ポケモントレーナー ハチマン 〜ぼーなすとらっく集〜   作:八橋夏目

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四天王戦は一旦お休みして(現在執筆中)、今回はデオキシス襲撃事件から二ヶ月後、『シャラジムにイケメン御曹司』の続きになります。


〜お知らせ〜
以前頂いた案で今後書く予定となっていたダークライとクレセリアの復活話についてですが、色々と展開を考えていたら一話どころか一シリーズくらいのものになってしまいました。というわけなので、当シリーズではなく次のシリーズに回したいと思います。


ぼーなすとらっく9『しゅるるるるるぷ』

 最近ジムリーダーとしての仕事がめっきり減った。シャラジムのジムリーダーって今需要あるのか疑問に思えるくらいに、だ。

 理由は簡単。アタシの初めての弟子であるユイさんがジムトレーナーとして活躍してくれているからだ。今もまた勝っちゃったし。最近負けたのって、さっきバトルしたダイゴさんにだけだよ? それまで34連勝とか、アタシでもないんだけど。

 そりゃ、二ヶ月前のリーグ大会に向けて挑戦者は増えたりしてたけどさ。それでも勝ったり負けたりで連勝なんて二桁にいった辺りで打ち止めだったっていうのに。

 やっぱりバトルの基礎を教えたユキノさんのおかげなのかなー。それとも…………。

 

「なんかムカつく」

「はっ? 何だよ、いきなり」

 

 この男の影響か、だ。

 ヒキガヤハチマン。多分カロス地方最強のトレーナー。カルネさんにも勝っちゃったし。世界的に見てもトップクラスだと思う。もうね、なんていうか次元が違うの。

 

「別に。なんかそう思っただけ」

「酷くね? 俺泣くよ?」

「泣くとかキモいんですけど」

 

 アタシは多分、恐らく、何かの間違いだと信じたいけれど、この男が好き、なんだと思う。昔からジムリーダーの孫だ、メガシンカの継承候補だと大人たちから持て囃され、実際周りには現四天王やチャンピオン、ジムリーダーたちばかりがおり、同年代の友達なんてほぼいない。いてもやっぱりジムリーダーとかでしかない。そんな中ぽっと現れたこいつはアタシを特別扱いしない。それがなんか新鮮で気がついたら街中を探してたりする。相当構ってほしいらしい。アタシは子供か!

 そんなこいつは昔カントーで見たトレーナーだった。リザードン一体でリーグ大会を優勝した姿は当時のアタシを魅了した。でもその姿を見れたからこそ、アタシは重圧に耐えられたんだと思う。

 で、そんな憧れが好きに変わったキッカケは明白だ。フレア団事件でアタシは人間不信になってしまい、意識を失ったまま精神世界に閉じこもったしまった。なのにハチマンは何をどうやったのか知らないけど、そんな状態だったアタシに直接話しかけてきたのだ。精神世界なのに久しぶりの熱を感じ、溜まっていた感情が爆発し、多分それがよかったのだろう。アタシは意識を取り戻してこうして現実世界に戻って来れている。………こんなことまでされて好きなるななんて無茶だっつの。

 

「ハチマンってさ、何でそんなに強いわけ」

「はっ? 俺が強い? 何が?」

「ポケモンバトル! カルネさんにも勝っちゃったし」

「や、あれ、ほとんどゲッコウガが機嫌悪かっただけだから。あいつ、ユキメノコにやられたのが相当堪えたらしいし」

「でもそんなゲッコウガを育てたのはハチマンじゃん」

「いやいやいや、それこそ俺じゃない。何なら俺はゲッコウガを育てた覚えはない。あいつは自分で全部習得してただけだ。俺がしてたのはきずなへんげとやらを確立してやるくらいだぞ」

 

 ………?

 訳分かんないんだけど。

 それよりきずなへんげって何なの?

 

「そもそもそのきずなへんげとやらが何なのか分かんないんだけど。何なのさ、あれ」

「さあ、俺にもさっぱりだ。博士曰く、かつて一度ゲッコウガが変化した姿として記述されている文献があるっては言ってたが、…………要はゲッコウガという種族にはさらなる姿があった。それだけだろ。それをゲッコウガがあれよこれよと試して、最終的に特性として固定させたんじゃねぇか? あいつもよくは分かってないから俺らにはさっぱりだ」

「…………なんだかなー」

 

 恐らくハチマンの言ってることに嘘はないんだと思う。でもそうなるとアタシたちはゲッコウガについて何も知らないようなものだ。今まで勉強して来たことを否定された気分でもあるけど、それだけポケモンという生き物が未知数な生き物ってことなんだろうな。

 

「何だよ」

「その話が本当だとしても特性を変えることなんて出来るの?」

「ま、そこは特殊な薬を使ったってことだけしか言えんな」

「ダメじゃん。それじゃあ説明にならないし」

「知らない方がいいことも世の中にはあるんだよ」

「そりゃそうだけど…………」

 

 知らない方がいいってなにさ。

 それじゃまるで非合法的な方法を使ったって言ってるようなものじゃん。

 あー、もういい! 話変えよ!

 

「…………身体って大丈夫なの?」

「おかげさんでな。リザードンもメガシンカは失ったが、今は身体が軽くて逆に快調らしいぞ」

「何それ。また強くなったってこと?」

「今まで抑えられていた力が解放されたって言った方が正しいんじゃねぇか?」

「それ、絶対ゲッコウガじゃなくてもカルネさんに勝ってたよね」

「まあ、リザードンが負ける姿は想像出来ないな」

 

 もうなんなのこいつ!

 なんでこんな余裕あるの!

 カルネさんだよ?! カロスにいるおじいちゃんの弟子の中で一番強いカルネさんだよ!? チャンピオンにまで昇り詰めたんだよ!?

 それなのにこの男は…………。

 絶対自分が異常な程強いって自覚ないよね!

 

「コンコンブルさん! 大変です!!」

 

 なんてハチマンの無自覚さに呆れているとジムに一人の男性が駆け込んで来た。

 

「ど、どうかしましたか?」

 

 取り敢えず、おじいちゃんの代わりに対応するとしますか。噛んだことは気にしない。

 

「あ、コルニさん! じ、実は今12番道路に未確認生物が大量発生してるんです! 周辺の草は一瞬にして枯れたりして、水も段々と濁って来てますし!」

「な、なにそれ…………。大変じゃない!」

 

 え、ちょっと、なんかマズくない!?

 一瞬で草枯れるとか異常事態もいいところじゃん! 下手したらアタシらもポケモンたちも死ぬよ?

 

「なんじゃ、騒がしいのう」

「あ、おじいちゃん! 大変だよ! 12番道路に未確認生物が大量発生してて草とか水が枯れたり濁ったりしていってるって!」

「っ?! ………落ち着くんよ、コルニ。緊急事態であることは把握した。だがここには丁度いい人材がいるじゃろ」

 

 丁度いい人材………?

 あ…………。

 

「ハチマン………」

「はあ………なんだって次から次へと問題が発生するんだよ。トラブルに愛されてんのか? カロス地方ってのは」

 

 そうだ、ここには丁度ハチマンがいる。

 ハチマンならきっと…………。

 

「ゲッコウガ、先に行って時間を稼いでくれ。俺もすぐ行く」

『分かった。危険と判断したら逃げに徹するからな』

「ああ、それで構わん。野生のポケモンたちを第一に考えてくれればいい」

『了解』

 

 隣にいたハチマンの服の袖をつい摘んでしまった。

 誰も見てない、よね?

 

「僕も行くよ」

「あたしも!」

 

 あ、ダイゴさんもユイさんも来てくれるんだ。

 アタシも、動かなきゃ、ね。

 

「コルニ、お前も来い。博士は人をかき集めて街の防衛をしてくれ。余裕があれば野生のポケモンの避難誘導もよろしく」

「つーわけなんよ。このことを街に広めてくれぃ」

「承知しました!」

 

 どうしよう、震えが、止まらない。

 

「あー、ホロキャスターで拡散した方が手っ取り早いと思いますよ」

「そ、そうか! 分かった!」

「さて、行きますか。行きたくねぇけど。何だよ、一瞬にして草が枯れるとか。それもう毒入ってるだろ。それも超強力な猛毒」

 

 文句言う割には指示が的確なんだよね………。

 一体どこで身につけて来たんだろ。

 

「クッキー、お願い!」

「ユイ、コルニを頼む」

 

 え………?

 

「コルニ、俺にしがみついてるだけじゃ立派なジムリーダーにはなれないぞ。つってもありゃトラウマなんだろうがな」

「トラウマ………」

 

 今のアタシはハチマンがいなかったら多分ここにはいない。ずっとベットの上で意識を失ったままだったと思う。

 だけど、ハチマンがどうやってかアタシの精神世界に入り込んで来てくれたから、アタシはここにこうして立っているんだ。アタシはハチマンがいなければ何も……………。

 

「足掻けよ、ジムリーダー。リザードン、トップギアで頼む」

「シャア!」

 

 不思議だ………。

 ハチマンに頭を撫でられただけで震えが消えていく。

 

「コルニちゃん、乗って!」

「う、うん………」

 

 リザードンの背中に乗っていくハチマンの背中をじっと目で追っていると、ユイさんに促されてクッキーの背中に乗ることにした。

 …………ウインディって確か空も走ったりしなかったっけ?

 

 

 

   *   *   *

 

 

 

 た、たたたたたたた高いぃぃぃいいいいいいっっ!!!

 アタシ空飛んだことないし、これ怖すぎ!?

 落ちたらこれ絶対死ぬやつ!!

 

「しゅるるるぷぷ!」

「しゅるるるぷぷ!」

「しゅるるるぷぷ!」

「しゅるるるぷぷ!」

 

 だぁぁぁああああああっ!

 しかもこんな時に限ってなんか白いのが漂ってるし!!

 

「なんだこいつら………。見たことねぇぞ」

 

 なんなの、この白いの!

 生き物!? ポケモン?!

 

『ニダンギル、せいなるつるぎだ!』

 

 ゲッコウガが戦ってるってことはマジで原因こいつらなの?!

 

「っ?! ユイさん、あれっ!」

「えっ? あ、少年君!?」

 

 ふと、ゲッコウガたちが戦っているところを見ていると、その近くにさっきジムに挑戦しに来た少年が脚をすくませていた。

 

「マロン、ニードルガード!」

 

 咄嗟にユイさんがブリガロンをボールから出して、少年を守りに行かせた。

 

『全員聞け! こいつらは毒技を使う! 苦手な奴らは引っ込めとけ!』

 

 毒………?

 ってことははがねタイプを持つルカリオならいけるってこと?

 

「ユイさん! シュウが適任だよ!」

「分かった! シュウ、お願い!」

 

 アタシもルカリオで応戦しなきゃ!

 

「メタグロス、ラスターカノン!」

「仕事だお前ら。まずはあいつらを大人しくさせるぞ」

 

 まずは少年の確保だね。

 

「少年君、大丈夫?」

「ね、姉ちゃん………!」

「よしよし、頑張ったね」

「うぅあぁぁぁあああんっ!!」

 

 ウインディが白い生き物を飛ばして足場を確保して着陸。

 颯爽とユイさんは少年の元へと向かって行った。

 

「………コルニちゃん、少年君をお願い」

「えっ?」

「シュウ、メガシンカ!」

 

 あ、これアタシの出番ない奴だ。

 

「姉ちゃん………?」

「すぐに、終わらせるからね」

 

 目が、怖いよ…………。笑ってるのに笑ってない。

 

「シュウ、あたしを全部使って!」

 

 ユイさんとルカリオのシュウはそれぞれが持つ波導の波長がよく似ている。そのため、ユイさんの波導と合わせて作り出す骨は強靭で場合によっては……………。

 

「え、なにアレ………」

 

 今まで見て来た中でも最大の長さを誇る骨。

 え、これを振り回す気なの?

 というかどんだけ使ったのよ。ユイさんピンピンしてるんだけど。アタシじゃ絶対無理だ! 波導が枯渇して死んじゃう!

 

「ボーンラッシュ!」

 

 ぶうん!

 骨の一振りで白い生き物を次々と薙ぎ払ってしまった。

 

「リア!?」

「…………お前ら、うちのキルリアを怖い思いさせるとか、いい度胸してるじゃねぇか」

 

 あ、ヤバい。

 あっちもヤバいことになってる………。

 

「ボスゴドラ、キルリアを頼む」

「ゴラッ!」

 

 あの親バカ。

 キルリアが狙われたからってキレすぎでしょ。

 

「リザードン、はらだいこ。ジュカイン、つめとぎ」

 

 ほら、攻撃力最大にしちゃってるよ?

 これアタシたちも無事でいられるか怪しいんだけど!

 

「お前ら、暴れ尽くせ。げきりん!」

 

 いーやー、やめてー! 土地がなくなるーっ!

 

『テメェらが汚した水はキッチリテメェらに返してやるよ』

 

 ぶっ?!

 まさかのアンタもなの!?

 もう何なのこの三人……………。

 案の定あたしらの出番なかったんだけど。

 白い生き物は気が済んだのか空に穴開けてそこに入って………え? 空に穴!? ちょ、や、え? は? どういうことなの!? もうわけわかんないんですけどっ?!

 

「あー、くそ。耳に残るな、あの不快音」

「お見事ですな」

「フクジさんも迅速な対応、ありがとうこざいました」

「いやいや、礼を言うのは私の方です。未確認生物が大量発生していると聞いた時にはどうしたものかと思いましたが、来てみれば君がいてくれた。君を見た瞬間にどうにかなると思いましたし、実際にどうにかなってしまいました。ありがとう」

「………こういうのは俺らの仕事っすからね。礼を言われるほどじゃないですよ。それよりこれからどうするかじゃないっすか?」

「そうですな」

 

 これから…………。

 辺りを見渡すとところどころにクレーターが。

 恐らく製作者は…………あの捻くれとおっぱいだ。

 

「リアー!」

「おうキルリア。もう終わったぞ」

「リア!」

 

 もうほんとにただの親子にしか見えない。

 ちょっと、キルリア相手だと人格めちゃくちゃ違うじゃん! アタシにもそれくらい優しく…………されたらアタシが保たないな………。

 

「キルリアに進化したんですね」

「ええ、半月前くらいに。ただあいつらみたいにはなってほしくないんですけどね」

「それは難しいかもしれませんな」

「トレーナーが俺、だからですか?」

「それもありますし、周りの環境が既に良質なものですから。知らず知らずに技術を身につけているでしょう」

「それは、否定できないですね」

 

 確実にそうなるだろうね。なんたってハチマンのポケモンだし。

 

「少年君、大丈夫だった?」

「う、うん………」

 

 大丈夫も何もあたしら何もやってないから。何ならユイさんが周りにいたのを全部やっちゃったから怪我する心配なんてシュウの攻撃に巻き込まれるくらいだったよ…………。それもクッキーが上手く流してくれてたし。何なのこのウインディ。優秀すぎない?

 

「姉ちゃん、強すぎ…………」

「たはは……、守らなきゃって思ったらつい………」

「つい、であんな大技使う人いないよ………」

 

 ついであんな大技を使われたらジムも街もひとたまりもないって。

 これはもう災害級のトレーナーだ。ちなみにハチマンは世界滅亡級とまで言っていいと思う。

 

「くそ! もう少しだったというのに!」

「何なの、あの生き物は………!」

 

 あ、人いたんだ…………。全然気づかなかった。それだけユイさんたちが規格外過ぎて目を奪われてたってことなんだろうけど。

 

「あ、あの大丈夫でしたか?」

「っ?! あ、ああ、何とかな………」

 

 声をかけたら一瞬驚いた顔をした。

 アタシがいることがそんなに不思議なことなのかな。

 

「宝物は奪われたけどね」

「宝物?」

「ああ、アローラ地方に眠るお宝さ」

「あ、そうだ! ジムリーダーさんなら取り返してくれるんじゃない?」

「おお、そうだな。な、お願いできないか?」

「え? い、いや、そう言われても………」

 

 え、何でそういう話になるの?

 ジムリーダーは何でも屋じゃないのに。アタシたちはトレーナーが成長する上での壁、もしくは目標になる存在であって物を取り返したりとかは警察の仕事じゃん。

 そりゃ確かに街を守る義務もあるけど、だからって何でも屋なわけじゃない。

 

「うぎゃ?! は、ハチマン………?」

 

 急に頭を鷲掴みされた。

 でも一瞬で落ち着きを取り戻せた。やっぱりハチマンの手は不思議だ。

 

「んな無茶な要求呑めるわけないだろ」

「っ?! お、お前は………!」

「へぇ、俺を知ってるのか」

「え、ええ、あなたはカロスの有名人ですもの」

「それにしちゃビビってるようだが?」

「くっ………、シャム行くぞ」

「え、ええ。ごめんなさい、無茶な要求だったわ。聞かなかったことにしてね」

 

 ハチマンの顔を見て蒼白してた……………?

 

「何だったの、あの人たち…………」

「シャム、ねぇ………」

「知ってるの?」

「いや人違いだろ。昔何かの資料で同じような名前の奴を見たってだけだし」

「そうなんだ………」

 

 多分、きっと。

 あれは黒なんだろうな…………。ハチマンも人違いとは言いながらも後で調べるんだろうなー…………。

 

「ヒ、ヒヒヒヒキガヤハチマン!?」

「え、なに? 今度は子供に喧嘩売られちゃうの? ハチマン悲しくなってきたぞ」

「違うよ、ヒッキー! この子はヒッキーに憧れてて、そんな人が目の前にいたら誰でもこうなるよ!」

「そういうもんか?」

「そういうもんなの!」

「へぇ………」

 

 そういえば少年はハチマンに憧れてるんだっけ?

 

「で? 俺にどうしろと?」

 

 ほんとこういう時ってハチマンの対応はダメダメだよね。有名人だって自覚あるのか疑問になってくるよ。

 

「………アンタはいつもそうだよね」

「しょうがねぇだろ。特にそういう経験ないんだし」

「握手してあげたら?」

「俺今両手塞がってる」

「キルリア下ろせばいいじゃん」

「ばっかばか、キルリアは怖い思いしたんだぞ。今離れたらPTSDになるかもしれねぇだろうが」

「親バカか!」

 

 何でそんなにキルリアには過保護なのさ!

 

「まあ、なんだ。無茶だけはするなよ。しても大した見返りもないんだしな」

「………ハチマンが言うと重いよ」

 

 全く、全くもう………。何でそう少年の夢を壊すようなことを言うのよ。

 

「それで、あの白いのはなんだったの?」

「さあな」

 

 話題を変えるために、さっきの白い生き物について聞いてみた。

 

『会話もまともに出来なかった。恐らくだがオレたちでも会話は無理だろう。奴らの目的は分からんが、あの人間どもを襲っていたように見える』

 

 ゲッコウガも分からないとなると未知の生き物なのかもしれない。

 

「あの人たちが襲われる? 宝物を奪われたって言っていたけど」

『なら奪うことが目的だったのだろう。あの人間どもを助けに入ったら集団で襲いかかって来た。奴らの間では意思疎通が出来ると伺える』

「ま、何はともあれ奴らは目的を果たして帰って行ったんだろう。だから奴らの力があんなもんだとは思えない。本気を出したらどうなるやら………」

「じゃ、じゃあ………」

『ダークライやギラティナみたいに別世界に移動出来るとも考えられる。いつどこからまた現れるか現状掴めないだろうな』

「つーわけで、何かあったら連絡してくれ。俺の勘だがあれはヤバい」

 

 ハチマンもゲッコウガもあの白い生き物を危険視してるってことは、相当ヤバいんだろうな。

 今のアタシでは太刀打ち出来そうにない、かも。そう思うとユイさんってハチマン並みに……………。やめよう。想像したら自分が情けなくなるだけだ。

 

「ダイゴさん、ずっと考え込んでますけど、どうかしたんですか?」

 

 ふと、視界にダイゴさんが入った。

 そういえば、さっきから全く喋ってないよね。

 

「ん? あ、いや、ちょっと気になることがあってね」

 

 そう思って声をかけてみるとようやく気がついたようで顔を上げた。

 

「気になること?」

「うん、あの白い生き物たちが空に穴を開けて帰って行く際、穴の奥が見えたんだ。そこは暗かったけど、微かに光があるようだった」

「光………?」

 

 てかあの穴の奥を見れたんだ。

 

「光か。となるとダークライともギラティナとも違うな。あれはまた別物なんだろうな」

「そうなのかい?」

「ええ、ダークライの穴は真っ暗。出口なんて全くないんすよ。加えてギラティナのいる世界の裏側とやらは明るい暗いの問題じゃない。あそこはそもそもそういう類の分け方が通じるようなところじゃないんです。だからあの白い生き物たちが開けた穴の奥には俺たちも知らない世界があるんだと思いますよ」

 

 何でアンタはそんなに詳しいのさ!

 ギラティナってあれでしょ? 世界の裏側の神とか言われてる。あれ? それってつまり死の世界ってことなんじゃ…………。

 

「なるほど…………。時に、君は世界の裏側とやらに行ったことがあるのかい?」

「一度だけ。よく分からないままダークライに連れて行かれ、よく分からないままギラティナと会いました。あの世界から帰って来て調べてようやくそういうところだったと知ったくらいです」

 

 ッ!?

 ちょ、待ってよ!

 それじゃあハチマンは一度死んでダークライに連れて行かれたってことじゃん!

 そんな………そんなのって………………。

 

「そうか…………」

「あー、なんか勘違いしてるようなんで言っておきますけど、俺死んだわけじゃないんで」

「そうなのかい?」

「死んだらそもそもこうしてここにいるわけないでしょうに」

「で、でも………」

 

 じゃあどうしてそんなとこに連れて行かれたのさ!

 

「大丈夫だよ、コルニちゃん。ヒッキーは平気で嘘つけるタイプだけど、これは嘘じゃないから」

「………知ってるの?」

「んーん、でもヒッキーの目がそう言ってるから」

 

 ああ、ユイさんはハチマンのことを心から信じてるんだね。信じてるから口にしてないことも見抜けてしまう。

 アタシはまだまだだなぁ。ユイさんに言われなかったら問い詰めるか一人で考えこんじゃってたかも。

 

「取り敢えず、僕も僕なりに調べてみるよ」

「ええ、お願いします。俺も色々伝手を使って調べてみますよ」

 

 取り敢えず、今回のことは要警戒ってことでジムリーダーや四天王に伝わることになった。被害も少なくてよかった、のかな…………。いやよくないな。だってクレーター残ってるし……………。はあ、明日埋めに行ってこようっと。




行間

コルニ 持ち物:キーストーン
・ルカリオ
 持ち物:ルカリオナイト
 覚えてる技:はどうだん、グロウパンチ、バレットパンチ、ボーンラッシュ、インファイト、りゅうのはどう

・コジョンド(コジョフー→コジョンド)
 覚えてる技:とびひざげり、ドレインパンチ、スピードスター、インファイト

・カイリキー(ゴーリキー→カイリキー)
 覚えてる技:かわらわり、ローキック、きあいだま、みやぶる、インファイト


ヒキガヤハチマン 持ち物:キーストーン 菱形の黒いクリスタル etc………
・リザードン(ヒトカゲ→リザード→リザードン) ♂ 
 特性:もうか
 覚えてる技:かえんほうしゃ、メタルクロー、かみつく、おにび、えんまく、はがねのつばさ、かみなりパンチ、ドラゴンクロー、シャドークロー、つばめがえし、りゅうのまい、かみくだく、カウンター、じしん、フレアドライブ、ブラストバーン、げきりん、じわれ、だいもんじ、ソーラービーム、リフレクター、はらだいこ
 飛行術
 ・ハイヨーヨー:上昇から下降
 ・ローヨーヨー:下降から上昇
 ・トルネード:高速回転
 ・エアキックターン:空中でターン
 ・スイシーダ:地面に叩きつける
 ・シザーズ:左右に移動して撹乱
 ・ソニックブースト:ゼロからトップに急加速
 ・コブラ:急停止・急加速
 ・ブラスターロール:翻って背後を取る
 ・グリーンスリーブス:連続で攻撃して空中に釣り上げる
 ・デルタフォース:空中で大きな三角形を描くように連続攻撃
 ・ペンタグラムフォース:空中で五芒星を描くように連続攻撃
 ・バードゲージ:スピードを活かして相手の動きをコントロールしていく

・ゲッコウガ(ケロマツ→ゲコガシラ→ゲッコウガ) ♂
 特性:きずなへんげ(へんげんじざい→きずなへんげ)
 覚えてる技:みずのはどう、あなをほる、かげぶんしん、れいとうパンチ、れいとうビーム、つばめがえし、ハイドロポンプ、くさむすび、グロウパンチ、えんまく、がんせきふうじ、いわなだれ、まもる、かげうち、みずしゅりけん、どろぼう、つじぎり、ハイドロカノン、めざめるパワー(炎)、とんぼがえり、とびはねる、ほごしょく、けたぐり、ぶんまわす、あくのはどう、どろあそび、たたみがえし

・ジュカイン(キモリ→ジュプトル→ジュカイン) ♂
 持ち物:ジュカインナイト
 特性:しんりょく←→ひらいしん
 覚えてる技:でんこうせっか、リーフストーム、リーフブレード、ドラゴンクロー、タネマシンガン、ギガドレイン、かみなりパンチ、スピードスター、くさむすび、ソーラービーム、エナジーボール、シザークロス、くさのちかい、マジカルリーフ、タネばくだん、こうそくいどう、つめとぎ、いやなおと、こうごうせい、くさぶえ、やどりぎのタネ、グラスフィールド、なやみのタネ、ハードプラント、つばめがえし、ものまね

・ヘルガー ♂
 持ち物:ヘルガナイト
 特性:もらいび←→サンパワー
 覚えてる技:かみつく、ほのおのキバ、ふいうち、おにび、かえんほうしゃ、かみくだく、れんごく、ほえる、はかいこうせん、アイアンテール、あくのはどう、みちづれ、だいもんじ、ハイパーボイス、ヘドロばくだん、ちょうはつ

・ボスゴドラ ♂
 持ち物:ボスゴドラナイト
 特性:がんじょう
 覚えてる技:ロックブラスト、あなをほる、なげつける、メタルクロー、アイアンヘッド、アイアンテール、てっぺき、メタルバースト、ボディパージ、ヘビーボンバー、ロックカット、ほのおのパンチ、もろはのずつき

・キルリア(ラルトス→キルリア) ♀
 特性:シンクロ
 覚えてる技:リフレクター、ねんりき、まもる、テレポート


ゲッコウガ
・ニダンギル(ヒトツキ→ニダンギル)
 特性:ノーガード
 覚えてる技:ラスターカノン、せいなるつるぎ、つばめがえし、かげうち、つじぎり、シャドークロー

・キリキザン
 特性:まけんき
 覚えてる技:つじぎり、くろいまなざし、ロックカット

・アギルダー
 特性:うるおいボディ
 覚えてる技:スピードスター、むしのさざめき、ギガドレイン、みずしゅりけん、こうそくいどう、かげぶんしん、こころのめ、はたきおとす、バトンタッチ

・ダンバル(色違い)


ユイガハマユイ 持ち物:キーストーン
・グラエナ(ポチエナ→グラエナ) ♂ サブレ
 持ち物:きあいのハチマキ
 特性:いかく(にげあし→いかく)
 覚えてる技:こおりのキバ、かみなりのキバ、アイアンテール、とっしん、ふいうち、じゃれつく、どろかけ、カウンター、はかいこうせん

・ブリガロン(ハリマロン→ハリボーグ→ブリガロン) ♂ マロン
 持ち物:かいがらのすず
 覚えてる技:タネマシンガン、つるのムチ、やどりぎのタネ、ころがる、ドレインパンチ、まるくなる、ミサイルばり、ニードルガード、ウッドハンマー

・ドーブル ♀ マーブル
 持ち物:きあいのタスキ
 覚えてる技:スケッチ、おにび、ハードプラント、ダークホール、こらえる、がむしゃら、いわなだれ、ハイドロポンプ、ほごしょく、ハイドロカノン、へんしん、サイコブースト、ふういん

・ウインディ ♂ クッキー
 持ち物:ひかりのこな
 特性:もらいび
 覚えてる技:ほのおのキバ、バークアウト、ニトロチャージ、りゅうのいぶき、かみなりのキバ、しんそく、にほんばれ、だいもんじ、りゅうのはどう、インファイト

・ルカリオ(リオル→ルカリオ) ♂ シュウ
 持ち物:ルカリオナイト
 覚えてる技:ブレイズキック、でんこうせっか、けたぐり、はどうだん、ボーンラッシュ、りゅうのはどう、しんそく、カウンター

・グランブル(ブルー→グランブル) ♀ ショコラ
 持ち物:たつじんのおび
 覚えてる技:たいあたり、しっぽをふる、かみつく、じゃれつく、インファイト、ストーンエッジ、マジカルシャイン、こわいかお


ツワブキダイゴ
・メタグロス
 持ち物:メタグロスナイト
 特性:クリアボディ←→かたいツメ
 覚えてる技:コメットパンチ、サイコキネシス、メタルクロー、バレットパンチ、アームハンマー、ジャイロボール、のしかかり、ギガインパクト、てっぺき、こうそくいどう、まもる


少年君
・ゲコガシラ
 覚えてる技:みずのはどう
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