全ての世界観や設定を考えなくていいのが楽ですよね
まぁ、既に料理として完成されてるスパゲッティにタバスコをかけるようなもん
「じゃあウェンディ、ルーシィ。ナツの見張りよろしくね」
「抑えきれる自信がないわ…」
「シャルルもハッピーが珍しい魚をゲットしたらあーしにチクるの」
「なんでよ」
「見張りってなんだコラー!!」
「マーチ、オイラからカツアゲしようとしてる…!?」
住所の判明した元評議員に向かうことになったアミク達。
そのためのチーム分けをすることになったのだが。
ナツとルーシィウェンディ、おまけにそれぞれのエクシード二人のチーム。
グレイとジュビアのチーム。
ガジルとリリー、レビィ達シャドウ・ギアを合わせたチーム。
そしてアミクとマーチ、リサーナ、エルフマンのチームになった。
これも「治療係は分けた方がいい」という非常に納得のいく理屈のためだ。
「じゃ、よろしくね。リサーナ、エルフマン」
「うん。治療できる人がいると安心感が違うね」
「漢は怪我だって気合で治せる!!だから俺が怪我してもあまり気にせず魔力を温存してくれ」
「唾つけたら治るみたいな理論はやめ給えよ」
「第一そう言われてアミクが治療しないわけないの」
まぁ怪我しないのが一番だが。
だが仲間だけでなく元評議員が怪我をする可能性も高いのでアミクがいればその辺りも安心だろう。
やっぱりヒーラーは必須である。
「私たちが向かうのはユーリさんって人のとこだよね」
「随分と辺鄙な村にいるっぽいの」
ギルドから目的の場所まではちょっと遠い。徒歩だと時間がかかるだろう。
「馬車で行くしかないか…」
アミクはちょっと気が進まなさそうに言った。
酔い止めの魔法が保てばいいのだが。
とにかく急がなくては。今まさに
●
「きっつ…ヴォエ!!」
「ギリ間に合わなかったの」
「後で酔い止め薬買おうか」
数時間かけてユーリ老師が住んでいるらしい村に到着したアミク達。
村全体の様式が古い雰囲気のする場所だ。立て掛けてある松明もその雰囲気を強めている。
「…静かな所だね」
「文明も遅れてそうなのが
「こういう目立たない場所だからユーリ老師もここに住むことにしたんじゃないかな」
「なんだか落ち着かねえ」
人がいないわけではない。時々人を見かけることもあるが、彼らはアミク達を不審げな視線で見つめてくる。
やはり小さい村だから余所者を警戒するのだろう。
しばらく歩くと目的のものが見えてきた。
「あれが…ユーリさんの住んでいる家かな」
「ロキの情報だとあそこに間違いない」
ロキはこの村で知り合った住人の女性からユーリ老師の住所を教えてもらったらしい。
どうやって知り合ったのかは知らなくてもいいことだろう。
「おかしいな、情報は徹底して秘匿されてるはずじゃ?セキュリティガバガバじゃん」
「人の口ほど軟弱なセキュリティもないと思うの」
「まぁ、これに関してはロキの人脈がすごかっただけだとも言えるけどね…」
アミク達はユーリ老師の家だと思われる建物に近付いた。
「すみませーん…」
ドアを叩いて反応を待つ。
が、いくら待っても何の反応もない。
静かすぎる。アミクの耳を持ってしても家の中からは何の物音もしなかった。
「まさかもう…!」
「どいてろ!おら!」
エルフマンがドアを巨体で弾き飛ばして強引に中に入る。そしてそこで見た光景は────
「そんな…!!」
元評議員であるユーリ老師が倒れている姿だった。
「ユーリ老師!」
倒れているユーリ老師に触れ、脈や心臓の音を確かめるが…。
無音。
つまり、死。
「間に合わなかった…!」
「クソ!」
「…なの」
エルフマンが拳を握る。リサーナも沈痛な表情をして、マーチも尻尾を垂れ下げた。
アミクも悔しくて涙が滲んだ。もっと早く来ていれば…。
「アミク…大丈夫か?」
「あまり思いつめないで」
「うん…もう大丈夫。分かってるよ、立ち止まってる場合じゃない」
さっきのこともあってかエルフマン達が気遣ってくれるが、アミクは絶望や無力感に呑まれるような事はなかった。
とても悲しいし心は痛むが、もう助けられなかった人ばかり見るのはやめると決めたのだ。
「リサーナ、ギルドに連絡をお願い」
「分かった」
リサーナが鞄から通信用
「必ず仇は討ちます…!」
短く黙祷し死体を調べてみる。
軽く検死したところ死亡してから半日以上は経過しているようだった。その時はラクサスが運び込まれた頃だったろうか…。
どう足掻いても間に合わなかっただろう。
その事実が分かってもアミクの気持ちが晴れることなどなかった。
また感傷に浸りそうになったので気持ちを切り替えて観察に戻る。そこで違和感に気付いた。
「この人、随分綺麗だね…」
「それは俺も気になってた。一体どうやって殺したんだ?」
外傷が見当たらない。毒を飲んだような形跡もない。
やっぱりあの呪法とかいうものを使って殺したのだろうか。
そう推測していると驚き現象が起こる。
死んだと思っていたユーリ老師が目を開いて起き上がったのだ。
「うわーっ!!?生きてたーっ!!?」
ゾンビみたいに復活して来たのでびっくりした
しかし様子がおかしい、目を見開いたままユーリ老師は何も言わずに通信用
「ちょ!
リサーナが持っていた
「何するの!」
ユーリ老師を咎めようとするが、彼は糸が切れたかのように膝をつき再び倒れてしまった。
「な、なんだったの…?」
「どうなってやがる」
間違いなく死んでる…はずだ。なぜ急に動き出して…。
背後からパラリ、と音がした。
「誰!!」
アミクの声にエルフマン達も一斉に後ろを向く。
そこには美麗な女性がいた。
豹柄の着物を着ている一見普通の美女。
しかし頭に生えている二本の角が人ではないことを…いや、あれはカチューシャのようだ。
そんな得体の知れない女性が椅子に座って本を読んでいた。
死体に気を取られてて別の匂いが混じっていたことに気が付かなかった。
それに焦っていたとはいえアミクが音にも気付けなかったなんて…。
「やはり死者のマクロではうまく機能しませんわ」
「誰だオマエは!!」
「ユーリ老師に何したの!」
「冥府へ向かうお手伝いをして差し上げました」
「…やっぱり
ここにいるということは…十中八九そうだろう。
つまり。
「人間の書く物語など退屈ですわね」
ユーリ老師の仇であり、敵だ。
女性はパタンと本を閉じて机の上に置き、立ち上がった。
「私が物語を紡ぎましょう。悪魔の物語を」
「くるぞ!!」
「うん!」「なの!」
アミク達は女性を睨み、身構えた。
「うっ!?」
「リサーナ、アミク!?」
突然エルフマンが屈強の片手でそれぞれアミクとリサーナを鷲掴みにしてきた。
「エルフマンっ!何を…!?」
「違うんだ!体が勝手に…!!」
自分でやっていることなのに焦っているエルフマン。
彼の意思でやっているわけではないようだ。
「い、息が…!」
苦しい。無駄にバカ強い力で握りめられてまともに空気も吸えない。
「エルフマンに何をしたの!」
唯一自由なマーチが爪を伸ばして女性に飛びかかるが本が急に飛び出し、身代わりとなって防がれてしまう。
「邪魔ですわ。人以下にも劣る畜生が」
「なの!?」
女性が腕を振り払うと咄嗟に爪でガードしたマーチはあっさりと吹っ飛ばされてしまう。
「リサーナ!アミク!」
エルフマンは必死に抗おうとするが身体の自由が効かないようだ。
「…う…ごめん、エルフマン!」
仲間に手を出したくはなかったが、そう言ってられる状況ではない。
アミクは衝撃波を放出してエルフマンを突き飛ばし、リサーナも救出した。
「ぐぁっ!すまねえ、助かった!」
エルフマンは腕を抑えて安堵している。今はもう大丈夫なようだ。
「マーチ!リサーナを守って!」
「了解なの!」
咳き込むリサーナをマーチに任せ、アミクは女性と対峙する。
アミクは彼女の能力を大体見抜いていた。
「人を操る魔法…じゃなくて呪法かな」
「操る…というのも正しくないですわね。私は支配しているのです。
あなた方のような下等生物を」
見下すように冷たい瞳で言い放つ。やはり彼女も人間を対等な存在だとは思ってないようだ。
人のような見た目で間違いなく彼女は悪魔だった。
「その下等生物に一泡食わされないようにねっ!」
アミクの二度目の
新作も書いて見たのでぜひ!
って早くこっち書けって話ですよね、ハイ