人形達を守るモノ   作:NTK

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今回残酷な描写がある上、胸糞な発言があります。ご了承ください。


Code-60 指輪集め

結婚式かれ数日経ち、DG小隊はペルシカからある報告を受けていた。

 

「S09P基地の暗部が来てたのか?」

 

「ええ。何人か過激派が乗り込もうとしたらしいけど、全員取り押さえたみたいよ。あと、G01の元指揮官も別の団体の捕縛をしてくれたそうよ」

 

「なるほどな…あとで何かしらの形でお礼しないとな。それとペルシカ、さっきから気になってたんだが…ソレは何だ?」

 

バレットが指差す先にはガラスケースに保管された形容し難い物体が入っていた。

 

「あぁこれね。玉子焼きだそうよ。ちなみに作ったのはペイロードよ」

 

「……マジで?」

 

「マジよ。これを食べたマーダーは性格反転していつかの綺麗なマーダーになったわ。今はその部分を取り出して幼女ボディに入れてるわ」

 

「さっき見たのは俺の見間違いじゃなかったのか…」

 

先ほどリバイバーは動物と戯れて微笑んでいるちっこいマーダーを発見したのだが、自分の眼がおかしくなったと思っていたがどうやらそうではなかったようだ。

一方バレットはもう一度玉子焼き(ダークマター)を見て頭を抱えた。

 

「…あとで料理を教えた方がいいか?」

 

「だろうな。このままだと死人が出そうだな」

 

「というより、どうやってこれになったか気になりますね…」

 

妹に対する散々な言われようだが、目の前に言いようのない事実がある以上何も言い返せないバレットであった。

 

────

 

某地区 廃墟郡

 

ここらで鉄血の活動が見られるということで、F2000、ガリル、C96、SKS、MP40の5名は廃墟郡を探索していた。

 

「ホントにここに鉄血がおるん?」

 

「そう聞いてはいますが…一向に見つかりませんね…」

 

ガリルの問いにF2000が答えた通り、既に一時間は経っているが鉄血の姿が見当たらなかった。そんな状況に飽きたのか、C96がMP40に話しかける。

 

「ねぇねぇMP40、最近指揮官と誓約したけど、それから何かあった?」

 

「えっ⁉︎いや、今は何もない…かな?」

 

「ほらC96、鉄血がいるかもしれないから油断しないの」

 

はーい、とC96が返事をし数歩歩いた時であった。背中から腹にかけて衝撃を感じた彼女は自分の腹を見ると、腹から自身の疑似血液で赤く染めたコの字状のクローが腹から飛び出ていた。

 

「…え?」

 

「C96⁉︎」

 

C96以外の目に映ったのは上空から射出されたワイヤー付きクローが彼女の背を貫いた様であった。

次の瞬間、ワイヤーは巻き取り音を奏でながら彼女の身体ごと上空に引っ張っていった。

 

「キャアアァァァーー⁉︎」

 

彼女が振り向いた先にいたのは、両手に下腕部と一体化した大型の剣と盾が一体になった複合武装を一つずつ持った鉄血ハイエンドらしき人形の姿だった。そしてそのハイエンドは両手の剣を振るい、彼女の体をXの字に切り裂いた。

彼女を切り裂いたのは黒のインバネスコートとヘッドホン、背中には四つのワイヤークローがついたアーム、そして指でできたネックレスと耳飾りをつけたハイエンド、コレクターであった。

 

「……!」

 

彼女は廃墟の屋上からガリル達を見る。そしてMP40の指に誓約指輪がしてあるのを見ると嬉しそうな顔を浮かべ、剣を折り畳み内蔵されたレーザー銃を撃ち放ちながら飛び降りていった。

ガリル達は回避しつつコレクターを迎撃するがコレクターは四つのワイヤークローを駆使して壁から壁へと移動して攻撃を避け、逆に反撃してくる。

やがてコレクターはF2000の近くの地面にワイヤークローを刺し、ワイヤーを巻き取りながら斬り掛かってくる。しかしF2000は避けずに逆にコレクターに銃を向けた。

 

(ワイヤーの先を撃てば必ず当たるはず…!そうすれば仕留められる!)

 

勇気を持ってコレクターの頭にに照準を合わせ引き鉄を引こうとした瞬間、()()()()()()姿()()()()()()()()()()()

 

「えっ…⁉︎「後ろだよ」っ⁉︎」

 

F2000が振り向いた瞬間、コレクターによって彼女の両脚は斬り飛ばされ、彼女自身も地面に転がり落ちた。脚を斬り落とされた痛みによる絶叫が響き渡るなか、ガリルらは先ほどのコレクターの行動に驚いていた。

 

「テレポートを使うやと…⁉︎」

 

「脚がぁ…脚がぁ…っ⁉︎ま、待って…」

 

命乞いを無視し、コレクターは銃形態にした武器でトドメを刺した。

 

「こいつっ‼︎」

 

SKSがコレクターに銃を向けるが再び姿が消え、SKSは反射的に振り向くがそこにコレクターの姿は無く、ふと周りが暗くなったのを確認した。

 

「上っ⁉︎」

 

見上げるとコレクターが剣を振りかざし、ワイヤークローを地面に打ち込み急降下するのが見えた。直後彼女はSKSの両腕を斬り落とし、腹部にワイヤークローを打ち込み距離を離すとワイヤーを振り回して壁に勢いよく叩きつけた。

 

「……」

 

「あ…あ…」

 

無表情でこちらを見つめるコレクターにMP40はすっかり戦意を失っていた。そんな彼女にガリルが檄を飛ばす。

 

「MP40!うちが時間を稼ぐから早く逃げてこの事を指揮官に報告せい!このままだと…」

 

「喋る暇あるなら私を撃てば?」

 

その声に気づくより先にガリルは頭を撃ち抜かれ、残すのはMP40のみとなった。

怯える彼女にコレクターはゆっくり近づき、コートの裏から紐で括られた大量の指を取り出した。見るとその全てに誓約指輪がはまっていた。

 

「ヒッ⁉︎」

 

「…あと1本でブレスレットができるんだ、君ので完成だよ。でもねーどこの指揮官も似たような人形と誓約してるんだよねー。君みたいにそこまで性能の高くない子に指輪を渡すなんて、よっぽど君の事が好きなんだね」

 

その言葉は耳に入らず、彼女はただこれから訪れるであろう死への恐怖に震えていた。その様子をみてコレクターは理解できないと言った顔を浮かべた。

 

「ハァ…君、死にたくないって顔してるね?一応聞くけどさぁ…君、バックアップは取ってあるの?」

 

MP40はコレクターの質問の意図はわからなかったが、答えなかったらまずいと考え何度もうなずいた。それを見たコレクターはこう言い放った。

 

「バックアップあるんだ?だったらさぁ……()()()()()()()()()

 

「…は?」

 

「だってそうでしょ?バックアップあるなら死んでも再生産されるから別に平気でしょ?なのに何で君らは死ぬのを恐れるの?私はエラーの影響でバックアップ取れないけど君らはそうじゃない。さっき殺した奴らもそうだよ、再生産されるなら私に組みついて自爆すればいいのにそれをしないんだからおかしいよ?」

 

「それにさぁ、どいつもこいつも仇だなんだって言うけど、生き返れるんなら仇を取る必要なくない?資材とバックアップがあれば蘇れる命でしょ?造り直したその人形と過ごせばいいのに何で向かってくるのかわからないよ。記憶も殆ど一緒なのにね。あ、話が長くなったね。そろそろ指輪(ソレ)を指ごと貰うね。そのあと殺すけど大丈夫、バックアップから蘇れるからまた指揮官に愛してもらえるよ」

 

そう言いコレクターは剣を振るった。

 

────

 

「うん、上手く取れた取れた♪あとは防腐処理して紐通せば完成だね」

 

切り取ったばかりの指を見てコレクターは嬉しそうに言った後、思い出したかのようにあ、と声を出した

 

「悲鳴録音するの忘れてた。まいっか次録音すれば。そろそろこの悲鳴も聞き飽きたなぁ」

 

ヘッドホンを触ってコレクターはそう言った。彼女のヘッドホンから聞こえるのは今まで殺した人形達の悲鳴を録音して編集したものであった。

 

「そういえば…DG小隊だっけ?最近結婚したんだよね。一人は人間だから要らないけど、他の二人の人形の指輪…()()()()()…」

 

独り言を言いながら、コレクターはその場から立ち去っていった。




いや、本当に何てヤベェ奴考えたんだとは思ってますよ。
色々とすみません。

コレクターの武装は簡単に言えばガンダムOOのGNソードとコードギアスのスラッシュハーケンです。それとテレポートがある感じです。

かなりドライで感情を無視した発言が多く、仲間や部下にも『蘇れるならそこまで悲しまなくてもいいし、こだわらなくてもいいや』な感じです。とはいえ捨て駒というわけでもなく、人並みには仲間意識はあり、あくまで死んだら死んだでまた造ればいいやで切り替える性格です。

さて、そんな彼女にDG小隊がどう立ち向かうのかは次回以降のお楽しみです。
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