ポケモントレーナー ハチマン 〜ぼーなすとらっく集〜   作:八橋夏目

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今回は続編のデオキシス襲来から四ヶ月後、『イロハ四天王計画』から一週間後くらいの話です。


ぼーなすとらっく4『異世界からの侵略者?』

 デオキシス襲来から四ヶ月が経った今日この頃。

 巷ではとある都市伝説が広まっている。

 それは「レンリステーションミステリー」とかいうらしい。

 内容としては現在使われていないはずのレンリステーションに時折、一両編成の列車が止まるのだとか。しかも中から降りてくる者は異世界からやって来た者ばかりなのだとか。

 ーーそんなわけあるか。

 そう思いたいのも山々だが、俺は異世界、というよりはこの世界以外の場所というものを知っている。

 それはギラティナの支配するやぶれた世界。

 かつてダークライに連れていかれ、ギラティナと初対峙する羽目になった。

 戻って来てから調べてみると、そこは死後の世界と言われているようで、俺は生きながらにして死後の世界に行ってしまったチグハグな存在になってしまっていた。ダークライ曰く「キニスルナ」らしいが何とも怖い体験談である。

 で、話を戻すとして件の都市伝説は、何かしらポケモンの力が働いていると俺は睨んでいる。未だ事件性は出ていないが放置しておけば、都市伝説の信憑性の是非を確認しようとするバカが現れる。そうなればいずれ最悪の事態を招く恐れもあるのだ。

 疑惑は早々に解消してしまいたい。

 というわけで、俺は東側のジムの巡回視察のついでに都市伝説について調べることにした。

 クノエからぐるりとヒャッコクへ向かい、現在レンリタウンに到着したところだ。ある意味で観光地化しているレンリステーションだが、特段人が多く集まっているわけではない。レンリ自体が過疎化している街であり、今さら人が増えるということもないようだ。

 

『で、ここが噂の駅か』

「草ぼーぼーだな」

 

 件の駅へ向かうと十年は使ってなさそうな鬱蒼とした駅だった。なのに、建物自体に劣化は見られない。何とも不思議な景観である。

 階段を登り駅のプラットホームに来ると砂埃の溜まったベンチに一冊の手帳があった。

 

「………落し物か?」

 

 それにしては汚れ具合がベンチと同じである。つまりこの手帳は数年前にはここに残されていたということだ。

 こりゃ拾っても届ける相手がいなさそうだな。

 念のため中身を確認しようとページをめくっていく。書かれているのは主にポケモンについて。事細かに記されている。ポケモントレーナーかあるいは研究者擬きだろうな。

 

「…………最後か」

 

 特に持ち主が特定できる要素がないまま最後のページに来てしまったが、ここでえらいものを見つけてしまった。

 

「これを読んでいるキミへ。いまどんな風になっていますか? なりたい自分になっていますか? そもそもなりたい自分ってどんな自分ですか? わからないけれど楽しく生きている。そう胸を張っていえるような毎日だとすばらしいよね。未来のプラターヌへ。未来を夢みるプラターヌより」

 

 ……………………。

 

「これはアレだな。黒歴史ってやつだな」

 

 よりにもよってあの変態博士かよ。中身の詳しさからして本人ので間違いない。となると…………ふひっ。

 

「持って帰ってやろう」

 

 これを見たらあの変態はどういう反応するだろうか。きっと顔を赤く染め上げて…………うわキモい。

 

『おい』

「なんだ…………よ?」

 

 ゲッコウガに呼ばれて顔を上げると、ゴゴゴッとどこからか音がした。

 

「えっ?」

 

 鳴るはずのない線路からだ。

 

「おいおいマジか…………」

 

 そんなこんなしている内にホームに深緑色の列車が止まった。噂通りの一両編成。

 ゲッコウガも目を見開いて驚いている。キルリアなんか俺に抱きついてきた。あ、これはいつものことだったわ。

 

「ちょっと、あんたのせいでみんなと逸れちゃったじゃない!」

「落ち着けってマリー。そんなこと言ったって今はどうしようもないんだからさ。とにかくあいつを探そう」

 

 そして徐に開かれた扉は二つの影を降ろした。

 …………これは夢かな。夢だな。夢だと誰か言って。

 キルリアじゃないけど、これ何のホラーなの? 脚がすくんで動けないんだけど。

 うーわ、やっべ。超手汗かいてきた。

 

「リア………」

 

 あーもー、キルリアが泣き出しそうじゃん。

 誰だよこんなイタズラした奴。ぶっ殺してやるわ。

 

「ん? あ、第一村人発見」

「………なんか凄く目がアレだわ」

 

 …………よし逃げよう。今すぐ逃げよう。こんなの俺の仕事範囲を超えている。まずは警察を動かして都市伝説を消去だな。それからレンリステーションの情報の洗い出しに警戒態勢を整えないと。

 

「あ、あの………」

 

 キルリアを守るためなら………、ためなら…………!

 くそっ、何故だ?! 何故動かない!?

 

『チッ』

 

 動けないでいる俺たちの代わりに、ゲッコウガが少年に斬りかかった。

 

「コウガ!」

 

 だが、それは少年の腰につけたボールから出てきた黒いゲッコウガによって受け止められてしまった。

 あれは色違いか? 珍しいのを連れてやがる。

 

『お前ら、ナニモノだ』

 

 うちのゲッコウガさんは相当警戒しているな。声のトーンがマジの時のだ。殺気すら感じるまである。

 

「ゲ、ゲッコウガが喋ったわ………」

 

 主だった回答はないが、代わりに金髪少女の方から驚きの声が上がった。

 

「そっかそっか。目があったらってやつだね。ならゲッコウガ! キズナ変化!」

 

 はっ?

 キズナ変化? だと?

 

「…………他にもいたのかよ」

 

 あ、口が動くようになった。

 

「ゲッコウガ、えんまく」

 

 一つ動くようになれば自然と全身に力が戻ってきた。

 ゲッコウガが黒煙を巻いている間に急いでキルリアをボールに戻し、回れ右をする。

 目下あるのは急な階段。急いで降りるには危険極まりないが、この男女の相手をすることに比べたら屁でもない。

 

「ナオト、あの人逃げてくわよ!」

 

 おいこら金髪少女、そういうことは言うんじゃねぇよ。

 

「ゲッコウガ、シェルブレード!」

 

 くそっ、さっさとここから逃げねぇと。

 俺たちまで都市伝説の餌食になっちまう。

 

「危ねっ?!」

『チッ』

 

 階段降りてるんだから危ないだろうがっ!

 危うく転げ落ちるとこだったぞ!

 

「カノン、サイコブレイク!」

 

 はっ?

 サイコ、ブレイク………?

 ラティアスが? いや、つか、えっ? ラティアス?

 どういうことだよ。その技は暴君野郎のだろ? それにゲッコウガがシェルブレードだと?

 あり得ない………。本来なら習得できるはずがないのだ。リザードンですら今はレシラムの技は使えない。もしや研究が遅れてるだけで覚えられたりする、のか…………? いやいやいや、だとしてもラティアスがサイコブレイクを使えるのは流石におかしい。

 こいつらは、異常だ。

 

『………ハチ』

「ああ、やるしかなさそうだな」

 

 相手は黒いゲッコウガと黄色いラティアス。

 ラティアスがいること自体アレだが、このゲッコウガはおかしい。メガシンカ擬きを使いこなす奴がいないとは思っていない。ただ使えないはずの技を使えるなんてのは何かしら裏があるはずだ。

 

「大丈夫だ、キルリア。俺はここにいる。もうちょっとだけ我慢しててくれよ」

 

 咄嗟にボールに戻したキルリアに声をかけておく。未だボールに入りたがらないキルリアだが、この非常事態では致し方ない。だから出来るだけ不安にさせないようにしないとな。

 

「ゲッコウガ、そっちの黒いのは任せるぞ」

『ああ』

「リザードン、仕事だ」

「シャアッ!」

 

 黒い方はゲッコウガに任せよう。今ではトレーナーの端くれでもあるからこういう時、役割分担出来て楽だわ。

 

「ナオト、わたしもやるわ! ビクティニ、レントラー!」

 

 ビクティニ?

 知らないポケモンだ。

 

「ビクティニ、リザードンにクロスフレイム! レントラー、ゲッコウガにでんじは!」

「ゲッコウガ、ギガドレイン! カノン、リザードンに10まんボルト!」

 

 またか。

 ゲッコウガはギガドレインを覚えない。それにビクティニとやらもレシラムの技を使っている。後者は知らないがどう考えても普通ではない。

 これで確定だな。

 こいつらは俺の知っているポケモンではない。少なくとも何かがある。俺とリザードンのような非合法なものが隠れているはずだ。

 

「リザードン、ハイヨーヨー」

『ニダンギル、きんぞくおん。メタング、ひかりのかべ』

 

 リザードンは空に逃げて炎と電撃を躱し、電磁波はニダンギルが音波で波を相殺した。

 

「ワーォ、ゲッコウガがポケモンに命令出してるよ」

「喋るだけじゃなかったのね」

『せいなるつるぎ』

 

 あいつニダンギルになったことで二刀流として使ってるよ。ギルガルドに進化させたりするのかね。

 

「くっ………強い!」

「ナオト、本気でやりなさいよ!」

 

 咄嗟に回避されたが、そうさせるだけのものはあったみたいだな。ならこっちもやるか。

 

「じわれ」

 

 空から急降下してくるリザードンに色違いっぽいレントラーへの攻撃を指示した。技はじわれ。一撃必殺。時間なんかかけて仲間でも呼ばれたらいよいよ以って面倒でしかない。今はダークライもいないから最悪の手段も取れないし自力で何とかする他ないのだ。

 

「レントラー!?」

 

 まずは一体目。

 よかった。実力はこっちの方が上だったみたいだな。

 つーか、よく見たらラティアスも色が違う。

 まさかとは思うが全員色違いなのか?

 

「こうなったらゲッコウガ! キズナシンカ!」

 

 次の攻撃を展開させようとした時、黒いゲッコウガに異変が起きた。

 なんと白い光に包まれたのだ。アレは進化の光。だが相手はゲッコウガ。特性きずなへんげによる水を纏っての変化とは違う。言うなればメガシンカの光と言った方が近い。

 

『………くっ、何がどうなってやがる』

「普通じゃないのは確かだ。お前も出し惜しみしなくていい」

『そうさせてもらう』

 

 黒いゲッコウガに悪態を吐くうちのゲッコウガに本気を促した。

 あいつらは普通じゃない。やらなければやられる。

 

「…………キミもやっぱり出来たか。ゲッコウガ、スピリットスラッシュ!」

 

 キミも、ということはやはりあの黒いゲッコウガはきずなへんげの方も出来るということらしい。

 合法か非合法か。

 どちらにしても相手の方が格上なのは間違いない。

 

『メタング、じならし!』

「ビクティニ、クロスサンダー!」

 

 メタングが地面を揺らすのと同時にビクティニとやらは雷撃を纏いリザードンに向けて突っ込んで来た。

 

「受け止めた?!」

 

 そう漏らすのは少年か少女か。あるいは両方だったかもしれない。

 

「リザードン、カウンター」

 

 俺はリザードンに跳ね返すよう命令を出しておく。知らないポケモンだが、技が分かればその対処も浮かび上がってくるってもんだ。

 

『お前のその技はオレ一人なら真っ二つになっていてもおかしくない威力だ。だが、こっちもそう簡単にやられるわけにはいかない。ニダンギル、せいなるつるぎ』

 

 ニダンギルと一緒に黒いゲッコウガの巨大な一振りを受け止めたうちのゲッコウガさんはニヒルに笑ってやがる。

 こいつ久しぶりの強敵で喜んじゃってるよ。付き合わされるあいつのポケモンたちも大変だな。

 

「ビクティニまで?!」

 

 カウンターによって突き飛ばされたビクティニはそのままラティアスへとぶつかった。恐らくサイコパワーで咄嗟に受け止めていたため、ラティアスの方にはダメージがないだろう。

 

「ならスパイラルトルネード!」

 

 黒いゲッコウガは巨大な水手裏剣を高速回転させ、竜巻を生み出した。その中を何かが突っ切って来る。

 

「リザードン、ソニックブースト。ラティアスを掴め」

「シャア!」

 

 ゲッコウガは黒い方とやりたそうなので、ここは俺たちの方でカバーしてやるしかない。あっちも少年の方がゲッコウガに集中していてラティアスの方へは意識が向いていないし、絶好のチャンスだ。

 

「カノン、サイコブレイク!」

 

 やはり暴君の技と同じだ。

 打ち上げたエネルギー体が分離し、無作為に降り注いでくる。

 

『くっ…………』

 

 ゲッコウガの方もかなりダメージを受けたようだ。相手も倒せていない。

 

「すげぇ、ゲッコウガと互角かよ………!」

「リザードン、ラティアスを投げ上げろ」

 

 感嘆の声を上げているがまだこっちは終わっちゃいない。

 リザードンはラティアスを投げ上げ、降り注ぐエネルギー体に当てた。自分の技でダメージを受けるとは想定していなかっただろうし、攻めるなら今だ。

 

「トルネードドラゴンクロー」

「ナオト!」

「わかってるよ! ラティアス、りゅうのはどう!」

 

 気が緩んでいるかと思ったが気づいているのか。

 見た目に反して危機察知は敏感なようだな。

 

「………全然分かってないじゃない」

 

 リザードンは尚竜を模した波導の中を突っ切っている。

 

「フーディン、サイコキネシス!」

 

 が、丁度突破できそうという時に二体の動きが完全停止した。

 

「………何のつもりだ?」

「わたしたち二人を相手にその実力。しかも喋るゲッコウガを連れてるなんて、あなた、何者?」

 

 それはこっちのセリフだ。

 いきなり都市伝説が現実になって怪しい二人組が列車から降りて来たんだ。危機感持つのは当たり前だろ。

 

「わたしはマリー。こいつはナオト」

 

 ……………は?

 まさかそれだけか?

 それだけで判断しろと?

 はっ、俺も舐められたものだな。

 

「…………それだけか? それならお前らは俺たちの敵のままだ。俺はこれでもカロスを守る義務があるんでな。悪いが排除させてもらう」

 

 正直少年の方は強い。見た限りうちのゲッコウガですら、単独突破は無理だ。それに残りのポケモンも同じようなものだろう。何か歯車が入れ替わってるような、そんな奴らばかりだ。

 少女の方はゲッコウガの特殊さに驚いており実力を出しきれてないと言ったところか。リザードンとラティアスを止めに入ったフーディンまで色違いのようだし、この二人は常識に当てはめてはいけない。俺たちとは歯車が噛み合わない存在と認識しておいた方が良さそうだ。

 兎にも角にもこいつらをこのまま野放しには出来ない。俺には守るべきものがある。何を企んでいるのかは知らないが、ここでやるしかない。

 

「………勝てると思ってんの?」

「勝てる勝てないの話じゃねぇよ」

「いいね、そういうの」

「待ってナオト。この人の特徴、どこかで聞いたことがあるような気がするわ」

「特徴?」

 

 特徴ってなんだよ。

 目がアレとか、猫背とか、そういう奴か?

 誰だよ、そんな特徴で流した奴。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 と、突如変わった鳴き声が聞こえてきた。どこかこの世界とはズレている鳴き声が。

 

「ッ?!」

 

 何故こいつがここにいる!?

 お前らは穴の中に帰ってったんじゃねぇのかよ!

 まさかまた来たってのか?!

 

「あ、見つけた! あいつよ!」

 

 なんだと?!

 まさかこいつらの狙いはこの白い生き物だとでもいうのか!?

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 ああ、耳に触る。不快極まりない。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 段々あちこちから聞こえてきて鳴りやまなくなってきた。

 

「ふ、増えてる………」

「う、うそ………そんなの聞いてないわよ」

 

 いつの間にか帽子を被った少女のような白い生き物たちに取り囲まれていた。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 危な?!

 なんか吐き出してきたかと思ったら、地面に落ちた瞬間草ごと地面が溶けた。

 ようかいえきとか比じゃないレベル。でもこれようかいえきだよな…………。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 あ、ちょ………ーーー。

 

 

 

   ✳︎   ✳︎   ✳︎

 

 

 

『………い、……ろ』

「…ア、リァ……アー………」

 

 ん………なんか呼ばれてるような…………。

 

「………ぁ、っ………」

「リア!」

 

 ぐふっ?!

 い、いきなり何するんですかキルリアさん。

 

『ようやく起きたか』

「………ここは?」

 

 抱きついてきたキルリアの頭を撫でながら辺りを見渡すと、そこは一面洞窟のようなところだった。だが、何故か灯りがある。明るいというよりはどこか近くに灯りの光源があるような感じだ。

 

『恐らくあの白い生き物に連れて来られたところだろう』

「夢じゃなかったんだな」

 

 白い生き物の大群に襲われたのは現実だったか。

 ああ、また面倒なことに巻き込まれてしまったようだ。

 

『ハチ、これからどうする』

「どうするって言われてもな………」

 

 どうやって帰るか分かんねぇのにどうするも何もなくね?

 

「ハチ………?」

「マリー、何か言った?」

 

 と、他にも声がした。

 先程の二人組だ。

 

「お前らっ」

「今は休戦ということにしましょ。それよりあなたの名前、ハチマンだったりするのかしら?」

 

 ぐいんとゲッコウガの方を見るが首を横に振ってくるだけ。つまり、こいつらは俺の特徴から名前を探り当てたということらしい。確かに今の俺はそこそこ有名だ。フルネームこそ覚えられているか怪しいが顔と立場が一致する奴らはそこら中にいる。少なくとも企業のお偉いさん方は俺を認知しているし、若干恐れられてもいるらしい。

 だが、こいつらの口調からしてそういう類の奴らではない。

 

「そんな怖い顔しないで。どうやらビンゴのようね」

「ハチマン? どこかで聞いたことあるような………」

「ユキノシタさんが言っていた『彼』よ」

「あ、ああ! え、なに? じゃあ俺たちって結構ヤバい人に喧嘩売ってた?」

「そういうことになるわね。バカのあんたと一緒だとすぐバトルになるから勘弁して欲しいわ」

 

 ユキノシタ?

 ユキノシタだと?

 まさかユキノかハルノの知り合いだったりするのか?

 それとも実家関係か?

 あるいは………。

 

「………お前ら、事と次第によってはマジで殺すことになるぞ」

「待って待って。ユキノシタさんのいう彼だってんなら話は別だよ。………そうか、やっぱりここは俺たちのいたカロスじゃないんだな」

「どういう意味だ」

「詳しくは言えないけれど、わたしたちはあなたたちとは違う世界の人間よ」

 

 違う世界の人間?

 それはつまりギラティナの世界の住人であり………、死人ってことか?

 いや、それはないな。明らかにポケモンたちが違う。

 となると非現実的でかつあり得ない事象ーーー並行世界か。あるいは時間移動。

 前者は知らないが後者ならポケモンの力で叶えることができる。それは俺自身が体験済みのことだ。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 チッ、奴らのお出ましか。

 

「ハチマン、取り敢えずここを出よう」

「どうやってだよ」

「多分、こいつらを攻撃して刺激すれば排除対象としてこの世界から弾き出されるはずよ」

 

 弾き出されたらどうなるんだよ。戻れる確証なんてないだろ。

 

「そこに元の世界に戻れる確証が見当たらないんだが?」

「少なくともこいつらに殺されることはないわ」

「攻撃したら殺される可能性もあるが」

 

 さっきは一体から数体に増えた程度。

 俺たちを排除するためには力不足って言われても理解できる。それが奴らの世界ーーーつまりあの生き物がうじゃうじゃといるところに引き込まれたんだ。ただでさえ生きて帰れる保証がない。そこに攻撃なんてしてみろ。跡形もなく溶かされるのがオチだ。

 

「あーもー、面倒くさいわね! だったらあんたがどうにかしなさいよ!」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 …………さっきとは違って攻撃してこない?

 ようかいえきらしきものも飛んでこないし………。

 

「ゲッコウガ、キルリアを頼む」

『分かった』

「リ、リア………?」

「大丈夫。様子を見てくるだけだ」

 

 ふわふわと漂っているだけで何もしてこないのなら、こっちから仕掛けてみるしかない。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「お前ら、何のつもりで俺たちを招いた」

 

 ………会話は無理か。

 まず俺の声を理解してなさそうだ。だが、幸い存在は認識されているのだろう。他の奴ら(全員同じ姿だから違いなんて分からないが)は俺が歩くにつれて後ろからついて来ている。

 まるで聖者の大行進のようだ。まあ、後ろは魔物感の方が強いが。何なら俺も大魔王だったな。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 奥に進むと柱を上部分だけ壊したような台座っぽいのに何かが祀られていた。

 

「………あ、あれって………ナオト!」

「ああ、あれはソウルハートだ」

『ソウルハート?』

「マギアナという機巧ポケモンの魂だ」

 

 マギアナ?

 そいつはポケモンなのか?

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 な、なんだよ。ちょっとビビるだろ。ハモるなよ。

 それにしてもなんかナオトとやらの奴の声に反応しているような。気のせいか?

 

「ひっ?!」

 

 お、い………それ、は、ないだろ…………。

 

『ハチ!』

「待、て………下手に、動くな」

 

 お前が焦るのも分かる。

 だって俺今白い生き物に後ろから抱きつかれてるんだもん。しかもいきなり。こんな薄暗い洞窟の中で。ギリギリ見えている分、恐怖が増す。これ、なんてお化け屋敷だよ。

 ………よし、ここは取り敢えず異世界のお化け屋敷とでも呼ぶようにしよう。

 うん、何とか冷静になってきたな。どうでもいいこと考えるのって大事だよな。

 

「………お前ら、俺を食う気か?」

「しゅるるるぷるぷぷ」

 

 あ、初めて鳴き声が変わった。

 つまり、反応してくれたということか?

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 げ、なんか増えてきたぞ。

 否定された? はずなのに増えるってどういうことだよ。余計に恐怖だわ。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 ああダメだ。

 段々思考が鈍ってくる。

 ここに長居は禁物のようだ。

 

「………大丈夫なのか?」

『あいつが命令を出すまでは大丈夫だ』

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 どうする?

 このままだとこの白い生き物たちが何をしたいのかが掴めない。俺たちをこの世界に連れて来た理由も分からないし、帰る方法すら見つけられないだろう。

 今のこいつらはただふわふわと漂っているだけ。アプローチがあったのは俺の背中に張り付いてる奴だけである。

 何か、仕掛けてみるか?

 

「…………ナオト、あれっ」

「あれはっ?!」

 

 ん?

 ナオトたちが何か見つけたようだ。

 どうやらあいつらの目的の物があったらしい。

 

「ようやく見つけたぜ。やっぱりコイツらだったんだな」

 

 あったというか白い生き物の一体が持っていた、と言った方が正しいか。

 

「ゲッコウガ!」

「あ、おいバカ」

『チッ』

 

 俺が身体を張って様子を見ているというのに、勝手に攻撃体制に入りやがった。

 あいつは何を考えてるんだ?

 ほら見ろ、金髪少女も頭を抱えてるぞ。

 

「キズナシンカ!」

 

 黒いゲッコウガは水のベールに包まれた後、白い光に包まれて姿を変えた。二段階進化、いやゲッコウガは最終進化形だしフォルムチェンジとでもしておくか。

 

「しゅるるる………」

「むごっ?!」

 

 なんか俺に張り付いていた個体が、脚? 触手? を伸ばして俺の口を塞いできやがった。

 しかもなんか抱きつく力強くなってない? 絶対雁字搦めにされてるよね。

 

「スパイラルトルネード!」

 

 俺たちの時にも見せた巨大な水を手裏剣を高速回転させて竜巻を生み出す技で、ふわふわ漂っている白い生き物たちをまとめて吹き飛ばした。

 

「スピリットスラッシュ!」

 

 そして目当てと思われる個体に向けて高エネルギー体のブレードを振り下ろした。

 衝撃波により、何かが宙を舞っている。

 ここまでの技の発動、わすがの10秒足らず。

 やはりこいつらは異常だ。

 

「……しっ! 取り返したぜ、キズナストーン!」

 

 手際よくキズナストーンとやらを回収したナオトはガッツポーズを挙げている。何だよ、キズナストーンって。聞いたことねぇよ。

 

「しゅるるるぷぷ!」

「しゅるるるぷぷ!」

「しゅるるるぷぷ!」

「しゅるるるぷぷ!」

 

 また鳴き声が変わった。

 これは………怒りか?

 

「ナオト!」

 

 攻撃されていた個体を中心に、白い生き物たちが総掛かりでナオトたちに襲いかかった。

 マリーは応戦するようにナオトのところへ走って行くがーーー。

 

「しゅるるるぷぷ!」

「しゅるるるぷぷ!」

 

 ーーー二人の背後に穴が作り出され、二人は吸い込まれて行った。

 恐らく危険と見なされ元の世界にでも飛ばされたのだろう。そうであると思いたい。

 というか今の囮戦略を用いてなかったか?

 

「………俺たちもか?」

「しゅるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 俺たちもああなるのかと尋ねてみたが、鳴き声は最初と同じか。

 特にどうこうするつもりはないと見ていいのか?

 

「しゅるるるるる」

 

 俺に張り付いていた白い生き物が台座から球体を取り、俺に差し出してきた。

 ソウルハート?

 これを俺が持って行けとでも言うのか?

 すげぇ面倒事の臭いがする。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 受け取るべきか考えあぐねていると、俺たちの背後には既に穴が作られていた。

 

『キルリア、捕まれ』

「リア!」

 

 あ、こら!

 だから急に………ーーー。

 

 

 

   ✳︎   ✳︎   ✳︎

 

 

 

「ぁ、っぁ………」

 

 ここは………レンリステーション?

 

「つまりあれは全部夢…………?」

 

 それにしては生々しい。

 

「………ゲッコウガにキルリア………はまだ寝てるか。おい、お前ら起きろ」

 

 あっちではこいつらの方が起きるのが早かったみたいだが、こっちでは俺の方が早かったみたいだな。どうでもいいけど。

 

「………リア?」

「おう、キルリア。おはよう」

「リア」

 

 キルリアは先に目覚めたが、ゲッコウガの方はまだ反応すらない。

 

「シャア」

 

 おお、リザードン。お前は起きてたか。

 あれ? てかこいつあっちにいたか?

 

「リザードン、お前何持ってんの?」

 

 リザードンから渡されたのは………ソウルハートとか言ったか? なんか球状のものだった。

 

「マギアナ、ね………」

 

 結局何も確認出来ず終いだったな。マギアナとかいう奴のこともあの異様なポケモンたちのことも。

 ナオト、マリー。あいつらは何者だったのだろうか。

 既に列車は消えている。

 だがここにソウルハートがあるということはあれは現実だ。つまり彼らがいたのも事実。

 やはり元の世界に帰ったとみるべきか。

 

「リア?」

 

 俺に抱きついていたキルリアが何かに気づいた。

 俺もそれを確かめるべくキルリアの視線を追うと、何故かボールが揺れていた。

 はて、これは誰のボールだったか。リザードンやゲッコウガ、キルリアでもない。ましてやジュカインやヘルガー、ボスゴドラとも違う。

 …………なんか嫌な予感しかしない。

 と、突然ボールが独りでに動き出し、どこかへと飛んでいく。

 俺たちはそれを目で追い…………白い生き物がキャッチした。

 

「しゅるるるるるぷぷしゅるぷぷ」

 

 ぁ………………。

 

「…………………………」

『…………………………』

 

 俺とゲッコウガは互いを見つめ合い、言葉を失った。

 や、だって、ねぇ…………。

 

『………入ったな』

「あ、やっぱ入ったんだな……………」

 

 そうなのである。

 勝手に動いたハイパーボールに、あろうことかあの白い生き物が受け止めて入ってしまったのである。

 え、マジでどうしよう…………。

 こんなポケモン、俺知らないし。

 そもそも俺たちを連れ去り、異世界? に連行するような奴だぞ?

 え、マジで怖いんだけど。

 でもこれ、このまま放って帰るなんてことも出来ないし。もしこのまま俺がこのボールを放って置いたら、俺たちに被害はなくとも他の誰かに被害が出る可能性がある。原因が判明すれば自ずと俺に辿り着き……………あぁ、考えただけで憂鬱だわ。

 けど、これを持ち帰るとなるとそれはそれで問題だ。まずポケモンなのかも怪しい生き物をどうやって手懐ければいいのやら。言葉は通じないっぽいし、これなんて詰みゲー?

 

「…………死にたくないなー」

『死にはしない、だろ………さすがに…………ないよな?』

「いや俺に聞かれても…………。俺が聞きたいくらいだわ…………」

 

 いやもうホント、誰か助けて!

 

『と、取り敢えずデオキシスの時のようにボールから出さなければ大丈夫なんじゃないか?』

「………だといいけど」

『放っては置けないだろ』

「そりゃそうなんだが」

 

 でもさすがになぁ…………。

 確かに? 俺は人よりも濃い経験をして来てますけども? ロケット団の実験やシャドーでのダークポケモン育成なんて、まず経験できるものではないし? それを不本意ながら経験して来た俺にはそれまでの濃い出会いとかもあったから、ちょっとやそっとのことじゃ動じないと自負しているけれどもだな……………。さすがに無理だろ。こんなのは専門外もいいところだ。ダークポケモンが可愛く思えるくらいには恐怖心に全身包まれている。何ならさっきまで文字通りこの白い生き物に包まれてたからな?

 

『覚悟を決めろ』

「…………って言われてもだな」

『その内、専門家に出会すだろ。オレの時みたいに』

「…………何かあったらお前も動いてくれよ」

『ああ、一応警戒はしておいてやる』

 

 あーあ、やだなー。

 何で都市伝説調べに来ただけでこんなことになってんだよ。

 

「どうかこれ以上問題が悪化しませんように!」

 

 俺の座右の銘は押してダメなら諦めろ、だ。

 もうこれは諦めるしかないのだろう。考えるだけ時間と労力の無駄だ。他にやるべきことはたくさんある。変な生き物一体くらいで泣き言言ってられるような立場でもないし、不本意ながらも連れ帰るとしよう。

 

「取り敢えず、お前のボールのお陰で今はまず開かない。それが何よりもの救いだな」

 

 俺の手持ちは六体揃っている。昔からは考えられないが、今は結構嬉しがっている俺ガイル。

 まあ、んなことはどうでもいいのだが、六体揃った状態で七体目を捕まえるとそのボールは起動しなくなるようボール間の設定がなされている。他の一体のボールを外すことで七体目のボールを起動させるように出来るようになったおり、つまりはそれまでの間は中から出てくることはないということである。

 

「時間的猶予はあるってわけか」

 

 どうするかはその内考えよう。取り敢えず今の思考回路のままでは碌な案が出そうにない。

 俺は意を決して、ハイパーボールを拾い上げた。

 ………超ドキドキした。

 

「取り敢えず、エイセツに向かうか」

 

 あいつらが何者なのか、この白い生き物が何なのか、今はあれこれ考えても仕方がない。わからないものは分からないのだ。写真に納めてあれば、画像を転送して手当たり次第に聞いて回るということも出来たが、そんなタラレバの話をしたって意味がない。

 というわけで、何かあるならばその時に考えるようにしよう。死にたくはないし、警戒だけはしておくがな。




行間

ヒキガヤハチマン 持ち物:キーストーン 菱形の黒いクリスタル ソウルハートetc………
・リザードン(ヒトカゲ→リザード→リザードン) ♂ 
 特性:もうか
 覚えてる技:かえんほうしゃ、メタルクロー、かみつく、おにび、えんまく、はがねのつばさ、かみなりパンチ、ドラゴンクロー、シャドークロー、つばめがえし、りゅうのまい、かみくだく、カウンター、じしん、フレアドライブ、ブラストバーン、げきりん、じわれ、だいもんじ、ソーラービーム、リフレクター、はらだいこ、ぼうふう、ねっぷう、あなをほる、れんごく、かげぶんしん
 飛行術
 ・ハイヨーヨー:上昇から下降
 ・ローヨーヨー:下降から上昇
 ・トルネード:高速回転
 ・エアキックターン:空中でターン
 ・スイシーダ:地面に叩きつける
 ・シザーズ:左右に移動して撹乱
 ・ソニックブースト:ゼロからトップに急加速
 ・コブラ:急停止・急加速
 ・ブラスターロール:翻って背後を取る
 ・グリーンスリーブス:連続で攻撃して空中に釣り上げる
 ・デルタフォース:空中で大きな三角形を描くように連続攻撃
 ・ペンタグラムフォース:空中で五芒星を描くように連続攻撃
 ・バードゲージ:スピードを活かして相手の動きをコントロールしていく
 ・スモール・パッケージ・ホールド:背面飛行で相手の下を飛行する

・ゲッコウガ(ケロマツ→ゲコガシラ→ゲッコウガ) ♂
 特性:きずなへんげ(へんげんじざい→きずなへんげ)
 覚えてる技:みずのはどう、あなをほる、かげぶんしん、れいとうパンチ、れいとうビーム、つばめがえし、ハイドロポンプ、くさむすび、グロウパンチ、えんまく、がんせきふうじ、いわなだれ、まもる、かげうち、みずしゅりけん、どろぼう、つじぎり、ハイドロカノン、めざめるパワー(炎)、とんぼがえり、とびはねる、ほごしょく、けたぐり、ぶんまわす、あくのはどう、どろあそび、ふぶき、たたみがえし

・ジュカイン(キモリ→ジュプトル→ジュカイン) ♂
 持ち物:ジュカインナイト
 特性:しんりょく←→ひらいしん
 覚えてる技:でんこうせっか、リーフストーム、リーフブレード、ドラゴンクロー、タネマシンガン、ギガドレイン、かみなりパンチ、スピードスター、くさむすび、ソーラービーム、エナジーボール、シザークロス、くさのちかい、マジカルリーフ、タネばくだん、こうそくいどう、つめとぎ、いやなおと、こうごうせい、くさぶえ、やどりぎのタネ、グラスフィールド、なやみのタネ、ハードプラント、つばめがえし、ものまね、みがわり、じならし、アイアンテール、けたぐり、つじぎり、グロウパンチ、まもる

・ヘルガー ♂
 持ち物:ヘルガナイト
 特性:もらいび←→サンパワー
 覚えてる技:かみつく、ほのおのキバ、ふいうち、おにび、かえんほうしゃ、かみくだく、れんごく、ほえる、はかいこうせん、アイアンテール、あくのはどう、みちづれ、だいもんじ、ハイパーボイス、ヘドロばくだん、ちょうはつ、ほのおのうず、まもる

・ボスゴドラ ♂
 持ち物:ボスゴドラナイト
 特性:がんじょう
 覚えてる技:ロックブラスト、あなをほる、なげつける、メタルクロー、アイアンヘッド、アイアンテール、てっぺき、メタルバースト、ボディパージ、ヘビーボンバー、ロックカット、ほのおのパンチ、もろはのずつき、ラスターカノン、ドラゴンダイブ、でんじふゆう、だいちのちから、カウンター、ばかぢから

・キルリア(ラルトス→キルリア) ♀
 特性:シンクロ
 覚えてる技:リフレクター、ねんりき、まもる、テレポート、マジカルリーフ、シャドーボール、マジカルシャイン、トリックルーム

控え
・???(白い生き物)
 覚えてる技:ようかいえき


ゲッコウガ
・ニダンギル(ヒトツキ→ニダンギル)
 特性:ノーガード
 覚えてる技:ラスターカノン、せいなるつるぎ、つばめがえし、かげうち、つじぎり、シャドークロー、きんぞくおん

・キリキザン
 特性:まけんき
 覚えてる技:つじぎり、くろいまなざし、ロックカット

・アギルダー
 特性:うるおいボディ
 覚えてる技:スピードスター、むしのさざめき、ギガドレイン、みずしゅりけん、こうそくいどう、かげぶんしん、こころのめ、はたきおとす、バトンタッチ

・メタング(ダンバル→メタング)(色違い)
 覚えてる技:じならし、ひかりのかべ

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