人形達を守るモノ   作:NTK

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最悪な役目を与えられ、辛く苦しい日々から助けられ、大切な人を見つけ、結ばれて…そして彼は、今までで一番幸福な日を迎えようとしていた。


Code-95 Happy birth day

それは唐突に起きたのであった。

いつ産まれてもおかしくないという事で病室で生活しているノアのところにレストが訪れ、話し合っていた。

 

「もうすぐ産まれるのか…感慨深いものだな…」

 

「ええ。ユノ指揮官やD08のシーナさん達に話を聞いてはいますが…相当痛いみたいですね…」

 

「…怖いのか?」

 

「少しですけどね…でも、レストさんとの子供を産むのですからそれくらいは……っ⁉︎あ、ぐぅぅ…!」

 

「おい⁉︎ノア、大丈夫か‼︎」

 

突然顔を歪めて唸りだすノアにレストは慌てだした。

 

「レスト、さん…‼︎ペーシャさんをっ…!多分、産まれます…‼︎」

 

「え、嘘⁉︎わ、わかった!えぇと、ナースコールナースコール!」

 

いきなりの事態にレストは半ばパニックになり近くにあるナースコールに気が付かずに見当違いのところを探して慌て出すがすぐに見つけて押すも、あまりに気が動転してた為、ナースコールを連打してSOSのモールス信号を高速で打ち出すという珍事態が発生していた。

すぐにペーシャ達医療班が駆けつけ、慎重に分娩室に運び始める。その間にレストはバレット達に連絡を入れ、彼らはすぐにやって来た。

 

「レスト!ノアは平気そうか⁉︎」

 

「だいぶ痛がってますが、ペーシャさんによると心配はないようで…」

 

「レストさん!こっち来てノアさんを励ましてください‼︎」

 

ペーシャに呼ばれレストは手術着に着替えて中に入っていく。中では未だに痛みで唸ってるノアを医療人形達が励ましていた。

 

「うぅ〜‼︎」

 

「落ち着いて呼吸して!旦那さんも来たよ‼︎」

 

「ほら、何か言ってあげてください」

 

「えっと…ノア、頑張ってくれ!もうすぐ子供に会えるんだ、頑張れ‼︎」

 

「頭見えました!もう少しですよ!」

 

永遠とも思えるような時間が過ぎ、ようやく元気な産声が響き、レストは今にも泣きそうな顔を子供を見ていた。

 

「旦那さん、元気な男の子ですよ」

 

「あぁ…!ノア、見えるか…?」

 

「えぇ…」

 

「気を抜かないで‼︎まだ二人いるのよ!」

 

ペーシャの一声で辺りは再び真剣になり、残りの赤ん坊の出産を待ち続けていた。二十分ほど経ちもう一人が産まれ、そこから間を空けずに最後の一人が産まれていった。あとから生まれた二人はどちらも女の子であった。

子供達を抱き抱えながら、レストとノアは幸せそうに見つめあっていた。

 

────

 

しばらく経ち、立ち合い許可が出たバレット達が病室に入ると男の子をレストが、女の子二人をノアが抱えていた。

 

「無事に産まれて良かったな、レスト」

 

「はい。…隊長、約束通り、どうぞ」

 

「え?大丈夫なのか?」

 

「大丈夫ですよ。ほら、ここを持って…」

 

「おおぅ…」

 

バレットがおっかなびっくり子供を抱くと、子供はバレットを見て、あ〜と声をだしていた。

 

「…ふふ、可愛らしいな」

 

「はい。隊長ももうすぐ親になるんですよ」

 

「そうだな…そうだレスト、この子達の名前は?」

 

「それですが、男の子だったら俺が、女の子ならノアが付けることにしたんです。それで、名前は…」

 

二人が考えた名は男の子は『リヒト』、女の子二人のうち、初めに生まれて右手首に赤いタグをつけた方が『アンナ』、あとに産まれて青いタグをつけた方が『アリサ』と名付けられた。

 

「リヒト…確かドイツ語で光だったか?」

 

「はい。俺にとって、この子達は光ですから」

 

「アンナとアリサはロシアでよくある名前で、それぞれ恩恵と高貴という意味を持ってます」

 

「なるほど…いい名前だな」

 

すると、ウェイターがおずおずと手を挙げているのが見えた。

 

「あの…この場で言うのもあれなんですが…実は、私もフィオナとの間に…子供ができたんです…」

 

「そうなのか⁉︎おめでとう、ウェイター」

 

「ありがとうございます。レスト達も、育児の方頑張ってください。私たちもサポートしますから」

 

「そうだ隊長、許可が出たらP基地やD08に行こうと思いますので、護衛頼みます」

 

「任された。指一本触れさせやしないさ。だがどっちが向かうかは向こうと相談しとくよ。あと、第二部隊はもちろん、EA小隊や他にうちと関わったところにも連絡しておくよ。あと、ペルシカからこれが」

 

バレットから手渡されたタブレットを起動させるとペルシカの顔が映し出された。

 

『通信して来たって事は、無事産まれたみたいね。おめでとうレスト』

 

「ありがとうございます。それで、何か用件が?」

 

『これを機に関係各所に手を回して、あなた達親子に戸籍を用意する事になったのだけど、その際に姓を決めて欲しいの。何かあるかしら?』

 

「そういうことか…なら、『ヘックラー』で」

 

『早いわね?あらかじめ考えてたの?』

 

「子供が産まれるのなら戸籍が必要だろうから、ペーシャさんにユノ指揮官達がどうしたか聞いてみたんです。そこから着想を得て俺の銃の製造元のH&Kの最初のドイツ読みから考えた感じだ。ノアもそれで納得済みだ」

 

『そうなの…わかったわ。それで登録しておくわ』

 

ペルシカが通信を切り、レストが振り返るとアンナとアリサがリバイバーのバイザーに手を伸ばしてた。

 

「「あう〜」」

 

「あ、やめてくれ嬢ちゃん達?バイザーに指紋ついちまうよ…あ、ちょっ、泣きそうな顔しないでくれぇ…」

 

「リバイバー、娘たち泣かせたらわかってるよな?」

 

「赤ん坊泣くのが仕事なのにそれ理不尽じゃないか⁉︎」

 

さっさく親バカになりつつあるレストにノアは微笑み、バレットは自分もそうなるんだろうなと考えていた。




某会長「ハッピーバースディ‼︎新たな生命の誕生だ‼︎」

ベイカー家長男「ハッピーバ…(ゴリスの銃声)」

ちょっと雑っぽかったけど、無事に産まれました。
ちなみに子供達は二卵性三つ子というもので、一卵性双生児と単卵児のパターンでこの場合は性別がバラバラになるのはあり得るそうです。私調べましたよ。つまりアリサとアンナは一卵性双生児でそっくり姉妹です。
それと姓も与えました。学校通わすのに必要だしね!

そしてウェイターの方にも子供が出来ました。やー本部が賑やかになるな!

直接出向いたりしますし、祝いに来るのも歓迎しますのでその時は連絡なりどうぞ。
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