って他のメンバーを足止めする」といった事を話していたのを、この優秀な聴力が聞きとっていたのだ。

 

なので、フリードが術式を張る前に船からこっそり脱出していた。

 

「そういうわけで、一番乗りは頂くね!」

 

「お先に失礼、なの」

 

「ずりーぞ、おめーら!!」

 

ナツの不満の声が聞こえるが、気にせずアミクとマーチは天狼島に向かって猛スピードで飛んで行った。

 

 

 

 

 

「…アミク、本当にいいの?」

 

飛んでいる最中、マーチが心配そうに聞いてくる。

 

「カナの事?…全然よくないけど、さ」

 

カナがギルドを抜けるなんて絶対嫌だし、カナに試験を合格してもらいたい気持ちがあるのも本当だ。だが…。

 

「手加減して受からせたって、カナは喜ばないよ。全力で相手するって約束しちゃたしね」

 

そんなことしたらカナは「気遣われた」といつまでも気にするだろう。

 

「それに、カナが落ちちゃっても、私が土下座なりなんなりしてカナを思い留まらせてみせるよ。うん、そうする!!」

 

「前向き、なの」

 

もう覚悟は決めた。決めたが…。

 

「でも、『闘』のルートでカナ達と当たりたくはないな~…」

 

「気まずい、の」

 

それだけを願ってアミク達は岸に着いた。

 

 

「よーし、一番乗りだからよりどりみどり…ありゃ?」

 

9つの通路を見渡すと、1つだけ塞がっていた。

 

「なんで?私達より速く来た人達が居たってこと?」

 

「一体誰、なの?」

 

まぁ、そんなこと言っても仕方ない。まだ通路はいっぱい余ってるし、早く選ぶことにする。通路にはA~I とアルファベットが割り振られており、その中で1つが塞がっている形だ。

 

「どれにする?」

 

「アミクが決めていい、の」

 

「そう言われてもねえ…」

 

とにかく、『激闘』には当たりたくない。狙うなら『闘』か『静』だろう。まぁほとんどの人達が同じ考えだろうが。

 

 

「よし、ここは棒きれを倒した方向に行こうか!」

 

「まさかここで古典的な方法、なの」

 

アミクは適当な棒きれを拾い、それを立てて倒れさせた。その方向は…。

 

 

「C?志望大学の判定だったらもう少しってとこだね」

 

「そういうデリケートなこと言わない、の」

 

受験生の方、申し訳ございません。

 

 

「よし、熊が出るか虎が出るか…」

 

「それを言うなら鬼と蛇、なの」

 

アミク達はゆっくりとCの通路に入って行った。本格的に試験が始まるのだ。緊張する。

 

 

「意外と中は明るいね」

 

「なの。足元気を付けて、なの。アミクは時々ドジるから、なの」

 

「それは…そうだにゃ」

 

しばらく進んでいると、広い空間に出てきた。そして、そこで待ち構えていたのは。

 

 

 

 

「アミクさん!!?」

 

「君達が相手か…」

 

 

「ウェンディ、メスト!!」

 

ウェンディとメストペアだ。つまり、此処は『闘』のルート。

 

 

「そっか、一番乗りは君達だったんだね。どうやったの?」

 

「敵に自分の手内を教える奴は居ないさ」

 

「ア、アミクさんが相手…たとえアミクさんでも、負けられません!!」

 

ウェンディが覚悟を決めた顔をして身構えた。いい顔つきだ。メストも同様に構える。

 

「おっ、ウェンディやメストと手合わせするのは初めてだね。よろしく!!」

 

「あーしも、全力でやってもらう、の」

 

アミクとマーチは不敵な笑みを浮かべた。

 

 

アミク達のS級魔導士昇格試験が始まる。

 

 

 




というわけで、ウェンディたちと戦います。


ミラと迷ったけど、ミラ相手のときの戦い方はほぼプランがなかったため、こちらにしました。
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