妖精の尻尾の音竜   作:ハーフィ

97 / 202
アンケートの結果、一位に輝いたのはウェンディ・マーベルでした!!

パチパチパチー

ってなわけで、簡単にウェンディと仕事行きたいと思います。

まぁ今回はウェンディとイチャイチャ(?)するだけです、多分。


ウェンディとお仕事

 

エドラスから帰ってきて数日が経った。

 

リサーナが生きてたことで大喜びでどんちゃん騒ぎだったみんなも少しは落ち着いたーーーーわけでもなく、妖精の尻尾(フェアリーテイル)は今日も騒がしい。

 

私、アミクもギルドに来ては適当にたむろっていた。

 

「…そろそろ仕事行こうかな」

 

最近色々あったお陰でしばらく仕事はお休みにしていたが、そろそろ再開すべきだろう。このままじゃ身体が鈍る。

 

さて、一人で行ってもつまらないからだれかと一緒に行くか。

 

 

でも、マーチはいないんだよね。なんかエクシードだけで仕事に行くとか。仲が良いようでよろしい。

 

 

私はギルドの中を見回した。できればチームの誰かがいいかな…。

 

その時、所在なさげにカウンターに座っているウェンディが私の視界に入った。

 

…そういえば、シャルルもいないからウェンディは一人になってしまうのか。ちょうどいい。彼女もまだ仕事に慣れきっていないだろうし、一緒に仕事しよう。

 

 

「ウェンディ、おっはー」

 

「あ、アミクさん。おはようございます」

 

うーん、やっぱウェンディは天使だなー。笑顔がかわいい。ロリコンに狙われる大筆頭。

 

「一緒に仕事行かない?前行ったばかりだけど、今回はウェンディが仕事選んでいいから」

 

「ホントですか!ありがとうございます!」

 

ウェンディも暇を持て余していたみたいで、嬉しそうに快諾してくれた。ホント可愛いなーアンケートで一位勝ち取るだけはあるよ…なんの話だろ?

 

そういえば、今日もウェンディはツインテールだ。おそろだね。

 

服装は…エドラスから盗ん…借りパクしてきたものを着てるんだね。気に入ったのかな?

 

ウェンディはクエストボードに近寄ると「うーん」悩み始めた。

 

彼女なら、危険なものは受けないと思うので、今回こそほのぼのとした仕事になる…といいなあ。

 

 

そうだ。ウェンディと二人きりで行く必要はないんだよね。他のチームメンバーがいれば…。

 

そう思ってエルザたちを探してみる。ちなみにルーシィは家で寝てます。疲れが溜まってたみたい。

 

 

ナツは…グレイと喧嘩中。通常運転。

 

エルザはケーキを美味しそうに食べてる。あのケーキってあの有名店の期間限定のやつじゃん。

 

 

みんなお取り込み中のようなので気を使ってウェンディと二人だけで行くことにした。たまにはいいよね。

 

「…あれ?これって…」

 

「ん?気になる依頼でもあった?」

 

「はい、これなんですけど…」

 

私はウェンディが指差した依頼書を見てみる。そして思わず「げっ」と声を出してしまった。

 

「アミクさん?」

 

「…あーうん、この人ねー…」

 

依頼者の名前はラビアン。見覚えがありますよぉ。ラビアンって、あの人じゃん、以前劇でめっちゃ扱き使ってくれた人じゃん。関わりたくない…。

 

 

と、とにかく依頼内容を見るだけでも…。

 

『役者さんたち全員に逃げられてしまいました。心が深く傷付いて立ち直れません。誰か慰めてください。ありがとうございます!』

 

「また逃げられてるよこの人!!?」

 

あの性格じゃ逃げられるのも無理はないと思うけど…。

 

「お知り合いですか?」

 

「うん…できれば遠慮したいほうのお知り合いだね…」

 

はっきり言えば止めておきたい…けど。

 

「今回はウェンディの決定に従うけど…どうしたい?」

 

「…私で役に立てるなら…この人の力になってあげたいです…!」

 

まぁ、ウェンディならそう言うよね。しょうがない。私が折れるとしますか。

 

「じゃ、これにしよう…慰めるだけで済むかな…」

 

不安だが、行ってみなければ何も始まらない。ミラに依頼書を差し出し、仕事を受ける旨を伝えてウェンディと共に外に出た。

 

「じゃ、準備したら駅で落ち合おう」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

そうして私は一旦家に帰った。

 

 

 

「アミクー?どっか行くのー?」

 

私が準備をしていると、ルーシィが寝ぼけ眼で降りてきた。下着の上にワイシャツだけ、というエロティックな姿だ。なんちゅーけしからん格好なのだ。男が紛れ込んでたらどうするつもりだ。

 

「おはようルーシィ。朝ごはんはそこにあるから食べてね。私はこれから仕事行ってくるから」

 

「え、そうなの?一人で?」

 

「いや、ウェンディと行くよ。ルーシィも来る?」

 

ルーシィはうー、と唸ると「今日はやめておくわ…」と断った。いつの間に召喚されていたプルーが変な踊りをする。可愛いなこの生物。

 

「わかった。ゆっくり休んでね」

 

「ふぁーい…」

 

「ちゃんとご飯は食べてよ」

 

「はいはーい」

 

「プンプーン」

 

私はプルーを抱き上げて目を合わせる。

 

「留守番、お願いね?」

 

「プンプーン!」

 

プルーが元気よく手を挙げた。思うんだけど、一応犬なんだよね?なんで二足歩行してるの?

 

いや、それを言ったらタウロスとかアリエスだって…うん、あの星霊たちはほぼ人間だよね。考えるだけ無駄か…。

 

「いってきまーす」

 

「いってらっしゃーい…ナツに殴られたところがまだ痛いわ…」

 

ルーシィのぼやきを背中で聞きながら家を出た。

 

 

 

 

そして、駅でウェンディと合流したのだが。

 

「運転休止!?」

 

「はい…列車に不具合が見つかったそうで…」

 

なんと、列車が使えなくなってしまった。タイミングが悪い。

 

「どうしよう…マーチたちもいないし、徒歩で行くしかないのかな」

 

「それしかないみたいですね…」

 

仕方なく、歩いて行くことにする。依頼場所であるオニバスの町は少々遠いので、今からだと昼過ぎに到着することになりそうだ。

 

「ま、これも経験ってことで!それに、これはこれで旅みたいで楽しそうでしょ?」

 

「そうですね。ちょっと昔を思い出します」

 

ジェラールと旅をしていた時のことかな?

 

でも、お弁当持ってきておいてよかった。途中で食べれば、ピクニック気分で味わえるよね。

 

 

 

今日の天気は晴れ。優しい日差しが差し込んで気持ちいいです。

 

私とウェンディは他愛のない会話をしながら道を歩んでいた。

 

「それでナツがね、私のブロッコリー燃やしちゃってさ。頭真っ白になって気が付いたらナツがボロボロになってたんだよね」

 

「それが、噂に聞く『狂演者(バーサーク)』ですか…」

 

「もう知られてる!?」

 

話しているとわかるけど、ウェンディは聞き上手だ。素直な性格と柔らかい雰囲気が、相手の口を緩くさせていろいろなことを喋ってしまう。話していて楽しいのだ。

 

「アミクさんって本当に髪が長いですね…。地面に着いちゃいそうです」

 

「地面に触れないようにするのも、技術だよ」

 

しかも、表情もクルクル変わって小動物みたいに感じる。そんな感じで愛嬌があるので色んな人に癒しを与えてくれるはずだ。

 

ホント妹みたいで可愛いな〜。癒し力ナンバーワンだよ。今回の仕事、適任なのでは?

 

 

私がウェンディを見て和んでいると。

 

ポツリ、と水滴が落ちてきた。

 

「あ…」

 

直後にどんどん水滴が降ってきて、ザーッ!と土砂降りになってしまった。

 

「あんなに晴れてたのに!!」

 

「濡れちゃいます…!」

 

せっかくの服と弁当が濡れてしまう。私はウェンディを抱き寄せると、手の平を天に向けた。

 

「『音竜傘(おんりゅうがさ)』!!」

 

すると、私たちの真上に音の膜が張られた。雨はその音の膜に弾かれる。

 

「わあ…!すごいです!」

 

「応用が利くっていいよねー」

 

これはついこの前なんとなくできた魔法だ。『音竜壁』よりも手軽にできるので、魔力消費も少ない。非常に便利である。

 

「この土砂降りも一過性のものだろうし、しばらく待とうか」

 

天気が良かったのに急に降り出す雨はすぐに止む、というのは正しかったようで、すぐに止んでくれた。

 

「びっくりしました…でもアミクさんのお陰で服もお弁当も無事です!」

 

ウェンディが尊敬の目でこちらを見ている!ま、眩しい!その眼差しが眩しい!!純粋な瞳が、私の心を浄化する!!

 

「これは…大ダメージ…!」

 

「アミクさーん!?」

 

私は胸を押さえて膝をついてしまった。膝汚れた。ばっちい。

 

 

 

 

「そろそろお腹空いたからお弁当食べよ?」

 

「あ、はい!私、自分で作ってきたんです!」

 

それからは雨も降らずに、ぬかるんだ地面を歩いていたがいい感じに乾いた地面があったので、そこでお昼を提案した。

 

ウェンディは座り込んでいそいそと鞄から弁当を取り出した。これまた可愛らしいハート柄の弁当だ。彼女が弁当箱をパカッと開ける。

 

「おー!唐揚げかー、チョイスがいいね。ウェンディって料理できたんだ?」

 

化猫の宿(ケット・シェルター)にいた頃に何度も料理をしていたんです。だから、簡単な料理なら…」

 

女子力高っ。絶対いいお嫁さんになれるぞ、この子。

 

 

「アミクさんのお弁当はどんな感じですか?」

 

「ふっふっふー、見て驚くがいい!!」

 

私は自分の弁当を見せてあげた。

 

 

「…ブロッコリーですね」

 

「うん、ブロッコリーだよ?」

 

反応が薄かった。

 

やっぱり、ご飯にブロッコリーを乗せただけ、という質素なものだと驚かないか。けど、本番はここから。

 

 

「はい、そこにはこれ!」

 

「卵…?」

 

持ち込んできた新鮮な一個の卵。私はそれを割ってご飯にぶっかけた。

 

「からの、醤油!」

 

持ち込んだ調味料もご飯にかける。そして、ブロッコリーごとよくかき混ぜた。すると…。

 

「じゃーん!!アミク特製『ブロッコリー卵ぶっかけご飯』でーす!!」

 

「…シ、シンプルな料理ですね!」

 

ウェンディが引きつった笑みで褒めてくれた。

 

「うん、単純かつ美味!!好物の一つなんだ!!手っ取り早く作りたいならこの料理は最強だよ!!」

 

「あはは…本当に卵とブロッコリーが好きなんですね…」

 

ウェンディが苦笑いを浮かべながら言った。

 

 

やっぱり『ブロッコリー卵ぶっかけご飯』は最高だ。ブロッコリーの水分を含んだ味と卵の旨味、そして醤油の味が合わさって見事な美味を生み出している。これで飯テロが起こせても不思議じゃない。

 

ウェンディから唐揚げも分けてもらったので、それと一緒に食べたらさらに美味しかった。

 

「ブロッコリーが強烈すぎました…丸ごとご飯と混ぜちゃうなんて…」

 

「そうそう、あれの醍醐味はブロッコリーがアクセントになってるとこなんだから!」

 

ウェンディにあの料理(?)の素晴らしさを説いていると、空に影が過ぎる。

 

「な、なんでしょう…?」

 

ウェンディがビクッとして私の影に隠れる。私は警戒しながらも上を見上げた。

 

「…あーあれか」

 

その正体は胸びれが翼になっている魚、羽魚だった。周りを見回してみると、近くに海があるので、そこから飛んできたのだろう。

 

「魚が、飛んでる?」

 

「あれは羽魚って魚なんだけど、獰猛な性格なんだ。油断してるとどんどん噛み付いてくるよ」

 

「ふぇえ…」

 

ますます怯えてしまった。かわいい。

 

 

「大丈夫。大人しくしてれば、あっちもスルーして」

 

ガブッ

 

「いったーい!!?」

 

「アミクさん!?」

 

頭に噛み付いてきた。なんて生意気な魚だ。

 

「ええい!私にかかればこんなもの…!!」

 

私は噛み付いてきた羽魚を剥がすと海に向かって投げ飛ばした。

 

「耳おさえてて…『わーーーーーーーーっ!!!』」

 

私はウェンディにそう言うと、魔法を使って魚が嫌がる音を出した。すると、羽魚は蜘蛛の子を散らすように逃げていく。

 

「…はぁ」

 

「あの、頭から血が出てますよ…治療します」

 

「うん、ありがとう…」

 

ウェンディには無様な姿を見せてしまったな…。そして治療してくれるウェンディ、マジ天使。

 

「今のもアミクさんの魔法ですよね?本当にいろんなことが出来るんですね!」

 

「まぁ、さっきも言ったけど、色々応用が利くからね。今みたいに奇声を上げて獣を追い払うこともできるし」

 

そして相手の良い所を見つけられるウェンディ、マジ女神。

 

 

 

 

そして紆余曲折あり、なんとかオニバスの町に辿り着いた。

 

「やっと着いた…大丈夫かな、怒ってないといいけど」

 

「少し遅くなりましたもんね…」

 

私たちは少し不安になりながらもシェラザード劇団に向かった。

 

 

 

でも…。

 

 

「あれ…繁盛してる!?」

 

団員にみんな逃げられた、と言っていたのになんでこんなに客が多いの!?新しく雇ったのかな?

 

 

「どういうことでしょう…?」

 

ウェンディも首を捻っている。その時、シェラザード劇団の団長であるラビアンが顔を出した。

 

 

「おや、あなた方は…もしかして依頼を受けてくれた妖精の尻尾(フェアリーテイル)ですかな?ありがとうございます!」

 

「あ…どうも」

 

私が挨拶すると、ラビアンさんも「貴方は…以前にも来て頂きましたね」と言ってくれた。私のことを覚えていたみたいだ。

 

「それで、これはどういうことなんですか?」

 

「いやぁ、それがですね、団員たちと和解しまして…ありがとうございます!」

 

和解したんだ!?しちゃったんだ!?そして、変なタイミングでの感謝!ブレないなこの人!

 

「そ、そうなんですか!よかったです!」

 

ウェンディ、マジ天使かつ女神。

 

「確かに…よかったですね…」

 

こちらとら無駄足だけどね!言わないけど。

 

実際、解決したのなら喜ばしいことではあるし。

 

「チッ、わざわざご苦労なこったな」

 

うわ、出た。態度でかくなるやつ。来てくれた人に向かって失礼すぎでしょ。

 

せっかく来たので「劇の一つでも見て帰ろうか」とウェンディに提案すると、快諾された。さて、どんなものだろう、と劇場に入ろうとした時…。

 

 

「団長!!大変です!!団員二人が倒れました!!」

 

「なにぃ!?どの役だ!」

 

「子役と、少女役です!!」

 

…トラブル、かな?

 

「もう他に手の空いている団員はいません!」

 

「なんだと!?じゃあどうしろって言うん…お」

 

ラビアンさんがこちらを見た。

 

 

…嫌な予感がビンビンする。

 

 

「お二方、せっかく仕事に来てくれたのであれば、依頼内容を変えてもらってもよろしいですかな?」

 

「…まさか。その役を私たちにやれ、と?」

 

「おっしゃる通りです」

 

えええぇ…。そんな図々しい話ある…?

 

「お願いします!お願いします!今、非常に観客たちも集まっていて…」

 

必死に懇願された。ウェンディも困ってる人を見過ごせないのか、私に懇願するような目を向けてくる。私は仕方なく折れた。元々押しに弱いんだよ…。

 

 

「しょうがないなぁ…ちょっとだけね」

 

「…はい!私、役に立ってみせます!!」

 

ウェンディが元気な声で意気込んだ。ラビアンさんは顔を輝かせると…。

 

 

「素人のくせに劇場に上がれることをありがたく思えよ」

 

「『ありがとう』って言わないんですね…」

 

「それ、もはや発作なのでは?」

 

私もウェンディも少し引いていた。そんなんだから逃げられるんでしょ!!

 

 

 

 

翌日。

 

 

「いつまで経っても帰ってこないから来てみれば…」

 

シャルルが呆れ返った表情で首を振る。

 

 

「何やってんのよあの子たちは…」

 

シャルルたちの視界には必死で演劇をしているアミクとウェンディがいた。ウェンディが誘拐された子供の役で、アミクが子供の姉で、悲劇的に死んでしまうヒロイン役である。どんな劇だよ。

 

「この子は私の妹なの!絶対に死なせはしないわ!!」

 

「お姉ちゃん…!!」

 

「ケケケ、バカな女め。死ねー!!」

 

「カハッ!」

 

「いやーーーーお姉ちゃーーーん!!」

 

血糊を吹き出して倒れるアミクに駆け寄るウェンディ。アミクの死にそうな表情も相まって真に迫って見えた。

 

「ぐすん、ごめんね。貴方が嫁に行くまで見届けたかったのに…」

 

「死んじゃ嫌だよー!!お姉ちゃーん!!」

 

もう慣れた感がしている二人。あのウェンディでさえ、うまく演じれていた。

 

『うわあ…』

 

ナツたちはそれを見てドン引きする。

 

 

 

 

そんなに時間がかかりそうなものでもないのに、アミクとウェンディが仕事に行ってから1日経っても帰って来なかったので、心配になった最強チーム+シャルルが迎えに来たのだ。

 

そこで見たのが、アミクたちが死にそうな表情で演劇している所。

 

「アミク…また、あの人に捕まっちゃったのね…」

 

ルーシィが同情するようにアミクをみた。ナツとグレイもうんざりした様子だ。彼らは地味に以前の劇で扱き使われたのが堪えているのだ。

 

 

「ずっと演劇ができるなど素晴らしいではないか。うむ、あの二人も様になっているな」

 

唯一ノリノリで劇をやっていたエルザ。彼女はあわよくばまた演劇ができるのではないか、とワクワクしながら来たのだ。今にでも「役者にさせてくれ!」と頼み込みそうである。

 

「おいおい、あいつらどれくらいの時間やってたんだ?」

 

『隈できてない?まさか夜通しやったわけじゃ…ないよな?』

 

グレイたちが心配そうに言う。確かに、二人の顔には疲労が色濃く出ていた。

 

「あーしがいない間に、こんなことになっていたなんて…なの」

 

「きっと断れなかった、とかそんな所だよ!しょうがない人だよね、まったく!」

 

ハッピーがやれやれと首を振った。

 

そうこうしているうちにやっと劇が終わった。

 

その隙を突いて、ナツたちがアミクとウェンディに突っ込む。

 

「おい、アミク!ウェンディ!もう帰るぞ!!」

 

「…ああ…」

 

アミクが弱々しい声でナツを見た。ウェンディも虚ろな瞳でナツたちに視線を向ける。

 

 

「…ナツの幻覚が見える…」

 

「ホントですね…ナツさんだけじゃなくて、シャルルたちみんなが見えますよ…」

 

「二人ともしっかりしてーーーー!!?」

 

ルーシィが悲鳴をあげた。

 

 

「二人とも、よく頑張った。後は私がやる」

 

「なんでだよ!?お前劇やりたいだけだろ!!」

 

グレイがエルザに怒鳴っていると、ウェンディがシャルルに声をかけた。

 

「シャルル…」

 

「何よ!大丈夫なの、あんた!?」

 

げっそり痩せ細ったウェンディを見て慌てるシャルル。ウェンディは必死に言葉を紡ぎ、伝えたいことを伝えた。

 

「私…ちゃんと仕事できたよ…?」

 

ガクッ

 

「ウェンディーーー!!?」

 

こんなになってまで言うことがそれとは。これではただの社畜精神だ。

 

やたらと劇をやりたがるエルザを宥め、「チッ、もう行っちまうかよ。意気地無しめ」と毒づくラビアンから報酬をもぎり取り、アミクとウェンディを連れて帰った。

 

 

またもやブラック会社並の劇団で働きづめにされたアミク。こんなに扱き使われたのは初めてのウェンディ。二人はギルドに着いた瞬間、テーブルに突っ伏して眠りに落ちたのだった。

 

 

後に二人はこう語る。「もう劇はコリゴリだ」と。

 

 

こうして、久しぶりの仕事は、割りに合わない疲労と共に終わったのだった。

 

 

 




とりあえず思いつくままに書きなぐってみました。

ウェンディが原作よりも悲惨な目になっちゃったけど…今回の話の元はアニメ原作であったものです。
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