でも、今作のはR18なので、ちょっとアレかも。
新作っていうか本編のIFなのでちょっと気になった人は見てみてください。
「大丈夫アミク?」
ルーシィはぐったりしているアミクに心配そうに声を掛けた。
「…大分よくなってきたよ」
アミクは腰を押さえて立ち上がった。
「アタタタタ!!今、ポキッて言った!」
「む、無理しなくていいわよ…」
ぎっくり腰もかくや、というほどの激痛に見舞われしばらく安静にすることにしたアミク。
大分治ってきたと思ったが、まだ完治はしてないらしい。そんなアミクを心配そうに見て、ルーシィはぷりぷり怒りだす。
「もう!ハッピーもやりすぎよ!まったく!」
それを聞いたナツとハッピーはヒソヒソと話しだした。
「止め刺したのルーシィなのにね」
「やっぱルーシィ鬼だわー」
アミクは黙ってノーロさんを手に取ると、頭に青い毛を付けた。そして――――。
「ぐるぐるぐるぐる」
「わわわわわ目が回る~!」
ノーロさんをグルグル回すと、ハッピーも大回転を始めた。
「ぐるぐるぐるぐる」
「き、気持ち悪い…うぷ」
回りすぎて酔ってきたのか、ハッピーが乗り物に乗ったナツみたいになる。
「ア、アミク様…許して…」
「ぐるぐるぐる」
「ごめんなさい…許してくださぁい…」
「アミクも怖ぇ――!!」
「普段キレない人ほどキレると怖いのよね…」
●
ハッピーへの報復を終えたアミクはすっきりとした顔つきでナツ達に質問する。
「ナツ達の方はどうだったの?」
ナツは忌々しそうな顔をして吐き捨てた。
「逃げられちまった!!」
「あの人の魔法が凄く厄介で…木とか草とかに足止めされたの…」
ルーシィもしょんぼりして説明する。
「うーん、あの人の目的はゼレフさんを連れて行くことだから真面目に戦う必要がないのかも――――あ!!ゼレフさん忘れてた!!」
「ゼレフさん!!?」
アミクの言葉にルーシィはギョッとする。
「そーだ、そいつの所に戻ったのかもしれねえ!行くぞ!!」
「ま、待って!ゼレフって、
「知ってるなら話が早いよ。何で狙ってるのかは分からないけど――――」
アミクが悩ましげに言うと、ルーシィは真剣な顔つきで言った。
「
「ホント!!?」
「うん、
アミク達はゼレフが倒れていた所に向かいながらルーシィの話を聞く。
ちょっと前に出くわした七眷属の1人であるゾルディオの話によると、彼らはゼレフを使って世界を魔導士だけが存在し、魔力のない者は生きられない『大魔法世界』というものに変えるつもりらしい。その世界こそ混沌と闇が支配する『魔法』本来の世界だとか。
「壮大な話だなぁ…ゼレフさんが居ればそんな世界を作ることができるの?」
「『黒魔導士』ゼレフならあり得ない話じゃないと思うわ」
「…やっぱり、本物、なのかなぁ…」
ここまで来ると流石にゼレフがあの『黒魔導士』であることは疑う余地はなさそうに思える。
アミクとしては複雑な心境だが…。
「…何にせよゼレフさんを取り返さないとだね」
「うん!
魔力のない人は生き残れないなんて、そんなひどい世界にはさせない。
●
「いねえ」
「遅かったか…」
先程の場所に着いたが、もうそこにはゼレフの姿はなかった。
「もう連れて行かれちゃったんだ」
「ナツやアミクの鼻で追えないの?」
「ダメだ、あいつ何か撒いて行きやがった。ニオイで追えねえ」
「音もダメ。あちこちで音がするせいで絞り込めないよ…」
耳を澄ませたアミクが険しい顔で言う。
「あたしもカナを探さなきゃ」
行動を共にしていたカナとは途中で逸れてしまったらしい。彼女のことも心配だが、攫われてしまったゼレフの事も放っておけない。
「まいったな、少し寝るか」
「フリーダムすぎだよ!?」
やっぱり、ナツは獣か何かではなかろうか。本能的に行動しすぎだと思う。
「今はゼレフを追うのが先よ。さっき話した通り、あいつらはゼレフを使って世界を変えようとしてる」
「世界を変えるってもなー、話でかすぎだっつーの」
「オイラ、魚だけの世界に行きたい」
イマイチ緊張感のないナツ達。
「まぁ…確かに実感は湧かないけどさ」
かく言うアミクも半信半疑ではある。いくらゼレフが強大な魔導士だとしても、世界を変えるほどの力があるのだろうか。
「けどな…このケジメは必ず取る。じっちゃんに手を出したんだ、このまま島を出られると思うなよアイツら」
木の根に座り、怒りを込めて拳を握るナツ。彼の行動原理は大体が仲間が関係している。本能的なナツではあるが、その本能にも『家族を傷つけるヤツは許さない』という思いも組み込まれているのだ。
その時、ルーシィが「そっか!」と声を上げる。
「あいつらきっと船かなんかで来てるハズ!!さっきの女の人、ゼレフをマスターの元に連れて行くって言ってたでしょ?」
「そういや言ってたね―――あ!つまりその船を見つければそこにミスターハゲスも居るし、ゼレフさんも居る!一石二鳥ってことだね!!」
アミクが叫ぶように言うと、ルーシィも大きく頷いた。
「そーゆーこと!…今、なんて言った?」
ルーシィはハッピーの方を向くと頼んだ。
「ハッピー!空からあいつらの船を探すのよ!!」
「オイラ、もう魔力切れちゃったみたい」
「それじゃあただのネコちゃんねー!」
さっきアミクと共闘した時に魔力をたくさん使ったからだろう。
「だったら一旦、じっちゃんとウェンディ達のトコ戻るか。シャルルとマーチに頼むんだ」
「そうだね」
マカロフの容態も気になる。アミク達はウェンディ達の所に戻ることにした。
そこに。
「アーミークー!!」
マーチが飛んでやって来る。
「やっぱり心配で来ちゃった、の」
「あ、マーチ。ちょうど良かった!」
「近くにウェンディ達も居る、の」
好都合だ。ここのまま合流しよう。
その時、アミクはある事を思い付いてナツ達に提案する。
「皆、ウェンディ達と合流して少し待ってって。私とマーチは敵の船とキャンプを探してくるから」
「キャンプ?…あ、そっか。そこに他の皆も居るよね」
キャンプに戻って態勢を立て直すべきである。それに、キャンプには医療用具も置いてあるはずなのでマカロフをそこで安静にさせた方がいいだろう。
「じゃ、行ってくるね!マーチ!」
「なのー!」
「ちょ、ちょっと!急ぎすぎじゃない!?」
善は急げとばかりに飛び立つアミク達を、ルーシィ達は見送る事しかできなかった。
●
上空からキャンプを探すアミク達。
「キャンプも襲われてる可能性もあるし、早く見つけないと…」
流石に、キャンプに何人か残ってるとは思うので、襲撃に遭ったとしても持ちこたえてくれているとは思うが…。
「――――!マーチ、回避!!」
「なのっ!!」
アミクの鋭い警告に疑うこともなく横に避けるマーチ。
直後、アミク達がいた空間を鳥のような生物が横切っていく。もう少し遅かったらあの鳥と衝突していただろう。
「何アレ…」
「あんな鳥、見たことない、の」
「いや、鳥というか…」
それは翼の生えた獣だった。得体のしれない、不気味な感じがする。その獣は反転すると再びアミク達に向かって来た。
「邪魔しないでよ!『音竜の咆哮』!!」
咄嗟にブレスを放つと、獣はそれに直撃する。そして、そのまま撃墜されてしまった。
「…ん?」
その様子を見届けていたアミクは下の方に誰かが居る事に気付く。
銀髪のリーゼントに眼鏡をしている男性。ニヤけた笑みを浮かべながらこちらを見上げている。
「あいつも、
「だろうね。しかもあの魔力からして七眷属とかいう人だと思うよ」
此処で会ったからには倒しておくべきだろう。アミク達はゆっくりと地面に降りた。
「おやまあ、これはこれは美しい
やたら気障ったらしい口調で話す男。
「
「その通り。オレは
メガネの男――――ラスティローズはそう名乗るとまた気障なポーズをとって語りだす。
「君とオレがこうして出会ったのも、何かの縁。しかし、オレ達は互いに戦い合う
やっべぇ、このキャラめんどくせえ。
「そして、君がオレに敗北するのもまた、
「一夜みたいなことを言ってる、の」
マーチも呆れたように彼を見る。ラスティローズは見下したようにアミクを見た。
「光栄に思うがいい。このオレに倒されることを。君の敗北が、オレの偉大さを語り継いでくれる」
「じゃあ貴方が負けたら貴方の汚点が語り継がれることになるのかな?」
アミクの返しにラスティローズは眉をピクッとさせた。
「―――君が勝てるわけがないだろ」
「決めつけはよくないよ?」
アミクはコテン、と首を傾げると――――不意打ち気味に殴りかかる。
「『音竜の響拳』!!」
「左手に宿りしは、全てを退ける黄金の盾!」
しかし、ラスティローズの左手に盾が出現して、それに防がれる。
「え!?何!?『換装』!?」
エルザのように武器を別の空間から出し入れできるのだろうか。
ラスティローズの行動はそれで終わらない。
「出でよ、守護聖獣『迅雷のベルクーサス』!!」
何もない空間から二本の角を持つ巨大な怪物が現れた。
「召喚魔法!?二つの魔法を使えるの!?」
『換装』に『召喚魔法』。エルザとルーシィを合体させたようなものだろうか。
…めっちゃ強くね?
「そんなチンケな魔法じゃない。オレの魔法は…」
ラスティローズは両腕を広げるとーーーその間に連なるようにメガネがいくつも出現した。
「想像力そのもの。
つまり、彼が想像したものを具現ーーー生み出すことができる魔法。
「で、デタラメ、なの!」
「また
冗談めかして言うアミクを小馬鹿にするように、ラスティローズは鼻で笑ってきた。
「あの方こそ、至高の魔導士。オレ達に
「嘘…!」
それは驚いた。バラム同盟の一角を担う闇ギルドのマスターだから只者ではないだろうが、まさかそこまでだとは。
「あの方が創る世界は素晴らしい。魔力のないクズは存在せず、オレ達のような優秀な魔導士が支配する世界!それこそ、オレ達の
ラスティローズは狂ったように哄笑した。
「…そんな世界はやだな」
この世界は魔力を持つ者も持たない者も、互いに助け合い、尊重し合って生きている。どちらかが欠けては、アミクの好きな世界ではない。
「それに、私は魔力がなくたって頑張って生きている世界を知ってる」
以前、アミク達が大冒険したエドラス。今では魔力が消えた世界。彼らはたとえ魔力がなくたって逞しく生きて見せると誓った。そして、彼らならそれを成し遂げられると確信している。
「魔力がないからダメだとか、魔力があるから偉いだとか…ホント、くだらない」
「お前らには理解できないだろうな。魔導の深淵を覗いたこともない小娘如きには」
ラスティローズの口調が少し荒くなった。彼は何か思い出したのか、アミクを見てニヤッと笑う。
「
「…」
肯定する必要もないので黙っていると、ラスティローズは「ハッ」と嘲笑した。
「でも、使い手がクズだと宝の持ち腐れだな」
「お前に人をクズ呼ばわりする資格なんてない、の!!」
アミクを馬鹿にされてカッとなったマーチが叫ぶと、初めてマーチがいることに気づいたかのようにマーチを見る。
「あれ?ネコが魔法を使うんだ?烏滸がましいな」
嫌悪感も入り混じった表情で吐き捨てて、ラスティローズはベルクーサスに命じた。
「やれ、ベルクーサス。奴らに
その命令と共に、ベルクーサスは動き出した。見かけによらず俊敏な動きでアミクを叩き潰そうとする。
「…っ『音竜壁』!!」
壁を張って防御。しかし…。
「うわっ!?」
少し耐えていたかと思うと、音の壁を突き破って拳を突き入れてきた。間一髪でそれを躱す。
「とんでもないパワー…!」
「ベルクーサスはオレの守護聖獣の中でも最強クラスだ!お前なんかじゃ、相手にならないよ」
今度はなぎ払いを仕掛けてくるベルクーサス。
「それは…」
しかし、それに対してアミクは余裕そうな笑みを浮かべ。
「どうかな!!」
その腕を蹴り上げた。衝撃波によって弾かれ、腕が跳ね上がる。
「なにっ!!?」
「『音竜の
体制を崩したベルクーサスに両腕を振るう。そこから発生した衝撃波がベルクーサスを遠くに吹っ飛ばした。
「ベルクーサス!!?」
「『音竜の…』」
つい、ベルクーサスの方を向いてしまったラスティローズに向かって駆け出す。
「『
抉るように腕を振るうと、こっちの攻撃に気付いたラスティローズが焦る。
「オ、オレは冥界の王!!この腕は全てを切り裂く漆黒の剣!!散れ、闇の彼方へ!!」
彼がそう言うと、彼の腕が黒い魔物のような腕に変化し、その鋭い爪をアミクの攻撃に合わせて振るってきた。
「ぐっ…!」
「いたっ」
その結果、ラスティローズの黒い腕が折れ、アミクの腕も斬り裂かれて傷ができた。
「『音竜の咆哮』!!」
「ぐあああっ!!」
それで終わることはせずに追撃。ブレスがラスティローズを巻き込んで吹っ飛ばす。
「うぐ…」
「やっぱり、本体はそこまで強くなさそう、なの」
マーチはそう言うが、こういう類の魔法の持ち主で、本人がここまで戦えるのはかなり厄介な方であるのだが…。ちょっと感覚がマヒしてるのかもしれない。
「くっ…!ベルクーサス!!」
ラスティローズが呼ぶと、先程吹っ飛ばされたはずのベルクーサスが突っ込んで来た。
「がっ!!」
横から突進してきたため、気付くのが遅れたアミク。ベルクーサスの太い腕がアミクを叩き潰してしまった。
「アミク!!」
木の後ろから見ていたマーチが叫ぶ。
「うぅ…」
ダメージのせいでまともに動けず倒れ込んだままのアミク頭を、ラスティローズの足が押えつけた。
「クズが一丁前に付け上がりやがって!!テメェもあいつらみたいな目に遭わせてやろうか!!」
「あいつら…?」
アミクが反芻すると、ラスティローズは見下した笑みを浮かべた。
「さっきもゴミを2人ばかりぶちのめしたところだったんだよ。魔導士なのに脳筋そうな奴と、尻がるそうなメガネの女」
「…エルフマンとエバさん…?」
脳筋な人はともかく、メガネをしている女性はエバーグリーンしか思いつかない。
「あいつ等の魔法も目を見張るものがあったが、オレの圧倒的な魔法の前に散っていったよ。
アミクは黙ったまま俯いている。ラスティローズはそれを恐怖に震えているものだと思い、愉悦で口の端を吊り上げた。
「お前も華々しく散れ!!」
この美しい少女を血塗れにして芸術を作り上げよう。それが、オレのせめてもの
ラスティローズはベルクーサスに命じようと腕を振り上げた、その時。
「えいっ」
アミクがラスティローズの足を払いのけ、後ろに転がる。
「なに…」
「『音竜の―――』」
そして、小さく叫んだ。
「『足跡』!!」
「うおおおああああ!!?」
突然、ラスティローズの足元から衝撃波が発生する。彼は吹っ飛ばされて木にぶつかった。
「な、なんだ…!?」
主人の危機を察知して、ベルクーサスはアミクに向かって拳を振り上げた。しかし――――。
「『音竜の
「ギャアアアアア!!!」
アミクが音を纏った拳を叩きつけると、ベルクーサスの体が痙攣して――――。
ドゴォン!!
粉砕した。
「なっ…!!?」
ラスティローズは開いた口が塞がらなかった。ベルクーサスが、あんなか弱そうな小娘のパンチ一発でやられるなんて。
もちろん、普通のパンチではないが。
「さてと…まだ、終わったわけじゃないよね?」
アミクは反動がある事を悟られないように既然と立って見せた。
「私、ちょっと怒ってるんだよ。仲間を傷つけられてさ」
そう言い放つアミクからは、確かに怒りのオーラが漂っているように見えた。
ラスティローズは震えてしまった。興奮でも歓喜でもない。
生物の本能の一つ。生存にも必要不可欠な感情。
それは『恐怖』。
(こ、このオレの
こんな小娘に自分は恐怖を感じているのか。
こんなの、自分のマスターぐらいにしか抱いていなかったのに。
だが…。
(…悪くない)
ラスティローズは不気味な笑みを浮かべた。その笑みを見て嫌な予感がするアミク。そして―――。
「恐怖がオレの想像力をかき立てる!!いでよ!!ブリティアの亡霊たちよ!!妖精の魂を喰らえ!!」
突如、ラスティローズを中心に亡霊が大量に現れ、アミクに殺到して来たのだ。
「きゃああ!!?オバケ!!?」
ラスティローズの恐怖を具現化した亡霊。それらがアミクに纏わりついて動きを封じてくる。
反動によって動きが鈍っているアミクはそれを振り払う余力もない。
「アミク・ミュージオン…流石は
ラスティローズは余裕を取り戻して、アミクを睨んだ。
「お前を消したら次は片割れの方を片づけてやる!確か――――ナツとか言ったな?」
「…!」
ラスティローズはアミクが反応したのを面白がって喋り出した。
「いや、お前は生かしといて
アミクをどう苦しめようか考え出すラスティローズ。容赦なく相手を叩き潰すために残酷な思考に陥る。
そんなラスティローズに向かってアミクは静かに、かつ短く言った。
「――――貴方がナツに勝てるわけないでしょ」
それを聞いた瞬間、ラスティローズの頭にカッと血が上った。
「オレを見下すなああああああ!!!」
ラスティローズは腕を漆黒の剣に変化させて、アミクの胸を貫こうと振りかぶった。
「いやー!!」
見ていたマーチが飛び出そうとするも、もう遅い。その鋭い爪が、アミクの胸に突き立とうと――――――
「『
瞬間、アミクから眩い光が放たれた。
「ぐあああっ!!目がぁ!!」
至近距離で光を見てしまったラスティローズが目を押さえる。
アミクに纏わりついていた亡霊が成仏するように消えていく。
「油断大敵、だよ!!」
そして、目を押さえて苦しむラスティローズに向かって駆けだす。
だが。
「お前がなァ!!」
すぐに復活したラスティローズが両腕をバッと広げた。
「いでよ!!! ディンギルの塔!!!愚かなる妖精にその悲しみの全てをぶつけ、土に還れ!!!」
唐突に地面から巨大な塔がせり上がった。
「いやっ!!」
アミクは両手両足を塔に取り込まれてしまい、動きが封じられる。
「にゃあああ!!あーしまで!!」
そして、飛びだしていたマーチも体を取り込まれてしまっていた。
「と、取れない!!」
もがいてみるも、がっちり取りこまれているせいで、抜けない。
「フハハハハハッ!!!」
それを見たラスティローズは高笑いをした。これで奴らを葬り去れると喜ぶ。
しかし。
それで諦めるアミクではなかった。
「~♪『
まずは自分に
「『音竜の
自分の周囲に思いっきり衝撃波を放って塔を破壊。マーチも一緒に救出。
「バカなっ…!!?」
まさか、抜けだされるとは思わずに唖然となるラスティローズ。
「『音竜の…』」
空中で両手をラスティローズに向ける。両手に音が集まって来る。
「… !ベルクーサス!!」
ラスティローズはベルクーサスを具現化した。自身は黄金の盾を具現化させて構える。
(これで防ぎきる!!)
アミクとラスティローズ。互いに一瞬だけ目があった。
次の瞬間。
「『
両手から巨大な音の塊が射出され、凄い勢いでラスティローズ達に迫る。
それはベルクーサスの腹部をあっさり貫き、その後ろに居たラスティローズに直撃した。
その途端。巨大で強烈な衝撃波が発生する。
「ぎあああああああ!!!?」
盾など無意味だ、とばかりに盾を粉砕し、ラスティローズを大きくぶっ飛ばした。粉々に砕けた眼鏡が地面に落ちる。
その直後に、ラスティローズも地面に落下した。
白目を剥いており、完全に気絶している。
「きゃぷっ!?」
アミクは恒例の着地失敗。前のめりに転んでしまう。
「ヴィ、
倒れた状態でVサインをするアミク。その顔は晴れやかだった。
「相変わらず、締まらない、の」
翼を生やして浮いていたマーチがため息を吐いたのだった。
アミクは見事、ラスティローズを撃破した。
新作もよろしくお願いします・・・。