人形達を守るモノ   作:NTK

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コラボその3です。

マーダーが元に戻ったことを知ったバレット。不安を抱えつつもペイロードの救出に専念する。


Code-21 激闘・F05地区-②

「マーダーが?」

 

「ええ。突然人が変わったようになって、ひと暴れすると言って武器を取りに行きました。それと、あなたによろしくとのことです」

 

「……わかった」

 

SASSとの通信を終えたバレットは軽く冷や汗をかいた。口ぶりからして性格が反転してる間の記憶はあるようで、となればそうなったそもそもの原因であるバレットに良い印象はないだろう。ここまできて後ろ弾or(物理的に)食べられる危険が出たことにバレットは焦りを感じた。

 

(てか、レストとウェイターの過去を揶揄したのが悪いんだから逆恨みも甚だしいだろ…)

 

「……一発なら誤射だよな…?

 

「待てバレット、お前の一発はシャレにならねぇからな⁉︎」

 

「最悪、ドリーマー用の麻酔銃をあいつに使えばいい話だ」

 

スミスとレストの言葉を聞き、とりあえずバレットは先を急いだ。

その時、フレイムから通信が入った。

 

『こちらフレイム!バルカン先輩の救出に成功しました!ただ、少し様子がおかしいのでデストロイヤーちゃんが16Labに連れて行きます。バレットさんはペイロードさんの救出を頼みます!私もすぐ戻ります!』

 

「了解。…全員聞いたか?」

 

「あぁ。あとはペイロードを助けてドリーマーを捕まえれば任務完了だろ?…にしても、バルカンの様子がおかしいってのが心配だな…」

 

「なんだスミス、気になるのか?」

 

「…まぁな」

 

「とりあえず急いだ方がいい。このままドリーマーが何もしないはずがないからな」

 

彼らは司令部内に侵入し始める。すると、ペイロードの反応が地下からするのを発見した。

 

「…いた!」

 

「待てバレット、罠かもしれない。先にドリーマーを見つけた方が良さそうだ」

 

「俺とノアが下に行く。隊長とスミスはドリーマーを頼む。何かあったら連絡する」

 

「わかった。レスト、ノア。気をつけろよ」

 

「了解」

 

「了解です」

 

二手に分かれ、バレットとスミスはドリーマーの捜索、レストとノアはペイロードの救出に向かっていった。

 

途中で鉄血兵を撃ち倒しながら地下へと向かうレストとノアだが、一度曲がり角で立ち止まる。

ゆっくりと顔を覗かせると、複数のプラウラーとヴェスピドが牢屋の前で見張りをしていた。

 

「レストさん、どうしますか?」

 

「このまま行ってもいいが、俺らが来たらペイロードを殺すよう命令されてたらまずい。閃光手榴弾を使う」

 

そう言いレストは閃光手榴弾を取り出す。

そして近くにあった一斗缶を蹴り、注意をこちらに向けさせると同時に閃光手榴弾を投げる。すぐに閃光と爆音が響き鉄血兵の視界を妨げる。

 

「今だ‼︎」

 

すぐさまレストとノアは物陰から飛び出し、鉄血兵を撃ち倒していく。

しかし、どうやら閃光を免れた一体のヴェスピドがレストの予想通りペイロードに向けて銃を向ける。

 

「させませんッ‼︎」

 

ノアは服の裏からスペツナズナイフを取り出し、刀身を射出する。射出された刀身はヴェスピドの喉に突き刺さり、ヴェスピドは倒れた。

 

「ペイロード!無事か⁉︎」

 

「レストさんとノアさん…?助けに来てくれたんですか?」

 

「ああ。ドリーマーに何かされてないか?」

 

「いえ…右脚を撃たれたこと以外は…お兄ちゃんは?」

 

「隊長はスミスと一緒にドリーマーの相手をしてるはずだ。ノア、牢屋は開けられそうか?」

 

「鍵自体は壊せそうです。ですが、近くに妙な装置が取り付けられてますね…もしかしたら、ペイロードさんの側にある箱と連動してるのかも…」

 

見ると確かに牢屋の扉に電子機器が取り付けられており、ペイロードの側には2m近い大きさのいかにもな箱が置いてあった。恐らく中身は爆弾で、扉を開けたら電子機器が反応して起爆するようになっているのだろう。

 

「わかった。確かに501FGのパンジャンって人が電子戦が得意だったな。彼に解除してもらおう」

 

レストはパンジャンに連絡を寄越す。

 

「すぐにこちらに向かうそうだ。ペイロード、ドリーマーがどこにいるか見当はついてるか?」

 

「多分上の司令室だと思います。それと、ドリーマーなんですが…」

 

ペイロードはドリーマーについて()()()()をした。それを聞いた二人は思わず眉をひそめた。

 

────

 

「は?ドリーマーが幼女に?」

 

レストからの報告を受けてバレットは怪訝な顔をした。

 

『どうやら、ブラックウォッチがどうたらとか言ってたらしい』

 

「(ブラックウォッチ…確か正規軍並みにヤバい集団だって聞いてたな…)わかった。ペイロードを救出次第お前たちもすぐ来てくれ」

 

『了解』

 

通信を終えたバレットにスミスは話しかける。

 

「にしても、なんでドリーマーは幼女になったんだ?あいつ、自分の能力と身体に自信を持ってるナルシストだろ?わざわざ幼女のボディなんかで…」

 

「恐らくだが、ブラックウォッチとの戦闘でボディを失い、止むを得ず幼女ボディになったんだろう。だとすればこれはチャンスだ。まだあいつはそのボディに慣れてないはずだ」

 

「幼女ボコるのは気が引けるが、相手がドリーマーなら問題ないしな」

 

「油断するなスミス。多分あいつ、もう後がないと思う。俺を捕まえようとして何度もしくじってるし、あいつが目を付けてたバルカンにしてもせっかく捕まえたのに救出されちまった。援軍も来ていないからこの戦いで俺を捕まえなければ切り捨てられる可能性は大いにある。だから本気で来るはずだ」

 

「幼女の姿で?」

 

ブフッ‼︎それを言うな…後に引けない状況なのに慣れないボディで戦わざるを得ないあいつの事を考えると笑いがっ…!」

 

「しかもしくじったら俺らに捕まってペルシカに弄くり回されるのか…ホント、哀れだな…」

 

しばらく静かに笑っていたバレットとスミスだが、すぐに顔を引き締めた。

 

「さてと…さっさとドリーマーとケリつけるとするか、()()

 

「あいよ。そろそろあいつには夢から覚めてもらうとしようか。そうだバレット。マーダーにも気を付けねぇとな」

 

「そうだった…とりあえず今はドリーマーだ」

 

背後の心配をしつつ、二人は司令室へ向かっていった。




ドリーマーとの決着は近い…

ちなみに皆さんはドルフロの福袋は何が出ましたか?自分はトンプソンでした。その後製造でMDR×2やらK2やらM1918やら416スキンやら出て嬉しいのですが、反面これはグローザ掘りが失敗する前兆ではとヒヤヒヤしております。

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