人形達を守るモノ   作:NTK

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コラボ回その3です‼︎

タイトルの窮鼠とは…

そして先に言います…焔薙様、コレクターがすみません‼︎


Code-74 盾捨押収-窮鼠

南側

 

盾持ちの多いこの場所では01とその部隊、及びDG小隊は奮戦していた。

01は手にしたデザートテックMDR 7.62×51mm弾仕様にて盾から僅かに出た頭部や足元を的確に狙い、彼女の部下も上手く立ち回り、IDWやMP5は持ち前の回避で攻撃を躱しながら近寄って処理し、G28の支援を受けながら95式と97式が高いコンビネーションを行い、次々に盾持ちを撃破していく。

 

DG小隊も元々人形の救助がメイン任務ということもあり、こういった人質を取られた状態での立ち回りも熟知していた。

バレットは盾持ちの脚を狙い撃って転倒させ、頭部を見せたところで撃破し、レストとノアも息の合った連携をみせ、相手を撹乱させたところで撃ち倒していった。ウェイターは以前から愛用しているワイヤーを駆使しつつ、銃撃で相手に隙を与えて味方に撃破させるようにしていた。

順調に進んでいった彼らは先程の万能者による攻撃の音を聞き、爆音のところにいたM16A4らに連絡を入れた。

 

「こちらバレット‼︎北側攻略隊、何があった⁉︎無事なら返答を頼む‼︎」

 

《こちらM16A4です!バレットさん、現在こちらは万能者が乱入し先程の攻撃で付近の鉄血は盾を残して全滅しました!全員無事で盾の回収を行っています。しかし、すぐに鉄血と思われる大型の人形が万能者と交戦してます‼︎》

 

「万能者が?わかった、その二体は今どうなってる?」

 

「今は万能者が上手いことここから離れながら交戦し、正体不明機がそれを追いかけているのでどんどん戦場から離れていってます!」

 

すると、自分らのいるところと東側の上空から光の雨が降り注ぎ、爆音が鳴り響き、鉄血の部隊が盾を残して壊滅していった。

 

「何だ⁉︎」

 

《こちらペイロード‼︎突如上空からレーザーらしきものが飛来し、敵部隊が本体のみ撃たれて壊滅しました‼︎》

 

《今さっき万能者が何か喋っていたのでおそらく万能者の武器の類かと思います‼︎》

 

ペイロードとM16A4の報告を聞いてバレットは考えを巡らせた。

 

(何故万能者が介入したのかはこの際考えない方が良い、だが問題は万能者と敵対してる大型人形だ。恐らくF05地区の時のやつの発展型と考えられるな…コレクターが俺達を確実に始末するために呼んだが、偶然万能者が来たが故にその対処をさせざるを得ないと言ったところか…。しかもさっきので盾持ちはほぼ全滅、こいつはまたとないチャンスだ!)

 

「全員に告げる‼︎理由は不明だが万能者の介入により敵はほぼ壊滅状態にある‼︎よって一気に中央部に突入しスミスの救助、及びコレクターの撃破を優先せよ‼︎また、盾は安全なところに移動させ後方部隊に回収を要請しろ‼︎」

 

了解‼︎と各員から返答が返ってくるとバレットは中央部に向けて駆けていった。

 

────

 

建物内に居たため難を逃れたコレクターは現在の状況を把握すると近くの壁を殴り付けた。

 

「クソッ‼︎盾持ち部隊の九割がやられた…!救ちゃんは万能者の相手をしてるうちにここから離れて行ったし…あいつさえいなければこんなことには…‼︎」

 

怒りを露わにするコレクターだが、過ぎたことは仕方ないと気持ちを切り替え、この状況をどうすべきか考える。

 

(撤退は無理…何の成果も無しにおめおめと帰れば例え万能者を言い訳にしてもエリザ様を失望させてしまう…それは私が許せない…‼︎)

 

彼女は自身の趣味や性格がまともでないことは理解している。故にそんな自分に役目を与えてくれたエリザには彼女なりに感謝し、信奉していた。だからこのまま撤退するという選択肢は無かった。

 

(ならば、ここにいるメンバーを一人でも多く殺害し、エリザ様に貢献することが最善手‼︎まず狙うべきはバルカン…奴を始末すればEA小隊と彼女と付き合ってるスミスの戦意を失うことが出来る。確か東側にいた筈…)

 

コレクターはテレポートを使い東側に向かうと、そこには全身に紅い亀裂が入り、目も紅く光らせたバルカンが鉄血兵と混戦していた。どうやら混戦していたため、彼女の周りにいた鉄血は万能者の攻撃を受けなかったようである。

 

(あれは…(しょー)ちゃんや狩ちゃんのに似てるなぁ…多分ペルシカの仕業か。でも、孤立してるのは都合が良い。一つしかないけど、軍から盗んだアレ使うのもアリかな)

 

バルカンが最後の一体を切り裂いたとき、コレクターは両手の銃をバルカンに向けて放つ。当然ながら回避されるが、バルカンはコレクターの姿を見て目を見開いた。

 

「っ!お前がコレクターか?」

 

「そうだよ。君の彼氏を拐って、達磨にした張本人♪」

 

「そうか…お前が…オマエガァァァァ‼︎」

 

そう叫びバルカンはコレクターに向けて斬撃を飛ばすが、コレクターはテレポートでバルカンの背後に回り込み逆に斬撃を飛ばす。しかしバルカンは事前にコレクターの行動の癖を聞いていた為、横に飛び退いて回避する。

 

「ふーん、さすがに私の情報は知ってるんだね」

 

「ネタが割れればお前なんか大したことねぇ‼︎お前を殺してスミスを取り返してやる‼︎」

 

「じゃあこれは?」

 

 コレクターは背中のワイヤークローを展開、レーザーブレードを出現させるとバルカンに振りかざした。

 

「なっ⁉︎喰らうかぁ‼︎」

 

擬似強化改造形態の出力を強引に上げてバルカンは機動力を上げて回避するも身体の亀裂がさらに広がり、所々身体から血が流れ始めた。

 

「へぇ、それ君の身体に合ってないんだぁ。大変そう…」

 

「うルセえ‼︎さッさトくたバレぇぇ‼︎」

 

声を枯らしながら斬りかかるバルカンにコレクターはあるハッタリを口にする。

 

「私を殺したらスミスも死ぬよ?」

 

「っ⁉︎」

 

その隙を突いてコレクターは左手の武器の盾部分からある物を撃ち出した。思わずバルカンはチェーンソーで防ぐがその途端にチェーンソーはジュゥゥと音を出して溶け始めた。慌ててバルカンはチェーンソーを捨てるとあっという間にチェーンソーは跡形もなく溶けた。

 

「なっ…これは⁉︎」

 

「軍から盗んだウツボカヅラ型C級E.L.I.Dの溶解液。テレポートで忍び込んだら見つけたんだ。これで君は丸腰だね」

 

そう言いコレクターはバルカンに斬りかかろうとする。バルカンは義手の弾丸生成で迎撃しようとするが、コレクターは右手を突き出した。

それを見たバルカンは右手にも溶解液があると思い身構えたが、先ほどので最後でありブラフであるが動きを止めるには充分であった。

 

(あっマズイ…スミス…助けられなくてゴメンな…)

 

コレクターの左手の刃が差し迫りバルカンが自身の不覚とスミスへの謝罪を心で呟き、死を覚悟する。すると─

 

「おりゃああぁぁぁぁ‼︎」

 

叫び声と共にP基地のアーキテクトがガングニールのスラスターを全開にしてして二人の元に向かうとそのままの勢いでコレクターの左手の武器を殴り壊した。突然の乱入に驚きコレクターは身を引くと彼女に向けて幾つもの銃弾が飛び交い、一発だけ脚に被弾した。見るとEA小隊とゲーガーの姿があった。

 

「くっ!また邪魔が!」

 

「お前達…」

 

「バルバル!大好きな人傷つけられて怒るのはわかるけどそれで無理して死んだら意味ないでしょ‼︎一人で抱え込まないで仲間を頼ろうよ?」

 

「あ、うん…すまない…(バルバル?)」

 

「とりあえず、今は下がっててね」

 

アーキテクトの説教にバルカンは冷静になり、一度下がるとアーキテクトはコレクターを睨みつけた。

 

「ひとつ聞いて良い?あの盾はもう一人の私に作らせたの?」

 

「正解。初めは協力を拒んだけど、ちょっと()()()()したらすぐ言うこと聞いたよ」

 

「っ‼︎なんて事を「でもこれは君のせいだよ?」え?」

 

「だって、君がルーラーのとこに裏切らなければこっちの建ちゃんは再生産されずに私に怯えなくて済んだはずだよ?だからこうなったのは君のせい」

 

「ふざけないで、それとこれは別問題でしょ。それに、彼女はルーラーじゃない。ユノ・ヴァルター、それが私の親友の名前だよ!」

 

アーキテクトが反論するとコレクターは何を言ってるのといった顔を浮かべた。

 

「ユノ?それは死人の名前でしょ?アレは死体から作ったクローンで、ナノマシンやらで身体中を弄り回された『ヒトモドキ』でしょ?そんなんと親友って君ちょっとおかし─」

 

「巫山戯るな‼︎ユノっちはヒトモドキなんかじゃない‼︎」

 

ある程度の侮辱は覚悟してたが、流石にその発言は見逃せず、アーキテクトは激怒しコレクターに殴りかかるがその直前にゲーガーが鞭に変形させたアガートラームでアーキテクトを捕まえて手繰り寄せ、左手で軽く小突いた。

 

「あたっ‼︎」

 

「落ち着け、奴の思う壺だ。だか…流石にアレは度し難いがな」

 

そう諭すゲーガーの目は静かにキレていた。

 

「それに、すでにお前が手を出すまでもないと思うぞ?」

 

「ん?何を言って─」

 

コレクターが不思議そうな顔をした瞬間、何かが煌きコレクターのワイヤークローが一つを残して切断された。

 

「え?」

 

何が起きたかわからずにいたコレクターだがすぐに危険を察知してその場から離れると複数のレーザーや弾丸がコレクターがいた場所を穿つ。見るとキャロルとオートスコアラー、リバイバーがこちらを見ていた。その全員が殺気だった目をしていた。

 

「お前さん、やっぱ俺の姉貴じゃねぇな。ここまでのクズは見たことない」

 

「いつの間に…!」

 

「さっきここの位置を全員に知らせた。先ほどの侮辱も流してな。もうすぐ全員来ると思うぞ?」

 

ゲーガーが薄い笑みを浮かべてそう言うと、次々に救助隊が集まり始めた。

 

「私も職業柄性格の歪んだ奴は見てるが…ここまでの奴は初めてだ」

 

「スミスの事だけなく、ユノ指揮官の事までも…‼︎」

 

「コレクター…‼︎ここで死んでもらうぞ‼︎」

 

01、バレット、M16A4がそう言い、包囲されたコレクターは黙考すると、先程バルカンが切り離した盾を二つ掴むとバレットとバルカンに向けて投げつけた。二人は反射的に盾を受け取ったところでコレクターは邪悪な笑みを浮かべた。

 

「自爆コード送信‼︎さよなら二人とも‼︎」

 

「「しまっ…⁉︎」」

 

「隊長⁉︎」

 

「バルカン先輩⁉︎」

 

レストとフレイムが悲鳴を上げ全員がマズイと思った。次の瞬間には二人は爆散してしまうと。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「……え?」

 

04か⁉︎と01が言葉を発すると次の瞬間その04から通信が入る。

 

『みんな聞いて‼︎盾だけど─()()()()()()()()()()()‼︎データの上ではあるみたいだけどすごく巧妙に作られてるわ…』

 

それを聞いてコレクターは有り得ないといった顔を浮かべた。

 

「ま、まさか…建ちゃんが?『そう…だよ…‼︎』⁉︎」

 

鉄血側のアーキテクトがオープンチャンネルで通信を開始した。

 

『貴女が私を完全に支配できて、ると思ってた、みたいだけど、爆弾が入ってたのは、テスト、に使ってた奴だけだよ…あと、みんな…コレクターを倒せば、残りの鉄血は、止まるし、スミスくんのとこには、何もないから…さっさとそいつを殺して‼︎

 

指を折られた痛みと殺されるかもしれない恐怖でどもりながらアーキテクトはそう叫んだ。実戦前にもう一度テストをしたらバレていたが、コレクターの性格は一番近くにいた彼女がよく知っており、一度試して上手くいったら実戦までテストをしない事はわかっていたからのこの行動であった。

コレクターの虚言であるグリフィンに殺されるかもしれないという考えもあった。しかし、どうせ殺されるならグリフィンに役立つ事を言っておこうと思い、スミスの無事を話したのであった。

 

まさかこんな形で裏切られると思わなかったコレクターは一瞬思考が停止する。その瞬間、JS9が放った対鉄血用ジャミング弾を受け動きを抑えられた。そのチャンスを逃さず幾つもの銃弾が彼女の全身を襲い、左の肘から先、右足首、左脚の膝から先が吹き飛んだ。

 

「グブッ⁉︎クソ…何で、役目を放棄した連中なんかに…」

 

「役目を放棄って言うけどさぁ、こう考えられないか?『人間が俺らに新たな役目を与えたんだ』って」

 

リバイバーが冷たく言い放つとコレクターは自嘲気味に笑っていた。

 

「はは…そんな、発想は…無かったね…」

 

「なぁ、私がトドメを刺していいか?」

 

バルカンは自分のサブ武器のS&W M500をコレクターに突き付けた。すると、コレクターはニヤついた。

 

「ねぇ、君は私を殺して…復讐を果たすつもりなんだろうけど…そうは、いかないよ…何故なら……!」

 

「マズイ、全員離れろッ‼︎」

 

バレットはコレクターがワイヤークローを僅かに動かしたのを見て全員に離れるよう叫ぶ。するとコレクターは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「何ッ⁉︎」

 

「…私を殺して(壊して)いいのは、私だけだからだよ」

 

首だけの状態でそう呟くと、コレクターはそのまま事切れた。

のちに彼女のボディを解析してわかった事だが、彼女は最後の攻撃によりテレポート装置と自爆装置が故障していたとのことであった。

 

────

中央部、建物内

 

スミスが囚われている部屋にバレットとバルカン、ミニガン、P基地アーキテクトが突入すると、横たわっているスミスと鉄血アーキテクトがいた。

 

「スミス‼︎」

 

「大丈夫、気絶してるだけだから…それで、私は二人も要らないんでしょ、あんなもの作ったんだし、殺すなりなんなりしていいよ」

 

覚悟した顔で話す鉄血アーキテクトにP基地アーキテクトが近寄り、優しく抱き留めた。

 

「え…?」

 

「大丈夫。グリフィンはそんなこと言ってないよ。多分コレクターに騙されたんだよ」

 

「そうなの?でも、私、脅されたとは言えあいつに協力して…」

 

「絶対に貴女を殺させないように努力するよ、それより…辛かったね…」

 

「俺の方も何とか掛け合ってみよう。恐らく警戒はされるが、殺される事は無いと思う」

 

二人にそう言われ、鉄血アーキテクトは緊張の糸が切れたのか、大声をだして泣き出した。

一方で、バルカンとミニガンは一向に起きないスミスを揺さぶりながら呼びかけていた。

 

「スミス、起きてくれよ!なぁ⁉︎」

 

「スミスさん、起きて!」

 

涙目になる二人だったが、次の瞬間、スミスがゆっくりと目を開けた。

 

「「スミス(さん)‼︎」」

 

「(…予想が外れたな、ミニガンまでいたとは)…よう、心配かけたな」

 

二人を見てスミスは彼女達がコレクターに勝った事を理解したスミスは二人にそう呼びかけると二人は泣きながらスミスに抱きついた。

 

「スミス…生きてて…良かった…‼︎」

 

「姉貴も私も、みんな心配してたんだぞ…」

 

「無事だったみたいだな。スミス」

 

バレットが優しい笑みを浮かべてスミスに近寄り話しかけた。

 

「不本意ながらコレクターに気に入られてたみたいでな。それより、連れてくならそこの俺の手足も持ってきてくれ」

 

「わかった。万能者と交戦してる奴が戻ってくる前に撤退するぞ!」

 

「万能者?」

 

「あとで話す」

 

バルカンがスミスを抱えて連れて行き、鉄血アーキテクトも彼らに連れられI05地区を後にする。のちにグリフィンがI05地区の統治権を手に入れ、人類の生活圏がまた広がった。

 

こうしてI05地区及びスミス救出作戦は成功したのであった。




敗因:怒らす相手を間違えた(色々と)

人って頑張れば六千文字オーバーいけるんだな…

ちなみにコレクターの最期は別パターンで『無理矢理テレポート起動して逃げようとしたが行き先がE.L.I.Dの巣窟で性的にも物理的にも喰われて無惨に死ぬ』ってのがありましたがこれだと生死が確認できないので狂人らしく自殺ってことに落ち着きました。

あとは後日談を書いて終了です。
鉄血アーキテクトについてもその回で書きます。
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