ジャッジと戦うリバイバー。その目的とは?
さて、状況を説明するとジャッジが率いる部隊はストライカーやイェーガーのような下級人形の他にアイギスやマンティコアといった装甲兵を含めた数十体の部隊で数の上ではリバイバーが不利である。
だがリバイバーは腐っていたとはいえ基地一つを単騎で壊滅させ、しかも目的は不明だが人形の被害を最小限にさせてる事からその実力は計り知れない。
どうやらF.E.F.Gは八つ全て分離しなくても電磁フィールドを発生させられるらしく、リバイバーは四つ分離し電磁フィールドを発生させ攻撃を防ぎつつ反撃していた。
「リバイバー!今ならまだ許そう!今すぐ降伏してこちらに戻れ!」
「お断りだ、二度と戻るものかよ。てか、状況わかってんのか?知ってるんだろ、俺の実力。そこの雑兵どもじゃ相手にならないし、お前さんの武器も俺のF.E.F.Gで防げる。電磁フィールドだってコレで突破できる。クソガキのお守りをしてるお前さんじゃ俺には勝てんよ」
「……⁉︎貴様、
嘲るようなリバイバーの口調に激昂したジャッジは攻撃の勢いを強める。
その様子を陰から見ていたDG小隊は先ほどのジャッジの言葉が気になっていた。
「脱走した?つまりあいつは鉄血を裏切ったのか?」
「ジャッジはそれを追撃しに来たって感じか。だが、一昨日基地を壊滅させて何故裏切った?二日間で何かあったのか、それ以前から計画してたのか…」
「どうします隊長さん?」
「今あそこに行くのは得策とはいえん。リバイバーとジャッジが争ってるとはいえどちらもこちらに向かってくる可能性もある。両者が消耗するまで待て」
待機指示を出し、気づかれないように身を潜めて待つとリバイバーに動きがあった。
リバイバーは人形部隊に突撃し、大型粒子砲から散弾状のレーザーを高速で発射、アイギス二機とマンティコア一機を残してジャッジの部下は撃破された。
「さて、そろそろ終わりとしようじゃないか」
「くっ…何故だリバイバー⁉︎お前はエリザ様に仇なす奴らを倒すために生き返らせてやったのに、何故エリザ様の期待を裏切る真似を…」
瞬間、リバイバーの表情が一変し、ジャッジを睨みつける。
「エリザエリザと……そんなにエリザが好きかァァァァ‼︎」
リバイバーはマンティコアに肉薄し、至近距離でレーザーを撃ち撃破すると振り向きざまにアイギス二機を撃ち抜いた。
「生き返らせてやっただぁ?妥協案でやった癖に恩着せがましく言うんじゃねぇ‼︎しかも期待してると言いながら周りは俺に対して所詮
そう叫びリバイバーは高出力でレーザーをジャッジに向けて撃つ。反射的に電磁フィールドを展開してしまったジャッジは電磁フィールドごとレーザーに貫かれ、撃破された。数秒ほど肩で息をしながら立っていたリバイバーだが、不意にバレット達の方を向いた。
「…そこにいるのはわかってる。出てきな」
「ちっ!全員戦闘準備──」
「いや待て待て!俺はお前さん達と戦うつもりはない」
そういいリバイバーは両手を上げて戦闘の意思が無いことを示した。それの行動を見た彼らは訝しんだ。先ほどの会話から彼は鉄血を裏切っている事はわかるが、怪しい事には変わらなかった。
「…どういう腹づもりだ?」
「言葉通りさ。俺は元々グリフィンに寝返るつもりだったしなぁ」
「こっちの基地一つ潰しておいてか?」
「それについても詳しく話す。とりあえず俺の話を聞いてくれ。お前さん達も、聞きたいことがあるだろ?」
リバイバーはそのまま武装をパージし、腰背部にあった大型のバッテリーらしきものも外し丸腰状態となり、バイザーを取り外した。青い目をしたその顔はバレットとは似ても似つかなかったのをみてバレットは少し安堵した。
そのままバレット達はリバイバーを取り囲む形で彼の話を聞くことにした。とはいえ、念のため銃を構えてはいるが。
「さて、まず聞くがお前のボディとAIはどうやって出来た?ボディの方は見当がつくが」
「ボディはそっちが思ってる通りだ。俺のボディはこっちで鹵獲したバレットのダミーのパーツを一部使って造られた。そしてAIだが…ウロボロスっていう上級人形を知ってるか?」
「ああ。一年くらい前の大規模作戦で現れた奴だろ?」
「確か倒したそいつのパーツが
「なら話が早い。あいつはボディを手に入れる前に、AIの蠱毒の壺ってのを勝ち抜いたんだ。幾千のAIが殺し合いをするエゲツないのをな。俺は、その蠱毒の壺で奴に殺された男性型AIを修復、改良されたものだ。だから俺は
それを聞きバレットらはある疑問が湧いた。何故一年前から男性型AIが存在しているのにもかかわらずバレットを狙っていたのかと。それについては次のリバイバーの発言でわかった。
「何故男性型AIを蠱毒の壺に入れたかは俺にもわからん。勝ち抜いた場合中性型のボディを用意する予定だったのか、または単なるかませ犬として用意されたのかもな。ちなみに俺のことは代理人達はつい最近まで忘れていたそうだ。ボディすら手に入れられなかったゴミとして電脳空間で放置されていたが、なかなかバレットを鹵獲できないなか、思い出したそうだ」
そこから彼はどんどん語り始めた。まず彼が持っている大型粒子砲はV.S.L.C、
その試作品をアーキテクトの鉄血離脱後に鉄血の施設から発見し、これを改良させたものを用いた基地攻撃用ハイエンドを開発しようと考えた。
改良するさいにあたり、裏切ったアーキテクトがフォースシールドを改良する事を考え、試作品の時点で最大出力で突破出来るものを、8割の出力で突破出来るよう改良を加えて完成させたのだが、一つ問題が起きた。最大出力時の反動が予想より大きく、頑丈さが取り柄の鉄血でもハイエンドの開発が難航していたのだ。
ハイエンドでなくても大型の装甲兵なら運用できるが、その場合かなり大型となるため隠密性に欠けるため、自分たちのような人型で運用する必要があった。
そんななか目を付けたのがバレットの存在であった。他の人形がその銃に適した姿勢で撃つのに対し、立った状態で対物ライフルを連射出来る事から彼のボディに組み込まれてる反動軽減の構造を応用すれば開発出来るのではと考えた代理人はドリーマーに彼の鹵獲命令を出したのだ。
その結果、鹵獲したダミーから構造を理解し試験的にボディを造り、従来通り女性型のAIを開発して導入させたが、構造自体が元々は男性型のボディのためエラーが発生、動けないという自体が起きたため急遽男性型のメインAIを開発するため、バレット本体の鹵獲まで行う事となったのだ。
しかし結果は知っての通り鹵獲はことごとく失敗。そんななか代理人はウロボロスを造った際に行った蠱毒に参加させたAIの中に男性型AIがあった事を思い出した。妥協案として最後まで生き残っていた男性型AIを復元、及び改修したものを正式に造ったボディに導入させたのがリバイバーであった。
さて、肝心の彼が造られた目的だが本来はV.S.L.Cのみ運用し、グリフィンの基地を強襲する筈だったが、開発中に予想外の事態が起きた。ハイエンドの鹵獲が相次いで起きたのだ。しかも鹵獲されたハイエンド達は洗脳されたのかはわからないがグリフィンに協力的となっていた。しかも中には脱走や離反するものまで現れた事を知り急遽計画を変更。鉄血を裏切ったハイエンドの抹殺を目的に加えた。
その際に辺り、鹵獲されたハイエンドを運用している基地が大規模である事とハイエンド同士の戦闘を考慮しペーパープランだったF.E.F.Gも運用させる事にし、開発当初より技術が向上していたためF.E.F.Gの消費エネルギーの低下に成功、さらに大型の補助バッテリーを使うことでエネルギー問題を解決させ現在の形となった。
「……ま、要するに裏切り者を基地ごと潰すために出来たのが俺ってわけだ」
「それで?何故お前は鉄血を裏切ったんだ?さっきの会話で大体のことはわかるが…」
「元々妥協案で生き返ったってのは造られてすぐに言われたよ。そん時はムカついたが納得はいったさ。俺が逆の立場でもそうしたしな。俺も最初は鉄血の為にやっていこうとしたさ」
そういいリバイバーは不満を露わにした顔で再び語り始めた。
「だがな…知っての通りウロボロスは感情に身を任せて勝手な行動を取った結果しくじった。だから改良されてるとはいえ、周りは俺のことを『前の作戦で盛大にしくじった奴にも負けた奴』って感じで冷遇しやがった」
「アイツにいいようにされたハンターと処刑人には特にだ。俺のパーツに仕方ないとはいえ常日頃見下してるグリフィン人形のパーツがあるってのもあるんだろうけどな。俺に良くしてくれたのはデストロイヤーとアルケミストだけだったよ」
これにはバレットらは意外に思っていた。デストロイヤーはともかく、あのアルケミストがそんな素振りをするとは思わなかったからだ。それを察したリバイバーは軽く笑っていた。
「意外か?ああ見えてアルケミストは仲間には優しいんだ。もちろん冷遇されてる事には代理人に抗議したさ。だが奴は事実だから仕方ないでしょうの一点張りだった。期待してると言った割にはそんな態度をとるから段々と不満に思った。おまけにエリザは何を考えてるかわからないファザコンだったと知って俺は鉄血を抜けてグリフィンに寝返る事を決めたんだ」
「エリザに会ったのか⁉︎」
「と言っても電脳空間の中でだがな。脱走準備を進めてる矢先、電脳空間内での訓練だけだったのが急に実戦テストをする事が決まったんだ。グリフィンに寝返る手前、基地襲撃するのはマズイし、表向きは裏切ることを悟られないよう従順にしてたから断ったら怪しまれる。どうするか悩んでた時、お前さん達の任務内容を思い出して閃いた」
つまり、リバイバーはあの基地の内情を知った上で行動に移したのだ。
まずリバイバーは代理人に初陣を選ばせてくれと嘆願し、運良くそれが聞き入れられたのでリバイバーはハッキングを用いてフォースシールド持ちが所属して、尚且つ基地の人間ほとんどが腐敗している例の基地を探し出し、襲撃。人形には最低限の被害のみで済ませたのだ。
武装の実戦テストの為どうしても人形の犠牲が出るが、彼にはグリフィンが自分を受け入れる
話を聞き終えたDG小隊はリバイバーをどうすべきか相談を始めた。
「どうするバレット?あいつを鹵獲するか?それともこのまま撃破するか?」
「武装はこちらで解析するからなるべく持ってきてくれってペルシカが言ってたな。念のためあいつを殺して武装だけ持っていくか」
「あ、俺が死んだら武装はドカンだぜ?」
「チッ!…仕方ない、こいつを鹵獲するぞ」
「大丈夫なのか隊長?」
「あとは上の判断に任せればいい。おいリバイバー、お前の言う事には疑問があるが、とりあえずお前をグリフィンに連れて行く。おとなしく来い」
「ありがとよ。あ、そうだ。一応手土産を用意してあるんだ」
「手土産?」
スミスが首を傾げるとリバイバーは指笛を吹く。すると、ミサイルランチャーの代わりに物資コンテナを積んだガルムがやって来た。
「良ーし良し。上手く隠れていたみたいだな」
「ガ、ガルム⁉︎」
「脱走用に一体だけあらかじめ手懐けててな。コンテナの中には俺の武装の予備と替えのバッテリー、向こうから盗んだ設計図やその他色々な情報を記録したメモリーカードがある。あと、これもな」
そういいリバイバーはガルムに取り付けられた大型のボディバッグのチャックを開ける。すると中にはデストロイヤー・ガイアが目を閉じた状態で入っていた。
「えっと…これは?」
「ガイアってあまり目撃例が無いだろ?だから持っていけばある程度身の保証が得られると思ってな。メンタルモデルやウイルスは入ってないからそっちで鹵獲したデストロイヤーにでもあげれば良いと思うがどうだ?」
「…そういえばEA小隊にデストロイヤーがいたな。ペルシカに調べさせて何もなければ渡すか」
「ガルムも連れてくとしたら大型のヘリを呼ぶ必要がありますね。本部に連絡しておきますね」
ウェイターが事情を本部に連絡してしばらく経ったあと、大型ヘリが到着、拘束したリバイバーとガルムを乗せてDG小隊は本部に帰還した。
(こいつ、やけに協力的だが…大丈夫なのか?いや、アーキテクトのようなタイプならわかるが…)
こうして、リバイバー捜索命令は意外な形で片がついたのであった。
アナ○イム「マッチポンプで兵器売るとかとんでもないな」
ギャラ○ホルン「全くだ」
※上の二つは完全にお前が言うなですがね。
ちょっと解説です。
Q.こいつの本来の目的って?
A.脱走したり裏切ったハイエンドを基地ごと潰すためだよ。攻め込む基地が大規模でしかもハイエンドとも戦う事になるからこんな性能だよ。
Q.裏切った理由がわからずれーよ簡潔に言ってくれ
A.要するにウロボロスが色々やらかしたからとばっちりで新人イビリされてしかも代理人は止めもしないしエリザも思ってた人物と違うしで不満爆発で脱走したよ。ちなみにちゃんと扱っていれば脱走しなかったよ。
ガイアボディですが、本文通りoldsnake様のところのEA小隊のデストロイヤーちゃんに贈ります。
さて、自ら鹵獲されに来たリバイバー。彼の処遇は如何に?