DG小隊が諸事情でS09P基地に赴きます。
ある日、DG小隊とリバイバーはペルシカとヘリアンからある任務を言い渡された。話によるとS09P基地に例のエリザのダミーとその配下が襲撃、激闘の末人的被害は無く撃退に成功したものの、彼女達の協力者であるアーキテクトのラボが全壊、基地自体もそれなりの被害があり戦闘による資材の消費もあったため、それらの補給物資を届けるのが一つ、そしてもう一つが…
「被害状況の確認?それは前にそっちが確認したんじゃ…」
「それがね、今回の被害による基地の修繕費の報告を提出したら上層部が難癖つけてきてね…」
上層部曰く、幾ら鉄血の総大将のダミーとその配下とはいえ、セキュリティも万全だった基地がたった五体にそこまでの被害が出るのか、もしや水増ししているのではとのことであり、再調査を実施しろという訳である。
「…相変わらず都合のいいときは擦り寄って、こういうときは突き放すな
「バレット、気持ちはわかるがあまり口にするな。とにかく、貴様達には悪いが基地へ行って物資の補給と、被害状況の再確認を頼む。今回はリバイバーも同行してくれ」
「あ、俺ついていっていいの?」
「万が一、敵の追撃が来た時のためだ。当然、バレットもしくはスミスの監視は付いてるがな」
「物資はもう積み込んでるから早速行ってくれる?あっちにはもう連絡はしてあるわ」
「了解」
積荷の中身は今回の戦闘で消費したのと同量の資材、各種医薬品、そして瓦礫撤去用の中型ドローン10機となっていた。それらを載せた輸送車に乗り込み、バレット達はS09P基地へ向かって行った。
「向こうとは前のオークション殲滅作戦以来だな」
「あぁ。だが向こうのユノ指揮官と直接会うのは初めてだ。あの時の礼も言っておこう」
「俺としても、あの基地には借りがあるからな。ヴァニラさんとFMG-9には是非会って礼を言いたい」
────
特に道中何事もなく、一行は基地へと辿り着く。
セキュリティゲートで検査を受け、基地内部に入り輸送車を停めるとユノ指揮官と副官のナガンM1895が出迎えに来ていた。
「初めましてユノ指揮官。本社所属DG小隊、隊長のM107ことバレットです。よろしくお願いします」
「同じく、副隊長のS&W M500ことスミスだ」
「MP5Kのレストだ」
「SCAR-H、ウェイターです」
「9A-91のノアといいます」
「で、俺が現在保護観察中の元鉄血のリバイバーだ。よろしく」
各自自己紹介をすると、ユノ本人はどこか興味深げな目でバレット達を見つめていた。
「ほれ、挨拶せんか」
「あっうん…えっと、初めまして。ここの指揮官のユノ・ヴァルターです。本日はよろしくお願いします。とりあえず、中へ案内しますね」
どこか落ち着かない声で話すユノの様子に、恐らく彼らが『普通に』視えたことに驚いていたのだろうと察したバレットは気を利かせて話しかけた。
「そちらの事情はペルシカから聞いています。男性型の人形は初めて見ましたか?」
「え?あ、はい。初めて会う人で普通に視える男の人って珍しいからつい…失礼でした?」
「いえ、気にしていません。それと、無理に敬語じゃなくても大丈夫ですよ」
「あ、じゃあそうさせてもらうね」
応接室へ着いた一行はまず補給物資の確認を行った。
「こちらが今回の戦闘で消費した資材の補充、こちらが医薬品、最後にこちらがドローンのリストです。ドローンの方は撤去作業終了後はそちらに譲渡します。プログラムさえ組めば他の作業も可能だそうです」
「…うん、確かに確認しました。届けてくれてありがとう」
「それと…申し上げにくいのですが、被害状況の再調査を実施したいのですが、よろしいですか?」
「大丈夫だよ。こっちもそれくらい来るだろうなと思っていたから」
「本当に申し訳ない…」
「お主が謝る事はない。これで上が納得するならこれくらい平気じゃよ」
「はい…必ず納得させますのでご安心を」
バレット達は基地内を巡り、被害状況を確認して端末に打ち込んでいく。その道中、AS Valと鉢合わせした。
「…?お母さん、この人達は?」
「お母さん?」
「ちょっと訳あってね。大丈夫だよシャフト。この人達は本社のDG小隊って人達でこっちの事見に来たんだって」
「そう、ですか…」
そう言い彼女はおっかなびっくりバレット達を見つめる。すると、ノアの方を見た途端、驚いたような顔を浮かべた。ノアの方も驚いた顔でシャフトを見つめていた。
(AS Valちゃんが上着着てる…!)
(9A-91ちゃんがスカート履いてる…!)
「あーバレット?二人が何考えてるかわかるのは俺だけか?」
「いや、俺もだ」
「俺もだ」
「同じく」
しばらくして、基地内部の調査は終わり、アーキテクトのラボがあった場所へ向かった。
「酷いなこれ…ほぼ全壊だな」
「よくこの被害で人的被害ゼロに出来たな…」
「というより、アーキテクトは無事だったんですか?」
「あー、それだけど「私を呼んだ⁉︎」わっ」
声にした方を向くと、アーキテクトによく似た幼女が腕を組んでドヤ顔で立っていた。
「ふっふ〜!うっかりやられちゃったけどこの通り、予備の素体でアーちゃんは蘇ったのだー!」
「な、なるほど…そういうことか…」
「およ?なんか反応薄いね?まぁいいや、そこの子が持ってるのってF.E.F.Gでしょ⁉︎見た感じ私がいた時より改良されてるみたいだしあとでデータ貰っても「ここにいたかアーキテクト!」げ、ゲーちゃん⁉︎」
「ナデシコの修復作業がまだあるだろ!さっさと作業に戻れ!」
「あ、ちょ、引っ張っらないでぇ〜!」
ゲーガーに引き摺られながらアーキテクトはその場から居なくなった。
気まずい雰囲気が流れる中、ナガンが口を開いた。
「…あやつがすまんの」
「いえ、大丈夫です…データの件ですが、許可が下りれば送ります。今回のような事がまた起きる可能性がある以上、防御面の強化は必要でしょうし」
「うむ、わかった」
その後、被害状況の確認を終えたバレット達は応接室に戻り、話をまとめていた。
「とりあえず、前にそちらが送った被害報告と差異が無いのが確認出来ました。それと、今回現れたというハイエンドの戦闘データはありますか?それが有れば向こうをだいぶ納得させられるのですが…」
「それなら、これがそのデータです」
「ありがとうございます。それと別件ですが、ヴァニラさんとFMG-9の二人は今どこにいますか?部下が世話になったから礼を言いたいとのことなので」
「二人なら今整備室にいるかな。場所はこの地図の…ここだよ」
「わかりました。レスト、行ってきな」
「あぁ。わかった」
「案内は大丈夫?」
「場所は今ので覚えたので大丈夫です」
レストは応接室から出て行き、整備室へと向かう。
整備室では二人が作業をしていたが、レストに気付くと作業の手を止めた。
「えっと、貴方は?」
「DG小隊のレストと言います。前にこちらの副官越しに人探しを依頼した者です」
「…!そっか、君が例の…それで、今日はどんな用で?」
「貴女方のおかげで、俺は前に進める事が出来ました。本当に感謝します」
「いいのよお礼なんて。これくらいなんて事ないわよ」
「そっスよ。それに、あんたの事聞いて相棒、かなりキレてたからかなり早く見つけられたし」
「そうなんですか?」
「だって、
「もちろん、そのつもりです」
────
その後幾つか確認事項を行い、バレット達は本社へ戻ろうとしていた。
「では我々はこれで。ユノ指揮官、以前オークション殲滅作戦に協力してくれた事、改めて感謝します」
「また何かあったら連絡してね?協力するから」
「わかりました。では、さようなら」
輸送車を発車させ、バレット達は基地をあとにした。
その後改めて出された報告書は当時の状況やハイエンドの戦闘データを取り入れ、事細やかにかつわかりやすく記載されており、上層部はぐうの音も出なかったという。結果、請求された修繕費は正当なものである事が認められた。
また、F.E.F.Gのデータだが、ペルシカの許可が下りたので後日アーキテクトの元に転送されたという。
焔薙様、コラボありがとうございます!
ユノちゃんの口調、あってますかね?(震え声)
正直向こうのノアちゃんとも絡ませたかったけど自分にはこれが限界ですので状況確認中の事とかは任せます!(無責任ですみません)
データの方も魔改造するなりなんなりお好きにどうぞ。