今回『彼女』が出てきますが、例によって残酷&胸糞注意です。
「ハァ…」
「どうしたんだバレット?アスターと喧嘩でもしたか?」
食堂で溜息をつくバレットにスミスが話しかけると、バレットはいいや、と頭を振った。
「姉さんがとうとうやらかしてな…この前ペイロードに猫化薬と媚薬入れたケーキ渡して、ペイロードとケーキ分けてもらったバルカンが被害に遭ったんだと」
「うわぁ…ってバルカンも?大丈夫だったのか?」
「媚薬の方は耐性あったから平気だったが、猫耳は生えたらしい。ペイロードはダメだったけど、なんとかなったそうだ」
「ふぅん…(誰か写真撮ってねぇかな…)それで?薬盛った張本人は?」
「ペイロードにお仕置きされた。ついでに俺からも説教した」
「大変だなお前」
〜回想〜
「姉さん、何でまた媚薬なんてもんペイロードに仕込んだんですか⁉︎」
「いや、その…本当にごめんなさい…」
「ペイロードが他の子に分けることも考えてなかったのも問題です!たまたま耐性のあるバルカンだけに分けたから良かったものの、小隊全員に分けてたらとんでもない事になってしたからね‼︎しかも、ペイロードが外でその辺の男に発情してたらどう始末つけるつもりでしたか?」
「あ…そこまで考えてなかったわ…だからあんな怒ってたのね…」
「本当に貴女は…そもそも…」
説教は数十分ほど続いたのであった。
〜回想終了〜
「本当、何で姉さんはあんな風になったんだろう…」
「元々あんなんだったんじゃね?で、教団に巫女として演じさせられてその後俺らが保護して元の性格になっていくなかで弟妹ができて暴走した感じだろ」
「…ま、まぁ次に何かしたら接触禁止令出すって言っておいたからしばらく平気だろ」
(しばらくなんだ…)
────
翌日、DG小隊とリバイバーは最近行われている人形の大量猟奇殺人の調査を行なっていた。
少し前から同一犯と思われるものがあったがここ最近活発になり、しかも毎回の被害者の中には指を持ち去られている、もしくは誓約している人形が必ずいた。
一応バックアップから復活した被害者に話を聞こうとしたが、余程惨たらしい目に遭ったのだろう、異様に怯えており仕切りに自分の指を触ってたりしては安堵し、犯人について訊こうとする、もしくは黒いコートやヘッドホンを見ると発狂し、復帰どころかまともに生活するのも困難な状態であった。
なかには誓約した人形が惨殺されたことにショックを受けて自殺した指揮官もいた為、事を重く見た本部は早急の解決を彼らに依頼したわけであった。
「ほぼ犯人は鉄血、しかも新型だろうな」
「遺体に弄んだ痕跡が無かったしな。それと被害者の怯え方から黒いコートを着てヘッドホンを着けているのはわかるが現行のハイエンドにそんな格好の奴はいないからみてもそうだろうな」
「にしても、酷い殺し方をします…!」
状況からみて標的にしている人形以外は基本即殺、標的に関しては凄惨極まる殺し方をされていた。
持ち去られた指も含めて名前に含まれている数字の数だけバラバラにされた者、人工皮膚を全て剥ぎとられた者、目や舌、胴体内のパーツを抉り出された者など常軌を逸した殺され方をされていた。また、叫び過ぎて声帯パーツが破損している事からどれだけ苦痛を与えられたか想像に難くなかった。
「出没パターンから見てこの辺にいる可能性はあるが…ん?救難信号?」
ここからそう遠くないところに救難信号が発せられている事に気付いたバレット達は訝しんだ。
「罠の可能性もありそうだが…リバイバー、反応はどうだ?」
「間違いなく人形だな。だが、鉄血の反応はないものの、俺用に対策されてた場合はどうしようも無いな。ともかく、そこに人形がいるのは確かだ」
「なるほど。周囲に警戒しつつその場所に向かうぞ」
バレット達は救難信号のある場所まで移動していき、廃屋近くに辿り着いた、
「ここか…スミスとリバイバーは俺と一緒に廃屋に入るぞ。レスト、ノア、ウェイターは待機して周りに警戒」
「了解」
バレット達三人は廃屋に入っていく。そして発信源がある部屋の前で立ち止まった。
「リバイバー、お前のF.E.F.Gで扉を開けてくれ」
「わかった」
リバイバーはF.E.F.Gを一つだけ分離して操作し、扉をゆっくりと押し開ける。するとある程度開いたところでバンッ‼︎と銃声が鳴り散弾がF.E.F.Gに被弾し僅かばかり傷を与えた。
「なるほど…扉に紐がくくりつけて開くと上に吊るしたショットガンの引き金が引かれて撃つ仕組みか…S○Wであったなこんなトラップ」
「中は暗いな、他の罠に注意しつつ早いとこ救助しようぜ」
バレットがペンライトで辺りを照らして三人が中に入ると、猿轡を噛まされたMk23が椅子に縛られていた。
「ん"ー‼︎ん"ー‼︎」
「落ち着いて、俺らはDG小隊だ。君を助けに来た」
「ん"ん"、んー⁉︎」
「あぁこいつは鉄血だけど俺らの味方だ。とりあえずそれ外すから静かに…」
「(なんか様子が変だ…まさか⁉︎)近づくなバレット‼︎」
そう叫びリバイバーはバレットを引っ張り、F.E.F.Gを前方に展開する。すると、彼女が突然
幸い電磁フィールドのおかけで彼らは無事だが、バレット達は驚愕の表情を浮かべていた。
「なっ⁉︎一体何が起きた⁉︎」
「恐らくここに来る前に身体を弄られて、俺らの誰かが近づいたら自爆装置が作動するようになってたんだろう。彼女の怯え方からしてそうなる事をわざと教えてたみたいだな」
「悪趣味な奴だな…!」
丁度その時、レストから敵襲の通信が入った。どうやらバイザーによる索敵対策をされていたようであり、三人が外に出るとレスト達が一体のハイエンドらしき人形と交戦していた。
そのハイエンドがリバイバーの方を見ると薄い笑みを浮かべた。
「初めまして、リバイバー」
「…誰だお前さん?」
「私はコレクター。本来ならあなたの立ち位置にいたけどエラーでボディを動かせなかった個体…端的に言うとあなたの姉にあたる存在ね」
「姉貴?お前さんが?」
「コレクターと言ったな…あのMk23はお前の仕業か?」
「ん、そだよ。どうせ殺すなら有効利用しようと思ってね」
「こいつ…‼︎」
怒りと嫌悪感を示すバレットにコレクターは言葉を続けた。
「まぁでもさ、彼女もバックアップあるみたいだし、別に平気でしょ?」
「…は?お前、本気で言ってるのか?」
「だってそうでしょ?死んでもバックアップと資材があれば蘇るのが人形の強みだし。なのに死んだと知って自殺した指揮官がいたってんだから可笑しいよね。死んでも蘇らせればまた会えるのに…」
曇ったガラス玉のような青い眼でコレクターが大真面目にそう言うと、バレット達の思考はほぼ一致した。
「リバイバー、奴はお前の姉みたいだが、戦えるか?」
「俺の鉄血での仕事は裏切った身内を狩ることだ。それくらい平気だ。それに、俺はアレを姉貴とは認めたくないし、生理的に受け付けない」
「わかった…全員、コレクターを撃破せよ‼︎捕獲は考えるな‼︎」
「了解‼︎」
「君達は替えがきかないみたいだけど…まぁ君達の指輪欲しいから戦うね」
コレクターは左手の剣を展開させ、そう宣言した。
人間爆弾っていうザン○ット3のトラウマ兵器があってだな…
ちなみにコレクターの性格のモデルは某
人形に軽薄で残忍なコレクター戦、どう彼らは対処するのか…次回をお楽しみに。