大神紅葉は防人である   作:社畜戦士 くっ殺

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最近、昔ハマってたアニメを見返してます。

らき☆すた、とらドラ、ハルヒ……。

あぁ、懐かしいなぁ。この時は深夜まで起きて生で見て、次の日学校で友達と話してたなぁと思い返して今はおっさんになったなぁと思うもうすぐアラサーの夜。

なんか泣いた。




結ぶ歴史 4

 

 

 

 

少し昔。“天災”の後、“巫女”として動き出した少し後の頃。

 

私は、少し離れた森の中で木に背を任せて座り込んでいた。

 

 

 

「――こんな所で何やってんだ?」

 

 

 

頭の上から声が降ってくる。俯いていた頭を上げれば、何処か安堵した様な顔をした彼が居た。

 

眉間に僅かだが皺が寄っている。怒っているのだろう、それは仕方ない。私が逆の立場でも、同じように怒るだろうと思う。

 

 

――巫女の訓練が嫌になって、訓練場から逃げ出してしまった。

 

端的に言えば、疲れたのだと思う。

 

 

四国に逃げ込んで来て、まだ少し。まだ慣れないこの環境に身体が、心が軋んでいる様な気がした。

 

夜の森にざああと葉鳴りと共に風が吹く。天に上る満月を眺めて彼は言った。

 

 

「サボるか」

 

「……へ?」

 

「ちょうど良く、お茶のセットを持ってたしな。パック物だけどさ」

 

「それは、良いのですけど。……大丈夫なんですか?」

 

「心配させた奴が何言ってんだ。最近、ちゃんと休めてなかったろ、息抜きしようぜ」

 

 

手慣れた様子で焚き火の準備を始める彼をぼぅと眺める。

 

この人は強い。腕っ節という訳でなく、魂が、その在り方が。

 

 

 

――だからこそ。

 

 

 

「……あ、やべ。大社の人に伝えて貰わなきゃな。えーと……」

 

 

スマホを取り出し、手慣れた様子で操作すると耳に当てる。

 

やはりというか、その相手は彼女だった。

 

 

「あ、もしもし綾乃? ひなたなら見つけた。帰り少し遅くなるって、大社の人に――」

 

 

だからこそ、彼に頼りにされる国土綾乃に私は――

 

 

 

 

 

 

「さてさて、それでは“試練”を開始しましょうか」

 

 

にこやかにそう切り出す偽物の上里ひなた。

 

その背後に佇む三体の進化体のバーテックスに、ひなた、水都、亜耶は息を飲む。

 

慎重に、言葉を選びつつ口を開いたのはひなただった。

 

 

「その“試練”とは? その背後のバーテックスの相手は、私達には厳しいですが……」

 

「あぁ、驚かせて申し訳ありません。これらは気にしないで良いですよ、これは"保険"の様な物ですから」

 

「保険……?」

 

 

返すように問う水都へと、偽物のひなたが言う。

 

 

「貴女方の“勇者”に邪魔されないように用意した物ですから。残念ながら、その必要は無い様ですが」

 

「それは、どういう事ですか?! うたのんに、皆に何を?!」

 

「み、水都先輩っ!」

 

 

不穏な言い方をする偽ひなたへと、水都が思わず声を荒げる。歌野に何を、と掴み掛かろうとする勢いの水都を止めるため、亜耶が必死にしがみついた。

 

 

そんな水都の憤りにくすくすと笑いつつも偽ひなたが言う。

 

 

「こちら側の人間が足止めをしてくれているだけですよ。まだ誰も仕留めていないという話ですから、安心して下さい」

 

 

話の真意に安心したのもつかの間、仕留めるという言葉に三人の顔に不安の色が出る。

 

そんな三人の様子に笑みを変えず偽ひなたがさぁ、と切りだした。

 

 

「そろそろ“試練”を始めましょう。魂の価値を、その在り方を私に示して下さいな♪」

 

「……ならば、私から行きます」

 

「ひなたさん!」

 

 

一歩前へと踏み出したひなたに、水都が声を上げる。大丈夫、と何とか笑みを浮かべて返し、口を開く。

 

 

「水都さんは、万が一に備えて亜耶ちゃんを。……サンチョさんが護ってくれるのであれば、良いのですが」

 

 

サンチョは動かない。見届ける様に、その小さな身体は此方を見続けている。

 

普通のバーテックスには反応し撃退してくれたが、今回の目の前のバーテックスには無反応だ。

 

目の前の自分の偽者は此方を害する敵意は無いと言っていたが、それは本当の事なのか。それとも、

 

 

――このぬいぐるみが彼女達の仲間であるが故か。

 

 

「言っておきますが、逃げようだなんて思わないで下さいね? 知った顔が死ぬ有様を見るのも嫌ですし、それに――」

 

 

暗に“逃げれば殺す”、と脅しを掛けると同時に彼女が手を上げれば一体のバーテックスがゆったりと彼女の元へ泳ぐように近付く。

 

その背中には、気を失った様にぐったりと倒れる見慣れた少女の姿があった。

 

 

「――望月 梓ちゃんが、串刺しになる所なんて見たくないでしょう?」

 

 

「「っ!」」

 

「あの子が、先輩達が仰っていた……!」

 

 

ふりふりと、挑発する様にその鋭い尻尾を振り見せつける進化体を思わず睨む。

 

 

 

逃げ場など、そのチャンスなど始めからない。

 

 

 

この状況を打開するには、“試練”に打ち勝つしかないのだ。

 

 

 

「覚悟は決まりましたか?」

 

「っ。……はい」

 

「よろしい」

 

 

こほん。と偽物は一つ間を置いて、

 

 

「――これより始まるは、その在り方を示す魂の“試練”。自らの本質に(あらが)わず、そして(いつわ)らわず、自らの価値を示しなさい」

 

 

すっ、と偽物から指を差された瞬間、背筋が粟立つのをひなたは感じた。

 

異質な、明らかな異物と自身の中身を結びつけられた様な嫌悪感を感じる。

 

 

 

「どーーーん!!!」

 

 

 

……何処かで聞いたフレーズだなと、落ちていく意識の中ひなたはそう思った。

 

 

 

 

気が付けばそこは、全てが真っ白に染まった世界。

 

空も、大地も、何もかも。白いキャンパスにポツンとある染みの様に、ひなたはそこに立っていた。

 

 

「ここは……」

 

『貴女の精神世界……。とでも言いましょうか、もう一人の上里ひなた(わたし)

 

 

声に振り向けば、そこには先ほど会った自分とはまた違う雰囲気の自分。

 

世界広しと言えども、ここまで自分に出会った人間はそう居ないだろうなとふと思った。

 

 

「ここで、"試練"を執り行うのですね」

 

『その通りです。お話が早いようで』

 

「早く始めましょう。さっさと終わらせて、梓ちゃんを迎えに行かないといけないので」

 

『そうですね。……ふむ、ふむふむ……』

 

 

ひなたの言葉に同意を示し、偽物が目を閉じ吟味するかの様に思考する。

 

まさか……。と思えばそのまさかですよと偽物がにたりと嗤う。

 

 

『私はこの"試練"用に作られた"擬似精霊"。ですが、この世界においては貴女本人と寸分違わぬ存在でもあります。……見える、見えますよぉ♪』

 

 

ぴっ、と指をひなたへと差し口を笑みで大きく歪める偽物に、身体の奥から響くぞくぞくとした悪寒を感じひなたは身震いした。

 

……大丈夫だ。

 

"巫女"としての修練も今まで伊達にこなしてきた訳ではない。

 

この程度の問答の"試練"等、軽々と突破してみせる――!

 

 

『もう一人の私。貴女と同期の国土綾乃さんの事をどうお思いで? 邪魔な存在で合っていますか?』

 

「……綾乃さんは、大事な親友でもあり、家族でもある大切な存在です。邪魔だなんて、そんな事一度も――」

 

『でも』

 

 

ひなたの言葉の途中で遮る様に、偽物が割り込んで言う。

 

確信染みたその語調にひなたが口を閉じれば、偽物は嗤う。

 

 

『貴女、国土綾乃さんの事をこう思ってるのでは?――想い人である彼、大神紅葉の側に居る邪魔な存在だと』

 

「……」

 

『四国外への遠征を始め、彼が何か行動を起こす際に頼るのは何時も国土綾乃。大好きな彼に付くその虫を、邪魔に思わない日なんて無い!!』

 

「……」

 

 

俯き、何も言葉を発しないひなたに手応えを感じ、偽物が更に捲し立てる。

 

魂が、在り方が揺れるのが見えた。

 

 

 

――"巫女"の、上里ひなたに"試練"を頼む。若葉がメインっつっても、アイツも強くならなきゃダメだしな。

 

『"試練"に潰されれば、あの肉体は使い物にならなくなるが?』

 

――大丈夫だ。その程度なら、軽々と突破すると信じてる。

 

 

 

此処へ来るまでに話した、若年の神の言葉を思い出す。

 

気に食わない。所詮はこの程度ではないか。

 

人などは所詮自分本意の生き物。自身のあらゆる欲を満たすためならば、畜生にも容易く堕ちる生き物だ。

 

 

 

『国土綾乃が死んだあの時、こう思いましたよねぇ。"あぁ、やっと死んでくれた"と!』

 

「……っ」

 

『これで彼の隣は私の物! 良いじゃあないですか。これから先も、ずーっと、私が独占出来るんですから!』

 

 

――精神の中にある、自我と呼ばれる支柱が揺れるのが見えた。

 

 

強い感情によって揺れるそれは、偽物が願う展開通りの動きを見せ思わずその顔に笑みが浮かぶ。

 

 

さて、そろそろ仕上げだ。

 

 

『――質問を絞ります。貴女、"上里ひなたは、国土綾乃を大切な存在と思っているかどうか"』

 

 

魂の在り方、その正否を問う言霊がひなたへと投げ掛けられた。

 

 

己を偽らず、在るがままに答えれば何もない。

 

だが、己を偽り仮面を被る真似をすれば不浄とみなされ魂に寄生される。

 

 

掛けられたその問答を聞いたひなたは――

 

 

~~

 

 

「ほら、ひなた」

 

「ありがとう、ございます……」

 

 

彼が差し出したマグカップを受け取り、包むように手で持った。

 

温かさが伝わるそれに、僅かに寒さで悴んだ指が解けるのを感じる。

 

ふと、マグカップの中の紅茶に写る自分と目が合った。

 

――ひどい顔をしているな、と他人事の様に思う。

 

 

ずず、と少し啜れば少し煮出し過ぎた紅茶の風味が口一杯に広がった。

 

飲んでそれに気付いたのか、モミジが少しだけ顔をしかめる。

 

 

「あちゃー、少し煮過ぎたな。砂糖とミルクがあるから使いなよ」

 

「……何でも出てきますね、モミジさんのバッグは」

 

「おうよ。因みに中身の8割くらいは大社の備蓄庫からパクったおやつです」

 

「もう。……ふふっ」

 

 

神樹が出してくれるから平気だろ。と聞く人が聞けば怒られる台詞を吐く彼に、思わず笑みが溢れる。

 

ひなたの笑みを見て、モミジが安心した様に笑った。

 

 

「やーっと笑ったな」

 

「へ?」

 

「最近お互い忙しくて話せなかったし、綾乃が元気ないって言っててな。心配だったんだ」

 

「そう、ですか……。凄いですよね、綾乃ちゃんは」

 

「ん? 何処が?」

 

 

モミジとの会話の中で出てきた彼女の名に、ひなたがそう呟いたのをモミジは聞き返す。

 

 

「"巫女"としてのお役目に、四国外の捜査に一緒に行って、周りにも気を配れて……。こんな事で止まってうじうじしてる私とは、全然違う」

 

「なーんだ、そんな事か」

 

 

砂糖を足した紅茶をくるくるとスプーンでかき回しながらモミジが言う。

 

簡単な様に言う彼に思わず唖然とすれば、モミジは笑って言う。

 

 

「それは、綾乃にしか出来ない事をしてるからだよ。アイツだって、神事でひなたに敵わないって言ってたしな」

 

「……本当に、ですか?」

 

「おう。万能な人間なんざ居るわけないだろ? お互いに弱いところを庇いあって、立ち上がるのが"人"って字だって若葉の爺さんも言ってたぞ」

 

 

ニシシ、と笑う彼の言葉にひなたは少し前の事を思い出した。

 

"天災"のあの日、あの化け物に囲まれたあの時を。

 

この人は、迫り来る化け物に対峙しそれでも絶望せずにこう言っていた筈だ。

 

 

 

――大丈夫だ。ひなたなら出来る。後ろの若葉も、逃げ遅れてる人達も、全員、連れていくから

 

 

―必ず、守るから

 

 

 

「私に、出来ることを……」

 

「おう。自分と他人を比べたらキリがねーぞ。自分は自分だろ」

 

「……そうですね」

 

 

渋いままの紅茶を啜り、そこに写る自分と目が合う。

 

 

――もう、ひどい顔をしてはいなかった。

 

 

 

~~

 

 

――ぐらぐらと、上里ひなたにある支柱が揺れている。

 

 

「貴女は、記憶を眺めることは出来てもそこにある気持ちは分からないのですね」

 

『……なんと?』

 

「確かに綾乃ちゃんに私は嫉妬していたのでしょう。不甲斐ない私とは違い、彼女は先へと進める人ですから」

 

 

支柱が揺れる。

 

だが、それは。

 

 

――激しい怒りからだ。

 

 

「でも私は、彼女を、国土綾乃という人を尊敬していました! 私には出来なかった、彼の隣に立ち先へと進める彼女を!!」

 

 

助けを求める人に手を差し伸べる彼女を。

 

化け物が大量に居る"外"へ、足を進める事が出来る彼女を。

 

そして何より、大神紅葉という人間の支えになれる彼女を。

 

 

「彼女の様に強く。それが私が目指す道です!貴女の言う下衆な目的など、一度だって抱いた事はありません!」

 

『……!!』

 

「"国土綾乃は、私にとって大切な存在"。それが私の答えです!」

 

 

揺れていた、砕ける寸前だと思っていたその支柱は全くの間違い。

 

更に強く、さながら巨木の如く根を張ったそれに偽物は言葉を失う。

 

 

それを知ってか知らずか、言葉を失い戦く偽物へとひなたは指を差し真っ直ぐな瞳で射貫いて言う。

 

 

「この程度の"試練"で、私の在り方は揺らぎません。――それが分かったなら、とっとと消えなさいッ!!」

 

 

『っ。おのれ、おのれこの"巫女"風情が――!』

 

 

顔を醜く歪め、本性を剥き出しにしてひなたへと襲い掛かろうと"擬似精霊"が飛び掛かったその瞬間。

 

 

――真っ白なひなたの精神世界に、一筋の蒼白い稲妻が迸った。

 

 

 

 

「ふむ、この程度ですかね」

 

「く、そぉ……」

 

 

場所は変わって薙刀の巫女と対峙する"勇者"一同。

 

化け物か。と若葉は肩で息をしながら思う。

 

 

歯が立たないとはこの事だ。此方の攻撃も、全く手は抜かず本気で攻撃しているのにも関わらずダメージが入っている様子が見えない。

 

――この女、あの鬼(大嶽丸)より強い……ッ!

 

 

「分身すら消滅出来ないなんて……」

 

「あぁ。郡千景さんは、この"精霊"の元の所有者でしたね」

 

 

納得行ったように千景を見た後、すっと薙刀を見せつつ言う。

 

 

「私も皆さんと同じ"神具"に選ばれた者でしてね。この薙刀は、とある能力を持つんですよ」

 

「能力……?」

 

 

巫女の言葉に、杏が疑う様に目を細めながら言う。

 

あの化け物染みた力への対抗策を練ってくれているのだろうか。

 

 

「はい。簡単に言えばその能力は、"軍としての能力の向上"」

 

「……まさか」

 

「おや、御理解がお早いようで。――そうですよ」

 

 

巫女の話を聞いて、杏の顔が僅かながら青ざめる。

 

それを見た巫女が、()()()()()がクスクスと笑い言う。

 

 

「"軍としての能力の向上"」

「それは即ち」

()()()()()()()()

()()()()()()()()()()()

「さぁ」

「貴女達はこれを」

「どのように攻略致しますか?」

 

 

聞かされたその能力に、"勇者"の面々から乾いた笑いが上がる。

 

一人でもあの"鬼"と渡り合っていた化け物が、七人に分かれその分強くなる……?

 

 

「攻略も糞もない……まさにクソゲーね」

 

「千景……?」

 

「まともに戦りあっても時間の無駄よ」

 

 

数歩前へと出た千景へと、何をするつもりだと若葉が問う。

 

勝てる見込みがない相手へと、何をするのだ?

 

 

「私が相手するから、その隙に全員走って」

 

「何を言っている?! そんな隙、どうやって――」

 

 

どうやって作るんだ。と言おうとした若葉の言葉が止まる。

 

その異変は、離れた場所にいる薙刀の巫女にすら直ぐ様分かった。

 

 

「――寒い」

 

 

正確には、物理的な冷気ではなく魂が感じる危機感からの悪寒。

 

全員が戦慄を走らせるその空間の中、一人涼しげな顔をした千景が薄く笑う。

 

 

「この"禁忌精霊"は、高嶋さんの鬼より特別な品。――あの世とこの世、その境目にあるとされる領域を再現したもの。つまりこの精霊は、()()()()()()()()()()

 

 

郡千景の勇者服のモチーフは彼岸花だ。

 

彼岸花とはその名の通り、あの世で咲き誇る花とも言える。

 

そして、彼女を選んだ"神具"は"大葉刈(おおはかり)"。

 

斬った相手を魂ごと刈り取る、まさにその見た目に相応しい死神の大鎌。

 

 

郡千景を中心として、濃い霧が徐々に立ち込め始めた。

 

それは時間と共にじわじわと広がり、薙刀の巫女の一人を包み込むと。

 

 

「っ、ぐぅっ?!」

 

 

悲痛な声を残して、跡形もなく姿を消した。

 

 

「……霧に身を隠して倒すわけですか。でも、無駄……っ?!」

 

「復活しないわよ。魂そのものを刈り取ったから」

 

 

復活する筈の分身が生まれず焦る巫女へと、千景が大鎌を振るい言う。

 

その姿は大きく変わり、ボロボロの幽鬼が纏うような漆黒のローブ。更に刀身を大きくした漆黒の大鎌を持つその姿はまさしく。

 

 

「死神……!」

 

「残念。これの名前は"魂刈り(ソウルイーター)"よ」

 

 

――あの世とこの世の境目。そこにある川で咎人の罪を計り、そして刈り取る者。魂刈り(ソウルイーター)

 

 

「……申し訳ないけど、時間がそう無いわ。死にたくないなら全力で逃げて頂戴」

 

「「「「「「っ!!!」」」」」」

 

 

千景の言葉に、薙刀の巫女の面々が各々構えを取る。

 

 

――死、そのものを振るう死神が魂を分ける亡霊へと躍り出た。

 

 

 

 

 

 

 




"試練"の擬似精霊は赤嶺ちゃんのとは別の精霊でゲス。

ぐんちゃんの精霊は三途の川、奪衣婆と懸衣翁そのものの具現化。
強さなんて関係ない、此処では皆只の刈られるだけの魂に過ぎないのだから。

善人は安全に、悪人は苦痛を伴い渡るこの川だがぐんちゃん死神は違う。

目が合えば斬る。善人?悪人?見た目じゃ分かんないから嫌なら逃げて頂戴。
善人も悪人も、私が居た地獄にはたくさん居たわ。とニッコリスマイル。

でも親友の場合は無条件で通しちゃう。良いよね別に。

若葉ちゃんには大鎌の背でグリグリしちゃおう。


続き、書けたら上げるんでお待ちを(*´ー`*)
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