ポケモントレーナー ハチマン 〜ぼーなすとらっく集〜 作:八橋夏目
あの白い生き物が俺のボールに入ってから二日後。
ようやく東側のジム視察も終わり、ミアレに帰るついでに育て屋によってみた………のだが。
「…………えっと」
「あら、ハチマン君。久しぶりね」
「あ、ああ、はい、そうですね。お久しぶりです」
「あら、この子がカルネの言っていた?」
「ええ、彼がハチマン君。カロス地方最強のトレーナーよ」
「へぇ、君がー」
帰ろうかな。
何かすごく面倒そうな人たちがいるんだけど。
絶対何かあるだろ。
というかほんと何でいるのん?
まず本人なのかも怪しいところだが、本人なら本人でいること自体があり得ないだろ。
「つか、何しにここへ?」
「ちょっと野暮用でね」
野暮用って…………。
こんなところに有名人が来るなんてあの人絡みだろうな。じゃなきゃ来る理由が分からん。はっきり言ってここはただの育て屋だぞ。バックがポケモン協会なだけで、他に珍しいことなんて何一つない。何ならブリーダー資格持ってないからね? だから金も取らないし、取れない。
「ほっほ、まあ儂の客じゃよ」
「だろうと思ったよ」
「それにしてもこんなところにイッシキ博士がいるなんて思いもしませんでしたよ」
「孫娘がこっちにいるからの。スクールの後継も決まったことじゃし、余生をこっちで過ごそうと思ったんじゃよ」
俺を隠れ蓑にしてな!
ここ大事だぞ!
「ね、ねぇ、ヒキガヤ?」
「ん?」
「この人誰なの?」
「え、お前ら知らないのか?」
そうか、サガミは知らないのか。オリモトたちが知らないのはまあ分からなくもないがサガミもとなると、あんまりカントーの協会内での情報共有とかも出来てなかったのかもしれないな。
よし、カロスはもっと情報共有をしていくとしよう。まあ、ほぼほぼ身内だから俺が何かやるってこともなさそうだが。ハルノ辺りに話してみるか。
「シンオウ地方のチャンピオンだよ」
「マ、マジで!?」
「多分………初めて会うから本人かどうかは知らんけど。見た目だけならチャンピオンだと思う」
「歯切れ悪ぅー、ウケるんだけど」
「ウケねぇよ」
だって初対面なんだから本人確認しないと確かなこと言えないだろ。世界には自分のそっくりさんが三人くらいはいるとかって話なんだから、この人もそっくりさんの可能性だってあるだろうが。多分、カルネさんといるんだし、それはないとは思うが。
「初めまして。シンオウ地方ポケモンリーグチャンピオン、シロナよ」
ご本人でした。
いや、ほんと何しに来たのよ。
「………あー、そういや考古学の研究もしてましたっけ? それでか」
「カルネの言う通り、頭の回転が早いわね」
おいおい、カルネさんや。
アンタ一体俺のことをどう話してるんだよ。
怖いからそういうのやめてもらえませんかね。
「いや、シロナさんが公に出してる情報でしょ」
「君に知ってもらえているのは光栄なことだわ」
「買い被りすぎです。俺は別に………」
「カルネに見せてもらったわよ。君とカルネのバトル」
あのバトルを見せちゃってるのかよ。
はあ………、いよいよ以って嫌な予感しかしない。
「あれは俺とカルネさんというより、そこのゲッコウガとカルネさんのバトルみたいなもんですよ。それも前のバトルの憂さ晴らしですし」
「でもメガサーナイトにメガシンカなしのリザードンで勝利してたわ。あれは君が指示を出していたのだし、それだけでもすごいことじゃない?」
「そうよ! あんなバトルをされたこっちの身にもなって欲しいものだわ。グリーンさん並みの技の正確性に加えて速攻を仕掛けられたんじゃ、何も出来なかったわよ」
これは何を言っても俺の評価に繋がりそうだ………。
何故四ヶ月半も経ってなお、あの時の話をしなきゃならんのだ。
よし、さっさと帰ろう。特にすることもないし、顔を見せる程度に寄っただけなんだし。
「ほっほ、シロナさんや。ハチマンとバトルしてみてはどうかの?」
「はっ? おい、じじい。急に何言いやがる」
「ここまで興味を持たれてるんじゃ。いっそ実力を生で体感した方が気がすむって話じゃよ」
確かにそうなのかもしれないが…………。
やっぱりこうなるのかよ。
チャンピオンといえど一介のポケモントレーナーである。ポケモントレーナーは内心好戦的なところがあるし、チャンピオンにまで登りつめたともなれば、その気概は最高峰とも言えよう。
「嫌だ。ここんとこずっとジムリーダーたちの相手をさせられてたんだ。そうでなくても変な生き物に襲われたりもしたし、疲れてるんだよ」
「い、一体だけでいいから。ね! ね!」
「ヒキガヤ、やってやりなよー」
「つか、ヒキガヤが女性二人に詰め寄られるとかウケる!」
「よし、サガミの給料は減額にするか」
「酷っ!? なんでうちだけだし!」
「お前、一応これでも俺はお前の雇い主だろうが。なら、せめてこういう時くらい俺の肩持てよ」
「えー、だってヒキガヤのバトル、最近見てないし」
「コマチとのバトルに育て屋放り投げて見に来てたサボリ魔はどこの誰だったんだろうな」
「あれはあれ! これはこれよ!」
「キルリア、大きくなったねー」
「キルルー!」
はあ…………、ダメだこりゃ。
一番まともなこと言ってくれそうなナカマチさんはキルリアと話してて我関せずを決め込みやがってる。
強かさをそういう形で発揮するなよ。
「はあ………、なら誰とやりたいとかあります?」
「そりゃやっぱりリザードン!」
「………ゲッコウガだったら丸投げ出来たのに」
「自分のポケモンに丸投げとか酷いなー」
「………いたのかよ」
「もちろんいるよ。君がいるところに僕あり、だからね」
「久しぶりに変態面が出てきたな。本物の変態博士で間違いないのか」
なんでこう俺の周りの大人って変なのしかいないんだろうな。まともな大人って…………誰かいたっけ? いない気がする…………。
「変態博士ってのはちょっと気になるところだけど、本物のプラターヌだよ。あ、そうそう。来週カントーに行こう」
「はっ? えっ? なに? 唐突すぎない?」
「いやー、カルネさんと来週のことで話してたんだけどね。仕事の関係もあってどうしても無理そうだから代理誰にしようかなーってなって、じゃあハチマン君だねってなっちゃってさー」
「やだよ、面倒い。ユキノシタ姉妹に仕事押し付けた形で視察に行ってたんだぞ。帰ったら俺もやることあるんだっつの」
「そこを何とか! 会議参加に僕と誰か一人は必要なんだよ! それも図鑑所有者やチャンピオンクラスの!」
「………図鑑所有者? それならエックスに頼めよ。あいつはああ見えて知識はあると思うぞ」
「彼には既に断られてるよ………」
まあ、そうだろうな。
あの引き篭もり体質が行きたがるわけがない。俺だって行きたくもないんだし。
「ちなみに私も参加するわよ」
「だから参加しろと? それとこれとは話は別でしょ」
俺が渋っているとシロナさんが自身の参加も打ち明けてきた。
だから何だという話である。俺には俺のやるべきことがあるってのに。
「そもそも何やるんだよ」
「各地域のポケモンの情報についての会議だよ。オーキド博士による主催で行われることになってさ」
「だから断るわけにもいかないってか」
「それに、君なら僕らの話にもついて来られる。どころかいい指摘をしてくれると思ってるんだ」
「だから参加しろと?」
「お願いだ! さすがに一人となると大変なんだよ! それにオーキド博士はもちろん、参加されるナナカマド博士にも顔を向けられない!」
はぁ、これは断ってはいけないやつ、か。
女性陣の目がめっちゃ怖い。サガミなんか博士に頭下げさせるなんてないわーって目をしている。よし、給料減らしてやる。
参加せざるを得ないとなると、ただで参加するのも釈だ。どうせ参加するんだし…………各地方の博士が集まるってことは相当レベルの高い話になるのは明白。その話について来れない者は参加しても意味がない。というか邪魔なだけだ。でも俺が参加すれば後は増えても問題はないだろう。
さて、後はこの条件が通るかどう………ん? ナナカマド博士?
「つか、何でナナカマド博士の名前が出て来るんだよ。オーキドのじーさんにってのは主催だし理解出来るが………」
「あれ? 言ってなかったっけ? 僕はナナカマド博士を師事してたんだよ。博士のおかげでこうして博士になれたと言っても過言ではないね!」
へぇ、………へぇ!
「初耳だわ、多分。聞いてたかもしれないが記憶にない」
「ちなみにシロナの兄弟子でもあるよ」
「………どうしてこうも違うんだか。片やチャンピオンになって世界的に有名ってのに、片やただの変態博士とか」
「僕は早々にトレーナーの道を諦めたからね。バトルなんて自衛くらいしか出来ないのは知ってるだろう?」
「そりゃ、知ってるけど。ナナカマド博士ってポケモンの進化論の研究してる人だっけ?」
「そうそう! 博士の研究を手伝って、進化について勉強してたんだけど、どうにもカロスには変わった姿が昔からあるなと気付いたんだ。それで独立して………」
「メガシンカを提唱ってか」
「うん、そう!」
なるほど、そういう繋がりがあったのか。
世界は広いようでほんと狭いな。
「ほーん、一応下積み時代もあったんだな」
「博士がいたからこそ、メガシンカに辿りつけたんだ。少なくとも僕はそう思ってるよ」
「………分かったよ、ついて行ってやる。ただし条件がある」
「じ、条件……?」
ジムの視察が終わったら仕事はもちろん、イロハの特訓にも付き合う予定だった。それが出来なくなるってんだから、こうするしかないだろう。
「イロハも連れていく」
「イロハちゃんをかい? それは特に問題はないけど。そんなことでいいのかい?」
「俺は元々帰ったらあいつの特訓にも付き合う予定だったんだよ。それがカントー行きで出来なくなるってんなら、いっそ連れて行ってあっちで時間見つけて特訓に付き合った方が効率がいい」
時間があるかはまた別の話ではあるが。
それでもあいつを連れていくのは充分メリットがある。
「チャンピオンのお二人に聞きますけど、四天王はバトルの技術が高いってだけで選ばれると思いますか?」
「それはないわね。そもそもそんな技術があるのなら、当然ポケモンの知識も豊富ということ。対戦相手のポケモンについて分かっているからこそ、即対応策を練ることが出来る。だからこそ、四天王は強いわ」
「そうね、ドラセナたちが手塩にかけて育ててはいるけれど、彼女はあれでもまだトレーナーになって一年しか経ってないものね。そういう点で言えば、今回の会議に参加する意義は充分にあると思うわ。私も彼女にはもっと見聞を広めて欲しいと思っているもの」
やはり、彼女らも俺と同意見らしい。
「ほっほ、やはりお主にイロハを任せて正解だったようじゃのう」
「変な勘繰りはやめてくれ。ハルノの思惑通りだったとは言え、あいつが四天王を目指すと決めたんだ。なら俺は出来ることをやってやるだけだっつの」
じじいは何か勘違いしているようだけど。
俺は単にイロハが上を目指すと言ったから、それに必要なことを提案しているだけである。最終的な判断はあいつがするのだから俺がどうのではない。
「お主がそう言うということはそれだけの価値があの娘にあるということじゃろて」
「そうだね。僕もイロハちゃんにポケモンを託した身として、彼女の成長は嬉しい限りだ。それがこんなことで役に立つというのなら是非連れて行こうじゃないか」
よし、決まりだな。
後はあいつがあっちで何を掴んでくれるか。
まあ、あっちでやるみたいだしオーキドのじーさんも来るっていうんだから、あいつらも来るはず。初代図鑑所有者に会うだけでもいい経験になるはずだ。
「………ヒキガヤってあの子には甘いよねー」
「確かに! ウケるんだけど!」
「ウケねぇよ」
茶々を入れてくるアホ二人は放っておこう。
「さて、それじゃバトルといきましょうか」
「なんだ忘れてなかったのか…………。このままフェードアウトってのを期待してたのに」
「あら、逆に益々君に興味が湧いて来たわよ?」
「はあ………、分かりましたよ」
全く、バトルのことになるとイキイキしやがって。何でどいつもこいつもバトルばっかなんだよ。そんなんだから結婚………ゲフンゲフン! おっと危ない。声に出してないのに一瞬で睨まれてしまった。
超怖い。視線だけで射殺せそう。
「シロナ、もし良ければコレを使ってみないかい?」
「これは………カルネが持っているのと同じキーストーン?」
「そうそう、それとコレも」
「………ガブリアスナイト、ってこと?」
「うん、僕もガブリアスを連れているのは知ってるだろ? それでメガガブリアス自体のデータは取れてるんだけど、各個体による違いというものがまだまだ足りなくて。君のガブリアスのデータも取りたいなと思って」
「………分かりました。私自身、メガシンカには興味がありましたから」
「万が一、暴走という危険性もあるけど、それも今回なら大丈夫だと思うから。なんたって彼がいるし」
「おい、コソコソやってるつもりなんだろうが丸聞こえだからな」
随分と親しげなことで。
まあ、取り敢えず忠告だけはしておくか。
「シロナさん、先に忠告しておきますけど、メガシンカはそんじょそこらの力とはわけが違います。はっきり言って、自ら力に呑まれに行くようなものです。力に気圧された時点で………あなたたちには使いこなせない。そういう覚悟は持っといて下さい」
そう言うとシロナさんの目付きが変わった。
こういう目をされるとやはり彼女はチャンピオンなのだと思い知らされる。カルネさんも時たまそういう目を見せるからな。チャンピオンモードへの切り替えが出来るのだろう。
「行きなさい、ガブリアス」
「出てこい、リザードン。仕事だ」
なので、こちらも仕事と題しておく。
審判は………カルネさんか。
「ルールはリザードンとガブリアスの一騎打ち。どちらかが戦闘不能になればバトル終了。技の使用制限はなし。これでいいかしら?」
「ええ」
「では、バトル始め!」
カルネさんの合図でバトルが始まった。
「ガブリアス、ドラゴンダイブ!」
先に動いたのはガブリアスの方。
速攻を仕掛けようとしているのだろう。
「受け止めろ」
やろうとしていることは分かっているので、まずはどの程度の威力なのか確認することにする。
「なっ?! 受け止めた!?」
「十五メートルってとこか。お返しだ、ドラゴンダイブ」
両腕をクロスして赤と青の竜を纏ったガブリアスを受け止めるも、ざっと十五メートル程後ろへと追いやられた。
リザードンへのダメージは思ったよりもない。これならば、どうとでもなりそうだ。
お返しと言わんばかりにドラゴンダイブでガブリアスを突き飛ばした。
「強い………」
こちらは二十五メートル程。
十メートルの差ともなれば、結構な力量差に思えて来る。それだけ今のリザードンは逸脱している証だ。ガブリアスもチャンピオンの切り札なのだから強いはずなんだがな………………。
「どこでそんな力を?」
「本人曰く、メガシンカを失ってから身体が軽いそうですよ。ま、頭も身体もメガシンカ時のことを覚えてますからね。身体が軽い分、動きも俊敏。一瞬早く動けるだけでパワーを溜め込むには充分なんですよ。だからメガシンカ時と遜色がない。何なら身体が軽い分、こっちの方が強いまであります」
基礎はしっかりと出来ていることが前提にはなるがな。
それを言ったらチャンピオンのポケモンだって基礎は出来ている。そうでなければチャンピオンになんて昇り詰めることなど到底無理。
「そう………。ガブリアス、目の前の相手は強敵よ。あなたはどうしたい?」
「ガブ、ガブガ」
諦めるという発想はないだろう。逆に火をつけてしまったと言った方が正しいまである。
「分かったわ。力に呑まれないようにね。いくわよ、ガブリアス。メガシンカ!」
シロナさんはガブリアスの意志に応えるように叫んだ。すると彼女が握り締めるキーストーンとガブリアスに渡したメガストーンが光り出し共鳴していく。光は互いに結び付き一体となっていった。
「これが………メガシンカ………!」
実物を目の当たりにしたシロナさんは目を見開いている。これは誰しもが通る道というものだ。こんな美しく神々しい光景に言葉を失うのは至極真っ当な反応。俺だって初めての時はただただ驚いていたからな。相手になってくれていた暴君様がいたおかげですぐに実践に移ることが出来たが、あいつがいなかったら俺とてその光景に見惚れてただけかもしれない。
「ガバガッ!」
「ガブリアス、ドラゴンダイブ!」
「リザードン、ドラゴンダイブで迎え撃て」
赤と青の竜を纏った二体のドラゴンはぶつかり合うと衝撃波を生み出した。行き先を失うと生じる衝撃波。その規模はオリモトたちのスカートがめくれ上がる程である。小さいポケモンたちなら吹き飛ばされていただろうな。
「効いてる………!」
「さすがはメガシンカ。さっきとは威力がまるで違う」
お互いに三十メートルと言ったところか。
先程とは打って変わって互角のやり合いであった。
「ガブリアス、りゅうせいぐんよ!」
続け様にガブリアスは流星を打ち上げる。
「リザードン、ソニックブースト。流星より高く昇れ」
それと同時にリザードンも空へと急上昇を始めた。
「流星と並走………っ?! まさかそんな形で躱すというの!?」
リーグ大会で色々なりゅうせいぐんを見て来た中で思ったのが、打ち上げられる流星が弾く前にそれより高いところにいれば、そもそもダメージは受けないんじゃね? というものだ。
ついでだし、それを実行してみたのだが、まさかすぐに意図を気付かれてしまうとは。
「ガブリアス、はかいこうせん! 流星をもっと高く撃ち上げるのよ!」
おおう、何という柔軟性。
はかいこうせんでもっと高い位置へと押し込んで来るとは。
「ハイヨーヨー」
しかもあの禍々しい光線は流星の爆発時間までも加速させている。このまま上昇を続けたところで爆発に巻き込まれる可能性の方が高い。
ならばとリザードンを反転させ、弾けて群となった流星を引き連れて急下降していく。
「すなあらし!」
下にはもちろんガブリアスが待ち構えている。
だが、砂嵐を起こして身を隠しやがった。不意打ちを狙う気だろう。そしてそれを可能にするのは特性すながくれ。
「トルネードドラゴンクロー」
ならば、自分の周りだけでも嵐が治れば、襲いかかるガブリアスの姿を捉えることも可能だろう。
「ブラストバーン」
ついでに炎の究極技を嵐の方にへと送り込んだ。逆回転で急下降した勢いで一瞬無風状態となり、そこに炎を送り込んだことで次々と爆発が起きた。
小規模ながらも粉塵爆発。
まさか出来てしまうとは。てか、使い方次第で砂嵐が危険なものへと成り果てることが分かったな。今後気をつけよう。
「ゴバァ!?」
「ガブリアス!?」
爆発に巻き込まれたのか、呻き声が聞こえた。
「さすがに砂嵐解消とまでいかないか」
けど、結局砂嵐は続いたまま。天候の上書きでもしない限り解消まではいかないのかもしれない。そう思うと天候を操るってすごいことなんだな。
「本当、あなたたちの実力は桁外れね。粉塵爆発なんて普通は思いつかないわよ」
「そりゃどうも。でも狙ってた規模とは程遠い出来でしたけどね」
「下降気流と回転を活かして砂嵐を一瞬でも止めただけでも凄いことよ。まず私たちには出来ないわ」
そりゃ俺も出来るとは思ってなかったくらいだ。
「んじゃ、そろそろ決着つけますか。初メガシンカで長時間使用は暴走のリスクが高まるだけですし」
「………はぁ、カルネの気持ちも分かるわね。これは確かに敵わないわ」
俺も暴君様に最初は頃合いを出されたからな。
今なら何となくあいつの気持ちが分からんでもない。
「リザードン、りゅうのまい」
「ガブリアス、ストーンエッジ!」
頭上で炎と水と電気の三点張りから竜気を生成。それを降ろすと丁度地面から岩が突き出して来た。だけど、竜気がそれを粉々に砕いていく。
「ドラゴンダイブ!」
ダメージになってないと分かるや赤と青の竜を纏ってガブリアスが突っ込んで来る。ここまでやって来て思うのは、ガブリアスの得意技がドラゴンダイブなのだろうということ。
確かにいい技ではある。勢い任せな技であるため躱されやすいが、だからこそコントロール出来ればかなりのものになる。
「ふっ、カウンター」
でも、その突撃が仇となるとは予想してないだろうな。
纏った竜気を盾にガブリアスを突き返した。勢いをつけて来た分、カウンターがよく刺さる。
「ガブリアス、戦闘不能! よって勝者、ハチマン君!」
三回くらいバウンドしたガブリアスは地面に伏し、メガシンカを解いた。
それを見てカルネさんも判定を下す。
「いやー、いいデータが取れた! メガシンカ前後で技の威力の比較出来るようにしてくれるなんてさすがハチマン君だよ!」
「褒めたって何も出ねぇぞ」
ま、これで充分だろ。バトルも終わったし、データも取れた。さっさと帰ろう。
「キルゥ?!」
ッ!?
「キ、キルリ………ッ?!」
悲鳴が聞こえた方を見ると何かがキルリアを担いで走り出した。
「待ちやがれ!」
思わず声を張り上げるが一歩前に出て自分の足では追いつかないと思い直し、リザードンの方へと向かう。
『チッ、育て屋だからと気を抜いていた! ハチ、先に行く!』
「頼む! リザードン、ゲッコウガを追いかけてくれ!」
「シャア!」
キルリアがいたと思われる場所にはナカマチさんが倒れていた。オリモトたちが駆け寄っているし、そっちは任せておこう。
「あ、ちょ!?」
「ミカルゲ、私たちも追いかけるわよ! サイコキネシス!」
「シロナさんも?! 博士、取り敢えずこの場はお願いします!」
「わ、分かりました!」
くそ、なんだってんだよ!
これがゲッコウガたちならまだ冷静でいられたはずだ。抗う力を持ち合わせているのだから、焦ることはない。
だけど、キルリアは………! あいつはまだそんなレベルに達しちゃいない。ただのか弱い女の子だ。それに…………。
「ハチマン君!」
「シロナさん………!」
「犯人に心当たりは?」
「………いつでも狙われておかしくない立場っすよ? いちいち犯人を特定なんて出来ませんよ」
「それにしては顔色悪すぎよ」
「キルリアだからっすよ。これがゲッコウガとかならまだ冷静でいられた。けど、キルリアは別だ。あいつは親と逸れちまってるんです。それがトラウマで俺やゲッコウガの側からあまり離れようとしない。ボールにすら入られない始末ですよ。そんな奴が誘拐なんてされたら…………」
「…………そういうことね。確かにそれは事を急ぐわ」
どうか、心を失くさないでいてくれよ………!
『ハチ』
「っ!? ナイスだ、ゲッコウガ」
『オレを感知出来るか?』
「………ああ、問題ない」
『なら、このまま繋げておく。オレは相手の出方を伺うことにする』
「そうしてくれ」
久しぶりのゲッコウガとのシンクロ。
頭の中にあっちの映像も流れてくる。
「えっと、ゲッコウガ………?」
「ええ」
「ハチマン君! キルリアの居場所はっ?」
シロナさんか聞いて来たためそれに答えると、その後ろからカルネさんも追いついて来た。
「ゲッコウガが見張ってます」
「カルネ、ハチマン君とゲッコウガって離れていても会話が出来るの?」
「ええ、出来るわよ!」
そのおかげで場所の特定も出来る。しかもそれを可能としているのはゲッコウガの脚があるから。ほんと、ゲッコウガ様々だな。
「ここ、か………?」
リザードンに逐一指示して辿り着いたのは森の中だった。
『ハチ』
「ゲッコウガ、敵は誰だ?」
『エルレイドだ』
「エルレイド………? トレーナーの姿は?」
『まだ見てない。ただ、オレの予想では人間はいないと思う』
「人間がいない? それってあのカラマネロたちみたいなパターンか?」
『いや、そういう類ではない。あのエルレイドは………キルリアの親だ』
「ッ?!」
キルリアの、親………!?
「キルリアの親………」
「彼らがそうだというの?」
『ああ、会話でそう言っている。それに見ろ。あのキルリアが警戒していない。奥には他にもいるみたいだし、群なのは確かだ』
そう、か………ようやく会えたんだな。
「………どうするの?」
「どうするも何もやっとあいつの親が見つかったんですよ? それにあんな笑顔を見せられたら…………ぐぇ?!」
『それを決めるのはキルリア自身だ』
「俺、まだ、何も言ってないんだけど…………」
ねぇねぇ、鳩尾に入れるのやめてくれない? 思わずリバースしちゃうところだったぞ?
あ、ちょ、こら、待てよ………!
『おいおい、エルレイドさんよォ。いくらそいつの親だからって誘拐染みたことまでして連れ去るとか、頭沸いてンじゃねぇかァ?』
いやだから何で煽ってんだよ。煽っちゃダメでしょうが。
「キル? キールルー!」
ああ………キルリアは可愛いなこんちくしょう!
「おいこら、ボケガエル。黙って見てれば誰演じてんだよ」
胸を摩って何とか痛みを和らげ、ゲッコウガの元へと向かった。キルリアが元気に手を振っている。可愛い。
『一度やってみたかっただけだ』
「なに? 今度は役者でも目指すのん?」
『そこまでする気はない』
「あのー、二人とも? エルレイドたちが訝しんでいるわよ?」
『キルリア! お前からオレたちの説明をしろ!』
あ、その手があったな。
キルリア、頼むぞ。
「キル? リ、リアー!」
うん、敬礼姿も可愛い。
しかし誰はすだ? あんなあざとい仕草を教えやがったのは。帰ったらお仕置きだな、あの天然水。
「なあ、ゲッコウガ。カメラ持ってない?」
『ホロキャスターに内蔵されてなかったか?』
「そういやあったな、そんな機能」
ホロキャスターを取り出して元気に説明しているキルリアを撮影。うん、いい笑顔だ。家族に会えて嬉しいのが伝わって来る。
「………まるで娘を撮る父親ね」
「同感だわ」
『キルリアはリザードン以来のハチが一から育てているポケモンだからな。オレも含めてあいつが育てたというポケモンはほとんどいない』
「………ジュカインやヘルガーも?」
『ああ、ジュカインは自ら強くなり、ヘルガーは既に出来上がっていたらしい。ボスゴドラは言うまでもない』
おっと、終わったようだな。
「エル、エルエル」
『無礼を働いて申し訳ない、だとよ』
エルレイドがこちらに向けて頭を下げて来た。ゲッコウガを介して謝罪文まであるらしい。
「まあ、逸れた娘が無事で見つかったんだ。取り乱すのも分からなくもない」
気持ちは分からなくもないからな。俺だってコマチが誘拐されて無事に見つかれば一目散に駆けつけるだろうし。
だから、別にエルレイドたちを責める気はない。
「何があったかは大体予想は出来ている。巻き込まれたみたいで災難だったな」
「エル」
「さて、家族も見つかったみたいだし、俺も一安心だわ。これで一つ問題は解決出来た」
新たな問題も出てきたが。
でもそれはゲッコウガの言う通り、俺が決めることではない。
「キルリア、お前にとっては辛い選択をさせると思うが、お前はどうしたい? 家族と暮らすか? それとも俺たちと来るか?」
エルレイドの後ろを見ると、サーナイトを始めとする何体かの進化系が集まっていた。どうやらここがこいつらの今の縄張りらしい。
「キル……キルゥ…………」
視線を戻してキルリアを見ると俺とエルレイドを交互に見て、目をうるうるさせている。
やっぱ決め辛いよな、こういうのって。
「エル」
「リア?」
「エルエル」
「リアー!」
どうやらエルレイドが何か言ったみたいだな。
『エルレイドがオレたちについて行けってよ』
「あっちが折れたのか………なんか悪いことしたな」
「それを言ったら野生のポケモンを捕まえること自体、ある意味強引なことよ。私たちの欲で捕まえて勝手に仲間にして。家族がいたら、そりゃもう悲惨よ」
確かに、シロナさんの言う通りなんだよな。人間の欲でポケモンを捕まえて。元の家族から切り離して、偉そうに気取る。中々質の悪い生き物だよ。ポケモン側からすれば侵略者とも言えるだろう。
当たり前の光景で慣れてしまっていたが、改めて思い返してみると酷い話だよ、全く………。
『キルリアの強さが知りたいってよ。エルレイドとバトルするのが条件らしい』
「それは構わんが…………キルリア、それでいいか?」
「リア!」
送り出すにもキルリアが外でやっていけるのか気にしてるんだろうな。それと、俺を試す気なのだろう。
「んじゃ、キルリアこっち来い」
「リーア!」
「距離はこんなもんでいいか」
キルリアを呼び寄せ、エルレイドとの距離を取る。バトルフィールドがあるわけではないため超適当。
「キルリア、お前が頑張ってきた成果をパパに見せてやれ」
「キルル!」
「エル………!」
早速先手を打って来たか。
娘相手でも容赦ないってことだな。
「キルリア、リフレクター」
使って来る技は恐らくつじぎりなのだろう。右腕の刃が黒く光っている。同じ技でも使うポケモンによって若干変わって来るのが面白いところだよな。
「エル!」
「リアッ?!」
間髪入れずに左拳を黒く光らせて回り込んで来やがった。今度はじごくづきか? パパンも結構やり手だな。動きに無駄がない。ただそうなると守りからのカウンターを仕掛けるってのはあまりいい手ではないようだな。
責めるか。
「キルリア、大丈夫か?」
エルレイドに投げ飛ばされたキルリアに呼びかけるとヨロヨロと立ち上がった。今ので結構ダメージをもらったらしい。
「リ、リア!」
「よーし、ならトリックルームだ」
「リーーアーーッ!!」
動きはやはりキルリアの進化系。キルリアよりも素早くなっていた。だから守りも追いつかない。
ならば、そこを逆手に取るしかないだろう。
「マジカルシャイン」
咄嗟に避けようとエルレイドが身体を捻るも、この特殊な部屋の中ではその動きが仇となってしまう。キルリアから迸る光はエルレイドへと直撃した。効果は抜群。ただし、相手は進化系のエルレイド。一撃で倒れることはない。
「エール」
なっ!?
まさかトリックルームだと?!
特殊な部屋の中にさらに部屋を作り出すとは………。
というかキルリアのトリックルームはパパンの技なんじゃね?
「こういうところで親子ってのを見せつけてくれるな。キルリア、まもる」
右腕の緑色に光る刃を防壁を張って受け止めた。リーフブレードだな。さっきじごくづきを見る限り、あと二発ももらえばキルリアが負けるだろう。
「ッ、キルゥゥ!?」
チッ、フェイントか。
随分と戦い慣れてるな。
「キルリア、立てるか?」
「リ、ア………」
突き飛ばされたキルリアは地面に伏しているが、立とうとはしてるしてし戦意はまだ失っていないみたいだ。
それにしてもフェイントですらこの有様か。
もしかしてパパンって、めっちゃ強くね?
そりゃリザードンたちと比較したらダメだが、一般的に見てこのエルレイドは強い。それに気を抜いていたとはいえ、ゲッコウガがいる場からキルリアを連れ出したんだ。強くないはずがないわな。
「キルゥゥゥゥゥゥウウウウウウウウウッ!!」
「はっ?」
おいおいおい!
この白い光………。
まさかここで進化するのかよ!
それだけ俺の側にいたいと思ってくれてるってことなのか?
くそ、こんなの嬉しすぎるだろうが!
「サナ!」
キルリアは白い光に包まれるとサーナイトへと進化した。
いいぜ、サーナイト。
「サーナイト、お前にとっておきの技を教えてやる」
お前が俺を求めるなら俺は全力で応えてやるよ。
「まずは自分の波長を捉えろ。お前はエスパー・フェアリータイプ。二つの波長が混ざっているはずだ」
この技は非常に特殊だ。使い勝手も悪い。相手を選ぶ必要あるからな。
「次はエルレイドだ。同じように波長を捉えろ」
それでも覚えておいて損ではない技だ。自分と同じタイプに対して、特殊な電波を送って感覚を崩させることも出来るんだからな。
「………サナ!」
「分かったみたいだな。んじゃ、その中のお前と同じエスパータイプの波に対して半分だけ間隔をずらした波を送り込むぞ。シンクロノイズ!」
シンクロノイズ。
自分と同じタイプの相手に対してだけ効果が発揮する特殊な技。音っぽい技ではあるが、特殊な電波技だ。ジャミングと表現した方が近いだろう。サーナイトが使えばエスパーとフェアリータイプを持つポケモンに対して効果を発揮し、エルレイドに対しては大ダメージとはなり得ない。だけど、ジャミングとしては使える。
「エル!?」
妙な感覚を覚えただろうエルレイドがサーナイトから視線を外した。
「サーナイト、マジカルシャイン」
その隙に再び光を発しエルレイドへと直撃させた。だが、それを受けながらも負けじとエルレイドも動き出している。
「テレポート」
完全にモノにしたわけではない。けれど、進化してまでパパンに自分が強くなったことをアピールしてくれているんだ。トレーナーの俺がその勢いを信じなくてどうするよって話だろ。
「シャドーボール」
どうやらエルレイドはインファイトで攻撃をする隙を与えないようにするつもりだったみたいだが、サーナイトがテレポートでエルレイドの背後に移動したことで空振りに終わった。
そして背後からの青黒い弾丸によって撃ち飛ばされてしまった。
『勝負あり、だな』
エルレイドによっていったゲッコウガが判定を下した。お前、いつの間に審判になってたんだよ。
「お疲れさ………うぁぷ!? ちょ、サ、サーナイト!?」
「サナサナサナ!」
同じくボロボロであろうサーナイトに声をかけようとして、押し倒された。
俺の胸に頭を擦り付けて脚をバタつかせている。
何この可愛い生き物。一生このままでもいいかも。
『どうだ? さすがにバトル中に技を覚えさせるとは思ってなかっただろ?』
「エル………」
『けど、ハチはそういうトレーナーだ。トレーナーとしての実力はトップクラスだぞ』
ゲッコウガたちの会話を聞きながら、興奮しているサーナイトの頭を撫でてやる。すると段々と落ち着きを取り戻してくれたようで脚のバタつきはなくなった。
『あいつ以上にサーナイトの力を引き出せる奴はいないだろうな』
「エル………」
というかなんかトロけきってる。
え、何故に?
「私のサーナイトがキルリアだった頃を思い出したわ」
「ねぇ、ちょっとカルネ? 私初めて見たんだけど。バトル中に新しく技を覚えさせるトレーナーなんて聞いたことがないわよ?」
「彼は昔からそうらしいのよ。スクールに通っていた時点でやっちゃってるって話だったわ」
「………どうしてあれで図鑑所有者に選ばれなかったのかしら」
「それが運命というものなのでしょう。残酷ですよね」
なんか酷い言われよう。
俺からしたら割と普通のことなのに。
「エル………!」
「サーナイト、起きてくれ」
一息ついたエルレイドがこちらにやって来たので、俺も身体を起こした。パパンが来たからかサーナイトも大人しく従ってくれている。
「エルレイド、一つ提案がある。俺たちがいたところは育て屋っていうんだ。トレーナーから預かったり保護したポケモンたちが生活してるんだが、お前らもそこに来ないか? 安全面も食も保証できる。それに、そうしてくれると俺も定期的にこいつと会わせてやれる。やっと見つかった家族なんだ。こんなところでまた離れ離れってのも悲しいだろ」
家族が離れ離れになるのは俺も意図するところではない。親父や母ちゃんもあんなんだが、心配はしてくれているはずだ。コマチ九割俺一割くらいかもしれんが。それでもやっぱり親だからな。それを思うとエルレイドたちにも安心してもらいたい。家族の一人を預かるんだから、それくらいはさせて欲しいというものだ。
俺って結構家族ってのに拘りがあるんだろうな……………。
「エル!」
「よし、決まりだな」
俺の提案は快諾された。
「あ、そうだ。キーストーンとガブリアスナイト返さなくちゃ」
「そうですね。戻りましょうか」
あー、そういやあっちは放ったらかしにして来たんだったな。
となると今すぐエルレイドたちに移動を頼むってのも難しいか。
「んじゃ、エルレイド。またな。あっちには話をつけておくから、いつでも来てくれ」
「エル」
「サーナナー!」
「ありがとな」
これからはいつでも会えるだろう。サーナイトにはエルレイドたちともいて欲しいしな。出来るだけ時間を作ってやろう。
「サーナ!」
「ん? って、あ、おい………」
サーナイトが俺の腰に巻きつけてあるボールを急に剥ぎ取り、スイッチを押してしまった。そのまま赤い光に包まれてサーナイトはボールの中へと吸い込まれていく。
突然のことに驚いたが、ボールをまじまじと見てその意図に思い当たった。これはサーナイトが一つ壁を乗り越えた証だ。
「………頑張ったな、サーナイト」
やっぱり家族の力ってのはすげぇな。
行間
ヒキガヤハチマン 持ち物:キーストーン 菱形の黒いクリスタル ソウルハートetc………
・リザードン(ヒトカゲ→リザード→リザードン) ♂
特性:もうか
覚えてる技:かえんほうしゃ、メタルクロー、かみつく、おにび、えんまく、はがねのつばさ、かみなりパンチ、ドラゴンクロー、シャドークロー、つばめがえし、りゅうのまい、かみくだく、カウンター、じしん、フレアドライブ、ブラストバーン、げきりん、じわれ、だいもんじ、ソーラービーム、リフレクター、はらだいこ、ぼうふう、ねっぷう、あなをほる、れんごく、かげぶんしん
飛行術
・ハイヨーヨー:上昇から下降
・ローヨーヨー:下降から上昇
・トルネード:高速回転
・エアキックターン:空中でターン
・スイシーダ:地面に叩きつける
・シザーズ:左右に移動して撹乱
・ソニックブースト:ゼロからトップに急加速
・コブラ:急停止・急加速
・ブラスターロール:翻って背後を取る
・グリーンスリーブス:連続で攻撃して空中に釣り上げる
・デルタフォース:空中で大きな三角形を描くように連続攻撃
・ペンタグラムフォース:空中で五芒星を描くように連続攻撃
・バードゲージ:スピードを活かして相手の動きをコントロールしていく
・スモール・パッケージ・ホールド:背面飛行で相手の下を飛行する
・ゲッコウガ(ケロマツ→ゲコガシラ→ゲッコウガ) ♂
特性:きずなへんげ(へんげんじざい→きずなへんげ)
覚えてる技:みずのはどう、あなをほる、かげぶんしん、れいとうパンチ、れいとうビーム、つばめがえし、ハイドロポンプ、くさむすび、グロウパンチ、えんまく、がんせきふうじ、いわなだれ、まもる、かげうち、みずしゅりけん、どろぼう、つじぎり、ハイドロカノン、めざめるパワー(炎)、とんぼがえり、とびはねる、ほごしょく、けたぐり、ぶんまわす、あくのはどう、どろあそび、ふぶき、たたみがえし
・ジュカイン(キモリ→ジュプトル→ジュカイン) ♂
持ち物:ジュカインナイト
特性:しんりょく←→ひらいしん
覚えてる技:でんこうせっか、リーフストーム、リーフブレード、ドラゴンクロー、タネマシンガン、ギガドレイン、かみなりパンチ、スピードスター、くさむすび、ソーラービーム、エナジーボール、シザークロス、くさのちかい、マジカルリーフ、タネばくだん、こうそくいどう、つめとぎ、いやなおと、こうごうせい、くさぶえ、やどりぎのタネ、グラスフィールド、なやみのタネ、ハードプラント、つばめがえし、ものまね、みがわり、じならし、アイアンテール、けたぐり、つじぎり、グロウパンチ、まもる
・ヘルガー ♂
持ち物:ヘルガナイト
特性:もらいび←→サンパワー
覚えてる技:かみつく、ほのおのキバ、ふいうち、おにび、かえんほうしゃ、かみくだく、れんごく、ほえる、はかいこうせん、アイアンテール、あくのはどう、みちづれ、だいもんじ、ハイパーボイス、ヘドロばくだん、ちょうはつ、ほのおのうず、まもる
・ボスゴドラ ♂
持ち物:ボスゴドラナイト
特性:がんじょう
覚えてる技:ロックブラスト、あなをほる、なげつける、メタルクロー、アイアンヘッド、アイアンテール、てっぺき、メタルバースト、ボディパージ、ヘビーボンバー、ロックカット、ほのおのパンチ、もろはのずつき、ラスターカノン、ドラゴンダイブ、でんじふゆう、だいちのちから、カウンター、ばかぢから
・サーナイト(ラルトス→キルリア→サーナイト) ♀
特性:シンクロ
覚えてる技:リフレクター、ねんりき、まもる、テレポート、マジカルリーフ、シャドーボール、マジカルシャイン、トリックルーム、シンクロノイズ
控え
・???(白い生き物)
覚えてる技:ようかいえき
ゲッコウガ
・ニダンギル(ヒトツキ→ニダンギル)
特性:ノーガード
覚えてる技:ラスターカノン、せいなるつるぎ、つばめがえし、かげうち、つじぎり、シャドークロー、きんぞくおん
・キリキザン
特性:まけんき
覚えてる技:つじぎり、くろいまなざし、ロックカット、メタルクロー
・アギルダー
特性:うるおいボディ
覚えてる技:スピードスター、むしのさざめき、ギガドレイン、みずしゅりけん、こうそくいどう、かげぶんしん、こころのめ、はたきおとす、バトンタッチ
・メタング(ダンバル→メタング)(色違い)
覚えてる技:ラスターカノン、じならし、ひかりのかべ
シロナ
・ガブリアス ♀
特性:すながくれ
覚えてる技:ドラゴンダイブ、りゅうせいぐん、はかいこうせん、ストーンエッジ、すなあらし
・ミカルゲ ♀
特性:プレッシャー
覚えてる技:サイコキネシス、でんげきは
カルネ 持ち物;キーストーン
・サーナイト ♀
持ち物:サーナイトナイト
特性:トレース←→フェアリースキン
覚えてる技:サイコキネシス、シャドーボール、ムーンフォース、リフレクター
・ルチャブル
持ち物:パワフルハーブ
特性:かるわざ
覚えてる技:ゴッドバード、アクロバット、フライングプレス、つめとぎ
・ヌメルゴン
覚えてる技:かみなり、りゅうせいぐん、パワーウィップ、あまごい
・パンプジン
覚えてる技:ゴーストダイブ、ソーラービーム、にほんばれ、やどりぎのタネ
・アマルルガ ♀
覚えてる技:ほうでん、フリーズドライ、めいそう、メロメロ
・ガチゴラス
特性:がんじょうあご
覚えてる技:かみなりのキバ、ばかぢから、りゅうのまい、みがわり
野生
・エルレイド
覚えてる技:つじぎり、じごくづき、リーフブレード、フェイント、インファイト、トリックルーム