太陽と月   作:黒死牟

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どうもこんにちは!
まずこの度台風により被災された方々、心よりお悔やみ申し上げます
被災地が1日も早く、元通りになることを願っております
また、引き続き避難されている方々も気をつけてお過ごしください!

沼津方が心配です…
淡島や安田屋が無事だといいな…

この話も、本当は来週投稿の予定でしたが台風で被災された方々への追悼の意を込めて1週早めに投稿致しました
皆さんの元気に少しでも貢献出来るように、頑張って書きます!
それでは、どうぞー!


幻影と後悔

明るい太陽の光がカーテンの隙間から漏れている

ツルツルとした机に反射した光が顔に届き、体温を上げた

 

真治はベットから体を起こす

外を見ると、ギラギラとした太陽が雲の隙間から顔を覗かせている

 

真「今日は雨じゃなかったのかよ…ったく」

ボサボサの髪をかきあげながら1階へと降りる

 

ふと時計を見ると、午後2時を回ったところだった

真「疲れてたのかな…10時間以上も寝てたなんて」

 

冷たい水で顔を洗いながら、昨日の出来事を思い出す…

 

俺は…月を…渡辺さんを……皆を裏切った

頭の中に、幼い頃の記憶が流れ込んでくる

 

 

まだ物事がついたばかりの頃、真治は友達との約束を守らなかったことがある

実はテレビに夢中になりすぎて約束の事をすっかり忘れていたのだ

 

その日はとても寒く、風邪も冷たかった

 

それでも友達は待ち続け、その結果風邪を引いてしまう

その事を知った母親は、真治を烈火の如く叱りつけた

 

「真治!友達との約束は守らないとダメでしょ!」

 

「だ、だって…」

 

母親は眉を吊り上げる

 

「どんな理由があっても、人と交わした約束を破るなんてこと、母さんは絶対許しません」

 

鋭い言葉に、幼い真治は涙目になる

母親は、その姿を見るや否や優しげな表情を浮かべた

 

「わかった?約束をしてくれた友達は、あなたの事を信じてくれたのよ?その心を、その心を…絶対に裏切っちゃいけない、わかるでしょ?」

 

 

その日を皮切りに、真治は母親の言葉を胸に刻んできた

自分を信じてくれた人を裏切らないために…

 

ところが、母に誓った約束どころか自分の幼馴染の約束さえ守る事が出来なかった

 

真「俺は…最低だ…」

 

洗面所を出ると、リビングに所狭しと並べられた空手の優勝トロフィーが目に入る

 

俺は…強くなったのか?

 

いや、強くなったつもりだけなのかもしれない

人との約束1つ守れない奴が…何が強さだ……

 

真治はハンガーに掛けてあった空手道着を手に取った

 

これには…自分の血と汗が染み込んでいる

苦しんだ分、血と汗を流した分自分が強くなる物だと思っていた

 

いや、思い込んでいた

 

我に返って考えてみると、そんな事を考えていた自分が情けなくて仕方がない

 

真「…結局、何一つ成長なんかしてないんだな…俺は…」

 

瞳から一筋の涙が零れ、道着に落ちる

雫を腕で乱暴に拭い、真っ直ぐ前を見た

 

真「もう…こんな事してて何になるんだ」

真治は道着を小さく畳むと、ゴミ袋に入れて口をきつく縛る

 

燃えるゴミって、明日だったよな…?

そう言った真治の口元は、妖しく歪んでいた

 

 

放課後

授業を全て消化し、帰り支度をする

ふと外を見ると、綺麗な青空が広がり太陽が赤くなり始めていた

 

月「曜ちゃん、どうしたの?気難しい顔で外を見て」

 

曜「うん…ちょっと、ね」

元気のない返事に月は顔を曇らせる

月「まだ的場が言ってた事気にしてるの?あんなの絶対嘘だから大丈夫だよ!ほら、早く真治の所に行ってあげよ!」

 

千「月ちゃんの言う通りだよ!曜ちゃん!」

千歌はニカッと笑ってみせる

 

梨「ところで、私達だけで行くのなら善子ちゃん達はどうするの?」

 

そう言った時、教室の扉が勢いよく開いた

 

善「ヨハネ!いつも言ってるでしょ!リトルデーモン…リリーよ!」

 

梨「リリー禁止!」

梨子の鋭いツッコミが飛ぶ

善子の影から顔を出すようにしてルビィ、花丸が姿を見せる

 

ル「大丈夫!今日はルビィの家で、次のライブの衣装を作ろうって決めてたんだ!」

 

曜「そうなんだ、でも、3人だけで大丈夫?」

 

善「クックック…この堕天使ヨハネの手に掛かれば…そんな事は造作もないこと!」

 

そう言った瞬間、善子の動きがピタリと止まる

いや本当に止まった

 

花「善子ちゃん…ここ、先輩達の教室ずらよ」

花丸がそう言った瞬間、善子の顔がみるみるうちに真っ赤になる

 

無論、教室内の視線が善子に集まっていたのは言うまでもない

 

善「…ぁ…ヨハァァァァァ…!」

次の瞬間全速力で走り出した

 

花「よ、善子ちゃん?どこいくずら〜!」

花丸が慌ててその後を追う

廊下の遠くの方から微かに「ヨハネだってばぁ〜」と聞こえたのは気のせいだろうか

 

月「相変わらず、ぶっ飛んでるね…」

 

千「あはは…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ル「千歌ちゃん!」

ルビィは真っ直ぐな瞳で千歌を見る

その瞳に、迷いや不安は感じられなかった

 

ル「お姉ちゃん達が卒業した時もそうだったけど…ルビィ達まだまだじゃないかなって、まだ千歌ちゃん達に頼ってるって思ってたんだ…ルビィ達だって、やれば出来るって事を証明したい!気持ちだけじゃなくて、形にして!だから…後のことはルビィ達に任せて!」

 

ルビィの言葉に、千歌は深く頷く

 

千「ルビィちゃん…、うん…じゃあ、お願いしちゃおうか!」

ルビィも力強く頷く

教室を出ると、花丸と善子の元へと走って行った

 

梨「頼もしい後輩ね?」

 

曜「そうだね!」

曜も元気よく立ち上がる

月「じゃあ、行こうか!」

 

その場にいた全員が、元気よく頷いた

 

 

4人はそれからバスに乗り、曜の家からほど近い真治の家へと急いだ

家はひっそりとしており、まるで誰も住んでいないかのようだった

 

千「じゃあ、行くよ!」

その時、インターホンを押そうとした千歌の手を月が止める

 

月「正直に入れてって言っても、多分真治は出てこない…こういう時は…」

月はまるで、イタズラを思いついた子どものように無邪気に笑った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かに肩を叩かれている

顔を上げると、そこには渡辺さんが立っていた

 

真「渡辺さん…俺は、約束を…」

 

渡辺さんはいつものような笑顔ではなく、無表情な顔で真治を見る

 

なんで来てくれなかったの?信じてたのに

 

ごめん、謝っても済まされないのはわかってる…でも!

 

言い訳なんていらない、あなたは私達を裏切った

それは変わらない事実

 

違う、違うんだ!俺は、俺は…!

 

 

 

 

 

 

 

真「違うんだ!…あ…」

いつの間にか、うつ伏せて寝てしまっていたようだ

体を起こすと、腕が少し痺れている

 

真「夢か…」

頭をクシャクシャとかく

記憶に残っている夢を取り払うかのように

 

夢の中の渡辺さん、すごく怖かった…

特別怒った顔をしていなかったのに、俺はとても恐怖を感じた…

 

夢の中の曜の顔を思い出し、真治は背中をブルりと震わせる

 

 

その時、インターホンが来客の知らせをした

 

なにか頼んだっけ?

そんな疑問を浮かべながら玄関へと急ぐ

 

念の為、覗き穴を見る

するとそこには、帽子を深く被り大きなダンボールを持った女の人が立っていた

帽子で顔が隠れているので、はっきりとは見えない

 

今考えれば、帽子で顔を、不自然に大きいダンボールで体を隠していたのかもしれない

 

とにかく、怪しいとは思いながらも扉を開ける

まさか、玄関を開けるだけで後々後悔する羽目になるとは真治は知る由もない

 

扉を開けた瞬間、不自然に大きいダンボールが爆発したのだ

いや本当に爆発した

 

正確には爆弾の方の爆発ではなく、ただダンボールから勢いよく人が飛び出してきただけなのだが…

 

千歌、曜、梨子の3人が真治の前に飛び出す

あまりの驚きに腰を抜かしたほどだ

千「真治君!こんちか!」

 

真「ななな、なにがどうなってんだ?」

 

月「真治ー!学校ズル休みするなよ!」

ふと入口を見ると、帽子を取った月がしてやったりの顔でこちらを見ている

 

そういや、あいつはいっつも帽子被ってたな

 

ってそんな問題じゃないや

真「つ、月?何しにきたんだよ?」

 

月「自分の胸に聞きなさい!」

 

 

とりあえず、一旦落ち着こうと言うことになり、真治とテーブルを挟んだ向かい側に4人がズラリと座る

 

集団面接か?これは…

神様、俺、なんかしました?

あ、学校ズル休みしたんだった




今回はここまでです!

Aqoursの面々に突撃された真治…
話し合いは如何に?

次回もお楽しみに!
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