人形達を守るモノ   作:NTK

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今回は趣向を変えて彼らの姉たちの話です。

※キャラ崩壊注意です。(約一名)


Code-36 姉同士のお茶会

本部のある一室にて、四人の人形がテーブルを囲ってお茶会を開いていた。その四人は誰かと言うと

 

「偶にはこういう集まりでお茶会をしようと思ったのですが、どうですか?」

 

「まぁ、こういうのもいいと思うわ」

 

「(もぐもぐ)」

 

「私も、色々話してみたいなーとは思っていたんでいいですよ」

 

上からM82A1、FAL、FNC、MP5と集まったのはDG小隊に弟を持つ人形達の集まりである。M82A1がこの集まりを始めようとしたきっかけは単純に他の人形達が弟である彼らとどう接してるかとか、彼女達から見た彼らはどう映っているのか気になったためであった。

 

「とりあえず聞きたいのですが、弟が出来たって聞いた時みなさんはどう思いましたか?」

 

基本的には戦術人形は女性型ばかりである。そのため妹ではなく弟が出来たと聞いてどう思ったか気になったM82A1がそう質問すると、三人はその時のことを思い出すように額に手を当てる。そして初めに口を開いたのはFALであった。

 

「…正直驚いたわ。男性型人形の事はバレットとスミスの事を前から知っていたけど、まさか私に弟が出来るなんて思ってもみなかったし、少し不安だったわ。でも実際会って話してみたらしっかりしているし、私やFNCの事をちゃんと姉として扱っている様子を見て、私も彼を弟として見る事にしたわ」

 

「私もFALと同じ意見かなー。ウェイター、たまに私にお菓子作ってくれたりしてるし、いい弟だと思ってるよ〜」

 

「あなたの『良い人』の基準ってお菓子(そこ)なのね…それで、MP5はどうなの?」

 

質問されたMP5は紅茶を一口だけ飲み、話し始めた。

 

「…私の場合はですね、弟が出来たっていう事と同時に、彼の口から彼が『どんな人形だったか』聞かされたんです。それを聞いた時はショックでした。()()()()人形がいるのは聞いた事はあるけど、弟となる人形がそうだと知ると結構辛かったです…。でもだからこそお姉ちゃんとして支えてあげようと思ったんです」

 

とはいえ、初めの方は何故かレストが彼女を避けてばかりいた。最初は背丈の小さな自分に弟扱いされるのが嫌なのだろうと考えていたが、次第に別の理由で避けていることに気付くとMP5は思い切って彼に問い詰めた。すると、彼は自身の思いのうちを話し始めた。

 

──俺のような元男娼人形と接すれば姉であるお前までそう見られてしまう。だから俺に関わらないでくれ。それに、姉といっても銃種の上での話で俺の兄弟は死んだ弟だけだ。

 

「…それで、そう言われてあなたはどうしたの?」

 

「ちょっと頭にきたのでビンタしようと思ったんですが、届かないので代わりにお腹にグーで一発かましました

 

「わ、割とアグレッシブね…」

 

その後、何をするんだと腹を抱えつつ抗議するレストにMP5はこう説教したのだ。

 

「『バレットさんやスミスさんだって気にしないって言ってあなたを仲間にしたんですよね⁉︎だったらお姉ちゃんである私だってそんなの気にしませんッ‼︎それに死んだ弟だけが兄弟だって言うのならその子も私の弟って事にします!それなら間接的にあなたは私の弟になりますよね?』って言いましたよ」

 

それを聞いた彼は自分が思っていた以上に彼女が強く、器が大きい事を知りその後は打ち解け彼女を姉として接するようになったのだ。

 

「前まではたまにしか『姉さん』って呼ばなかったけど、今じゃ常に『姉さん』て呼ぶようになりましたね〜。本当、自慢の弟だと思ってます」

 

「あら、ウェイターだって私達の自慢の弟よ」

 

「うんうん。それで、M82A1はバレットの事どう思ってるの?」

 

「私はですね…まず皆さんと違って私が戦術人形になる前にバレットと知り合ったんですよね。ずっと教団(あの場所)にいて周りの事がよくわかってなかった私に彼は色々な事を優しく教えてくれました。それに、私が後ろ指を差されないように他の人形達に事情を説明してまわっていたみたいで、すぐに他の人形達と打ち解けたのは嬉しかったです」

 

「それと私、教団の人たちとしか接してなかったから大人の男の人って苦手だったんです。なんか、欲に塗れて汚い感じがして…私は巫女だったから襲われずに済みましたが、時々私を()()()()()で見てくる人もいましたし…。でもバレットはそうじゃなくて、私をちゃんとした人形として扱ってくれたりして優しい人だなぁって思ってました」

 

それについては他の三人は実際にその現場を見たことがあるのでわかっていた。当然、バレットが彼女に好意を抱いていたことも当時の様子から察していたため、彼女がM82A1となった事を知った時はバレットに同情したのは余談である。

 

「戦術人形になった時に、バレットが私の弟になったって知った時は驚きました。あんな立派な人が弟になるなんてって思って私は彼の姉として誇れるよう頑張って行こうと思いました」

 

実際、M82A1は性癖はアレだかバレット()に恥をかかせないよう、訓練を人一倍頑張っていたり、時折任務がある時は後方から的確な指示や狙撃を行い、チームメンバーのサポートを務めていた。

 

「そういえば、前にバレット達が小さくなった事がありましたけど、皆さんはあれどう思われました?」

 

「え?えっと…それは…」

 

若干顔を赤くしてしどろもどろするFALにFNCが無情の一言を放った。

 

「チビウェイターにお姉ちゃん呼びされて気絶したって57から聞いたよ。私は任務で居なかったから見てないけど」

 

「なっ⁉︎(あのエロウサギ…!)」

 

「あ、私もレストさんにお願いして呼ばせてもらったけど、見た目もあって可愛かったです!」

 

「そうなんですか?私はバレットにそう呼ばれてなかったけど、見た目は子供だけど中身はそのままだからそのギャップが可愛かったですね〜」

 

そこからM82A1はとうとうと語り始めた。

 

普段のバレットも凛々しくてカッコいいんですがあの時のバレットの可愛さといったらもうたまりませんでしたよあとペタペタ身体を触りましたけど肌触りも良かったんですが急に照れて慌て出すバレットの様子も最高でした!そのあと部屋に誘って色々しようとしたんですが怖がって逃げられた時はやり過ぎたと思いましたし嫌われたかな〜とか思ってたけどその後も普段と変わらず接してたから本当優しい弟でお姉ちゃん嬉しいです!最近彼女が出来たみたいだけどそれでもたまに会いにきてくれるのだから本当にいい弟で何よりですが不満があるとすれば妹が一人いるんですがバレットの妹なんだから絶対可愛いはずなのに何かと理由を付けて会わせてくれないんですがなんでですかね?

 

「さ、さぁ…?多分その妹も忙しいんじゃないかしら…?」

 

引き気味で返すFALを横目にMP5はFNCにひそひそ声で話しかけた。

 

「多分これM82A1さんの本性を知って妹さんが幻滅しないようにしてるんですよね?」

 

「絶対そうでしょ…。というより、ショタコンだけじゃなくてブラコンも抱えてたんだ…これでファザコンあったら逆赤い彗星だね」

 

一方その頃、バレットは部屋でスミスと雑談をしていたのだが、急に背筋に寒気がし身震いをした。

 

「ん?どうしたバレット?」

 

「いや、何か寒気がな…多分また姉さんが暴走してるな」

 

「お前よくあの姉と付き合ってられるな?一度襲われかけたんだろ?俺だったらとっくに付き合い絶ってるぞ?」

 

「…アレでも俺の姉さんだしな、それに…」

 

「それに?」

 

「接触絶ったら暴走し過ぎて何するかわかったもんじゃないから時々様子を見る必要があるからな」

 

「それは言えてる」

 

苦労してるなとバレットを見据えるスミスであった。




大陸版で声が追加されてキャラが掴めたけどそんなのは関係なしでこの小説内の彼女はこんな感じです。ほんと、最初はこんなつもりはなかったのに勝手にキャラが動いたんだよなぁ…。

ふと思ったんですが、彼らが実装される可能性を考えてみたのですが

バレット:姉が実装されてるからほぼ無理。でもAR-15とM16A1が実装されてるならワンチャンあるかも

スミス:そもそもS&Wの名前が商標的に出せるのかどうかが問題。出せたとしてもコンバットマグナムの方が出そう。

レスト:姉が実装されてるから微妙だけどMP5Kはそこそこ有名だからG36Cみたいな感じで出そう。

ウェイター:むしろ何故出ない。LかHどっちかは出るでしょ?または軍仕様の名前のMK16もしくはMK17として出るかも。多分イベントで出て片方確定でもう片方低確率でドロップするやーつ。

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