人形達を守るモノ   作:NTK

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皆さんリヴァイルに案の定引いてるけど技術知って『達した』発言で引いてるのか、行動面で引いてるのか…両方だな(自問自答)

リヴァイルによるパラデウスの内情暴露大会、はーじまーるよー‼︎


Code-118 その名はパラデウス

ウィリアムと協力し、パラデウスに所属する事となったリヴァイルは早速、施設を利用してデジタルクローンの開発を始めるが、当然協力の対価として彼が研究してた遺跡についてのデータの譲渡やパラデウスが開発している人形のシステム開発や調整などを行うこととなった。彼自身、自己の身を守るために軽装甲の人形を自作してたので問題はなかったそうである。

 

「ちなみに、連中の本拠地の場所は知らんぞ。案内される時に目隠しされた上に薬を嗅がされて眠らされてたし、機器も必要分は使えたが位置情報とかはアクセス権がなかったしな。ちなみに、奴らは表向きはE.L.I.D患者を神聖視するカルト宗教だ」

 

「そう…続けて」

 

『表向き』…その言葉に嫌な予感を感じたペルシカはリヴァイルに続きを促した。次の瞬間、リヴァイルはパラデウスの恐ろしい実態を口にし始めた。

 

「奴らが開発してる人形…そのほぼ全てが『E.L.I.Dになった人間を機械化改造もしくはバラして生体部品にして組み込んだもの』だ。鹵獲される前提のモンキーモデルはその限りじゃないみたいだがな。故に一体一体の性能に()()()が微々たるものだがある。それを上手く画一化させたり性能を上げたりするのがオレの仕事だった」

 

「なっ…⁉︎」

 

あまりの事実に言葉を失う一同にリヴァイルはパラデウスの人形の画像を表示させる。確かにそれらは時折目撃される白い人形の特徴と同じであった。彼はさらに別の画像を出した。そこには人形とも人間とも取れる少女が映され、リバイバーはそのうちの二人、鎌を持った白い少女と金の帯を巻いた少女を見て驚いていた。

 

(アレはあの時の…!どうりで見覚えがあると思ったら、コイツの記憶か…)

 

「待って!この顔…ここに送られたあの子供達に似ているわ…‼︎」

 

「ん?チビ助どもがいんのか?なら話が早い。コイツらは『ネイト』。コイツらは他の奴と違ってクローン人間でしかも、あの状態から機械化改造と傘の投与で体を強制的に成長させた『サイボーグ』だ。この金と銀の奴…この二人には『ニモジン』と『マーキュラス』って言う個別名がある。この二人と白い奴以外の個体は条件を満たしてないからか、自我は剥奪されてるみたいだ。詳しい事は知らん」

 

「………」

 

先程のパラデウスの人形の秘密だけでも衝撃的だったのにさらなる衝撃的な情報に一同は再び言葉を失っていた。このような事、おおよそ人のする事ではない。だがそれと同時にある疑問が湧いて出た。

 

「お前は…それを知って何も思わなかったのか…?」

 

「思ったさ。正直言って吐き気がするし、嫌悪だってするさ」

 

「だったら…!「だがそれでどうする?」っ⁉︎」

 

「奴を止めるか?無理だな。すでに奴らは相当数いるし、協力と銘打ってるが反発したら殺される…いや、()()にされる可能性だってある。妙な動きをしたら気づかれる可能性もあった。まだデジタルクローンは出来てなかったが早いとこ奴らに知られずに完成させて逃げる必要があるって決めたさ。だからおとなしく奴らに従ってたが、来たる日に備えて大体のシステムにちょいと小細工はした」

 

小細工?とペルシカが聞くとリヴァイルは意地の悪い笑みを浮かべていた。その表情が悪巧みを思いついたリバイバーのそれと同じとわかり、碌でもない事だと言うのは即座に理解できた。

 

「いやね、性能的には元より数割り増しになるんだが、ある程度戦闘を続けたり特定の行動を取らせると駆動系や照準系に意図的な不具合が起きるように細工しといたんでねぇ〜。かなり巧妙に仕組んだが、もし見つけて治してもまた別のバグが5、6個隠れて出てくるがな。それ見つけて潰してもダミーだったりまた新しく出てきたり元のバグに戻ったりするがな。まぁ思い切ってシステム導入を廃止しても、ほぼ全ての人形に入れてあるから時間がかかるうえ、ダウングレードになるし都合がいいだろう?あ、頑張ればここの一般人形でも倒せるくらいにはなる筈だぜ」

 

「うわぁ…」

 

(流石俺のオリジナル、やる事が段違いだ…!)

 

「まぁそれはともかく、他にも色々と奴のヤベェ性根を知っちまったから逃げるって事にしたがそれにあたりオレが描いたシナリオは『デジタルクローンは失敗し、再度研究しようとしたら事故でオレは死んでデータも消えたが、実は成功してたデジタルクローンを先のワザと作った失敗作の中に内包させて外部に流出させる』ってことだ」

 

試行錯誤の後に思いついたその製造手段だが、リバイバーのブラックボックスに暗号化してあった【被験体の海馬にチップを埋め込んで記憶をデータ化して取ったあと摘出したものを使う】というのは悪用されないようにするための嘘であり、正確には摘出せず、チップそのものにデータ送信機能を持たせてそれを受信して造るのが正しいやり方だそうである。また、嘘のやり方でも出来なくはないが、ほぼ間違いなく摘出時に被験体が死ぬうえに、まともに記録が取れてない可能性があるそうである。

 

「それ、誰かに試したの?」

 

「いいや、バレるからぶっつけ本番だ。絶対に成功する確信があったしな。無くても失敗のパターンが知れるからやってたがな。そもそも自分でやれば済む人体実験に他人使ったらそいつの家族や知り合い、果てはまともな人格者の第三者にも恨まれるだろ?その点、オレがやる人体実験の相手にオレを使っても誰も文句言わないだろ?」

 

「そ、そう…(この男、自分に対する倫理観がほぼ無いわね…)」

 

かくして実験の結果はというと彼がここにいる事から分かる通り、成功した。

一度デジタルクローンが出来ればそれをベースに幾らでも増やせるようであり、幾つかの人形に仕込んでより逃げられる可能性を増やすやり方も出来たが、時間が無かった事と数を増やせばそれだけバレる可能性もあるため本来の計画通り、失敗作に仕込むやり方を取ったそうである。そうして生まれたのがリバイバーであった。

 

「…なるほど。で、具体的にはどういう失敗なんだ?」

 

「人格、性格面のコピーは完璧だが、頭脳は八割、肝心の記憶は殆ど継いでないって風に設定した。その方が都合が良かったからな。で、適当な理由つけて奴に渡したってわけ」

 

おおかたの下準備を終え、あとは事故死を装った自殺をするだけだがそれも念入りに計画しており、デジタルクローンや重要な情報が無くなるようにし、何より自分の頭のチップを確実に砕くために自分の頭を完全に潰す大きさの瓦礫が頭上に落ちるように計算して爆破するように計画したと言うのだから恐ろしいものである。

そして人格と性格を完全にコピーしたのは失敗作(リバイバー)が目覚めた時の行動が読めるようにするためであった。

 

「自分自身だからな、目覚めた場所が心地よければそのままだし気に入らないなら逃げ出す。そして自分の持てる技術をほぼ全て提供して協力するだろうし、暮らしてく中で自分のルーツを知りたがるからその協力者と力を借りて調べるとこまで楽に予想できた。で、その結果がこれだ。無論流出する前にチップが破壊される可能性もあったし賭けの部分が大きいのはわかってたが、上手くいく自信があった」

 

リヴァイルの目的や、そのために属した組織の非人道的な行い、そしてリヴァイル自身の科学や遺跡に対する狂気的な執着心が起こした行動と、様々な事実に圧倒されるが、少なくともパラデウスという組織が危険であると言う事は理解できていた。

 

「オレも、自身の目的のためにあんなヤベェ連中に手を貸しちまった事に関しては悪いと思ってる。だからこそ、その責任を取って奴らについて何でも話すし、必要な技術があれば協力しよう」

 

事の大きさ故にリヴァイルの言葉にすぐにペルシカは返事を出せず、協力に関しては保留となった。しばらくして、リバイバーはある事を質問した。

 

「……もし、俺の中にいた時にお前さんが目覚めたら俺はどうなってた?俺はお前さんに人格を上書きされたのか?」

 

リバイバーが生み出された目的を考えれば逃げ出せた時点でリバイバーは用済みでありそう考えるのは自然であるが、リヴァイルの答えは意外なものであった。

 

「いいや?俗に言う二重人格状態になるだけでお前さんの存在は消えはしないさ。無論、そうした方が楽だがな」

 

「…?そうしなかった理由は?」

 

「簡単な話だ。協力先でブラックボックスを解析するにはそれなりに時間がかかる。その間に協力先の誰かしらと友情や愛情を育む可能性があるだろう?そんな状態で上書きしてみろ、そいつらから恨まれて復活早々ジ・エンドだ。オレは余計な波風は立たせたくないんだ」

 

正論とも言える彼の言い分を聞き、リバイバーは目を丸くした。どうやら彼は色々と狂ってはいるが、それなりの配慮や気遣いを持っているようである。

 

結論として、パラデウスについては既に目撃例があるためある程度掻い摘んで各基地に連絡し、その詳しい実態については混乱を避けるため規模の大きな基地から優先的に伝達する方針とし、リヴァイルについては追って連絡するそうであり、それまで16Labで監視されるようである。

 

フードマントの勢力といい、パラデウスといい、世界が様々な意味で動き出そうとしているのを彼らは実感していた。




前にも言いましたが、この小説ではニモゲンは公式翻訳前のニモジンと表記するのでご了承を。

ちなみにコイツ、ウィリアムとリコリスに何があったかある程度知ってます。故にヘタに消される前に死ねば問題ないな!ってことで脱走()したわけです。
というより、大陸版の情報見てるとウィリアム、某パワハラ鬼と似た失態してるんですよね…ほんと何なんだアンタは(呆れ)

パラデウスの人形も彼の手で原作より強くなってるけど、どこぞの乙女座MDみたいに意図的な不具合で頑張りゃ倒せるように小細工してあります。

また、やろうと思えばコイツはどっかの黎明卿や終わりの名を持つ者みたいに複数の人形に自分植え付けて上書きして乗っ取る事もできるけど本編の通り色々問題あったからやらなかったしこれからも(多分)やらないよ!優しいね!(白目)

パラデウスの情報は適当にぶん投げるのでお好きにどうぞです。

シリアス目になってるけど次回は普通に日常回やるよ!
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