多分投稿ペースが落ちると思いますがご了承下さい。
「ねぇバレット、今日は何処へ行くのかしら?」
本社から出たDSRはバレットにそう尋ねる。
「とりあえず街へ行って気になるものがあれば見に行こうと思う。こういうのも悪くはないだろ?」
「ふふ、そうね」
そういい彼女はバレットと腕を組み始める。だがこういった事に慣れていないバレットは慌て始める。
「えっと…どうした急に?」
「任務で中々会えないからこうしてデートできるのが嬉しくて…駄目かしら?」
「いや…平気だが…」
なら良いじゃない、とDSRは微笑みながら歩いていく。腕を組んでいる関係上、当然彼女の胸が腕に当たっているわけなのだが、それを指摘したところでわざとやっているのは明白である上、時折こちらを妖しげな目で見ているところを見るに、バレットの反応を見て愉しんでいるようであった。
(初めからこれとは…やはりこういう事は彼女の方が一枚上手か。まぁいい、それならそれで対応するか)
街に着いた二人はまず雑貨屋へ寄り食器やアクセサリーを眺めていた。
「何か気になるものはあるか?」
「そうね…これが気になるわね」
「花の髪飾りか…すみません、これをください」
「え、いいの?」
「今日の記念ってことでプレゼントするよ」
そのまま会計を済ませて店を出た後、DSRは早速髪飾りをつけた。
「どうバレット?似合うかしら?」
「あぁとても似合っているよ」
「…っ!ありがとう、次はこっちに行ってみましょう」
それを聞き彼女は嬉しそうに目を細め、バレットの手を引いて街の散策を始める。バレットはその間DSRの髪飾りを眺めていた。
(…これは…偶然、だよな…?)
────
途中の店で昼食を取り、街を一通り見て回った二人は街から少し離れた丘に行き、そこから街を眺めていた。髪飾り以外に買い物はしていなかったが、DSRの様子を見るにどうやら今回のデートは上手くいったようである。
しばらくしてバレットはDSRの方を向き、彼女に話しかける。
「なぁ、前に名前をつけて欲しいって言っていたよな?」
「ええ。もしかして、考えてくれたの?」
「あぁ。まさか君が同じ名前の髪飾りを選ぶとは思ってもいなかったがな」
「え?もしかして、これが…?」
バレットが考えていた彼女の名前、それは彼女が今付けている花の髪飾りと同じ『アスター』であった。
花言葉には『信じる恋』や『私はあなたを思うでしょう』などがあり、また色によっても花言葉があり、彼女が付けてる髪飾りの色は紫でありその花言葉の一つに『私の愛はあなたの愛より深い』というものがある。
花言葉についてある程度知識のあるDSR、改めアスターはその意味もわかっていた。
「…あー、少し重いか?気に入らなかったんならまた考えるが…」
「いいえ。寧ろそれだけ私の事を思ってくれて嬉しいわ。バレット、素敵な名前をありがとう」
アスターはバレットに抱きつき、バレットも彼女を優しく抱き締める。
「…これからもよろしくな、アスター」
アスターの耳元でそう囁くと彼女はピクッと体を震わせると耳を赤くし、小さな声ではい、と呟いた。
(ただ名前を呼ばれただけでこんな気持ちになるなんて…本当、この人と付き合えて良かった…!)
その後二人は手を繋いで本社へと戻っていったのであった。
────
16Lab
「フハハハハハ‼︎やはりこのボディは良く馴染むッ‼︎」
元のボディが修復したと聞きリバイバーは早速16Labに向かい元のボディへの換装を行った。
結果はご覧の通り、久方ぶりの本来の姿にかなりご機嫌であった。
「うるさ…修復するの大変だったから不用意にリミッターを解除したりしないでよね?」
「あぁわかっているさ、そもそもあんなレベルの奴と戦う機会なんかないだろ?それで、あのボディはどうするんだ?」
「とりあえずこっちで保管して、必要があればまたアレに換装して出てもらう予定ね」
「そうか…まぁあのボディだから出来ることもあるだろうしな」
その頃、16Labの職員はリバイバーの女性ボディを保管庫に運び入れていた。
「ここに保管すれば良いんだよな?」
「あぁ。にしても、なかなかの美人だなこれ」
「中身男だったがな。まぁいい。とりあえず保管して休憩に…」
職員達がボディを保管庫に入れようとした時だった。
パチリ
「「⁉︎」」
「なんだ貴様ら、人のことをジロジロ見て。それより、
なんと彼女は動くばかりか、喋りだしたのだ。
そしてそれを見た職員二人はというと…
「「キッ…」」
「「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!」」
16Labに二人の悲鳴が響き渡った。
ダミーとかが自我芽生えて勝手に動くのってこの界隈じゃよくある事でしょ?(開き直り)
まぁこのまま出番少ないのはもったいないのでいっそ自我芽生えさせました感じです。名前どうしよっかな…
ちなみにアスターはあくまでもバレットの交際相手であり所属はグリフィン本社であり、DG小隊のメンバーではないのでご理解を。