人形達を守るモノ   作:NTK

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クロス編です。
ちなみにデトロイト本編とは時系列はバラバラですのでご了承を。
そもそも本編の舞台11月だしね、仕方ないね。




Code-87 鳥の巣で

署に着くまでの間、コナーはライ達に今回の経緯について説明していた。

 

「事の始まりは数週間ほど前、フィリップス一家に購入されていたアンドロイド、PL600型・名称『ダニエル』が主人のジョン・フィリップスを射殺しその娘エマを人質に取り駆けつけた警官複数名を殺傷した事件から始まりました。そもそもアンドロイドは人を殺すどころか、命令無しに行動できないはずなのでこれは有り得ない事なんです」

 

「なるほど…それで、そのダニエルとやらはどうなった?」

 

「私が交渉を行い、人質を解放させたあとSWATが狙撃し、『破壊』しました」

 

「『殺した』のか?何故?」

 

「子供と心中ないし、殺そうとしたのですよ。当然の措置です。それと、先ほど『殺した』と言いましたが、アンドロイドは生き物ではないのでその使い方は間違ってるかと」

 

淡々とした物言いにライ達は事実とはいえ、もっと別の言い方があるのではとムッとしたが、黙ってコナーの話の続きを聞くことにした。尤も、言葉の最後に「あなた方もそうでしょう?」と言っていたのなら話は別となるが。

 

「事件の原因は彼が家族から親友同然に扱われてたのに関わらず、父親が新しいアンドロイドに買い換えることを知ったショックでプログラムに異常が起き、感情…正確にはそれを模したプログラムが発生し、感情のままに凶行に及びました」

 

コナーらはそのような異常を起こしたアンドロイドを『変異体』と呼称したのだが、これを機にその変異体が多く発生し、殺人や盗みを働いているそうである。ダニエルの残骸を分解し調べても変異体発生の原因が掴めず、もしかしたら鉄血が関与してるのではという事になり、グリフィンに協力を依頼し、担当となったアンダーソン警部補と共に捜査する事となった訳であった。

 

「経緯はわかった。にしても、こうも身内の人形が少ないと遠目でもすぐ見つかるな」

 

ジュッターレが車の窓から街を見ると、人々やアンドロイド、I.O.Pの人形が街を歩いていたが、人形が圧倒的に少ないがそれ故に目立っていた。いや、この場合は悪目立ちだろう。

I.O.P、鉄血問わず人形の顔立ちは基本的に整っており、美人である。しかも、髪の色がカラフルであったり特徴的な髪型をしていたりするものもいる。

一方でアンドロイドの顔立ちや髪は所謂『普通』であり、アンドロイドであることを示す制服とこめかみのLEDリングを取ってしまえばその辺の通行人と遜色ない見た目をしていた。

 

「これだと、いくら鉄血が変装しても美人って特徴で覚えられる可能性もあるな。そう言った目撃情報は?」

 

「今のとこはありません。しかし、変装や潜入に特化した新型という線もあり得ます。それと…グリフィンの野良人形の姿を見かけたという報告が最近増えてます」

 

「野良人形?もしかしたらその中に擬態してる鉄血がいるかもしれないな」

 

他にも、昨日持ち主を殴りつけた後、逃走したというAX400『カーラ』を追跡し、潜伏してると思われる廃屋にいったものの、別のアンドロイドがいるのみであり、アンドロイドは食事や暖を取る必要がないのに関わらず、火のついた暖炉や三人分の食器と焦げたヌートリアの死骸があるといった不審点があったが、相手を見つけられずその場を去ったといった話を彼らは聞いた。

 

「報告会はそれまでにして、もうすぐ着くぞ」

 

ハンクがそう話すと、コナーはLEDリングを黄色く点滅させたあと、口を開いた。

 

「すみません警部補。たった今事件の情報が入りました。ここからそう遠くないのでそちらに向かってください。ファウラー警部にはすでにメッセージにて連絡を送りましたのでご安心を」

 

「何?…わかった、場所を教えてくれ。あんたらも構わないな?」

 

ライ達はそれを了承すると、彼らは現場へと急行していった。

 

────

 

廃アパートに着いた一向はアパート内に乗り込んでいく。流石に室内でライフルは無理があるため、ライはサイドアームの9mm仕様のP229を所持しての同行である。ここは空き家のはずなのだが、近所の住民から物音がすると連絡があり、さらにLEDを帽子で隠した男が目撃されたらしい。

物音がするという部屋の前に着き、コナーはドアをノックする。しかし、何も反応がなかった。

 

「すみません‼︎」

 

今度は強めにドアを叩くが、やはり反応はなかった。

 

「…?いないのか?」

 

あまりの反応の無さにナロが首を傾げた時であった。

 

「開けろ‼︎ デトロイト市警だ‼︎」

 

突然のコナーの大声にライ達は驚くが、ドア越しに物音がし、中に何者かがいることがわかりハンクがドアを蹴破り中に入る。

 

「ココ以外は待機。万が一容疑者が逃げた時に取り押さえろ。ジュッターレ、ゴム弾の装填しておけ。逃げられた時は頼む」

 

ライが部隊に指示した後、ライとココはハンクとコナーの後に続いて部屋に入っていく。奥に進むとそこには多数の鳩が床を埋め尽くさんばかりにいた。

コナーがポスターの裏から暗号化された日記を見つけている間、ライとココは洗面所へ移動していった。二人は入って左の壁を見た。するとそこには──

 

RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9RA9

 

「なっ…⁉︎これは…?」

 

壁を埋めつくほどのRA9の文字に絶句していると、コナーがやってきて壁の文字を眺めた。

 

「rA9…以前殺人の容疑で確保したアンドロイドも、現場の浴室の壁に書いてました。彼が言うには、我々をいずれ解放する存在と話してました」

 

「ふむ…何かの暗号か?…む、このペンで書いたみたいだな。まだペン先が湿っている…?」

 

「リーダー、コナーさん。洗面所にあるのは、アンドロイドのLEDリングでは?」

 

ココの指摘によりこの部屋にいるのはアンドロイドで確定し、その後コナーの分析により容疑者の名前はルパートで型番はWR200、そして彼はまだこの部屋にいることが判明した。(但し、型番を調べる際に現場のブルーブラッドをコナーが舐めたのには二人は少し引いたが)

分析を続け、最終的に屋根裏にいるとわかり、近くの椅子に登ろうとした瞬間、ルパートらしき人物が屋根裏から飛び降り、逃げ出した。

 

「兄さん‼︎そっち行ったから確保して‼︎」

 

ココの叫びを聞き、ナロを含めた三人は即座に確保に動き出した。

 

「任せな!逃すかよ!」

 

バラージとジュッターレは二人は道を塞ぎ、ナロはルパートを取り押さえた。

 

「グリフィン…⁉︎頼む逃してくれ!俺は何もしてないんだ!」

 

「何もしてないのなら逃げなくていいだろ?」

 

「流石だなグリフィンの人形がた。ほら、大人しくしな」

 

ハンクがルパートに手錠を掛けるとルパートは観念したように項垂れた。

 

「初日から事件解決とはな。今後もこの調子で頼むよ」

 

「ええ。ともにこの異変を解決しましょう」

 

(それにしても、彼は何故捕まることを恐れてたんだ…?)

 

のちに彼らは思い知ることになる。この地区におけるアンドロイドの認識を、そして、各地の変異体が変異体になった経緯を。そしてそれを知った時、ある選択を迫られる事を。

 

────

廃貨物船『ジェリコ』

 

「グリフィン本部の部隊が?本当か?」

 

「ええ。輸送車に乗ってるのを見たわ。アレはDG小隊で間違いないわ」

 

ここのリーダー格である青年アンドロイド、『マーカス』の問いに戦術人形のジェリコが答えた。彼女は別にこの船の名前とは何の関係もなく、野良人形としてこの地区を放浪した際に彼らと出会い、その事情を知り協力している次第であった。彼女以外にもFN49やガリル、スコーピオンなど複数の野良人形がこの地区の人間から身を隠しつつ彼らに協力していた。

 

「どうするマーカス?グリフィンが介入したら俺たちはおしまいだぞ?」

 

心配そうに話す『ジョッシュ』にマーカスは毅然とした態度で口を開いた。

 

「誰が来ようと構わない。寧ろグリフィンに俺たちの現状を知らせるいい機会だ。彼らや人間達に教えてやるんだ…俺たちは生きていることを、アンドロイドに自由と平等を与えるべきだと」




ちなみに彼らが本編で何してたかというと具体的に

コナー「証拠prprしつつアル中のオッチャンと友情育むついでに事件解決してます。オッチャンに嫌われまくると頭ブチ抜かれます」(なお捕まえた犯人はほぼ死ぬ金○一スタイル)
カーラ「DVデブから子供連れて逃げて、イカレデブに騙されそうになったあと優しいおばちゃんデブに国境越え手伝ってもらえました」
マーカス「仲間と一緒に港や放送局に社会見学()したあと街中で増やしオニしてたら警察に撃たれました。理不尽」
※ルートによってはだいたいあってる。

さて、次から本格的にデトロイトの負の部分に彼らを巻き込んでいくのでお楽しみに。
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