おお、ロシア帝国よ!我が女帝よ!   作:姫桜

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I-15P
「とりあえずこれでも使いなさい!一時しのぎよ!」

ロシア帝国にて急遽研究された艦上戦闘機。
…というよりは、I-16に更新され備蓄にぶち込まれていたI-15を改造したものである。
ただの一時しのぎの為、性能はお察し
後継機であるI-153の研究はまだまだ始まらない…


戦争勃発とロシア・クワトイネ連合艦隊

中央歴1639年4月12日

クワ・トイネ、ロウリア王国国境部にて

 

「しかし…今日も暇だな。」

 

いつ来るかも知れぬ敵に備え国境に軍を配備され、結構経った。

彼はモンゴルとタンヌ…なんだったかにしたように「宣戦布告準備は移動中に、国境に師団配置が完了次第宣戦布告」にするのかと思っていたのだ。

 

「そういえな、ニコライ。戦争が始まらないことはいいことじゃないか。空を見ろ。こんなに澄んでいるぞ。」

「うちの実家じゃこの空が普通ですよ。」

 

暇に暇を重ねたような彼等は適当に雑談を繰り広げながら時間を潰す。

昨日も、二日前もやったある意味の日常。

相手国からの宣戦布告もないし、このまま今日が過ぎていくのだろう…

 

『敵襲!敵襲だ!ロウリア兵共がやってきたぞ!全員戦闘準備!』

 

「嘘だろ!?宣戦布告なしか!?」

「驚いてる場合じゃないぞ、さっさと配置につけ。」

「畜生、野蛮人共が!」

 

 

 

 

 

その日、ロウリア王国軍は宣戦布告もなしにクワ・トイネ国境の越境を開始、クワ・トイネの魔信に反応をせず侵攻を続けたためクワ・トイネ軍およびロシア軍との戦闘になった。

ロウリア王国軍は撃退されたが未だ数は居り、国境線を境に睨み合いが続いている。

これに対しロシア帝国は「明瞭な戦争行為である。」とし、自国防衛の為(という口実)でロウリア王国に宣戦布告、クワ・トイネ、クイラ両国も戦争に参戦。

ロデニウス大陸戦争が勃発した。

 

 

 

 

 

クワ・トイネ沖合にて

 

クワ・トイネの艦隊50隻はロウリア王国艦隊2000隻を撃退するため、敵艦隊が来るであろうと思われる方向へ進んでいた。

その旗艦の船内にて、パンカーレは戦闘までの流れを確認していた。

なんでも、道中でロシア帝国から派遣される10隻の艦隊が合流するというのだ。

これでクワ・トイネ艦隊と合わせ60隻、相手は2000隻。

…パンカーレは自分が死ぬであろうことを悟っていた。

この船と運命を共にしようと決意を決めてさえいた。

しかもロシア帝国艦隊は彼等のみで敵艦隊へ突撃するため、観戦武官の乗艦を要求してきたのだ。

それには志願したブルーアイが観戦武官として乗艦することになったが、彼も生き残れるかわからない。…いや、間違いなく死んでしまうだろう。

絶望的な自分たちの状況に思わずため息を吐きそうになっていると、ノックの後一人の水夫が入ってきた。

 

「パンカーレ提督、間もなくロシア帝国艦隊との合流時刻です。」

「そうか…精々、彼等の船をみてやるか。」

 

「やる気のない艦隊」がどんなものかとふと気になったパンカーレは気分転換(寧ろ絶望が増しそうだが…)を兼ねてロシア帝国艦隊を見ることにしたのだが…

 

「……?なんだ、まだ見えていないのか?」

「もう間もなくなのですが…あ!見えてきました!あそこです!」

 

水夫が指を指した方向を見ると、確かに黒い影が見えてきていた。

確かにシルエットは十隻だ、報告書の間違いでもなかったようだ。

ため息を飲み込み、ロシア帝国艦隊を見ていたパンカーレだが…あることに気がついた。

 

「…大きくないか?」

「ですね…とても大きいです。」

 

なるほど、あれほどの大きさであれば水夫も多い、突撃を敢行するのはその大量の水夫を効率よく乗り込ませるためか。

などと納得しているパンカーレだが…

 

「……いや、デカすぎる!なんだあれは!?」

 

先頭を航行する船を初め、どれも鋼鉄で出来ており、かつ高速だ。

すぐにクワ・トイネ艦隊の横に並び、最もでかい船から小さな船が現れた。

あれに観戦武官を乗せ、乗船させるのだろう。

ブルーアイがそれに乗り、城のような船に連れられていくのを見ながら、パンカーレは思わずと言ったように呟いた。

 

「これは…この海戦が終わったら、どんなものだったか感想を聞かねばな…!」

 

先程のお通夜ムードは完全に消え去り、撃退できるかもしれないと心躍らせるのであった

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