見下していた相手だった。
メ・ドゥサ・レは、頭に血が昇りやすいが平均的なグロンギであると言える。
怒りやすいのではなく、頭に血が昇りやすい。要するに熱中しやすいのだ。
ゲームにも、怒りにも。
グロンギ基準では普通だが、人間視点では殺人思考と狩猟趣味の時点で普通ではないので、このあたりの特性は認知されにくい。
見下していた相手だった。
ドゥサは格別クウガを侮蔑していたわけではない。侮蔑していなかったわけでもない。
ただそれなりに見下していた。
最強の弟。
最弱のズの底辺。
戦闘力持ちのグロンギの中では最も弱い席を争う。
ゲゲルに参加すれば、人を殺すモチベーションの低さもあって、必ず失敗することが皆に確信されていた。
見下していた相手だった。
剣を持てば、ドルドに敵わず。
拳を握れば、ゴオマより弱く。
超自然発火もダグバには劣る。
敏捷に優れたバッタ怪人のズ・バヅー・バ、筋力と耐久に優れたサイ怪人のズ・ザイン・ダあたりと戦えば、百回やって百回負けるとさえ言われていた。
クウガが欠片を盗んで裏切った時も、バカが愚かなことをしたとしか思わなかった。
裏切ったクウガが目を抉られ海に捨てられたと聞いた時も、笑いしかおきなかった。
見下していた相手だった。
人間の価値とはなんだろう?
"それは心にある"と考えたのがリントだった。
"それが力にある"と考えたのがグロンギだった。
力なき者は無価値。
ゆえにズ・クウガ・バも無価値。
自然とそういった風に考えるのがグロンギであり、ドゥサだった。
だからずっと、見下していたのに。
輝ける剣を手にした銀紫の騎士は、殺すだけの怪物よりも、ずっと強かった。
霊基再臨。これは大まかに、四段階に分けられる。
だが四を基準とする位階分けは、霊基再臨に限ったことではない。
例えばグロンギの、『ズ』『メ』『ゴ』『ン』の強さ四階層構造。
人間の魔術理論・カバラの『活動』『形成』『創造』『流出』の四段階構造。
一部の魔術の世界には、"かつてキリストが戦った人類悪の獣"を解釈するために『クリフォトの樹』の概念を用い、それの理解に対であるセフィロト・カバラの四段階構造を用いるものもいる……という話だ。
先程までのドゥサと今のクウガが、欠片から力を引き出しただけの第一段階。
今のドゥサが、欠片が体に真に馴染んだ第二段階。
両者の間には一段階分の差があり、サーヴァントとの融合でクウガがスペックを上げても、スペックはドゥサの方が上である。
なのに、騎士は優勢だった。
「ダババ!*1」
横薙ぎに振るわれたドゥサの"ゴルゴンの尾"を、騎士はその下を走ってくぐり抜けた。
体を地面ギリギリまで伏せながら、減速せず走り続け距離を詰めるという妙技。
尾をかわし、剣を切り上げる。
その斬撃が、必死に後退したドゥサの腹を縦に切り裂いた。
「っ!?」
脆いみぞおちをまとめて狙う脅威の斬撃。
ドゥサは背筋を冷やしながら、太くなった腕を振った。
怪物の豪腕に、スキルが上乗せされた必殺の一撃。
大気が押しのけられ、引き裂かれた大気に膨大な真空が生まれ、押し出される大気と流れ込む大気が小規模の嵐を生み出した。
その一撃を、騎士は一歩で避ける。
攻撃の気配を見て少し動き、攻撃の前動作を見て少し動き、攻撃を見て少し動いて、無駄なき動きでするりとかわした。
そしてすれ違いざまに、ドゥサの脇を切って行く。
(動ける)
普通の人間ならば、体を動かそうとした瞬間、体がいつものように動くだけだろう。
鍛錬した者ならば、そこで鍛錬した通りに動かすことができるだろう。
されど今のクウガは、今まで自分がしたことがない動きを、息をするようにこなすことができるようになっていた。
超高速で振るわれる尾が、僅かな攻撃間隔で連続して振るわれるが、その全てを避ける。
(思った通りに……思った以上に、体が動く!)
身体スペックを借りているのではない。
力だけを継承し技がないということもない。
今のズ・クウガ・バは、裏切りの騎士ランスロットと誤解なく一つになっている。
未熟な騎士を、遥か先を行く騎士が、丁寧に導いていく。
(私のではない能力があって、技がある。……これが、デミ・グロンギが持つ力!)
人間の数倍、十倍の力を持つのが動物。
それを狩るのが人間。
人間の百倍、千倍、時に万倍の力を持つのが怪物。
それを狩るのが英雄だ。
それこそが英霊。それこそがサーヴァント。
自分よりも弱い人々を虐げ絶望を生むのが怪物。
自分よりも強い怪物を打ち倒し、希望を生むのが英雄だ。
ズ・クウガ・バは英雄ではない。
けれども英雄と共にある。
世界を一人で救ってしまう者を英雄と言うのなら―――英雄は、ただ一人でも、いいのかもしれない。
心中で英雄ランスロットに心底敬意を払うクウガ。
その感情は、理想の騎士に憧れる未熟な騎士のそれ。
人間の騎士見習いのようであり、同時に強さに憧れるグロンギのような感情であり、総じて言えば純粋な敬意であるそれを感じて、ランスロットは苦笑した。
「!?」
だが、敵もさるもの。
怪物を殺すのが英雄なら、英雄を殺すのもまた怪物。
メ・ドゥサ・レは、体表に大量の魔力を流して一気に強度を引き上げた。
クウガの剣が、その体を切り裂けなくなる。
攻撃力が足らない。
ただでさえ、再生されてしまうのに。
せめて弱点のみぞおちか、生物的弱点である首、どちらかを貫ける攻撃力が欲しいのに。
「ジパジパ・ドギダヅシ・ボソギデジャス*2」
優勢劣勢が、一発でひっくり返った。
ドゥサの"ゴルゴンの鱗"を貫けないのなら、クウガの剣に対し、ドゥサは全身鎧を着ているようなものである。
弱点のみぞおちを狙えば通る可能性はある? 否、その可能性を考慮しているドゥサはしっかりとみぞおちを守っていた。
これでは攻めるに攻められない。
それどころか鱗に防御を任せていいドゥサは、防御と回避を捨て一気に攻撃に集中し始めた。
拳、蹴り。
両手両足四セットの爪、
サイズ自在の尾に、鋭い牙による噛み付きまで織り交ぜて来る。
上下左右、どこからでも斬撃が飛んでくるようなものであった。
クウガは必死に切り弾く。
「!」
そこに、鎖付き短剣によるトリッキーな攻撃まで混ざり始める。
危ない。見切りにくい。
ドゥサの戦闘術、メドゥーサの武器、そしてメドゥーサが成り果てると語られるゴルゴンの怪物身体特徴からくる戦闘スタイルは全て違って、全く一体化していない。
それゆえ無駄も多いが、時々ヒヤリとさせられてしまう。
自分の足を取ろうとした鎖を咄嗟に回避し、ヒヤリとしながらクウガは防戦に集中する。
硬さと強さと速さをまとめて叩きつけてくる敵。
どうすれば。
どうすればいい?
経験のないクウガには分からない。
経験豊富なランスロットには、何度か見たことのある敵だった。
『よく敵の動きを見るのです。マスター』
その時、クウガの内側から、ランスロットの声が聞こえた。
デミ・グロンギに、サーヴァントの意志は無い。
ゆえにサーヴァントの助言もない。
なればこその―――
『剣に力を宿すことで、斬撃の力は増せましょう。
ですが、それだけでは倒せない敵もいます。
無敵の防御。
無隙の構え。
無敗の結界。
それらを突破するためには、力を剣より全力で発しつつ、全力で束ねるのです』
ランスロットが、内側から"感覚"を合わせる。
これまではクウガが内のランスロットから"動き"を引き出し戦っていたが、今度は"感覚"をランスロットの側が浸透させていく。
剣が纏う、超自然発火のプラズマの光。
その光の動きに、無駄がなくなっていく。
激しかったプラズマのスパークが収まり、静かで綺麗な輝きになっていく。
『血を熱の光に変える力。
その力は素晴らしいものだ。
他の誰かが侮辱しようとも、私は素晴らしいものであると考えます。
さあ、その光を、熱を、剣の周りに押し固めるのです。新たなる剣を創るように』
「新しい…………剣…………!?」
『ここで満足してはなりません。
ここは貴方の限界ではない。
ここが強さの最果てではない。
あなたはきっとどこまでも行ける。きっとどこまでも強くなれる』
やがて、剣の周りに出来上がる、薄水色の光の奔流。
透き通った薄青色のプラズマは、実験室で見られるもので―――どこか、湖を思わせる。
『最果てに至れ。限界を越えよ。今代の主よ、貴方の光を御覧あれ』
ドゥサの豪腕を、一瞬で桁違いにパワーが上がった斬撃が弾き、"魔剣"によってすぐさま切り返した斬撃がドゥサの胴を斬りつける。
同時に、爆発。
クウガとドゥサは同時に、逆方向に吹っ飛ばされた。
「グガァッ!?」
クウガは着地に成功したが、ドゥサは膝をついたまま呻く。
その胴体に、袈裟懸けに強烈な傷が刻まれていた。
プラズマで焼かれ、溶けた肉がかき混ぜられて焼き付けられたこともあり、ずば抜けた再生能力を持つグロンギでも再生が追いついていない。
そう、これがランスロットの特殊技能。
聖杯戦争定番の能力確認ですら視覚できない、名もなき力。
熱と光を剣の周りに収束し、圧縮し、敵に当てるまで収束し切る能力だ。
これはランスロットの特筆すべき技能とは言われない。
他にとんでもない技能がいくらでもあるからである。
……だが。間違いなく、他人が真似しようとしてもできない、化物じみた技能だろう。
ランスロットという師から、クウガに伝えられた技、と言ってなんら差し支えない。
『―――これを私は、
「…………凄い、ですね」
『敬語は不要です。どうかその瞳は私ではなく、敵を見られますよう』
クウガは何もかもが無能だったのか?
彼の能力では何をしても無駄だったのか?
いや、違う。
超自然発火のプラズマに関して言えば、使い方が下手なだけだった。
敵を倒す攻撃力を出すには、後は技術があれば良かったのだ。
人類の歴史とは、人類の限界との戦いである。
人類の限界と向き合い、工夫し、克服し、そして、勝つ。
人間が勝てない動物を倒すために、石器で武器を作った時から、ずっとそう。
だからこそこれは、『グロンギの少年が人間の強さを教わる』構図なのである。
よろめきながら立ち上がるドゥサを、見据えて剣を構えるクウガ。
「行ける…………よし」
ごうっ、と剣の周りに薄青プラズマの光が奔る。
駆け、距離を詰め、クウガは一気に両手剣を振り下ろした。
「ドゾレザ!*3」
そして勝利を確信した。
「ギベ*4」
クウガ、ドゥサ、その両方が。
クウガの剣が当たる直前、ドゥサがその口を開く。
すると口の中から新たな口が飛び出してきた。
それはクウガも知らない、デミ・グロンギになる前からドゥサが持っていた、怪物としての身体的特徴。
"キスして敵を殺す身体機能を持つ同族"を真似した、彼の奥の手たる接吻殺害手段であった。
『! この怪生、まさかこのタイミングを狙って―――!?』
伸びた口の中の蛇が騎士の手の中の剣を弾き、宙に舞わせ、続き必殺を狙う。
剣の次に狙うは頭部。
いかな未確認生命体と言えど、再生能力をいくら引き上げようが頭の中をかき回せば死ぬ。
貫通力は折り紙付きだ。
かわせない。
防げない。
渾身の一撃のまさに直前、体全体の動きを攻撃のために使用している瞬間、ズ・クウガ・バは無防備だった。
ランスロットの力があっても何もできない。
ここぞという時に、最高のタイミングで意表を突く。それが強き戦闘者の条件。
「―――」
人間から見た、悪が勝つ。正義が負ける。そんな瞬間。
"人を守るという正義"の味方を、『彼』はした。
放たれるは二本の矢。
片方は宙に舞う剣を撃った。
片方は伸びるインナーマウスを撃った。
矢はグロンギの体に傷一つ付けられないが、口の中の蛇は僅かに軌道を逸れてクウガの頬を深く抉るだけに終わり、矢によって宙を舞っていた剣が、クウガの方に戻ってくる。
矢を弓より放った者―――衛宮士郎は、ふぅ、と息を吐いた。
「しょっちゅう手を出すより、ここぞって時に一発予想を外させるのが一番だ」
ここぞという時に、最高のタイミングで意表を突く。それが強き戦闘者の条件。
「任せたクウガ!」
「……はい!」
クウガが矢に弾かれて手元に来た剣を掴み、踏み込む。
「リントォォォォッ!!!」
プラズマ一閃、魔剣で二閃。
首とみぞおちを守ったドゥサの両腕を、クウガの斬撃が斬り落とした。
「グ……ガッ……ガガガッ……!!」
もはや、ドゥサはやぶれかぶれ。
尻尾で地面を猛烈に叩き、反動で跳び、一気にクウガから距離を取る。
予想以上に増していた尾のパワーにクウガは驚くが、ドゥサの全身を血のような魔力が包んでいるのを見て更に驚いた。
メドゥーサの体がペガサスとなった神話を再現する一撃が来る。
クウガは息を呑み、剣を正眼に構える。
恐れがあった。死ではなく、敗北し、何もかもが無為に終わる恐れだ。
剣を握る手が一瞬、一度だけ、僅かに震える。
先の戦いで見たベルレフォーンのことを思い出す。
桁違いの威力。
桁外れの速さ。
巻き起こす衝撃波だけで、街の一部を更地にする威力があった。
あれに、打ち勝てるのか? 疑問が胸の奥に生まれて、生まれて、消えずに残る。
『落ち着いて』
そんなクウガに、内から語りかける騎士の声があった。
『無理に私の剣技を模倣する必要はない。
君には君の剣がある。
私の技は、君の技の肥やしにするだけでいい。
自分を見失うな。自分を信じろ。騎士は自分の剣にこそ、自分の命を預けるもの』
自分の、剣。
そう言われ、クウガはランスロットの剣技を自分の剣に取り入れつつも、自分が普段使っている剣を意識して、しっかりと構える。
積み重ねた時間があった。
積み重ねた努力があった。
同族にバカにされながらも、振り続けた剣があった。
これまでの自分が、今の自分を支えてくれる。それは誰であっても同じこと。
裏切りの騎士は、裏切りの騎士に、『信念』に近いものを教える。
『心に剣を携えて、その手の中に輝く勇気を。踏み込むことを、負けることを、恐れずに』
頷くクウガ。
「
空の蛇は、天馬に代わり、閃光となる。
「―――
その一瞬。
しっかりと大地に足をつけ、揺るぎなく構え、地割れの如く剣を振り下ろすクウガが、ドゥサには何故か―――巨人のように、大きく見えた。
光纏う
ほんの一瞬。一秒にも満たない交錯。
勝者と敗者を決めたのは、『盲目』だった。
ドゥサは目を失って、それを他の感覚で補うようになってから数時間。
けれどもクウガは、目を失って他の感覚で補うようになってから日数があった。
その日々を、クウガは戦闘訓練と剣技の鍛錬に費やしていた。
何度も、何度も。
何回も、何回も。
剣をひたすら、振り続けた。
最後に勝負を分けたのは、そんな小さな差。
「お前の罪は―――」
ズ・クウガ・バは誓う。何度でも誓う。
『グロンギの罪』を、この時代、この場所で、この手で終わらせることを。
「―――ここで、終わりだ」
天馬に変化したドゥサの鳩尾に、突き出された剣が突き刺さる。
そのまま、ベルレフォーンの威力と勢いを利用して、プラズマの剣はその体を一刀両断、真っ二つにして切り捨てる。
真っ二つになった天馬は、二つに分かれたまま吹っ飛び、空へと舞い上がり、真っ赤な炎を撒き散らして爆散し……夜空を、真っ赤に染め上げるのだった。
戦闘終了後、撤収準備中のクウガ達の下へ、カーマが戻ってくる。
「おかえり」
「はー、死ぬかと思った、いや実質死んでたみたいなもんですよ私」
「お疲れ…………様」
「そうですよ、私の功績を大いに讃えてください。
そして以後面倒なことは振らないよう気を付けてくださいね」
そう言って、カーマとクウガは、同時に親指を立てた。
ぐっと立てた親指を見せ合って、クウガとカーマは微笑み合う。
不思議な空気だ。
それを見ていた藤丸立香がやってくる。
「この親指立てるやつ、友達がやってるの見たことあるけど、なんて言うんだろうね?」
「こういうの、知らないんですか? 『サムズアップ』って言うんですよ」
「サムズアップ、ほほう」
「古代ローマで満足できる、納得できる行動をしたものにだけ与えられた仕草です」
「古代ローマ……私には縁がなさそうだ」
そう言いつつ、立香はクウガ、カーマにそれぞれサムズアップ。
満面の笑顔で親指を立て、「お疲れ様!」という声が聞こえてきそうなくらいに元気よく、二人に親指を見せていた。
カーマが微笑む。
「あなたもこれが似合う、大人な女性になれるといいですね」
「いやー、どうだろ私。まだ将来何になりたいかも決まってないのに」
一瞬。"将来"という言葉に、カーマが表情をしかめる。
「覚悟を決められたと、聞いてます」
「うん。何かあったらよろしく、カーマちゃん」
「これから先、立香さんには辛いことや悲しいことが多くあるでしょう」
「……うん」
「でも、そんな時こそ、他人の笑顔の為に頑張れる人になるべきで。
いつでも誰かの笑顔の為に頑張れることは、すごく素敵なことなんだって……」
カーマの視線が、クウガの方に泳いだ。
「そういう風に……クウガさんは、思ってるらしいですよ」
「ワタシ? それは…………まあ、そうだね」
こくりと頷くクウガ。
話の着地点をクウガにしたカーマ。
なんとなく立香は、カーマが何かを誤魔化した気がした。
なので、思ったことをそのまま言う。
「カーマちゃんもじゃないの?」
カーマは答えなかった。
クウガ達が進めていた帰る準備を手伝い始める。
「さあ。帰りましょう。帰宅帰宅」
「あ、ちょっと!」
カーマの作業を手伝い始めた立香を見て、クウガは空の月を見る。
とても綺麗な星空だった。
子供の頃見た星空よりも綺麗に見えるのは、少しは自分の背が伸びて、星に目が近くなったからだろうかと、クウガは思う。
いつか、星を眺めた。
手に届かない星と、叶う事のない願いを。
強さを願い、あまりにも遠い、空の星に等しいただ一人の家族を眺め、折れ、諦めた。
それでも。
届かなかったその先に、新しい願いがあったから。
「よろしく、お願い、します」
『我が身と剣は貴方と共に』
戦士、ズ・クウガ・バ。
英霊ランスロットを従え、グセギス・ゲゲルに参戦す。
爆散したドゥサの残骸から、クウガは
「ロストベルトNo1、回収完了」
ありうべからざる幻想、異界のグロンギの一は倒された。
この世界から切除すべき異端の幻想は、あと六つ。
『―――』
その時。
ロストベルトにしがみついていたドゥサの魂が、クウガに語りかけてきた。
どうやらサーヴァントの魂を容れることができるこの欠片は、使用者であるグロンギの魂もしがみつくことができるらしい。
だが風前の灯であるようで、あと数秒もすれば消え失せることは明白だった。
『―――お前が―――代わりに―――ライダーとして―――ゲゲルを―――』
欠片の中の魂が消えていく。
『―――騎士の仮面の―――仮面―――仮面、ライダー―――』
痕跡も残さず消えていく。
『―――仮面ライダー―――』
ズ・クウガ・バが、ゲゲル八人目の参加者として認められた頃。
メ・ドゥサ・レの魂の残滓が完全に消滅しきった頃。
クウガは、士郎や慎二、立香やカーマ、警察官達に囲まれ、謎の胴上げをされるのだった。
最新版置いておきますね
https://www.youtube.com/watch?v=cmJrYrtgnI0
【ドゾレザ】
『トドメだ』のグロンギ語。
グロンギ界の失敗フラグ。
これを言って実際にトドメを刺せたグロンギは一体もいない。
10話、11話、12話で連続で言われているが全部失敗している。
6話のバヅーはなんと一話の中で二回ドゾレザを言って二回とも失敗している。
君達生きてて恥ずかしくないの?
もう死んでた……