妖精の尻尾の音竜   作:ハーフィ

116 / 202
もうすぐですね。終わるの。


終結の悪魔の心臓(グリモアハート)

いつの間にか、雨は止み、眩いが優しい光を放つ太陽が海から昇っていた。

 

「終わったな」

 

「ああ…」

 

「私達、勝ったんですね」

 

今度こそ気を抜くグレイ達。ハデスを倒した今、彼らの中は達成感で満ち溢れていた。

 

あのエルザも、鎧を普段通りのものに換装し、一息つく。

 

 

「いたたたた!!もう無理!!動けない!!てか動きたくない!!」

 

「だ、大丈夫アミク…?」

 

アミクは大の字に倒れて幼児退行していた。彼女に至っては今までずっと戦い通しだったのだ。

 

(参考までに…アズマ戦→雑兵戦→ザンクロウ戦→ウルティア戦→華院戦→ラスティローズ戦→ブルーノート戦→カワズ&ヨマズ戦→ハデス戦…)

 

かなりのハードスケジュールだったのだが、その全部の疲労が一気に来てる気がして体がまともに動きそうにない。

 

(途中休憩もしたはずなんだけどなぁ…)

 

精神的な疲労だろうか。まぁ、なんにせよもう終わったのだ。今度こそ。

 

アミクは微笑ましげに見下ろしてくるルーシィに手を伸ばす。

 

「ルーシィー立ち上がれなーいー助けてー」

 

「はいはい」

 

アミクはルーシィの手を借りて何とか立ち上がった。

 

後ろを振り返ると、床には落ちぶれたような老人が1人倒れていた。

 

その顔はやつれ、長い時間を生きて経験してきた苦しみが色濃く出ているように見える。

 

白く枯れた髪は見ているだけでも痛々しい。

 

敵として対峙していた時は圧倒的な力を持つ者だと認識していたが。

 

今は自分の求めたいもののために、あらゆるものを犠牲にし、多くの人を傷付けてきた男の成れの果て。

 

アミクにはそう思えた。

 

そこで、アミクはルーシィが手に持っているものに気付く。

 

「あれ、それってナツのマフラー?」

 

「あ、忘れてた。ナツーマフラー」

 

「ルーシィ、ありがとな」

 

ルーシィが手渡したマフラーを受け取り、自分の首に巻くナツ。彼もやりきった表情をしていた。

 

 

その時。

 

 

「皆ー!!」

 

「なのー!!?アミクー!!」

 

「うわあああ!!助けてナツー!!」

 

必死に駆けてくるエクシード隊。そして、その後ろには怒りの声を上げながら追いかけて来る悪魔の心臓(グリモアハート)の残党達。

 

「お前ら…」

 

「め、めっちゃ来てるー!!?」

 

怒り心頭の雑兵達が武器を振り上げながら走ってきていた。かなり数が多い。

 

 

「待ちやがれー!!」

 

「ネコー!!」

 

「よくもマスターの心臓を!!」

 

彼らの様子からマーチ達が何かしでかしたようだ。

 

とにかく、彼らをどうにかしなければ…。

 

「すまん、オレも魔力が…」

 

「あーしも空っぽなの!」

 

マーチとリリーが歯噛みする。魔力がもうないので戦闘フォームも変身魔法もできない。だから逃げるしかなかったのだ。

 

「マズイぞ…」

 

「くそ、流石にもう魔力が0だ…」

 

「ま、まずいよー…」

 

魔力がないのはアミク達も同様だった。ハデスへの攻撃に全部出し切ってしまったからだ。

 

アミク達が冷や汗を流していると。

 

 

雑兵の内の十何人かがアミクを見て足を止める。

 

「あ、ああ…」

 

「貴方様は…」

 

「へ?」

 

そして、急にざめざめと泣き出した。

 

「お、おい、どうしたんだよ!?」

 

他の雑兵達が泣いている雑兵達を訝しげに見る。

 

 

「あの娘は、オレ達をザンクロウ様から助けてくれたんだ!!」

 

「あの方は命の恩人だ!!傷つけることなんてできねえ…!!」

 

なんと、ザンクロウに殺されかけた雑兵達が交じっていたらしい。

 

「何言ってやがる!!オレ達は悪魔の心臓(グリモアハート)だぞ!!あいつ等は敵だ!!」

 

仲間の態度の変わりように困惑する悪魔の心臓(グリモアハート)

 

「俺等はその敵に救われたんだよ!!」

 

「敵をも助けるその姿に感銘を受けた!!」

 

「もうこんなギルド辞めてやる!!」

 

悪魔の心臓(グリモアハート)同士での言い争いが始まる。

 

「…なんか、久しぶりに見た気がするわ、この現象」

 

敵の中で、アミクに助けられた者達が態度を豹変させることが多々あるのだ。

 

今回もその謎現象が発揮された形となる。

 

「ええい、そこをどけ!!邪魔だてするな!!」

 

「やらせんぞ!!あの人を守るんだ!!」

 

とうとう仲間割れにまでなってしまった。互いに武器を振って戦ってしまっている。

 

「えーっと…なんにせよチャンス?」

 

「ああ…今の内に此処から離れよう」

 

心の中で感謝の言葉を述べながら、アミクはエルザ達と逃げようとした…が。

 

「オイコラァ!!ドサクサに紛れて逃げようとしてんじゃねえ!!」

 

まともな(?)方の敵の一人が邪魔してくる味方をすり抜けてアミクに斬りかかってきたのだ。

 

「うわっ…!?」

 

「アミク!!」

 

不意を突かれたアミクに敵の剣が迫る────。

 

 

直前、伸びて来た拳が敵をぶっ飛ばした。

 

 

「え!?今のは…!」

 

ハッとするアミクの背後から

 

 

「そこまでじゃ!!」

 

 

鋭く、だけど安心するような嗄れた声。

 

今では懐かしくも感じるその声の主は。

 

 

「おじいちゃん!!」

 

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスター、マカロフ・ドレアーだった。

 

いや、そこに居るのは彼だけではない。

 

キャンプで待っていたはずのレビィやフリード達。怪我をして休んでいたガジルやミラ達も居る。

 

 

「皆!!」

 

満身創痍ではあるが、しっかり自分の足で立って悪魔の心臓(グリモアハート)を睨みつけていた。

 

「うおおお!!?増えたぁ!!?」

 

「あ、あれはマカロフか!?」

 

「ていうかアレを見ろ!!」

 

 

一人の雑兵が倒れているハデスを指差す。彼を見た雑兵達は震え上がった。

 

「マスターハデスが…倒れてる!!?」

 

自分達にとって最も恐れて最強のボスであるハデスが敗北したことを意味する。

 

「今すぐこの島から出て行け」

 

 

マカロフが静かに言い放つと────雑兵達は一目散に逃走した。

 

 

「ひいいいい!!」

 

「わ、分かりましたー!!」

 

「信号弾だ!!」

 

「お邪魔しましたー!!」

 

大慌てで逃げていく兵士達。

 

そしてその場に残ったのはアミクを助けようとしてくれた兵士達だったが。

 

「え、えーっと…」

 

「じゃ、じゃあ俺達もサヨナラ!!」

 

「改心しまーす!!」

 

「聖女様助けてくれてありがとうー!!」

 

彼らも怖気付いたのか、逃げていった兵士達を追いかけて去って行った。

 

「あ、ありがとねー…」

 

本当に心を入れ替えてくれるのならばいいが…。まぁ、彼らの後のことまで気にしても仕方ない。

 

 

「な、なんか凄いですね…」

 

「アミクと居るとよくあることだから…」

 

ウェンディとルーシィが呆れたように言っている。

 

なんだ、文句あんのか。

 

 

兵士達の後ろ姿が見えなくなると…ようやく全員で歓喜の表情を浮かべた。

 

 

「やった!!勝ったよマーチ!!」

 

「うん…やっと終わったの」

 

 

アミクがマーチを抱き締めると、彼女も安堵した表情でため息を吐く。

 

「本当にね…長かったなー…でも、皆無事で良かった」

 

怪我が酷かったマカロフ達もこんなに元気になっている。天狼樹の加護の効果は凄まじい。

 

アミクがしみじみとしていると、マカロフがラクサスに近付く。

 

そういや忘れてた。居たなラクサス。

 

「あ、えっとね、おじいちゃん!ラクサスは私達を助けてくれて────」

 

「皆まで言うな」

 

ラクサスの弁護を始めるアミクを制止すると、マカロフはラクサスを見つめた。ラクサスはバツが悪そうに目を逸らす。

 

そして、マカロフが話し出す。

 

 

「よくぞ戻って来た───なーんて言うと思ったかバカタレめ!!」

 

「ええーーー!!?」

 

アミクはツインテールを逆立たせて驚いた!

 

 

「破門中の身でありながら、天狼島に足を踏み入れるとはーーー!!」

 

「うるせぇジジィだな」

 

「まぁまぁまぁ…」

 

「顔デカ」

 

顔がどーんとデカくなったマカロフとラクサスの間に割って入って宥めるアミク。

 

「せっかく来てくれたんだし、おじいちゃんも意地を張らないでよ」

 

「意地など張っとらんわ!!」

 

(でも破門『中』って、ね…)

 

まるで、いつか『破門中』ではなくなる時もあるかのような言い方。

 

本当素直じゃない。

 

「はいはい、そーですねー。ツンデレおじいちゃんは放っとこうか」

 

「だ、れ、が!!ツンデレじゃあ!!」

 

マカロフが「すっかり生意気になりおって!!ナツかラクサスの影響かー!!」とプリプリ怒っているが、スルー。

 

「フン」

 

そんなマカロフとアミクの様子を見て、ラクサスは微笑ましげに小さく笑った。

 

彼の胸に垂れ下がったネックレスが日の光を反射して光る。

 

 

───付けててくれたんだ───

 

それが視界に入ったアミクは嬉しくなってはにかんだ。

 

それを見たラクサスがなぜか、顔を逸らす。照れたのかな?

 

 

「ラ…ラクサス…」

 

そこへ、フリード、ビックスロー、エバーグリーン───雷神衆がやって来てラクサスの姿を見た。

 

彼らはプルプルと震えていたかと思うと…。

 

 

「「「ラクサスーーー!!!」」」

 

「わきゃーーー!!?」

 

一斉にラクサスに飛び込んだ。アミクを吹っ飛ばしながら。

 

「お〜いおいおいおいおいっ!!」

 

特にフリードは涙と鼻水を垂れ流しにしながらラクサスに抱きつく。汚ねえ。

 

 

「うっざ!」

 

「あ、あはは…感動の再会で良かったね…?」

 

頭にできたタンコブを摩りながら乾いた笑みを浮かべた。

 

 

「相変わらずキビシーなマスターは。これぞ漢」

 

「そうね。破門『中』、か」

 

ミラもアミクと同じところに気が付いたのか、嬉しげに微笑んだ。

 

「さーて試験の続きだ!!」

 

「いやいや、無理でしょ!!」

 

「二次試験は邪魔されたからな、ノーカウントだ!この際分かりやすくバトルでやろうぜ!!バトルで!!」

 

とんでもないことを言い出したナツにチョップするアミク。

 

「いてっ」

 

「空気を読もうか!?今、ながーい戦いが終わって「やったー!」ってなってるのに試験とかバトルとかの気分にはならんやろ!!」

 

「口調口調」

 

ルーシィが小声で注意した。

 

そこでガジルが参戦。

 

「テメェの頭どうなってんだ!!そんなボロボロでオレに勝てるとでも思ってんのか!!?」

 

「そうじゃないでしょ…ていうかボロボロなのはガジルもだから」

 

「やめなよガジル」

 

アミクは頭を抱えた。なんでうちの男子達はこうも血の気が多いのだろう。いや、女子にもそーゆー人は居るけども。

 

「ああ、ヨユーだね。今のオレは雷炎竜───ぐぱー」

 

「寝たー!!!?」

 

「どんな気絶の仕方だよ!!?」

 

やっぱりナツも限界だったらしい。まぁ、雷を食べた副作用もあるだろう…。

 

「あれ、副作用といえば…」

 

アミクも『天空』属性を食べたはずなのだが…

 

 

と思い出した途端。

 

「あふぅ」

 

「アミクー!!?」

 

そのまま前のめりに倒れた。今更副作用が来たのだ。

 

「あ”ー!!これはアカン…!」

 

「ギヒッ、情けねえ格好だな」

 

目を回して苦しむアミクをニヤニヤしながら見下ろすガジル。しばき倒したろか。

 

「誰か…起こして…」

 

「しょうがないわねー」

 

またしてもルーシィがアミクを助け起こして、支えてくれた。体の限界を感じたアミクは皆に提案する。

 

「み、皆〜…一旦キャンプに帰ろうよ〜」

 

「そうね。アミクやナツもこんな調子だし」

 

「おいおい、大丈夫かよ…」

 

「帰ろ帰ろ」

 

「ナツは誰が連れてくの〜?」

 

「仕方ない。私が運んでやろう」

 

エルザがナツをヒョイ、と肩に担ぐ。この女やべえな。

 

「…そういえばジュビアが居ないけど…」

 

「キャンプには居なかったよ?…でも、今は帰って来てるかも」

 

レビィの言葉に、グレイが心配そうな表情になった。なんだかんだ心配しているらしい。

 

アミク達は休息のためにキャンプへと足を進めた。

 

 

 

 

「なぜ闇に落ちた」

 

 

「言ったハズだ…魔法とは本来『闇』、闇の中で生まれた奇蹟を『魔法』と呼ぶようになった。ギルドを引退した私は、魔の道を深く探る事でこの世界の理を見つけたかった。魔法が溢れすぎたこの世界は偽りの世界…ゼレフの居た世界『大魔法世界』こそが本来の魔法の世界。私はその世界を見てみたかった」

 

マカロフはハデスに呼び止められて彼と話をしていた。

 

マカロフにとってハデス───プレヒトは恩人であり、優しく頼り甲斐のあるマスターであり、気兼ねなく接することのできる友人のような人であった。そんなプレヒトが、なぜこのように変貌してしまったのか疑問に思っていた。

 

だから、ハデスから語られる話を黙って聞いていた。

 

 

「その為にゼレフを覚醒させる全ての鍵を手に入れた。あと少し…あと少しだった。『一なる魔法』に辿り着くまで…」

 

 

ハデスは無念そうに手を空に伸ばす。生にしがみ付いていた彼がどれだけの努力と苦労をしてきたのか、マカロフは知らない。知ろうとも思わない。

 

 

だが、老いぼれた先代に言いたいことがあった。

 

 

 

「そんなものを見つけても何も変わらんよ」

 

ハデスが目を開く。

 

 

「魔法が本来『闇』だというならそれでよい。『光』だというならそれもよし。魔法は生きておる。それは時代と共に役割を変え、ワシらと共に成長する。それぞれが思えばそれが魔法。各々の感じ方一つで光にも闇にも赤にも青にもなる」

 

世の中には様々な魔法がある。アミク達のような滅竜魔法。ルーシィの様な星霊魔法。誰かを癒せる治癒魔法。または、ちょっと物を浮かせるぐらいの魔法。

 

それらも、使い方次第では人を傷つけることも、誰かを守ることもできる。

 

 

要は『魔法』を使う『人の心』によって、魔法はその在り方を変えるということだ。

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)は自由と共に生きていく──全部あなたから学んだ事じゃ」

 

何にも縛られず、自由な心を持つ妖精の尻尾(フェアリーテイル)には、だからこそ千差万別の魔導士が集まる。

 

そんなギルドにしてきたのは、初代メイビスから始まりプレヒト、マカロフ達ギルドマスターなのだ。彼らが受け継いできたからこそ、今の妖精の尻尾(フェアリーテイル)がある。

 

だから、最後にハデスに感謝の念を抱き──マカロフはその場を立ち去った。

 

 

 

 

その時、マカロフの横を1人の少女が通り抜ける。

 

 

「アミク…?」

 

マカロフは少女の名を呟いて振り返った。

 

彼女はフラフラ、としながらもハデスの横に立って彼を見下ろした。

 

 

「…ハゲス!!──失礼、噛みました」

 

「違う…わざとだ…」

 

「かみまみた」

 

「わざとじゃない…っ!!?」

 

「絡みうざ」

 

「うぬから話しかけてきたんだろうが…っ!!」

 

「何しとんじゃ…」

 

急に漫才始めたアミク達にマカロフがポカーンとなる。

 

 

「…何用だ、小娘」

 

「私も言いたいことがあって、ね」

 

アミクはハデスを真っ直ぐ見つめ…頭を下げた。

 

「!?」

 

再び、ハデスの目が見開く。

 

 

「おじいちゃんや仲間を傷付たことは許せないけど…貴方が居たから、私の大好きな妖精の尻尾(フェアリーテイル)があるんだよ。

 だから…」

 

 

ハデス──プレヒトの耳に、その言葉が聞こえてきた。

 

 

「ありがとう。マスターとして妖精の尻尾(フェアリーテイル)を守ってくれて。妖精の尻尾(フェアリーテイル)を創ってくれて────ひいおじいちゃん」

 

「ひ、ひいおじいちゃん…?」

 

マカロフの先代だからひいおじいちゃんなのか。なんて安直な。

 

だが、その言葉はすんなりとプレヒトの心に染み込んだ。

 

 

 

そして、自分の記憶から映し出されるのは懐かしい光景。

 

 

 

 

若き日の自分。その自分の近くには若い時のマカロフ────あるいはラクサスそっくりの青年。

 

穏健そうな顔をした青年。

 

そして────天使の羽のような飾りが頭にある金髪の幼い少女。

 

皆、自分の傍で笑っている。

 

自分達の後ろにあるのは出来たばかりのギルド────妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

 

そうだ。全て天狼島(ここ)から始まったのだ。

 

自分達の妖精の尻尾(フェアリーテイル)の物語は。

 

 

(ユーリ…ウォーロッド…メイビス…)

 

かつての仲間の名を思い浮かべる。

 

 

彼らと創った妖精の尻尾(フェアリーテイル)

 

そこで過ごした仲間達との思い出。

 

 

その記憶が今までのどの記憶よりも輝いていた。

 

 

(私にとって…本当に大事なものはなんだったのだろうか…)

 

 

そんな、後悔のような思考が浮かんだ。

 

 

 

 

 

 

「ふー…すっきりしたー」

 

アミクはハデスに背を向けるとフラフラとキャンプの方に向かう。

 

「おじいちゃん、行こう」

 

「そうじゃな…まったく、そんなフラフラなのに1人で来たのか」

 

「もう歩けるようになったから平気だよー」

 

 

そう言ってアミクはマカロフに「ほら」と手を差し出す。どうやら手を繋いで行こうということらしい。

 

「一緒に行こうよ」

 

「…いつまで経っても親離れできんな、お主は」

 

「どーせ子供ですよー」

 

マカロフも分かっている。老体である自分を気遣ってのことだ。彼女はこういう細かい所も気に掛けてくれる。

 

 

「仕方ないのう」

 

 

マカロフは嬉しそうに笑い、アミクの手を掴んだ。

 

 

そして、アミクとマカロフは皆が待つキャンプに向かって歩き出すのであった。

 

 

 

 

 




思いっきりネタをかましちゃった。

元ネタは分かる人なら分かるよね?

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