妖精の尻尾の音竜   作:ハーフィ

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フェアリーテイルのアニメも佳境に入ってきました。

さらにフェアリーテイルのゲームも制作されるって話です。

フェアリーテイルはまだまだ不滅なのです。


救出せよ!Wアミク!

下に見える王都に向かって翼を広げ、飛んでいくマーチたち。

 

 

「やっぱり、飛べるって気持ちー、の!!」

 

「だねー!これでこそオイラたちだって感じがするよ!」

 

「あんたたち!そんな呑気な事言ってる余裕はないみたいよ!」

 

シャルルの言葉に前を向くと、あっという間に城が。

 

やっぱり、(エーラ)はいい。いや、それよりも窓の所で誰かが落ちそうになっている。誰かに外から吊るされているようだ。

 

吊るしているのはエルザ――――いや、エドエルザで、落ちそうになっているのは…ルーシィ!

 

 

「助ける!の!」

 

「あいさー!」

 

ハッピーがスピードを上げた。その時、ルーシィがエルザから離れ、下に真っ逆さま。

 

 

「ルーシィ!!」

 

マーチが叫ぶと、ルーシィも気が付いたのかこちらを視界に入れる。

 

「ハッピー!マーチ!シャルル!」

 

 

ルーシィの声と共にハッピーがルーシィに向かって一直線。

 

 

「もう大丈夫だよ!オイラが助けに来たから!」

 

 

そして、そのままルーシィをキャッチ――――――できずに壁に激突した。

 

代わりに後からやってきたマーチがキャッチした。

 

 

「間に合ってよかった、なの」

 

「マーチ!ありがとう!…あれ?あんたたち羽…」

 

ルーシィが疑問の声を上げると最後に来たシャルルが答える。

 

「心の問題だったみたい」

 

「空飛ぶネコ、復活!なの!」

 

 

マーチがおどけて言うとルーシィもおかしそうに笑みを浮かべた。

 

そこで、タンコブを生やしたハッピーが頭を掻きながら戻ってくる。

 

 

「久しぶりで勢いつけすぎちゃった」

 

ハッピーはマーチと共にルーシィを引きあげた。

 

それを驚愕の表情で見ていたエドエルザが困惑した声を上げる。

 

「これは一体…その女は女王様の命令で抹殺せよと!」

 

さて、これはどう言い訳しようか、とマーチが頭を悩ますより早く、シャルルが答えた。

 

「命令撤回よ」

 

「しかし、いくらエクシードの直命でも女王様の命令を覆す権限はないはずでは…?その女をこちらにお渡しください」

 

エドエルザが剣呑な目つきで言い放つ。もはや命令に近い。

 

だが、ここでシャルルが衝撃的な事をのたまった。

 

「頭が高いわよ、人間。私を誰と心得る」

 

急に威厳たっぷりな声になったかと思うとエドエルザを見下ろしたのだ。

 

 

「私は女王(クイーン)シャゴットの娘、エクスタリア王女、シャルルであるぞ」

 

マーチがぶほっ、と噴いた。

 

「は、はっ!申し訳ありません!」

 

それを聞いたエドエルザは慌てて膝をつく。

 

「それで、滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)はどこに?」

 

シャルルが威厳を保ったままの声でエドエルザに問う。

 

「はっ、二人は西塔の地下に、もう一人は東塔の地下の実験室にいます」

 

 

三人一緒にいるわけではないみたいだ。

 

「っていうか実験室って!ヤバいんじゃない!?」

 

「今すぐ解放しなさい」

 

「それだけは私の権限ではなんともなりません」

 

項垂れたまま答えるエドエルザ。シャルルは痺れを切らして「言う事を聞けないの!?」と言い放つが…。

 

 

その時、エルザの横の方から声が上がった。

 

「エルザ!その三人のエクシードは堕天だ!エクスタリアを追放された者共だ!」

 

屈強な黒いエクシード、リリーだ。

 

「え!?あれ仲間!?」

 

「わかんないよー!」

 

マーチたちは急いでルーシィを上へと引き上げた。

 

「とにかく、もうはったりは通用しない、の!」

 

「えー!?あれはったりだったのー!?」

 

そのまま飛んでその場から離れる。

 

 

「ありがとう、三人とも」

 

何とか逃げ切ったか、と思った時、ルーシィがそんな事を言ってきた。

 

「…怒ってないの?」

 

「何を?」

 

シャルルの言葉にキョトンとする。

 

 

「あんたたちが捕まったの、私たちのせいだし…」

 

「でもこうして助けてくれたじゃない。ね?」

 

「そんなの、当たり前、なの」

 

マーチが胸を張って言うとルーシィは微笑んだ。

 

 

「にしても、よくあんなはったりできたわね」

 

「神とまで呼ばれているエクスタリアの女王に人間が簡単に会えるはずがない。姿を見たことがないなら、私が娘かどうかなんて分からないって踏んだのよ」

 

「さすが、シャルル、なの!」

 

「マーチ、あんたは気付いてたじゃないの」

 

(あれ?)

 

ルーシィは首を傾けた。今、シャルルがマーチの事を名前で…。

 

「やっぱりいつものシャルルだね」

 

 

「ハッピー、うるさい」

 

「え!?」

 

 

(やっぱり…)

 

 

ハッピーの事も名前で呼んでいる。ルーシィは妙に嬉しくなった。

 

「なんで~!?」

 

「はいはい、それより早くウェンディたちを助けに行くわよ」

 

「西の塔の地下に二人、東の塔の地下に一人、なの―――――ルーシィ、何笑ってる、の?」

 

マーチがルーシィにそう指摘するが、彼女は「別に~?」と含んだ笑みを浮かべるだけだった。

 

 

「でもこうなると二手に分かれた方がいいのかしら…」

 

「特に実験室の方は急がないとまずいんじゃない!?」

 

一体どんな事が行われているのかは分からないが、ロクでもない事は確かだ。

 

「あたしの戦力は期待しないで!これのせいで魔法が使えないの!」

 

ルーシィが自分の手首を上げる。見るとルーシィの手首にはとりもちのようなものが巻いてあった。

 

「…じゃあ、半分ずつ分かれるのは悪手かもしれないわね」

 

ルーシィが戦力にならないのだとしたら、その分足手まといになる。となると全員で行動したほうが安全か…。

 

「…あーしが一人で東の方に行く、の」

 

「マーチ!?一人じゃ危険だよ!」

 

ハッピーが心配してマーチを止めるが、マーチは頭を振る。

 

「魔法が使えるなら、あーしにも戦える力がある、の。それに…」

 

マーチは東塔を見る。

 

「あそこに、アミクがいる気がする、の」

 

「…無謀だわ」

 

いくら戦えると言っても、所詮は一人。しかもそんな小柄な体躯じゃあっという間にやられてしまう。

 

 

「大丈夫、なの。一人の方が、隠密行動はしやすい、の」

 

マーチはグッと親指を立てると、みんなが止める間もなく東塔の方へ向かってしまった。

 

「そっちもちゃんと助けておいて!なの!」

 

「マーチ!!」

 

「あのバカ!」

 

歯噛みしてそれを見送るハッピーたち。仕方なく、ハッピーたちも西塔に向かう事にした。

 

「…信じるしかないわ」

 

「うん…」

 

 

 

 

 

 

「大見栄切っちゃったけど…正直一人じゃ厳しい、の」

 

マーチは東塔の窓から中を覗き見た。兵士たちもちらほら警戒していて簡単に侵入できそうには見えない。

 

「…奇襲しようにも、こんな数じゃあ…」

 

ゆっくりと見まわして―――――ある物に目を付けた。

 

「…あれなら――――」

 

 

~~~~

 

 

マーチはゆっくり、ゆ~っくり進んでいた。

 

兵士たちが近付いてきたのに気付くと、ピタっと止まる。

 

 

兵士たちはマーチの事など気にせずに通り過ぎて行った。

 

 

(ふぅ…)

 

 

マーチはバレなかった、と安堵する。

 

 

さて、彼女は今、どういう状況なのか。

 

 

答えは簡単。箱の中に隠れながら進んでいるのである。

 

 

(これぞ、某段ボール隠れ蓑術士、スネー○の受け売り、なの!)

 

 

体が小さいのが幸いした。

 

 

マーチぐらいの大きさの箱があったので、それを被って兵士たちの目を盗み、目的地に進む。

 

これが本当の工作員―――――なわけないか。

 

あの段ボール愛好家と比べるなんておこがましい。

 

 

とにかく、ばれずに速く、を心がけて―――――

 

 

 

 

その瞬間、箱が取り除かれた。

 

 

「!」

 

マーチの頭上にビックリマークが浮かんだような気がした。

 

 

「そんな小細工で俺の目が誤魔化せると思ったか」

 

 

黒いエクシード…リリーがじっとこちらを見つめていた。

 

 

「まさか1人でこっちに来るとはな。無謀にも程が―――――――」

 

「即行動!なの!!」

 

マーチは床を蹴って飛び出す。不意を突かれたリリーは動けない。

 

 

マーチは爪を伸ばし、翼を生やして低空飛行をした。

 

 

目の前には何人もの兵士。多勢に無勢。逃走劇はあっけなく終幕を迎える。

 

 

 

かと思われた。

 

 

 

「…『電光』」

 

マーチは爪を交差させて構えた。

 

 

「『クレイドル』!!」

 

兵士たちの目にも留まらぬ速さで動く。流れるように彼らの足を切り裂いていく。

 

 

「うぎゃあ!!」

 

「す、すばしっこいぞコイツ!!」

 

捕まえようとしてくる兵士たちの手を抜け、突き出される武器を避け、的確に攻撃を加えてゆく。

 

 

そして、滑り込むように兵士たちの間を抜けた。

 

 

「…つまらぬ物を切ってしまった、の」

 

マーチは爪に付いた血を振り払った。

 

 

「少しはやるようだが、そんなものは俺には通用せん!」

 

 

そこにリリーが剣を持って突っ込んできた。彼が振り上げていた剣が急に大きくなる。

 

 

「なの!?」

 

 

マーチは振り下ろされるそれを咄嗟に避けた。

 

 

リリーの剣が床を打ち付ける。

 

同時に、床に亀裂が入り崩壊した。

 

 

「なのー!?」

 

 

「しまった!力みすぎたか!」

 

 

床が崩落し、マーチたちもそれに巻き込まれた。

 

 

「ちょ、ちょうどいいショートカット、なの!!」

 

マーチは落下しながらも翼を生やし、下に向かっていった。

 

 

「…逃がさん!」

 

リリーも翼を生やした。そのままマーチを追いかけてくる。

 

 

「わお!!それで飛べるなんてずるい、の!」

 

「戦場で卑怯なんて言葉は存在しない!!」

 

 

リリーが振ってくる大剣を辛うじて躱すマーチ。

 

「なぜ、人間にそこまで肩入れする!」

 

マーチに問うように叫ぶリリー。なぜかマーチにはそれが悲鳴のようにも聞こえた。

 

「そう言う貴方だって、人間に仕えているみたい、なの!」

 

「…」

 

彼は答えない。

 

「…貴方にとって人間がどんな存在かはわからない!でも、あーしはアミクの相棒で、アミクはとても大事な友達、なの!!」

 

「…友達…お前は…」

 

リリーは何かを葛藤するかのように動きを止めた。

 

「エクシードだって人間だって、何も変わらない!心を持っているのは変わらない、の!!」

 

「…!」

 

リリーは目を大きく見開いた。

 

その隙にマーチは地下へと続く階段を下りる。

 

「待っててアミク!!必ず助ける、のー!!」

 

 

マーチが去った方向を、リリーは呆然と見る。

 

そして、ゆっくりと剣を下ろした。

 

 

「…頼む。もう一人の王女を救ってくれ…」

 

それだけ呟いて、リリーは踵を返した。

 

 

 

 

 

ナツたちは無事に救出された。

 

 

ルーシィたちは魔水晶(ラクリマ)から元に戻ったグレイとエルザに助けられ、ナツたちの許にまで辿りつく。エクスタリアから追手が来たり、その追手を王国が魔水晶(ラクリマ)にしたりということもあったが、気絶しているナツたちを発見する。

 

グレイとエルザは滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)であった為アニマに巻き込まれなかったガジルによって助けられたらしい。

 

そして、エクスボールというものをナツとウェンディに飲ませると二人は意識を取り戻した。

 

それからちょっとしたゴタゴタもあったが、そこでグレイたちはとんでもない計画を聞いたのだ。

 

王国は滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)の魔力を利用して、魔水晶(ラクリマ)化したマグノリアの皆を、エクスタリアにぶつけようとしている。

 

 

そうすれば、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔力とエクスタリアの魔力が弾けて融合し、エドラスに永遠の魔力が降り注ぐ…と。

 

 

「そんな事されたら、ギルドのみんなが消えちゃうんです!」

 

ウェンディが必死に説明していると、先ほど、ナツが去っていった方向から誰かが走ってくる。

 

皆身構えた、その時。

 

 

「いやぁぁぁぁ!!!エルザが二人いたぁぁ!!何だよあれ!?何あれ!?怪獣大決戦か!?この世が終わるのか!?」

 

ナツが悲鳴を上げながら戻ってきたのだ。現在、エルザはエドエルザと交戦中であり、その現場に出くわしたのだろう。

 

 

なにはともあれ、その計画を阻止せねばならないわけだ。

 

 

「つーかまず、アミクを助けねえと!!上から臭いがするんだ、待ってろよぉぉ!!!」

 

「ちょ、ナツ!!?」

 

ナツはルーシィの声も聞かずにナツはエルザたちがいる方向とは別の方向に向かう。

 

「なんでアミクだけ別のとこにいるんだよ」

 

「アミクさんを実験体にするんだって…」

 

 

震えながら言ったウェンディの言葉にグレイは眦を釣り上げた。

 

「実験体だぁ!?ふざけんじゃねえ!!ナツを追うぞ、何されるかわかったもんじゃねえ!!」

 

「でも、アミクの所にはマーチが向かってるわ」

 

シャルルが冷静に言うが、グレイは反論する。

 

「マーチ一人で大丈夫なのかよ!?」

 

「やっぱり心配よね…」

 

ルーシィも同意する。

 

「でも、ナツも向かったし、大丈夫なはず…って」

 

そこでルーシィはナツの言葉を思い出した。

 

「ナツ、上の方から匂いがするって言ってたけど…」

 

「上?」

 

アミクがいるのは東の塔の地下のはず。だったらその方向から匂いがするはずだ。なのに上からというのは少しおかしい。残り香でも嗅いだのだろうか。

 

「どういうこと…?」

 

ウェンディの疑問の声が響いた。

 

 

 

 

「がふっ!!」

 

エドアミクは吐血した。

 

 

床に血が広がる。

 

 

「はぁ…はぁ…最近…悪化してる…」

 

 

いつからか、エドアミクはこうして吐血する時がある。胸が苦しくなり、体のあちこちが痛くなった。

 

それが、一年ぐらい続いていた。今では動くことも苦労するだろう。

 

「けほっ…けほっ…」

 

病気ではないようだ。病気なら、この呪いともいえる魔法が治してくれる。自分の体に何が起こってるのか。

 

 

(ああ…苦しい…)

 

 

そろそろ、限界かもしれない。

 

このままではこの世界に来たもう一人の自分も、エクシードも、アースランドの人たちも、皆死んでしまう。

 

なのに、この状況でも自由を封じられている自分の無力さが憎い。

 

魔力を持っているのに何もできない自分が憎い。

 

もう、エドアミクの心は壊れる寸前だった。

 

 

(――――誰か―――――)

 

 

心の中で助けを求めた、その時。

 

 

「オラア!!オレの仲間に手を出す奴はどいつだぁ!!」

 

扉がぶっとんだ。その扉がエドアミクの目の前に落ちる。

 

「助けに来たぞ、アミク!!」

 

炎を吹き出しながら雄叫びを上げる、一人の少年。

 

ツンツンとした桜色の髪。釣り上がった目。

 

 

その姿はエドアミクの心に火を灯した。

 

「…ナツ…」

 

その名をそっと呟く。

 

 

「うおおおおおお!!!…って誰もいねえ!?」

 

ナツは部屋の中を見て、予想外の光景に愕然とした。

 

そこにいるのは真ん中で雁字搦めにされたアミクのみ。人が集まっているの思っていたナツにとっては拍子抜けもいいところだった。

 

「ま、いいや!ちょっと待ってろよ!」

 

ナツはアミクに近寄ると鎖を火で燃やす。

 

すると、鎖は溶けて千切れてしまった。ついでにアミクに巻きついている鎖も外す。

 

 

「あ…」

 

エドアミクは懐かしい感覚に思わず震えた。

 

自分を縛るものがない。自由に動ける。

 

自分は、解放されたのだ。

 

 

「無事でよかったぜ!あとは王様見つけて、魔水晶(ラクリマ)ぶつけんの止めんぞ!」

 

「ナツ…」

 

突然、エドアミクが抱きついてきた。

 

「おわあ!?どうした、怖かったのか!?…あれ?」

 

「ナツ…来てくれた…助けて…くれた…」

 

たどたどしくアミクが言葉を紡ぐが、ナツは違和感に眉をひそめる。

 

 

普通、アミクに抱きしめられたのなら豊かなボリュームを感じるはずだ。

 

 

しかし、今は物足りない。すっごく足りない。

 

つーか、固い?彼女の体をよく見てみると――――

 

 

「アミク、乳はどこいったんだよ?なんでそんなまっ平らになって」

 

ナツを抱きしめる強さが急激に上がった。どこにそんな力が隠されていたのか骨が軋むほど絞め上がる。

 

「胸…ない…なにが…悪い…!!lこの…○○○…!!」

 

「ぐええええ!!?や、やめろ!!ご、ごめんなさい!!ごめ」

 

バキバキバキ!!

 

 

「ぎゃあああああああ!!!」

 

 

 

 

「あああああああああああああっ!!!?」

 

 

アミクは全身に電気を流されていた。

 

滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)がどれほどの電圧に耐えられるか、と天井から下がってきた装置に繋げられ、高電圧を流し込まれているのだ。

 

一体何に役立つ実験かは分からない。いや、あの王は自分を苦しめたいだけだったし意味なんてないのかもしれない。

 

 

 

「ああああああ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!」

 

「よし、一旦止めろ」

 

 

ボラが命令すると、電流が止まる。

 

 

「…はぁっ…!」

 

アミクは全身から煙を上げてガクリ、と力なく項垂れる。

 

 

痛い。痛いが、耐えられないほどではない。ラクサスのあの雷攻撃に比べるとやや、劣る。

 

 

(けど…次、やられたら…)

 

「よし、次が最後だ。電圧を最大にしろ」

 

まずい。

 

 

さすがにこれ以上は。

 

アミクは焦って腕を動かすががっちりと拘束されているため抜けだせない。

 

 

「やれ」

 

眩い閃光がアミクの目を刺し、激痛が全身を包んだ。

 

 

「――――――――!!!!」

 

もう、声にならない悲鳴しか出てこない。

 

身体が激しく痙攣し、口からは涎があふれ出る。

 

自分から焦げくさい匂いが漂う。

 

 

(もう…だ…め…)

 

 

何秒か、何分か、はたまた何時間か。

 

 

 

電流に晒されていたアミクの意識が暗闇に包まれそうになった。

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間。

 

 

 

 

 

 

アミクの体から、黒い何かが漂い、激しい『音』を鳴らした。

 

 

 

 

 




夏休み中にはエドラス編は終わらせたいな。


天狼島、大魔闘演武、冥府の門、そして戦争。


こうして見ると意外と短い?いや、内容詰まってるからそうでもないか。
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