私はほぼほぼバイト三昧でしたとさ!
まぁそんな事は置いといて、
今回も頑張って書きます!ではどうぞ〜
今日もいつもと同じバスに乗り、同じ席に座る
不安定な田舎道を走るバスに揺られながら、真治はうたた寝をしそうになる
真「眠〜い、ったく、なんで月曜日ってこんなに体がだるいんだろうな…」
誰もが嫌がる月曜日、しかも今日から授業開始という要らないオマケ付きと来たもんだ
真「いっそ、学校辞めてしまおうかな」
そんな考えが頭をよぎった時、バスが停留所に止まる
心地よい程の揺れが無くなり、体にだるさがどっと押しよせた
鉛のようになった体を軽くするように、深い深いため息をつく
その時、重い雰囲気の車内に明るい声が流れ込んできた
千「ねむいよぉ〜」
曜「千歌ちゃん…また昨日遅くまで起きてた?」
月「寝不足は美容の天敵だよ〜?」
千「む〜曜ちゃんも月ちゃんもずるいよ!学校変わっても朝起きる時間変わってないし、私は40分も早起きなのに…」
曜「それ言ったら梨子ちゃんだって…」
梨子は困った顔をする
梨「だったらちゃんと早く寝ることね」
千「なんでお母さんと同じこというの〜!」
曜「あははっ、梨子ちゃんほぼほぼ千歌ちゃんのお母さんだもんね」
月「そうそう、絶対将来いい母親になりそうだよ!」
月はニカッと笑顔で答える
梨「って、なんでそんな話になるのよ〜!」
まんざらでもなさそうだ
真「はぁ…朝から元気なこった」
真治は4人に見つからぬようシートに深く腰掛けた
年季の入ったシートが、まるで小さな悲鳴をあげるかのようにギシリと軋んだ
その音が災いし、元気な女子4人が一斉にこちらを振り向いた
真「あ、やべっ…」
月「真治じゃん!乗ってるなら言ってよ〜」
千「確かクラス一緒だったよね?よろしく〜!」
梨「よ、よろしくお願いします…」
少し恥ずかしそうにする
曜「おはよー!」
真「お、おはようございます…」
月「なんで敬語なんだよ?」
真「いや、別に…」
こいつらの波に呑まれたら絶対面倒なことになる…
ここはなるべく反応せずにやろう
逃げるは恥だがなんとやらだ
そうこうしていると、バスは停留所で止まり、車内アナウンスが流れる
「静真高校前〜静真高校前〜御乗り降りの際は忘れ物にご注意ください」
そそくさとバスを降り、校門へと向かう
早足で校内に入ると、真治は逃げるように生徒の波に姿を隠した
真「ふぅ…あいつらは…いないか」
後ろを振り向き、先程の元気な4人組が居ないことを確認する
真「ほんと、あいつらに絡まれたら面倒くさそうだからな…あぁ助かっ…」
そう言いかけた時、肩を強く掴まれた
月「誰が面倒くさいだって〜?」
真治はその場で固まる
月は笑顔だが、あからさまに怒った表情をしていた
真「いや……雨が振りそうだったからさ!だから面倒だな〜って…」
月「こんな快晴のどこにそんな要素があるんだよ!」
千「あははっ!真治君っておもしろ〜い!」
ひょっとして、今目つけられた?
曜「一緒に教室まで行こうよ!」
曜は真治の制服を引っ張った
次の瞬間、真治はその手を勢いよく振り払う
それと同時に目付きも変わった
真「…気安く触るんじゃねぇよ」
迫力のある言い方に、その場にいた全員が口を閉じる
曜「えっと…ごめんなさい…」
真「渡辺さん…だったよな?あんまり俺と関わんない方が身のためだぞ?」
真治は曜の目を真っ直ぐに見つめる
真「また、不幸な人が増える」
そう吐き捨て、真治は足早に校舎へと入っていった
月「真治…」
曜は少し俯き、何かを感じ取ったかのように顔をあげた
曜「真治君…なんて悲しそうな目…」
真治は教室に入り、自分の席の近くに来ると鞄を放り投げる
真「はぁ…」
悠「朝からため息なんてつくんじゃねえよ」
振り返ると、自分の席の後ろに悠介が座っていた
真「んな事言ってもよ…授業面倒くさくないのか?」
悠「そりゃ面倒くさいに決まってるだろ」
悠介は呆れ顔をする
その時、1人の男子生徒が2人に近づいてくる
この前、真治をいじめていた生徒の1人だ
「よぉ大堂に須藤、2人して何話してんだ?」
真「別に、大したこと話してない」
真治は仏頂面で答える
「あ?なんだその目は?俺と話すのがそんなに嫌なのか?」
真「嬉しいといえば嘘になるな」
真治の言葉に、男子生徒は目の色を変えた
「誰に向かって口聞いてんだ?調子に乗るんじゃねえぞ!」
そう言いながら、真治のみぞおちに拳をめり込ませる
真治は苦痛の表情を浮かべながらその場に膝をつく
悠「お、おい!いきなり殴ることないだろ!」
「なに?今度はお前もやられてぇか?」
男子生徒の目が悠介に移動する
まるで獲物を狩る虎のようだ
そうしていると、教室の外から明るい声が聞こえてくる
教室の扉がガラッと開き曜達が入ってきた
「おっと、俺はこれで失礼するぜ」
男子生徒は真治から離れ、曜達の所に走って行ってしまった
楽しそうに談笑する彼らを見て、真治の顔が歪んだ
真「ふん、人間なんて、所詮こんなもんだ」
そう吐き捨て、自分の席に戻る
悠「お、おい!真治、大丈夫なのか?」
悠介は心配そうな顔で真治を追う
真「ばか、そんな簡単に壊れる体じゃない」
悠「ったく…強がりめ」
1限目の授業が始まり、生徒達は嫌々ながらも筆記用具を出す
真「はぁ…休めばよかった」
先程のことが頭をよぎり、本音が口から零れた
うつ伏せになって寝ようとすると、隣からチョンチョンと肩をつつかれる
そのまま顔を横に動かし、自分を呼んだ人物を確認する
曜「真治君…ちょっとお願いがあるんだけど…」
なんだ、渡辺さんか
てっきり月に起こされたのかと思った
真「なに?」
頭を起こし、渡辺さんの方を見る
今朝の事もあるので、少し気まずそうにしている
曜「そのぉ……実は教科書忘れちゃって…見せてくれない…?」
えらく神妙は面持ちで何を言い出すかと思ったら…
そこまで大した事ではなかった
っていうか渡辺さん普通に美人だから、そんな表情されて話があるなんて言われたらほとんどの男子はコロッと行くだろう
真「まぁ、別にいいよ」
曜「ほんと?ありがと〜!助かるよ!」
渡辺さんは目を輝かせ、元気よく手を挙げた
曜「先生〜.私、教科書忘れてしまったので隣に見せてもらってもいいですか?」
黒板と対面していた先生がこちらを向く
「そうか、まぁ今日は初回だから仕方ないか、いいぞ」
返答を貰うや否や、渡辺さんは机をくっつけ始めた
クラスメイトが真治に注目する
理由は恐らく、地味なクラスメイトである俺と、性格も明るく美人な渡辺さんとの関わりを良しとしていないのだろう
視線が痛かった
ふと視線を感じそちらを振り向くと、月がこちらを見ていた
彼女は何も言わず敬礼をする
言葉は発していないが、心の内は読めた気がした
月「(真治、曜を頼んだよ、よーろしくぅ〜)」
なんか、今日ついてない…
なにはともあれ落ち着き、静かに授業を受ける
はぁ、寝ようと思ってたのに…
頭の中でぶつくつ文句をたれていると、隣から声がかかる
曜「真治君、朝はごめんね?迷惑だったでしょ…?」
急に話が飛んできてびっくりしたが、直ぐに冷静になる
今朝は一方的に自分が怒ってしまった事もあり、彼女に対する申し訳なさが心の中にあった
真「気にしてない、それに、俺の方こそ急に怒鳴って悪かった」
真治の言葉に安心したのか、曜は目を輝かせる
曜「ほんと?よかったぁ〜まだ怒ってるんじゃないかって心配してた所なんだ」
真「本当に気にしてないから、だからもうこの話はやめよう」
返答が来る前に正面を向き、板書を移す
これ以上話してたらもっと面倒なことになりそうだからな…
真面目に授業を受ける姿勢が、自分でも珍しく感じる
そう思っているとまた横から肩をつつかれた
誰からかは言うまでもない
真「今度はなに?」
曜「真治君…数学分かる…?」
真「そこそこかな」
曜「ほんと?今度私にも教えてよ〜」
真「渡辺さんって数学苦手なの?」
結構頭良さそうなのに、以外だな
俺もそこまで鬼じゃない、まぁこれくらいはな…
真「別に、俺は構わないけど」
あくまで良心で彼女の要求を飲んだ
曜「ありがと!助かるよ、でも…」
上目使いになり、真治の顔を覗き込む
真「どうした?」
曜「出来れば苗字じゃなくて…名前で読んでほしいな〜なんて!」
真「………」
真治は俯き、黙り込む
なんでそんな話になるんだ…
曜「真治…君?」
真「ごめん、そういうのあんま慣れてないんだ」
曜「そう…なんだ、わかった!じゃあ仲良くなったら、考えてくれる?」
真「まぁ、考えてもいいかな」
曜「そこは素直にOKしてよ〜!」
どこまでも明るいなこの人
太陽のように明るい彼女の声を聴きながら、真治は短くため息をついた
はやく席替えしたい…
今回はここまでです!
次回もお楽しみに!