みんなは運命を感じた瞬間というのがあるだろうか。
ある異性を見た瞬間なにかを感じただとかそういったものだ。俺は今まさにその言葉には表せないような何かを感じているところである。
桜が舞い踊る、その下に立つこの少女に。
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変な感覚だ。
今どの方向に向いているのか分からない、フワフワとした不思議な感覚だ。
きっと夢なのだろう。
で、なければこんなとこにいるはずないだろう。
空からは太陽の日差しが降り注ぎ、辺りには一面のヒマワリが咲いている。
こんな場所に見覚えはない。だから自分自身が作り上げた夢の中なのだろう。
意識が朧気で、うまく焦点が合わない。
けれど誰かがそこにいる
目を向けても、まるでノイズのかかったようにその人の顔が見えない。
一体誰なのだろう。
小さい女の子のように見えるが、まるで顔が見えない。
「………」
いま彼女が何かを言った気がする。
いや、言ったはずだ。
明確な確証なんてないけれど、確実にそうだと分かる。
何故なのだろう??
「………」
また何かを言っている。相変わらず何を言っているのかは分からない。
必死に耳を傾けようとしてみるが、そうすればそうするほど意識が薄れていってしまう。
待ってと口に出そうとしても喋れない。
どんどんと意識が現実に引き戻されて、夢の中の意識が薄れていってしまっている。
あぁ、彼女は何を伝えたかったのだろう?
必死に考えるけど答えなんて見つかるはずもなく、深い眠りから意識が呼び戻されていく…………
理事長「この度はみなさんご入学おめでとうございます。今年度からは共学化が始まり男子生徒の方も入学をしていただき・・・」
意識が戻ればなんて事のない日常へと戻ってくる。
そう言えば今日は入学式なんだったなぁー……
現在入学式の理事長挨拶ということで、何やらトサカみたいな髪型をした綺麗な女性が話をしている。当たり障りのない至って普通の挨拶をだ。
?「ふわぁー」
俺はついつい欠伸を漏らしてしまう。
まあ、先ほどまで寝ていたので仕方がないだろう。
それよりも、何か忘れている気がする。
何か大事なものをさっきまで覚えてた気がするけど、目が覚めた途端に忘れてしまった感じだ。
何か大切なものを夢の中に忘れてきてしまったような……
まあ、いつか思い出すだろうと自分に言い聞かせることにした。
それよりも本当に眠いな。
これはあれだ。理事長の話のせいだな。
良くも悪くもありきたり過ぎる挨拶は眠気を誘うには十分すぎ、まるで子守唄のように感じてしまうのだ。みんなだって分かるだろ?ってか分かれ。
って事で俺は悪くない!!
そんなくだらない事を考えながら俺は暇だなぁーと思う。
未だに涙が出ている目元をこすりながら俺は周りを見渡した。周りを見渡せば見えるのはほとんどが女子で男子は数えるほどしかいない。眼福だなぁー、と思う一方でこれからめんどいなぁーとも考えてしまう。
このような光景が広がるのには海よりふかーい訳があるのだ。
それもそのはず俺が今日から通うこの音ノ木坂学院は元は女子校なのだが、近年入学者の減少が問題となっておりその処置として今年から共学化という処置が取られたわけである。えっ?理由が全然深くないって?それは気にしたら負けなやつである。
だが共学化にあたって反対意見なども出ており、伝統のある女子校を守れだの色んなところから意見が出たらしい。だがこのままでは廃校の可能性があるということもあり、反対者などもしぶしぶ引き下がったという経緯がある。だが共学化により女子の入学者が減るんじゃないのかなーっと俺は思ってたりする。
女子校っていうブランドは、通う女子や親御さん達にとってもプラスな側面が大きいだろう。それが無くなってしまうっていうデメリットが俺は大きいと考えている。
?「まあ俺には関係ない事だけどな」
そう俺は誰にも聞こえない声で呟いた。今言ったように俺からしたらどうでもいいことだ。
どうせいつまでもここに通っていられるかも分からないことだし。ここを選んだ理由も学費や場所などまあ他にも理由はあるんだが、別にどうしてもここにきたかったという理由は特にはない。なんで、潰れるかどうかなんて俺には関係ない事だ。
?「ふはぁ〜……暇」
二度目の欠伸をもらしながらおれは目を閉じた。
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入学式が終わり教室でのHRも終わり今は校庭の桜の前にいる。まあHRなんて自己紹介とかしてただけだけどな。まあちなみに誰の話も聞いてなかったので一人も名前がわからん。てへぺろー。
まあ、可愛い子達が多かったのでいいんじゃないか??
関わりが持てるかどうかは謎だけどな。
それでは、突然ですが初めまして。俺の名前は希咲魁翔(きさきさきと)だ。え?名前が読みづらいだ?そんなこと知るか。
俺は今、今後のことを考えて気分が落ち込んでいるとこなのだ。今は入学式が終わって桜の木の下でぼーっとしているところだが、これから理事長室へ行き挨拶、そして病院へ行って定期検診を受けるという忙しいスケジュールということで絶賛ナーバス中なのである!
周りから見たら少し猫背でどんよりとした雰囲気を出しているのでなんとも近寄りがたいだろう。
ってか俺なら近よらねぇな、そんな不審者みたいなやつには。
魁翔「あー、病院行くのだりー、検査なんてしても結果は見えているのになぁ……薬だけくれねぇかな……」
ついつい愚痴を一人で呟いてしまっている。
みんなだって分かるだろ、なんかあの病院の中での居心地の悪さ!
昔からずっと行っているけど、本当にあれだけはいつまで経っても慣れる気がせん!!
ってかそれ以上に行く意味があんまり無いんだよなぁー。
ふと視線を感じた。
まあこんな雰囲気出してるし見られても仕方ないだろうと思うけどな。その方向をちらりと見ると数メートル先にいた少女と目があった。
魁翔「……ん??」「あっ」
目があった瞬間、先にある少女の口から小さな声が聞こえた。小さい声が聞こえても、こちらを見るのはやめず俺の方を見てきている。
いや、俺の目を見ているのか??
その少女の容姿に目を向けてみると、綺麗に輝くオレンジ色の髪をサイドにポニテールを作った少女だった。
目は透き通った青色をしており、十人に聞けば十人が美少女だと答えるような綺麗な顔立ちだ。
彼女の目を見ていると、なんだか懐かしい感じがした。この子とどこかで会ったことがあっただろうか??
目と目を合わせていると、なんだか引き込まれそうな感覚で、それでいて何故か目が離せない。
この感覚はなんなのだろうか??それが何なのかは分からず今は彼女から目が離せなかった。
数秒間見つめあっていただけだが、なんだか無窮の様に感じる。
すると遠くから、、、
?「穂乃果ーーー」
凛と透き通るような声が響いた。その方向を向くと薄く青みがかかった長髪の少女こちらへ向かって呼びかけていた。
?「あ!海未ちゃ〜〜ん」
目の前の少女はそう呼ばれた方向の少女へと叫ぶと、その子の元へと駆けて行った。
魁翔「なんだったんだ今の感じ??」
駆けて行く彼女を見ながら俺は呟いた。リボンの色からして同じ新入生だと思うが…
うーん??
そういえばクラスの自己紹介で居たような……居なかったようなぁ
まあ、見覚えがあったのはそのせいかもしれないな。
そこで思考を打ち切りさっさと用事を済ませようと校舎の中へと俺は歩みを進めた。
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理事長室の前まできて俺は立ち尽くしていた。こういったお偉いさんの部屋という前はなんとも入り辛い感じがして中々入れずにいた。だが挨拶をしておかないといけないので俺は決心をした。
魁翔「えーっと、確か沙也加さんだったかな?」
俺は記憶の隅から名前を引っ張り出しながら理事長のドアへとノックをした。すると……
?「入っていいわよー」
そう聞こえたので俺はドアノブへと手をかけ開いた。
沙也加「久しぶりね魁翔君。って言っても会ったのは小さい頃だから覚えてないかしら?」
先程の入学式で挨拶をしていた理事長が椅子から立ち上がり俺の前まできて挨拶をしてくれた。
魁翔「あー、すいません昔の事なのであまり覚えてなくて」
沙也加「フフッ、いいわよそんなにかしこまらなくても今は理事長としてではなくあなたのお母さんの友人として接っしてくれたら」
魁翔「いえいえ、やはり目上の方なので意識しなくてもこうなっちゃってるんですよ」
俺は苦笑いをしながら言った。
魁翔「この度は入学の推薦やら手続きやら色々とありがとうごさいました」
俺はそういうと頭を下げた。
先程ここに入学した理由で説明してないのがこれのことである。俺の母親の親友だった南沙也加さん。
この人に、是非学校に来てくれないかと頼まれたのである。
沙也加「いいのよー、むしろ私の方から誘ったのだから私の方がお礼を言うべきよね、魁翔君うちの学校を選んでくれてありがとう」
魁翔「こちらこそやることなくてどこに行こうか決めてなかったのでありがたかったです。まあ卒業まで居られるかもわかんないですけどね………」
最後の方はほとんど聞こえないような小さな声で呟いた。沙也加さんは不思議そうな顔をしてこちらを見ていたが、切り替えるように顔を変え話を続けた。
沙也加「あなたの両親が亡くなってからは君と会ってなかったら心配してたのだけれど、元気そうで良かったわ」
そう微笑んで沙也加さんはこちらを見た。
今、沙也加さんが言ったように俺の両親はもうこの世には居ない。
子供の頃に事故で両親を共に失ってしまっている。今は親戚の家に引き取ってもらい学費まで出してもらい、さらには今は一人暮らしをさせてもらい学校に行かせてもらっているので感謝で頭は上がらない。
魁翔「その頃のことも記憶はあやふやですしねー、まあだからこそショックが小さくてすんでるのかもしれないですけどね」
これは嘘ではない。
両親が亡くなったのはだいぶ小さい頃だったので気づいた頃には今の親戚の家に引き取られていた。親戚のおじさんとおばさんは本当に我が子のように育ててくれているのだが、俺は遠慮をしてしまっていた。
そういうこともあってか、今回の沙也加さんの誘いにのってみようと考えた。この学校に行くには、家からは遠いので学校の近くで一人暮らしをする必要があるのだ。この事を二人に相談した時も、二人は優しい顔で了承をしてくれた。本当に感謝しかない。
沙也加「しかもこれからは一人暮らしをするのでしょう?私も協力できることはなんでもするから困ったことがあったらなんでも言ってね?君の体の事も分かっているつもりだからね」
魁翔「大丈夫ですよ。それに、そこまでは迷惑をかけれないですよ。でも、まあどうしても困ったことがあったら言いますね」
実際言うつもりはないのだが、こういう場の社交辞令として返事は一応しておく。
沙也加「うふふ、そう言ってもらえると嬉しいわ。改めてだけど入学おめでとう。共学化の一期生として君には来てもらったことだけど、他の男子生徒も少なくてね窮屈な思いをする事もあるかもしれないけど、教師陣でしっかりサポートしていくから安心してね」
魁翔「へぇ、ちなみに男子生徒は何人いるんですか?」
沙也加さんは少し顔を曇らせながら、少し苦笑い気味で答えてくれた。
沙也加「5人よ」
魁翔「へぇ……」
流石に少ないな。それが俺の率直な意見だった。
二クラスに対して五人とは。
苦肉の策で共学化したものの、結果はあまり芳しくないだろう。沙也加さんの顔を見ればそう読み取れる。
まあクラスとかで男子一人とかだったら少し窮屈だなーと思いながらも、学校側の事情は俺には関係ないけどなと思い考えは止めた。
沙也加さんは俺が少ないと思っているのが顔にて出たのかそれを見て苦笑いをした。
沙也加「ところで魁翔君はこれから何か用事あるのかしら?」
魁翔「あー、一応これから病院の検査を受けにいく予定ですが」
まあ、行きたくないのですがね。
沙也加「それは長い間引き止めて悪かったわね、もう行っても大丈夫よ」
そういうと沙也加さんはドアへと近づき、ドアを開いてくれた。
魁翔「わざわざご丁寧にありがとうございます。それじゃあ失礼しました、これからもよろしくお願いします」
そう言うとおれは頭を下げた。
沙也加「こちもよろしくお願いね。君もここに入学したのだから高校三年間を楽しく過ごしていってね、そのためのサポートはしっかりしていくから」
魁翔「まあできるだけ三年間過ごせるように頑張ってみますよ」
俺は小さな声で呟いた。
沙也加さんはドアを閉め、一人残った理事長室の中でこめかみに手を当てながらため息をついた。
沙也加「はぁー、彼はやっぱり後ろ向きなようね」
沙也加は先程の声が聞こえていたのかそう言う。
沙也加「彼が本当の意味で楽しく笑顔で過ごしていけるためにも色々と頑張らないとね」
っと自分しかいない部屋でまるで自分に言い聞かせるように呟いた。
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場所は変わって俺は今病院の前にいる。
西木野総合病院、日本でも有数の病院で様々な分野を専門とする病院である。この病院で俺は定期的に検査を受けているわけだが、
魁翔「あー、やっぱり帰るかー」
うん、やっぱり今日は行かなくてもいいか。先生に言われたら体調が優れなくて行きませんでしたって言おう!なら病院に行けよってツッコミをしようとした君!それは言わないでくれ…
俺は帰ろうかと回れ右をして振り向いた。
そこには不機嫌そうな顔をした赤い髪の少女がいた。
魁翔「げっ!」
?「人の顔を見るなりなんなのよ!!」
俺は思わず声を出してしまっていた。ってか何で会ってそうそう不機嫌なんだよ。
魁翔「いやいやー、振り向くとこれまたべっぴんさんがいて驚いただけですよー」
?「だ、誰がべっぴんさんよ!!」
彼女はそう言うとそっぽを向いて髪の毛をクルクルといじり出した。
彼女なりの照れ隠しの時にする癖みたいなものだ。
ちなみに少女は西木野真姫と言いこの病院で親が働いているのでよく来ており度々俺と顔を合わせている。
赤い巻き髪と鋭いつり目が特徴的で美人と言葉が良く似合う。ってか医者の家庭に生まれて、顔もいいなんて人生って不平等だよな……
そんなどうでもいい事を考えてしまう。
ってかこの子、最初こそ礼儀正しかったのに今では遠慮がないっていうかなんというか。
まあちなみに今は顔と耳は真っ赤になっており怖さよりも可愛いのだがな。
そこで俺はチャンスだと思い……
魁翔「じゃ、俺はこの辺で失礼させてもらうよ〜」
真姫の隣をそろーりと抜けようとすると、思い切り腕を掴まれてしまう。
いやっ、ってか力強いなおいっ!!
魁翔「あのー真姫さん、痛いんすけど」
真姫「あなた確か今日は定期検診の日よね?なのにどこに行こうとしてるのかしら?」
クソっ、何でこの子俺の予定知ったんだよ。
なに?俺のこと好きなの??
ギロリと睨まれてヤバっと思い必死に頭を働かせる。
魁翔「いやー検診疲れたなー、早く帰って寝ようかなー」
真姫「あなたの高校さっきまで入学式してたでしょ」
だから何で俺の予定を知ってんだよ!高校からついてきてたの!?
魁翔「早く帰らないとお母さんとお父さんが大変なことに!!」
真姫「あなた確か両親いなくて親戚の方と過ごしてるんじゃなかったかしら?」
残念だったな!!今は一人暮らしなのさ!!まあだから何なんだって話だけど……
魁翔「うぐっ!…いやー真姫ちゃん今日も可愛いね!!」
真姫「うぇええぇ、って誤魔化さないでよ!!さっきから嘘ばっかりついて!!」
いや、どんな驚き方してんの。女の子が出すような声じゃないよ今のは。
魁翔「いや、別に真姫ちゃんが可愛いのは嘘じゃないけど」
真姫「もうからかわないでよ!ほら行くわよ!」
おぉー照れてる照れてる笑。目の前の少女は俺の手を掴み俺を引きずるような形で引っ張っていく。
ってか何で俺は引きずられてんの!!
魁翔「いや!引きずられてて痛いんすけど、ねえ真姫さん聞いて!お願いだから!謝りますから!」
いや、マジで痛いんすけど。アスファルトの上で引きずられんのマジで痛いんすけど!!
魁翔「いやぁ〜〜〜助けて〜〜〜〜〜」
真姫「うるさいわよ!!病院の近くで叫ばないで!!」
魁翔「あっはい」
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魁翔「で、真姫さんや病院の中に着いたのにいつになったら手を離してくれるのかの〜」
真姫「なんでおじいさんみたいな喋り方になってんのよ!」
ハァーと真姫はため息をついた。
いやいやため息つきたいのはこっちなんすけど。
真姫「あなたが逃げないようにパパのところまで連れていくのよ!」
魁翔「いやぁーでもいつまでも手を掴まれてると周りから見たらどう思われるかー、あ!あの二人付き合ってるの!?とか」
なぁ!と真姫は小さく悲鳴をあげ顔を真っ赤にした。そして勢いよく手を離すと、
真姫「イミワカンナイ!!」
謎の言葉を発しながら平手打ちをされた。
いやっイテェよ!!
マジでこの子さっきから力強いんすけど!!ってか医者の娘が患者を傷つけないで!!
周りの看護師さんもクスクスっと笑ってて恥ずかしいわ!!
まあ、手を離してもらう作戦は成功したわけだな。
俺の顔の安泰と引き換えに……
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?「っで、真姫にビンタされて頰に見事な紅葉ができているという訳かな」
魁翔「はいまじで死ぬかと思いました」
真姫「あなたが変なことを言うからでしょ!!」
そんだけで、普通患者さんをビンタしますかね??
全くもうしっかりして欲しいものだ。
アッハイっすいません調子乗りました。
そんな俺たちの漫才??を目の前にいる40歳ぐらいに見える男の人は話を聞いて愉快そうに笑った。
この人は西木野総一郎、この病院の院長であり俺の隣で不機嫌そうな顔をしている西木野真姫の父親だ。
俺の担当医でもあり、ここまで俺を繋ぎとめてくれている人だ。
総一郎「いやー二人とも仲が良さそうで結構だ!」
魁翔「よくないです」
真姫「よくないわよ!!」
俺たちの声がハマったのを聞いて先生はまた愉快そうにハッハッハッっと笑った。
いやいや、何が悲しくてこの子と仲良くしなきゃならないんだ。
こんな可愛い子なんかと………よくよく考えたら得かもな。
魁翔「てか俺の方が年上なんだよ?もう少し敬う気持ちってかそういうの見せれないもんかね??ほら敬ってみなさい??」
真姫「はぁ??」
魁翔「あ、すいません」
はぁーとため息をついた真姫は、立ち上がってカバンを持ちドアを開けて出て行こうとする。
魁翔「おうじゃあ真姫またなー、あんまりツンツンしてないでたまにはデレを見せろよ、デレを。そして偶には先輩を敬え」
真姫「本当にあなたはうるさいわよ!もうパパまたね!」
真姫はドアをバンっと閉めて出ていった。
総一郎「ウチの子が申し訳なかったね」
そういうと先生は申し訳なさそうに頭を下げた。
なんか、いざ謝られるとこっちまで申し訳なくなってきた。
魁翔「いやいや別に大丈夫ですって、それに俺がちょっかい出しているっていうのもあるんで真姫が悪い訳じゃないですから」
総一郎「はははっ、それにしてもウチの真姫があんなに心を開いているなんて本当に珍しい。なにかしたのかね?」
魁翔「別に心を開いてもらっていない気がするんですけどね、いじってばかりいたからむしろ嫌われてるぐらいかもしれませんし」
ってか、かもっていうより確実だろう。なんかいつも俺に突っかかってくるしな。まぁ、俺的には楽しいのでありだ!
総一郎「それは多分ないと思うんだがね、それにしても本当に珍しい。どうだねウチの真姫は?なかなか可愛くていい子だと思うが」
先生は冗談まじりで俺に問いかけた。
この人は自分の娘をそんなに簡単に渡そうとしないでよ……
魁翔「いやいやご冗談を、真姫は頭もいいでしょうし俺なんかより相応しい相手なんかいくらでもいますよ。それに先生ならわかってますよ……??」
俺は苦笑いをしながら皮肉げに答えた。
すると先生は申し訳なさそうに、
総一郎「すまないね、もうすこしでドナーも見つかるはずだろうし、それまで 「それは必要ないですよ」
俺は先生の話を遮るように言葉を出す。
魁翔「俺はもう十分生きました。だからもういいですよ、俺が死ぬっていうならその運命は受け入れます。だから見つかったら他の人に回してあげてください」
俺の言葉を聞いた先生は、顔をうつむかせて、そうかね、っとだけ話した。
この人は今何を考えているのだろうな?後悔?悲しみ?
まあ他人の俺には理解なんてできないものだ。
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無事検査も終わり結果も大していつもと変わらな結果だった。やっぱり来るだけ無駄な気がするんだけどな。
次から薬だけくれないものかね。
魁翔「それでは今日もありがとうございました」
総一郎「ああ、薬の方はあまり飲み過ぎないようにね、…魁翔君もう少し考えてみないかね?」
言葉は足りていないが、俺には十分と伝わっている。
そして答えも決まっている。
魁翔「大丈夫ですよ、自分なりに考えた結果ですから。それでは今日は失礼します」
おれはこれ以上話を長引かせたくないので逃げるように話を打ち切り背を向けた。
総一郎「いつでも待っているからね」
俺は何も言わずにその場から立ち去った。
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魁翔「たでーまー、おかえりー」
一人で二役という何の意味もないやり取りをする。突っ込んでくれる人もいず声は誰もいない暗い部屋の中へと溶けていった。
せめて突っ込んでくれる人がいればなぁ。
魁翔「あー飯……めんどいな。まあカップ麺でいいか」
作るのもめんどいのでカップ麺で済ませることとした。カップ麺といえばやっぱりカップ焼きそばだよな!特に○平ちゃんは最強!異論反論は認めんぞ!でも付属のマヨネーズって辛いよなー、あれ捨てて普通のマヨネーズをたっぷりかけるのが俺の食べ方だ。
魁翔「うめぇー、これはうますぎて国宝になるかもなー」
訳の分からないことを言いながら俺は明日からのことを考える。明日からは本格的に高校での授業が始まる。
そう考えると少し気分が憂鬱になる。別に勉強が嫌いなわけではないのだがクラスには女子ばっかだから気分があまり休まらないということもありあまり乗り気ではない。
ってか敵対視なんかされて虐められたら俺引きこもっちゃうわ。
魁翔「っていまごろ思っててもおせーよなー」
まぁ別段俺はコミ症といわけでもない。それなりにコミニケーションは取ることのできる方だ。
だが今更友達を増やしたいとも思っていない。俺の人生においてもう必要を感じない。
まあそれなりに話を合わせてそれなりに頑張ってそれなりに仲良くなってそれなりに友人を増やしてそれなりに遊んでそれなりの関係を築けばいいかと思い今日はもう寝ることにした。
話を書くのって本当に難しいってことを実感しますね。目標としては話の中の初日で10000字書こうと思ってたんですけど7000ほどしか書けませんでした笑
まあ自己満足で書いている作品みたいなものなので温かい目で見てもらえると幸いです。
今のGW中はなるべく投稿をいっぱいできるように頑張りたいです!ではまた次回!