人形達を守るモノ   作:NTK

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すまねえ…リアルが忙しいんだ…なるべく早く更新します。

タイトルからわかる通り、リア銃注意です。
リア銃タグ流行れ。


Code-45 フィオナの仕事と惚気話

フィオナ・ノーライト、資産家の一人娘であり『バタフライエフェクト事件』で家族を失い、自身も昏睡状態となるが奇跡的に回復した彼女は現在、グリフィンに入社し、恋人であるウェイターが所属するDG小隊の後方幕僚を務めている。彼女がやる事はDG小隊の作戦記録のまとめや事後処理、救出された人形のカウンセリングも担当していた。

 

今日も人形達のカウンセリングを行い経過結果を纏め、休憩をしているとリリィが彼女に近寄ってきた。

 

「フィオナさん、お疲れ様です」

 

「お疲れ様。もうその呼び方には慣れたみたいね」

 

グリフィンに入社してからはフィオナはリリィにもうお嬢様と呼ばなくて良いと伝えたのだが、つい癖で呼んでしまう事がたびたびあったが、どうやら慣れてきたようであった。

 

「カウンセリングの方はどうですか?」

 

「何人かはだいぶ良くなって復帰出来そうかな。でも、まだ時間がかかる子の方が多いわね…」

 

救出されたといっても、当然ながら全員が全員無事というわけではない。拐わてそこまで経っていないうちに救出された人形はまだいい。拐われてから日数が経っている人形はほぼ間違いなく彼女達を拐った人権団体や盗賊の慰み者にされている為、ほとんどはメンタルモデルにダメージを負っていた。酷い時には助けに来たバレット達を見て発狂し、襲いかかる事もあった。ノアを入隊させたのもそういった配慮もあった。

 

「そうですか…その、こういうのもアレですが、見てて辛くないですか?」

 

「もちろん辛いわよ。でも、だからといってそのままにしておけないわ。彼女達の心の傷を治すのが今の私に出来ることだと思ってるわ」

 

「フィオナさん…」

 

「それに、回復した子からお礼の手紙が来てそれを読むのが嬉しかったりするしね。ただ…」

 

「何ですか?」

 

「カウンセリング中にDG小隊の人たちに彼女がいないかどうかほぼ毎回聞かれるのがね…」

 

「あー…」

 

危機的状況から颯爽と現れて助けに来る彼らを見て惚れ込む人形は少なくない。そんな中で彼らと関わりのある人物がカウンセリングにくればそういう質問をするのは当然と言えば当然である。

その質問だが、現在彼女のいないスミスは答えやすい。しかし、既に彼女がいるバレットやレスト、ウェイターに関しては答えづらく、特にウェイターとなればそのウェイターと付き合っているフィオナからすればかなり答えづらいものであった。

 

割と本気で惚れ込んでいる人形もいる為、そんな彼女達に『既に彼女がいます』と面と向かって、しかもカウンセリング中に言えるかといえば、新たに失恋という心の傷をつくらないかとなりフィオナにとって結構難しいものであった。

 

「それで、どう答えたんですか?」

 

「それとな〜く遠回しに伝えたわね。嘘つくわけにもいかないしね。ただ、そのあとが気まずいけどね…」

 

ちなみにだが、そういった彼女達による彼らのファンクラブ的なものが彼らの知らないところであるらしく、彼らの殆どに彼女が出来た現在でも存在しているらしい。また、ごく少数だがノアのファンも存在しているとの事である。

 

「そういえば、ウェイターさんとは最近どうですか?」

 

「どうって言ってもね…任務の合間とかに二人で話し合ったり、休みの日はデートしたりとか…そんな感じね」

 

「同棲とかしないんですか?」

 

「え?いや、それは…「それは俺も気になるな」わ⁉︎リバイバーさん⁉︎」

 

「い、いつからここに?」

 

フィオナがしどろもどろになっていると、いつの間にかリバイバーが二人の側にいた。

 

「たまたま通りかかったら会話が聞こえてな。で?何故同棲しないんだ?ウェイターとお前さんは長い付き合いだって聞いてるが…」

 

「えっと…リバイバーさん?何故話に入ってくるのですか?」

 

「単純に人間と人形の恋愛に興味があるからだ。それで、どうなんだ?」

 

聞く気満々のリバイバーにフィオナはやや困惑したがややモジモジしながら理由を話し始めた。

 

「だって…今でさえ一緒にいるだけで幸せなのに、同棲してずっと一緒ってなったら幸せ過ぎて…」

 

(普通に惚気だしましたよこの人)

 

(滅茶苦茶ベタ惚れじゃねぇか。だいぶ愛されてるなウェイターの奴)

 

でもいつかは同棲したいのよ、と付け加えるフィオナにリリィとリバイバーは惚気話御馳走様ですと心の中で思った。

すると、突然リバイバーがこんなことを聞き出した。

 

「なるほどねぇ…っ!それで、そもそもだがウェイターのどこを好きになったんだ?」

 

「あ、それ私も気になります」

 

「え?えっと…」

 

グイグイくるわねこの人と思いつつ、別に話しても大丈夫かと考えフィオナは話し始める。

 

「…最初に見た時からずっと気になっててね、ちょくちょく目で追ってたんだけど、本格的に意識したのは私がつけた名前が気に入ってるって言ってくれた時からね。そのあとしばらく冷たくされたけど、私のためを思ってやってた事ってわかって、どこまでも優しい人なんだなって思って思い切って告白して今に至るって感じね」

 

「ほぅ…じゃあ付き合ってから気づいたところとかは?」

 

「随分踏み込みますね…。そうね…気づいた事というより新しく好きになったところだけど、ウェイターのモノクルって私がプレゼントした物なのね。渡してからずっと付けてるからたまに外した時の顔にドキドキするのと、照れたり恥ずかしがったりする時の顔が意外と可愛くてギャップがあるところ、かな」

 

「なるほど…」

 

「へぇ〜かなりお熱のようですね」

 

「リバイバーさん、この事は…」

 

「あぁ()()()()には絶対に言わないさ」

 

「だ、旦那さまって…⁉︎いや、いつかはそうなりたいけど…

 

「ハハハ、お幸せにな。チャオ♪」

 

フィオナにそう言いリバイバーは扉を開け出て行った。そして扉を閉めると右の方を向いた。

 

「…だとよ、()()()()()

 

リバイバーの視線の先には顔を赤くしたウェイターがリバイバーを睨み付けていた。

 

「リバイバー…!あなた、私がここに居るのを知ってて質問しましたよね⁉︎」

 

「バレたかw」

 

ウェイターからすればたまたま通りかかった時に扉越しから話し声が聞こえたので立ち止まったら急にリバイバーが先ほどの質問をし、フィオナによる自分の惚気話を聞かされたのだからたまったものではなかった。

 

「というより、何であんなグイグイ質問したんですか⁉︎女子トークみたいなノリでしたよね?」

 

「野郎が恋バナ聞いちゃいけねぇのかよ?ま、とにかく彼女をあまり待たせるなよ」

 

あなたに言われるまでもありません、と言いウェイターは足早に去っていった。

 

(いやぁ、他人の恋愛を見聞きするのは面白いものだな。バレットの方は何か進展があるかな?)

 

妙な趣味を見つけたリバイバーであった。




ちなみにフィオナの容姿は白のセミロングで大人しい感じの見た目です。

あと、この作品に原作並みの鬱展開入れるなら発狂した救出対象に撃たれて一人死ぬって言うのは間違いなく入れてますかね。

余談ですが、自分の本名がある神話の人物と偶然一致してるのは某アニメを通してで知っていたのですが、最近その人物が女体化してるのを知ってしまった自分はどうすればいいのでしょうか?
※合ってたら困るから誰かは書かないで下さいね?

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