あの日の桜の下で永遠を   作:リトルデーモンリリー

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今回は3つに話を分けました。
って言っても二つ目のストーリーが大部分なんすけどね。
ではどうぞ!


12話 ~日常1~

 

勝ちたい

 

 

 

魁翔「ババ抜きで勝ちたい?」

 

園田「はい!そうなんです!」

 

 

今、放課後の教室で海未と2人でいるのだが唐突にこんな事を言い出した。

 

いや、話す事自体は唐突ではないのだがな。休み時間中に、昼休みに話したいことがあると言われて教室に残っていたんだけど。ウキウキワクワクしながら待ってたんだけどな。

 

まあ海未だし、そんな甘々な展開なんて期待はしてなかったんだけどな。

けれど話しの方向がまったくの斜め上だったのでとても驚いた。

 

 

 

魁翔「てか話しの流れがまったく見えないんだけど??何で急にそんなこと言い出してんの?」

 

園田「穂乃果が今度海に行きたいと言い出したでしょう?」

 

魁翔「あぁそうだな。でもなにか関係あるか?」

 

園田「遠出をする時は電車などに乗った際は、必ず暇な時間ができるでしょう?

その時に穂乃果はトランプを持ってきてババ抜きをする事があるのですが、私はそれに勝てたことがないのです!!」

 

 

えぇー?トランプなんてただの運ゲーじゃん?絶対に勝てないとかありえないでしょ。

 

 

魁翔「そんなのただの偶然じゃないのか?」

 

園田「ですが!今まで20回ぐらいは負けてるんですよ!!」

 

魁翔「どんな確率だよ!!

もうそれ相手がイカサマでもしてんじゃねーのか?」

 

園田「ですが…穂乃果とことりですし……」

 

魁翔「あー…じゃあそれは多分ないな」

 

 

その2人ならイカサマなんてしないだろーし、ってかそんな器用な真似ができなそーな気もする。

なにより海未は2人を疑うことなんてしたくねーだろーな。

 

 

 

魁翔「じゃあ海未が相当運が悪いだけじゃねーのか?それだったらどうしようもねーぞ?」

 

園田「それはそうなのですが……、ですが何とかして一矢報いたいのです!」

 

 

魁翔「なるほどなぁー…………」

 

俺は顎に手を当てて考える。

え?何でそんな考え方するかって?

そりゃ頭よさそーに見えるからに決まってんじゃん!

 

それにしてもババ抜きで勝つ方法か〜、それこそ運以外で勝つとしたらイカサマしかない気がするんだけど?

 

運を良くする方法とかそんなのあるわけ………

 

魁翔「あ、あの人がいたわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魁翔「って事で何かありますか希先輩?」

 

東條「いやそれだけ言われても何もわからへんって…」

 

魁翔「じゃあ、あれがカクカクシカジカなんですよ」

 

東條「なるほど…そこの海未ちゃんがトランプで勝ちたいと…」

 

園田「はい…そうなんです……」

 

魁翔「え??今ので通じるんすか??

何でですか??最近の女子高生はカクカクシカジカで全部伝わるのが普通なの!?」

 

 

カクカクシカジカで通じるとか、まじ希先輩パネェーっす。

ってか冗談抜きで怖いんすけど、まじで希先輩テレパシーでもできんのか??

 

海未も平然としてないでいつも見たいに突っ込んでよ!!

 

 

東條「うーん運気を上げるのも簡単じゃないけんなー……とりあえず園田さんこれを持って見て」

 

園田「これは……トランプ?」

 

魁翔「ババ抜きを実際にして見るって事ですか?」

 

東條「そうしたら何か見えてくることもあるかもしれへんで?」

 

 

なんか含みのある言い方をしているが、まあ確かに俺も確認してなかったから見て見るのもいいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魁翔「いや……これはなんというか…」

 

東條「スピリチュアルやね♪」

 

園田「なんで勝てないのですか!!」

 

 

結果から言うと、5回して海未は全敗だ。

 

ってか3人でやってるのに、希先輩が最初の時点でカードを全部無くなるので実質2人での勝負だった。

 

しかもそんなことが5回中3回とかもうチートだろ。まじで希先輩の運がチートな件について。

 

まあ問題の海未なのだがこれについては負ける原因がすぐにわかった。

顔に出すぎなのである。ババを取られそうになると安心した顔になるし、ババ以外を取られそうになると不安そうな顔をするから周りからしたらモロバレである。

 

しかしなーどうしたものか。それこそ希先輩みたいに速攻で抜けるしか勝ち目なくないか?

 

 

 

魁翔「どうします希先輩?これは無理じゃないすか??」

 

 

 

耳元に口を近づけて喋って見たのはいいのだが、これまたなんとも言えない、いい匂いがしてきたのですぐに距離を取る。

 

 

東條「どうしたん近づいたり遠くに行ったり?」

 

魁翔「い、いやなんでもないしゅよ」

 

動揺なんてしてないぞ!動揺なんてしてないから落ち着け俺!!

 

 

東條「まあ簡単な方法は一つあるで」

 

園田「本当ですか!?」

 

東條「はい、この中に入ってるやつを付けてトランプをやってみるとええでー。ただし!トランプをやる時まで開けないこと!」

 

魁翔「変なもの入れてませんよね??」

 

東條「少なくともそれがあれば五分五分ぐらいの勝負にはなると思うで」

 

へぇーそんなこと出来るもんなんて一体なんなんだ??

 

ってか一つ気になったんだが、、、

 

 

魁翔「何でその勝つための道具を今持ってんすか??」

 

 

東條「フフフッ?スピリチュアルやね!」

 

 

こっわー、相談する内容が最初からバレてたって事ですか?そうですよね?

 

最近の女の人は読心能力がデフォルメなんすかね?

なにそれズルイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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特訓

 

 

 

 

今日も今日とてにこっち先輩の謎の呼び出しをくらい部室へと向かっているところである。

 

部室の前に着いたので早速ドアを開けて中へと入る。

 

 

魁翔「失礼しまーす」

 

矢澤「よく来たわね!」

 

魁翔「そりゃあ呼び出されましたからね、ってかまたこのメンツなんすか?」

 

東條「魁翔くんこんにちわ〜」

 

魁翔「もしかしてにこっち先輩俺ら以外に友達いないんすか………?」

 

 

矢澤「そ、そ、そんなわけないでしょ!私クラスのアイドルになると腐るほどいるわよ!」

 

魁翔「え?にこっち先輩の友達には腐った人がいるんすか!?」

 

矢澤「違うわよ!?そんわけないでしょ!!」

 

 

いやまぁそんぐらい言葉の意味は分かるんすけどね。それにしてもまたしてもこのメンツか〜。正直嫌な予感しかしないけど。

 

 

魁翔「それで今日は何の用ですか?またお使いですか?」

 

矢澤「違うわよ、今日はこのスーパーアイドルの私の特訓につきあわせてあげようと思ってね!!」

 

魁翔「よーし、じゃあ今日はお疲れ様でしたー!!」

 

 

やはり面倒ごとだったので俺は即刻逃げるを選択した。

 

 

矢澤「待ちなさい!」

 

魁翔「グエッ!」

 

 

そしたら速攻で服の襟を掴まれて失敗してしまった。ってか服伸びるし苦しいしこういうのはやめて欲しいんすけど。

 

 

東條「まあまあ魁翔くん付きあってあげたらええやん?」

 

魁翔「えぇーメンドクサイんすけど」

 

矢澤「この私の特訓に付き合えるんだから光栄に思いなさい!って事で行くわよー!!」

 

 

おぉーと拳を一人でにこっち先輩が上げて雄叫びをあげていた。いや、何故か希先輩もノリノリであげているんだけども。

 

 

あ〜面倒な事がなきゃいいなと思いつつ部室から出て行く二人に俺は着いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢澤「ってことでまずはボイストレーニングよ!!」

 

魁翔「ただのカラオケですね」

 

東條「そうやね、ただのカラオケやね」

 

矢澤「さぁ、得点で勝負よ!!」

 

魁翔「いつから勝負になってたんですか……ってか嫌ですよシンドイし」

 

 

実際全力で歌ったりするとシンドイからなーあれ。一回一人でカラオケ来た時にアニソン熱唱したら一曲で死にそうになったからな。

 

あの時は、三途の川の向こうにおじいちゃんご見えたなーー(棒)

 

 

矢澤「さぁ張り切って行くわよーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢澤「ふふん!今のところは私が一位ね!」

 

東條「92点なんて勝てっこないって…」

 

魁翔「ってか絶対練習してるでしょあんた」

 

矢澤「え〜、にこ〜何のことか分からな〜い♡」

 

 

クソこの人め!こんなに殴りたくなったのは久しぶりだな。まあ殴ったら仕返しが怖いのでしないけど。

 

そこのビビリとか思った君!仕方ないだろおれの身体能力じゃ殴っても大したダメージもないだろーしな!

 

 

矢澤「ってか私と希を歌わせといて自分だけ歌わないつもり?」

 

魁翔「いやーだってシンドイだけじゃないっすか」

 

東條「まあまあ、私も魁翔くんの歌が聞いてみたいと思うけど」

 

魁翔「まあ別に良いですけど、ただし一曲だけですよ?それ以上は死にます」

 

 

二人とも俺の言っている意味が分からないのか首を傾げているが、こればっかりは事実なのでしょうがない。

 

 

さてと、それじゃあ今日は最近ハマってた異世界転生系の某アニメのOP曲でいきますか!!

 

どうでもいいけど、あの兄弟チートすぎだよね?人間なのにいろんな種族とのゲームにことごとく勝っていくんだもんね!

 

 

魁翔「っよし!!それじゃあゲームを始めようか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢澤「きゅ、96点ですって……」

 

東條「おぉーこれはすごいなー、っでも………」

 

魁翔「はぁ………ハァー…はぁ…あぁー死ぬ……」

 

矢澤「一曲歌っただけでどんだけダメージ受けてんのよ!!」

 

 

だってしょうがないじゃん、心臓弱いんだから全身に酸素が回らないんだよ!!

 

まあそれにしても良い感じだったな今日は。

 

いい最期だった………

 

 

魁翔「我が生涯に悔いなし ガクッ……」

 

 

東條「あ、倒れた」

 

矢澤「どんだけ体力ないのよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おれが意識を回復するまで2人でまた歌っていたようで2人の歌声で目が覚めた。

 

そしておれが眼を覚ますと次の特訓だ〜ってにこっち先輩がいい次はゲーセンへと連れてこられていた。

いや、何でゲーセンなの?

 

 

矢澤「次はこのアポカリプスモードエキストラでダンス勝負よ!!」

 

魁翔「いやだからトレーニングはどこにいったんすか?もうただの放課後に遊び歩いてるだけじゃないっすか」

 

東條「へぇーこれでダンスができるん?」

 

 

希先輩に至ってはもはやにこっち先輩の話すら聞いてないという。

 

 

魁翔「希先輩見たことないんですか?」

 

東條「うん。こういうとこにはあんまりこうへんけんな」

 

 

矢澤「そうねぇ……まあ取り敢えず私が最初にやるから2人はそこで見てなさい」

 

魁翔「了解です隊長!」

 

矢澤「誰が隊長よ!!」

 

 

そういうと早速お金を入れてにこっち先輩がゲームを始める。

おぉー自信満々で挑んでくるだけあって相当うまいな。ってか初心者俺らができるわけねーだろこれ。

 

勝負にすらならないと思うんすけど。

まあそれ以前に俺がやったら確実に倒れるだろうな。笑

 

 

東條「へぇーにこっち上手やなー」

 

魁翔「絶対にやり込んでますよあの人」

 

東條「まあそうやろーね、それにしてもにこっちは今日は楽しそーやね フフッ」

 

魁翔「別にいつも通りでしょ?」

 

東條「いやいやそんなことあらへんで?教室ではいっつも静かにしとるし」

 

魁翔「え?そうなんすか??」

 

 

てっきり教室でもうるさくしてるもんだと思ってたんだがな。あの人が静かにしてるとことか想像がつかないんだがな。

 

 

 

東條「魁翔くんはにこっちが一人で部活している理由知ってる?」

 

魁翔「他のメンバーが辞めていったとしか聞いてないですけど」

 

 

 

 

東條「そっかー話してないんか………」

 

 

消え入りそうな小さな声だったが確かに俺の耳には届いていた。

しかし前に本人が言いにくそうにしてたしやっぱり何かあるのか。

 

 

東條「うぅん、魁翔くん!!」

 

魁翔「急にどうしたんすか大きな声出して??」

 

東條「これからもにこっちと仲良くしてやってな?」

 

 

 

 

矢澤「やったわよー!!見なさい、Aランクよ!!」

 

 

そこでちょうどゲームが終わったのか走りよってきたにこっち先輩が自慢をしてくる。

そりゃあやり込んでるだろーしいい結果が出るでしょーね。

 

 

魁翔「まあ本人が逃がしてくれなさそうなんでしょうがないですね」

 

東條「………フフッ!魁翔くんは優しーな〜」

 

矢澤「ん?二人とも何の話してんのよ??」

 

 

 

東條「別に〜にこっちの話をしてただけやで?」

 

矢澤「それは別にじゃないでしょう!なんか変なこと言ったんじゃないでしょーね!?」

 

東條「別に大したことは話してへんで」

 

矢澤「本当でしょーね!!」

 

 

つくづくこの二人も気の合う同士なんだと思う。喧嘩するほど仲が良いとはよく言ったもんだと思う。

 

まあ別に希先輩に言われたからじゃないけど、にこっち先輩といる事自体は楽しいから向こうから拒絶しない限りは俺から離れるようなことはしないだろう。

 

かと言って深く踏み込むこともできないんだけどな。いや、しちゃいけないんだ。

 

まあ俺がどうこう言おうと結局はこれからもあの先輩に振り回されるんだろーなと思うと、思わず頰が緩んでしまう。

 

 

 

矢澤「何あんた笑ってんのよ、気持ち悪いわねー」

 

魁翔「言葉の暴力がすごくて、メンタルが破壊されるわこれ」

 

 

 

 

 

 

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お買い物

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果「魁翔くんは水着は持ってるの??」

 

魁翔「うーん多分ないな、高校の授業で使わないし持ってないな」

 

穂乃果「よーしじゃあみんなで買いに行こう!!」

 

 

魁翔「えっ??」

 

 

穂乃果「へっ??」

 

 

 

いやいや何言っちゃってんのこの子は??女の子と一緒に水着を買いに行くなんて俺には刺激が強すぎるんだよ。俺の聖剣がエクスカリバーしちゃうよ?

まぁそこは流石に冗談だから、みんなお願いだから引かないでね?

 

ってか水着買いに行くのに男子を誘うとか無防備過ぎません?なにこれが普通なの??

非リア充の俺には理解しかねますな。

 

 

 

魁翔「いやいや俺を誘う理由あるか??」

 

穂乃果「うーん……なんとなく!!」

 

 

なんとなくかよ!!まあ穂乃果だしそんな事だと思ったけど。

 

それにしても何とかして断る理由を見つけないとな。

 

 

魁翔「男の俺がいたら選びにくいだろうし三人で行ってこいって」

 

穂乃果「なんで魁翔君がいたら選びにくいの??」

 

 

あーもうこの純粋な子は!

 

 

魁翔「ほら、海未とか俺がいたら恥ずかしくて選べなさそうだし」

 

 

園田「べ、べつに恥ずかしい訳じゃありません!!ただ……ちょっとアレなだけです……」

 

 

いやアレってなんだよ!!どれなんだよ!!

 

 

魁翔「ほらっ!ことりも俺がいたら選びにくいだろ??」

 

 

南「うーん、別に私は大丈夫だよ!魁翔くんなら平気だよ!」

 

 

そこまで信頼されてることに喜ぶべきなのか悲しむべきなのかわからない……

ってか誰も嫌がらないのかよ、もう女心なんて分からないよ………

 

 

 

穂乃果「よーしそれじゃあ今日の放課後はみんなで買い物だー!!」

 

 

このとき俺の死刑宣告が通告された。

 

 

 

 

 




って事で3つに分けた訳ですが、特に分けた意味はないですね笑
それと1つ目の続きはまた海に行く話の時にしたいと思います。それと次は3つ目の話の続きからですね。

それにしてもつい先日音楽の日にAqoursがブラメロを披露してくれてとても元気をもらえましたね。わざわざ起きてた甲斐がありました笑

それではアドバイスやコメント等がありましたら是非どうぞ。それじゃあまた来週に!

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