皆さんいかがお過ごしですか?
自分は家に居すぎて頭が狂いそうです笑
暇だからイラストを書いていると、
偏頭痛が止まらなくなりました(´∇`)→雨のせい
今回もよろしくお願いします!
頭がぼーっとしている
今、自分が何をしたいのか、何を求めているのか
考えが浮かばない
まるで、頭の中が深い霞に巻かれているかのような
そんな気持ち
目の前にバスが止まる
私は体に勢いを付けながら階段を上がった
いつもの窓際の席に千歌ちゃんと梨子ちゃんが座っている
千「おはよう曜ちゃん、月ちゃん」
梨「おはよう2人とも」
曜「おはよう」
作り笑いをする
最近、心から笑顔になることが出来ない
ゆっくりとシートに腰を降ろす
年期の入った椅子がギシリと軋んだ
鞄に両肘をつけ、両手で顔を支える
月「それにしても、曜ちゃんを助けてくれた人は誰だったんだろうね?」
梨「先生達も分からないって言ってたね…」
千「でも、無事で何よりだよ」
千歌は朗らかな表情で曜にピタッとくっつく
若干、顔が赤くなる
曜「ありがとう、私もいまいち覚えてなくてね…」
修学旅行の時、私は雪山で遭難してしまった
完全に自業自得、
私のせいで、色んな人に迷惑をかけたに違いない…
意識が薄れていく中、私は誰かに背おられている感覚だけはあった
あんまり大きくはないけど、どこか頼もしい背中…
誰だったんだろう
窓の外から太陽の光が当たる
今日は雲ひとつない快晴だ
梨「クラスの評議員の人じゃない?あの人、曜ちゃんに気があるみたいだったし」
曜「や、やめてよ梨子ちゃん!」
頭をぶんぶんと振りながら否定する
千「でも確かに、あの人は曜ちゃんが居なくなったって聞いてから本当に必死になって探してたから…もしかしてあの人が助けてくれたのかも?」
曜「私も一瞬そう思ったんだけどね、違うと思う」
そう、確かにあの背中は評議員の人ではなかった
なんだかこう…安心する背中というか…
昔、背負われたことがあるような…
そうこうしているうちに、バスが止まる
教師に着くと、俺は鞄を放り投げドスンと席に座る
机に突っ伏し、腕の中に顔を埋めた
クラスメイト達の騒がしい声が耳に届く
その時、俺の椅子が誰かに蹴られた気がした
顔を上げるとそこにはクラスの評議員君
「ごめん!ちょっと突っかかっちゃってさ」
人が良さそうにはにかむ
若干当たりが強い気もしたが、彼に限って下心はないだろう
彼はそう言い残すと、俺の前の席の渡辺達の所へと行ってしまった
俺は再び顔を埋め、ひとりの世界に戻る
悲しくなんてない
自分にそう暗示を掛けた
放課後
もう少しでラブライブ地区予選
修学旅行の余韻も程々に、メンバーは練習に勤しんでいる
月は1人
屋上ではなく、ある人物の背中を追っていた
月「待って、真治」
商店街の大通り沿いに出た所
人通りは少ない
真治はゆっくりと顔を動かし、月をしっかりと見据える
表情は変わらない
月「教えて?修学旅行の時、曜ちゃんを助けたのは…」
真「俺だとして、どうする?どう思う?」
月「なんで、何にも言ってくれなかったの?」
少し目を逸らす
真「どんな関係であれ、流石に放っておけない状態だったから、だから助けた、それだけ」
月は胸を抑える
心臓の鼓動が直に伝わる
俺は彼女を見据え、次の言葉を待つ
どういう風な返しが来るのか、予想がつかなかったからだ
関わらないで
そんな感じの言葉が帰ってくる、そうに違いない
なぜなら…
月「ありがとう、僕達の親友を守ってくれて」
それだけ言い放ち、月は背中を向けて歩き出す
振り返る直前、彼女は母親のような穏やかな笑顔をしていた
はっとする
予想外の展開、
俺は頭が真っ白になった
ありがとう
そんな言葉、何年振りに言われたのだろう
荒のない感謝の言葉
その一言が胸に深く突き刺さる
それと同時に、今までに感じたことの無いような爽快感に心が支配されていく
ふと、自分の拳を見る
傷だらけ、痣だらけの拳…
これを単なる傷とみるか
はたまた、鍛錬の勲章と受け取るのか
俺は、俺のしてきたことは…
胸が苦しい
心臓を真綿で締め付けられている感じ
ふらふらと町を彷徨う
物は見よう、言葉は捉え方
涙がこぼれ落ちそうになった
?「先輩…ずら?」
不意に声をかけられた方を見る
そこには栗色の髪色の文学少女が、駄菓子屋のベンチにちょこんと座っていた
名前はたしか…
花「えと…おらは国木田花丸ずら、覚えていないんずらよね?」
真「申し訳ないけど、君が誰なのかよく分からない…」
まぁとにかく
と言わんばかりに花丸は自分の隣の席を叩く
座れの合図に答え、真治はゆっくりと腰を下ろした
真「練習は終わったのか?」
花丸は回転焼きを口にほうばりながら答える
花「はいずら、大会も近いからそこまで長い練習もできないずら」
真「そうか…」
真治は俯きながら声を出す
真「俺は…やっぱり渡辺達にとって、迷惑な存在だったのかな?虐められっ子で、自分勝手で…」
花「誰も、そんな事思ってないずらよ」
予想外の返しに、真治は目が点になる
花「一日一善、日進月歩、無理せず一歩一歩進めばいいんずらよ」
真「でも、俺はその道を自分で断ち切ってしまった…自分の価値観だけで行動してた…」
花「マル達だってそうずら、スクールアイドルを始めたばかりの頃はほんとに大変で、でも、そんは毎日が楽しくて…だから、おらは千歌ちゃんに感謝してるずら」
真「感謝…か」
久しぶりに口にした言葉
俺は贅沢だったのかもしれない
自分の価値観で、人の優しさを踏みにじり
挙句の果て縁を切ろうとし、自らそれに対して背を向けた
虫が、よすぎるな
真「ありがとう、スッキリしたよ」
花丸は急な感謝の言葉に戸惑いながら、恥ずかしそうに左手を差し出した
そこには紙袋に入った回転焼き
真治は回転焼きを1つ取って口に運ぶ
香ばしい生地の中にほんのり甘い粒あんが詰まっている
こんなに美味しいものを食べたのは、どれくらいぶりだろうか
腕に雫が落ちる
俺は夢中で回転焼きを食べる
なぜだか、涙が止まらない
おかしいな
ただ美味しいものを食べただけなのに
普通の日常に「戻った」だけなのに
真「うっ…なんで…こんなにおいしいんだ…」
普通に生きる という事は簡単そうで以外と難しい
その人にとっては普通でも、他人から見れば異質に見える事もよくあるだろう
俺は、自分の普通を他人に押し付けていたのかもしれない…
花丸は真治の様子に戸惑いながらも、優しく背中をさする
花「大丈夫ずら、先輩はなんにも悪くないずらよ」
一方物陰では
善「くううっ…先輩の隣は私のはずなのにいいぃ」
ル「善子ちゃんがじゃんけんで負けるからだよ…ルビィは恥ずかしくてできないし…」
善「くくっ、心配無いわ…先輩はいずれ私の物に…」
ルビィは善子のお団子に手刀を乗せる
ル「やめるずら?」
善「なんでずらまるの真似なのよ!」
あんまりうるさくしすぎたせいで真治に気付かれ
一目散に逃げる善子だった
ル「(曲がり角で、思いっきり転けちゃったけど…)」
十千万旅館
梨「千歌ちゃん、歌詞はどんな感じ?」
千「うん、順調だよ」
愛おしそうに歌詞ノートを撫でる
曜「衣装の方はルビィちゃん達がやってくれたから、もう大丈夫だよ」
梨「曜ちゃん大丈夫?なんだか元気が無い感じだけど?」
曜「ばれ…ちゃったか…」
曜「私、クラスの評議員の人に告白されたんだ」
千「えっ…」
「ええぇぇえええ!」
怒号が飛ぶ
下の階から志満姉の咳払いが聞こえてきた
千「そそそそそそれで…」
梨「どうしたの?」
千歌と梨子は顔を真っ赤に染め、お互いに抱き合っている
曜「それは…」
もじもじとそっぽを向く
その時、部屋のドアを開けて月が入って来た
全員の視線が月に集まる
梨「月ちゃん今までどこに居たの?」
月「ちょっとね、もう済んだから大丈夫」
曜の目の前に立ち、瞳をまっすぐと見つめる
月「曜ちゃん、曜ちゃんの事が本当に好きなのは…」
言いかけた時、空いた窓から紙飛行機が入って来た
近くの子供のイタズラだろうか
全員がそう思っていると
千「あれ?この紙飛行機、中になにか書いてあるよ?」
紙飛行機をばらす
割と丁寧に折ってあるから、几帳面な人が作ったのだろう
と、思ったが 中の字は小学生の様な物だった
曜「なんだろう、これ?」
「正面に舵を切った時 海原に道が開ける」
千「どゆこと?」
今回はここまでです!
次回もよろしくお願いします!