リバイバーに呼ばれたスミスは彼のラボに訪れると、リバイバーとグリンダがよく来てくれたといったような顔をして待っていた。
「よう、今回呼んだのは他でもない。お前さんがかねてより待ってた装備が出来上がったからその説明をするためだ。ご注文通り、通常の
「お、ようやく出来たのか」
対コーラップス転用兵器用にと開発されたスミスの新たな武装、小隊の戦力を高めるだけでなく、もし恋人のバルカンが暴走したとしても自力で止められるものができたと聞き、どんなものかと期待していた。
プロジェクターを起動して映されたのは暗い紫色をした中性的な印象をもつ鎧のようなものであった。上半身の裾は長く伸びそこに何かが格納されているのが見えていた。
「開発コード『
「了解。きっかけはコーラップス・逆コーラップス技術による武器・エネルギー生成や再生などが使われる際に本当にわかりづらかったんだけど、崩壊液自体から電磁波的なものが出てたのを見つけたの。で、もしそれと逆波長のものを出せば武器生成などを阻害できるんじゃないかって思って逆波長の電磁波をつくってリバイバーに浴びせて試したら思った通り、阻害できたんだよ!」
「そうとわかればあとは簡単だ。これ自体にコーラップス技術を使ってるから、コーラップス技術で生み出したエネルギーを逆波長の電磁波に変換、そしてそれを増幅して指向性を持ってそのまま放てばコーラップス技術による生成能力の停止ないし大幅に妨害できる。レーザーと同時に放てばダメージを与えつつ再生させずに仕留められるってわけだ。ちなみに発射機は共用だから上手く切り替えて使え」
なるほどとスミスが頷くとリバイバーは話を続けた。
武装はレーザー及び電磁波発射機が普段使ってるS&W M500と併用することを前提にするため手持ち武器はなく、両手首と頭部に一基ずつ。裾内部にミラービットが八基、折り畳まれて格納されている。
レーザーの威力も以前開発したスパラグモス程でないにしろ、それなりにあるそうである。
「んで、これがその神獣鏡だ。P基地から話聞いてコーラップス技術の応用でペンダント状にして起動時に展開するって技術を使わせてもらった」
「ふーん。で、起動条件は?」
「そこに関しては俺の手心が加えてある。コレ打ったあとでペンダントの真ん中に切れ込みあるだろ?それスイッチになってるから押せば装着できる。使うときに持ってけ」
そういいリバイバーは緑の液体が入った注射器を置いた。それは『リンクリキッド』と言い液状のナノマシンであり、人形の体内に注入されると信号を発してそれをペンダント内の受信機で受け取ると起動できる仕組みになっているそうである。ナノマシンは六時間ほどで自壊して体外に自然排出されるらしい。
「戦闘続行したかったらこの予備の三時間用の使え。一回の戦闘で持っていっていいのはそれだけ、つまりコレで戦えるのは長くても九時間だ」
「…セキュリティはわかるが、何故にわざわざ時間制限を?」
「時間制限なかったらレーヴァテインの時みてーにパクられたら洒落にならんだろ?しかも、リンクリキッドは一本一本生産時点で違う信号を出すようにしてあるし、受信部も一度受け取った信号は全てのパターンの信号受け取らねーと同じ信号を受け付けないようにしたからパクって複製しても問題なしだ」
「ちなみにパターン数は?」
「な〜んと
どれだけ鹵獲運用されたくないんだとスミスはリバイバーのその執念に呆れるが実際問題、これだけのものが敵の手に渡ればこちらの被害は大きなものとなるのは確実であるためこの措置は理に叶うだろう。
「世がこんなんなったのは世界中にばら撒かれた崩壊液という災禍だ。その力を封じるものの名前に魔を退ける鏡の名をつけるのは悪くないだろ?」
「まぁな。とりあえず作ってくれて感謝する」
スミスはペンダントを受け取りラボを後にする。
その後、リバイバーはペルシカに呼ばれて来てみると、どうやら近々鉄血の重要拠点及び防衛ラインの破壊作戦が行われるらしく、作戦に参加してほしいとの事だそうである。
「なるほど、そういう事なら参加しよう」
「そう言うと思ったわ」
「あと、前に言ってた俺が接収した鉄血の工場で造ってた『例の二部隊』を参加させていいか?」
「あー、過激派の兵器の残骸やらあなたの自腹で買った資材で造ってたアレね。事がことだし、許可は降りると思うわよ。元々、大規模作戦や本部防衛の名目で許可されてた奴だしね」
その後、他の参加者や大まかな段取りを聞きリバイバーはグリンダが待ってる部屋に戻っていった。見知った部隊が殆どのため問題はないが、万能者が万が一のため待機してるという事に一抹の不安を感じていた。
(あいつが関わるとイレギュラーが起きやすいからな…ま、その時はその時で対応するか。あと、バルカンも出るみたいだし、怪我でスミスとのデートがおじゃんにならないようフォローしとくか。じゃないと俺の身がヤバい)
部屋に戻りリバイバーはグリンダに作戦について説明すると、グリンダは自分も参加すると言いだした。
「いいのか?相手鉄血だぞ?」
「その辺は割り切ってるから大丈夫だよ。それに、私だけ守られてばかりは嫌だし」
「…わかった。ペルシカに言っておくよ。装備は前に俺がちょっとだけ手伝って造ったアレか?」
「うん」
「そうか…モノがモノだし、なんか現場がアレな事になりそうけど、まいっか。『百一匹隊』と『アラゴスタ隊』も出して良いとのことだし、あのメイドとガキンチョに目にもの見せてやる…‼︎」
リバイバーは作戦開始を心待ちにしながらイイ笑顔を浮かべるのであった。
イメージ的には元ネタのを中性的にして露出控えめにしたものと捉えた方がいいかと。なお、リバイバーはやろうと思えば忠実に出来たけど普段の装備との併用を考えてる点と、自分がそれ装備しろと言われたらヤダからデザインを変えた模様。
Q.起動は歌じゃないの?
A.どうせ却下されそうだし、奪われたら音声なんて誤魔化せられるし戦闘途中で装備する際に声出せない状況か催涙ガスとかで喉潰されたら目も当てられないからナシにした。
次回は試作強化型アサルト様の『危険指定存在徘徊中』のコラボです。
二つの部隊については名前から察しがつく人は付きます。
グリンダの装備については…ヒントとしてはリバイバーに惚れてる子、いますよね?彼女がヒントです。