スミスとバルカンがデートに行きます。
前回に続いてリア銃注意です。
ある日の事、スミスはバルカンの部屋を訪ねていた。
ドアをノックして声をかけるとバタバタと慌ただしい音が聞こえたあと、バルカンがドアを開けて出迎えた。
「ごめん!ちょっと散らかってたから…それで、どうしたんだスミス?」
「ちょっと話があってな。中入って大丈夫か?」
「え?うん、いいけど…」
「んじゃ、失礼するよ」
スミスはバルカンの部屋に入ったあと、バルカンの隣に座り込んだ。バルカンはというと、スミスが会いに来てくれたのが嬉しいのと何の話をするのだろうとでソワソワしていた。
「とりあえず…前の任務ご苦労様。何か色々とヤバかったらしいな?」
「まぁな…ティガレックス亜種って奴がヤバかったけど、ゴクマジオスってのもなかなか強敵だったなぁ…」
そこまで聞いたスミスは真剣な目でバルカンを見つめた。
「俺も戦闘記録を見たんだがな…お前、無茶し過ぎだ。リミッター切って銃の反動で相殺しながら落下したりチキンレースかましたり…一歩間違ってたら死んでたからな?早く助けたいのはわかるがそれで死んだらどうにもならないし、俺だってお前に死なれたらイヤだからな?」
「あ、うん…ごめん…」
無茶をした事はペイロードからも注意されたが、恋人であるスミスから言われるのは少し堪えるものがあり、バルカンは気まずそうに下を向いた。
「それに、前の薬の件だって結構危ないからな。ペルシカ、自分で作った薬以外にも俺らが押収した人形用の麻薬とか研究用に調べてそのままにしてる時もあるから。まぁその時は俺らが説教したけど」
「え、マジかよ…⁉︎」
それを聞きバルカンは一歩間違ってたらマズイじゃ済まない事になっていたかと思い、顔を青くした。
「今までは運が良かったが、これからもそうとは限らないから、もう少し考えて行動してくれ。その方がお互いの為だからな。特に勝手に訳の分からない薬飲むのはやめてくれよな?」
「うん…わかった…」
しょんぼりとしてしるバルカンに対してスミスはさっきと打って変わって優しい顔つきでバルカンを見ていた。
「ま、この話はそれくらいにして…さっき俺、お前の戦闘記録を見たって言ったよな?…お前、そんなに俺とデートしたいのか?」
「……あ」
バルカンは自分が言ってた事を思い出し顔を赤くした。
「それでさ、明後日予定ないならデート行こうかと思うんだが、どうだ?」
「本当⁉︎行く行く‼︎あ、でも服がこれしかないんだった…」
「なら、ついでに一緒に服を買いに行くか?別に俺はその服でも気にしないが…」
「スミスがそういうなら…わかった。どこで待ち合わせする?」
「9時くらいにここに迎えに行くよ。じゃあ明後日に」
「うん、またなスミス」
スミスが部屋から出ていき、バルカン一人になった途端、バルカンは勢いよく枕に顔を埋めた。
(あ〜‼︎やっとスミスとデートに行ける‼︎どうしよ、化粧とかしたほうがいいかな?でも二日でそんな上手く出来ないし…普段通りで大丈夫かな、あー楽しみだな〜!)
バルカンは足をバタつかせながらニヤつく一方でスミスは歩きながらデートプランを練っていた。
(服屋は…まぁ見当はついたな。根回しは済ませてるから、あとは当日の流れに任せるとしようか)
彼の言う根回しとはマーダーやリバイバーによる妨害ないし出歯亀対策の事である。事前にペルシカに頼んで二人の他にEA小隊のデストロイヤーとナイトメアをデート当日に検査か何かで外に出ないようにさせるよう頼んでおり、ペルシカは珍しく見返り無しで了承した。ちなみにデストロイヤーも加えたのはマーダーに脅迫されてやらされそうと考えての事なのでほぼとばっちりである。
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そして迎えたデート当日、スミスがバルカンの部屋まで迎えに行きドアをノックするとバルカンが緊張した面持ちで出てきた。
「準備はいいか?」
「うん、大丈夫だけど…変じゃないよな?」
「いや、別に変じゃないが、どこか気になるのか?」
「だってさ…その…初デート、だしさ…」
顔を赤くしてモジモジするバルカンを見てスミスは口角が上がりそうになるのを耐えていた。
「(ヤバい、メッチャ可愛い…!)んっん!と、とにかく行こうか」
スミスはそういいバルカンに向けて左手を差し出そうとしたが途中で一度引っ込め、右手を差し出した。手を差し出したスミスにたじろき、おずおずと手を出したバルカンだが、わざわざ差し出す手を変えたスミスの行動の意味がわからなかった。しかし自分が手を出した時にその理由に気がつくと、嬉しそうな顔をしてスミスの手を握った。
バルカンの右手は義手である為、あのままだったらバルカンの右手を繋ぐ事になっていた。故にスミスは義手でない左手と繋ぐ為に右手を出したのであった。
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服屋に着いた二人は店内を回ったあと、何着か気に入ったものを見つけたバルカンは試着をする事にした。スミスが試着室の外で待っていると試着を終えたバルカンがカーテンを開けた。
「スミス、その…似合ってる…か?」
「…⁉︎あー、似合ってるには似合ってるが…ソレは流石にどうにかならなかったか?」
バルカンが着てるのは白い花の柄がついた桜色のパーカーでチャックで留めるタイプなのだが、胸がつかえて上まで上がりきっておらず、少し力を入れればチャックが下がってしまいそうであった。
「いや、頑張ってみたんだけどさ…やっぱ恥ずかしいな…」
「もう少しサイズがあるのがないか聞いてくるよ。多分他のもそうなりそうだしそれも聞いてみるよ」
「あ、ありがとう…」
その後無事全ての服でサイズの合うものが見つかり、スミスが会計をして店を出た二人は近くの店で食事をとる事にした。
頼んだ料理が届き、しばらくちょっとした話をしながら料理を食べていた二人だが、スミスは自分の料理を一口分バルカンに差し出した。
「ほらバルカン、口開けな」
「え⁉︎いや、その…周りに人いるし…」
「誕生日のときにもやったろ?ほら、早く」
フォークを動かしスミスが急かすとバルカンは観念し、恥ずかしそうに料理を頬張った。
「…美味しいか?」
「う、うん…(恥ずかしくて味わかんねぇけど…)」
(ヤバい…普段男勝りな分、恥ずかしがってる姿が可愛すぎる…!)
食事を終え、店を出た二人は本部まで歩いて帰っていく。その途中、バルカンはスミスにある事を聞いた。
「スミスはさ、私のどこを好きになったんだ?」
「そうだな…正直言って一目惚れだったんだよな。顔といいスタイルといい…性格も結構好みだなって。初めに思ったのは綺麗な目してるなってのかな」
「目?」
「そ。赤と青のオッドアイが綺麗だなって。今もそう思ってる」
「そ、そうか…目が綺麗って言われるの、ちょっと照れるな…」
そうこうしているうちに二人はバルカンの部屋の前まで帰ってきた。
「スミス、その…今日はありがとうな…また予定が合ったらデートしてもいいか?」
「もちろん。まぁ次予定が合うのがいつかわかんないが、空いたら連絡するよ」
「わかった。それじゃあまたn「あ、待ったバルカン」ん?何─⁉︎」
扉を閉めようとしたところでスミスに呼び止められたバルカンが顔を向けると、スミスはバルカンを抱きしめてキスをした。そのまま十秒くらいして唇を離すとバルカンは顔を今日一番赤くしていた。
「え…え…?」
「いやさ、次来るのが何時なのかわからないならって思ったらついな…バルカン?」
しばらくバルカンはプルプル震えていたが最終的には、
「……きゅう」
「お、おいバルカン⁉︎」
バルカンは気を失ってしまい、スミスは慌てて彼女を支えた。
その後すぐに目を覚ましたバルカンは恥ずかしさでスミスと顔を合わせずに別れの挨拶をし、スミスは部屋から立ち去った。
ちなみに、キスの現場はマーダー達には見られなかったが、たまたま通りかかったフレイムとペイロードにバッチリ見られたことに気づいたのはのちの話である。
やってやったぜ。(達成感)
ちなみにスミス、わざと照れさせてるあたり、ちょいSだったりします
中々会えないのならこれくらいやっとこうと思いました。
oldsnake様、二人が買った残りの服についてはお任せしますのでどうぞ。
コラボありがとうございました‼︎
…さーて、そろそろ『彼女』を動かしますかね〜