今回はこっちのこと調べる過激派さんにお仕置きします。
この日は久方ぶりにバレット達にペルシカから召集が掛かり、彼らはミーティングルームに集まっていた。とはいえ、ノアは流石に参加は不可というより長期的な休暇扱いで余程のことがない限り出撃しない事になっていた。無論、彼らにその『余程のこと』を発生させるつもりはないのだが。
「今回貴方達にやってもらうのは例によって過激派の掃討なんだけどこれが厄介でね…こいつら、貴方達のことを嗅ぎ回ってるそうよ」
「ま、流石に最近俺らが現れない事を不自然に思うか…」
子供達が生まれてから代わる代わる出撃したりしてるが、以前に比べてその頻度が下がっているためそこを不審がられたのだろう。また、ベビー用品なども上手いこと誤魔化しているが、秘匿してるのが子供であるためそれも時間の問題だろう。
「こちらが何を隠してるかはまだわかっていないようだけど、探られて広められる前に掃討するってわけよ」
「だが、それだとこっちが何かを隠してることを裏付ける事にならないか?」
「そこは仕方ないわ。このまま放置してバレるのは以ての外だし、向こうもそれなりの装備を持ってるとの報告もあるから、他の部隊に任せるには戦力不足ってわけなの」
「なるほど、どちらにせよバレるのは時間の問題だし早いとこ戦力が集まる前に仕留めて、将来的にぶつかる敵を減らす感じか」
その後出撃準備を始め、出発する直前にリバイバーはレストに二つのガントレット状の何かを手渡してきた。
「レスト、コレ使ってみてくれ」
「…何だそれは?」
「スミスから頼まれた武装作られた過程で作ってみた武装でな、コーラップス技術転用で高熱・高密度の特殊な性質を持った粒子を発射して対象を消し飛ばす粒子砲で、名前は『
言われるままスパラグモスなる物を受け取ったレストは先程のリバイバーの言葉に引っかかるものを感じ彼に質問した。
「粒子砲?レーザー砲じゃないのか?」
「あぁ。コーラップス及び逆コーラップスってのは既存の物の分解・生成だけでなく、未知のモンも造れるからな。ま、発想の転換ってやつだ」
「⁉︎」
とんでもない発言に一同は驚き、バレットがそのような物を生み出したリバイバーに問いただした。
「おいリバイバー‼︎そんなモン使って本当に平気なのか⁉︎」
「無論俺が自身で試したさ。最初は排熱が不十分で腕が焼けたが、何度も改良して作り直しては使って…を繰り返して、ようやく安全性のあるものに仕上げたんだぜ?直せたからいいが何十本腕が焼け落ちたことやら。とにかく、それの安全性はこの身を持って補償するよ」
ここのところラボに引きこもってたことがあったので彼の言うことは事実なのだろう。それに、これまでの付き合いでリバイバーはふざけることはあってもこの類の物に関する嘘は吐かないことは知っているため、信じる事にしレストはスパラグモスを装着した。
「もし問題があったらお前に撃つからな」
「安心しな、赤ん坊たちから父親奪うようなことにはならねぇよ」
それを聞いたレストはフッと笑い、ヘリに搭乗しリバイバーがあとに続こうとしたところでスミスが彼の肩を掴む。
「オイ、俺が頼んだのはどうなってる?」
「ある程度は出来てるが調整が難航してる。今後コーラップス技術転用兵器を使う奴が増えるかもしれないから、対コーラップス技術転用兵器としても使えるようにしてるから難しいんだ。バルカンが使ってるのもソレなんだし、理には叶ってるだろ?」
「…ならいい。早めに頼む」
「了解♪」
目的の地区まで移動している間、バレットはウェイターに話しかけた。
「ウェイター、フィオナの具合の方は大丈夫なのか?」
「ええ。お腹の子も問題なく育っているそうです。隊長とレストの方は平気ですか?」
「定期的に検査してもらってるが、特に異常は見られないそうだ」
「こっちも同じだ。ただ、アンナとアリサはリヒトから少し離れると泣き出して、それ聞いてリヒトも…てな感じになってるな」
「ふむ…お兄ちゃんが見えなくなって寂しくなった、という具合でしょうか?」
「そんなところだな。隊長の方はそう言ったのは?」
「ウチは無いかな」
そう互いの子供や妻の話をしている三人から置いてけぼり状態になっているスミスにリバイバーがニヤつきながら肩を叩いてきた。
「向こうが旦那トリオで仲良く話してるのならこっちは達磨コンビで仲良くしようや♪」
「嫌なコンビだな…」
(ま、どうせそのうちカルテットになるだろうに…)
気持ちを切り替え、目標である過激派達の拠点である廃墟に着き、各自配置に付いた。
「なるほど、P.A.C.Sが複数体いるとなれば、こっちが受け持つのもわかるな。リバイバー、仕掛けな」
「はいよ」
早速リバイバーはレーザーを撃ち放ち、P.A.C.Sの一機を爆散された。当然辺りは蜂の巣をついた騒ぎとなるがバレットが狙撃を行い何人かの頭を吹き飛ばしていく。スミス達突撃チームも行動を開始し、次々に敵を撃ち倒していく。
「DG小隊…‼︎やはりお前たち、何かを隠してるな⁉︎」
「例えそうだとしてもお前らに教える義理はねぇな!」
スミスは両手に持った愛銃のS&W M500を連射して歩兵を仕留めていく。ウェイターはP.A.C.Sの一機に近寄り、ワイヤーを取り出して機体に巻きつけた後一気に引き絞りバラバラにし、コクピットから出てきたところを撃ち抜いた。
「クソッ!あいつ、ワイヤーの練度が上がってるぞ⁉︎」
(前以上に護りたいものが増えた以上、もう二度とあなた方みたいな連中に奪われるわけにもいきませんからね…‼︎)
残る一機がウェイターに肉薄するが、突如として放たれた光によりコクピット部に大穴を開けて崩れ落ちた。仕留めたのはスパラグモスを放ったレストであった。
「この威力を出しながら少し暖かい程度で済ませたとは…なんつーモン造ったんだリバイバー…」
思った以上の性能に呆れつつ、レストは愛銃とスパグラモスを使い分けて敵を仕留めていった。その後大した時間も掛からず過激派たちは壊滅したのであった。
バレット達が通信の痕跡がないか廃墟内を調べている間、リバイバーは周囲を警戒していた。
(これで、過激派の連中はこっちに何かあると思って躍起になるだろうな。ペルシカもその辺はわかってるだろうし、おおかた他の基地と連携して情報収集してその都度潰すってところか……ん?)
リバイバーは遠くの景色に違和感を覚えてその辺りを注視すると、手を覆うほど長い袖をした黒服に金の帯らしきものをした少女が立っているのが見えた。
何故こんなところに…と思った次の瞬間、
リバイバーは驚き、思わず一度視線を外した後再び見ると少女の姿はなかった。
(今のは…偶然か?だがあの顔…『どっかで見たような』…)
そう考えるリバイバーだったが、バレットから調査完了の報告が入り、さっきのは気のせいという事にして帰路に着くのであった。
スパラグモス: リバイバーが造った特殊粒子砲。絶大な威力を持つ反面射程距離が短め。元ネタはメイドインアビスの( I )さんことボンドルド卿のアレ。あのキャラ嫌いじゃないです。
最後萌え袖の金の方ことニモジン改めてニモゲンに観察されたけど出てくるのは年明けくらいかなぁ。このペースだと次回がクリスマス回になりそうですし。また、この小説ではニモジンと呼ぶ事にしますのでご了承を。