ブレデフォのプレブレの準廃人がお送りする誰もいなくてニューゲーム   作:紫苑試験式

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平成の終わりにスライディング投下!


中級民だったけど末期のインフレに辛うじて付いて逝ってました!(大戦ではフルボッコにされた記憶)

 前触れなんて何も無い。なんの脈絡も無く、ラピュタっぽい場所にいた。

 僕の認識範囲にはまず空が広がっていて、足元が崖みたいになっていて、で見上げると更に上になんか浮いてる島があった。

 下を覗けばなんかめっちゃ高いことが分かり、あぁここも上のアレと同じように浮いてますね。って、馬鹿でも分かる非現実的な現実の連想。先を見渡せば、青い空にぽつぽつと島っぽいものが浮いている。

 自分のいる土地の周囲を見渡せば、そこは如何にも「丘」で、なんか物語とかが始まっちゃいそうな草原が続いていて、なんか動物らしき影もチラホラ。その光景の遠く端には時計塔みたいなものが建ってるのも見える。

 

 変な夢かな、みたいにも思ったが、このリアルな感じはそうでないだろう。

 大体、僕は夢を見るときに例えば歩こうと明確に思って歩けた試しが無い。歯車が出てくれば大体それは自分を潰す為に動いてるし(某三世のお城の時計塔のアレだ)、草原が舞台なら大体が振り向くと徐々に距離が近づき増える案山子から逃げる夢を見る(これは多分母の田舎の田んぼで遭難しかけた時のトラウマ)。

 まあつまり、夢は不自由の塊だと思っている。

 

 夢かどうか分からないみたいな表現は小説なんかで見るけど、現実リアルでこれは夢か?などと判断が付かないほどふわふわした意識で生きてはいない。そんなのは痴呆のソレである。

 

 じゃあなんなんだよ、という疑問は沸くが、その時ふとポケットに何か入ってるのに気付く。

 ズボンの布越しに手で触った感触、何か多面サイコロみたいな物のようで、そんな変な携帯を持ってるなんてことは勿論無い。

 この意味不明な状況下で他には何も持って無いことが全身叩いて確認するまでも無く分かり、嘆息する。

 自分の格好を見下ろせば、服装は記憶に残る限り最後のものだ。

 こういう時にスマフォなんかを持ってれば多少なりともマシなんだろうが、生憎家の中ではろくな連絡が入らないため、家の場所が電波が悪いとか周囲に信じさせる気もない言い訳を言ってあり、基本外出時以外は充電しっぱなしだ。ネットは専らPCでやる。

 そして今は、半袖シャツに短パンな家着のラフな格好である。

 意識して家で常に何かを身に付けてはいないので、家から身一つでこの不思議空間に連れ去られたのであれば、まあ何も持ってないのも当然なわけだ。

 

 で、入ってたとしてもどうせ覚えてもないゴミか何かだろうと、対して期待せずポケットの中身を確認してみると、それは。

 

 

「……アスタリスク?いやいやまっさかー」

 

 

 試しに言葉で否定してみるが、今のところは何の意味もない。

 空に浮いてる島で、ファンタジーの舞台感溢れてるRPGなんかの序盤っぽい場所。

 まず日本のどこかどころか世界のどこでもないだろうし、これで手に持って感じる――何というか、陳腐な表現だが神秘的な、確かに感じる存在感……有り体に言っちゃえば『THE・魔法』みたいなコレが、玩具でしたーとか、そっちの方が嘘だろう。

 

 ふーん、そっか。そういう。

 

 

 




元号跨いで頑張ります。
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