今回は幕間的なお話。
・・・CUBE作戦どうしよう。まだドルフロ始める前のイベントだから概要全く分からないんだよなあ・・・
――S09地区グリフィン司令部
「では、AR小隊全員の合流と、S09地区解放を祝って、乾杯!」
かんぱーい!とS09司令官、「レイラ・ナカムラ」の音頭に続いて各々のコップが突き上げられる。
S09地区のグリフィン司令部のカフェでは現在、AR小隊全員の救出と侵入者が
「すみません、司令官。私達のためにわざわざ・・・」
「気にしないで。ただでさえおめでたいことが少ない世の中なんだからこういう時ぐらい笑わないと、ね」
酒が注がれたコップ片手に頭を下げるM4の隣に座るのは、実年齢よりも少し幼くみられることが多いレイラ司令官だ。
「それに、AR小隊を一時的にこの基地の部隊に編入してもいいって許可が下りたからね。歓迎会も兼ねてるの」
「この基地は主力に数えられる人形が少ないから私達としてもありがたいの。期待してるわよ?」
「あ、FAL」
二人の向かいの席に座ったのはFAL。
この基地の主力である第一部隊に所属している戦術人形だ。
「はい、微力ながら貢献させていただきます」
「固いわね、もうちょっと肩の力を抜いていいのよ?ここの指揮官なんか年中気を抜いてるんだから」
「ちょっと、FAL。私だってやるときはやるんだよ?」
口をとがらせて抗議するレイラに顔を合わせて苦笑するM4とFAL。
「じゃあ私は料理を取ってくるわ。二人は何が欲しいの?」
「あ、では私はサラダを」
「私は…あ、もう取ってきてくれたみたい」
M4がFALにサラダを頼みレイラも何か頼もうとした時、NZが二人分の料理を持って近付いてきていた。
「指揮官、料理を取ってきたぞ…っと、M4。ここにいたのか」
「何か私にありましたか?」
「いやなに、楽しんでいるかと思ってな。よかったらこれを食べるといい」
二つ持っていた皿のうちの一つをM4の前へ置くNZ。
「え、これはNZさんの」
「気にするな。実のところ向こうで少しつまんできたんだ。それに…」
「はい、NZ。あーん」
ひらひらと手を振って皿を戻そうとするM4を止めるNZ。
NZが皿を渡したのを見たレイラはNZへ自身の料理を差し出していた。
「こうなるしな。・・・あーん」
「おいしい?」
「ああ。指揮官…いや、レイラに食べさせてもらえたならなんだっておいしいさ」
目の前で唐突に発生した甘い空気に顔を赤らめるM4。
しばらく食べさせあいをしていた二人だったが、NZがおもむろにM4へ顔を向けた。
「ああ、そういえば。お前が探している大破していた人形の件だが・・・。やはり見つからなかった。というよりは
「どういうことですか?」
NZの奇妙な物言いに怪訝な顔になるM4。
「
「そんな・・・」
「もしかしたら、
思いもよらぬ言葉に言葉を失うM4。
そんな彼女にNZは冗談をこぼした。
「
「最近目撃される正体不明の存在さ。それに会うのはいつも戦術人形で、危機的な状況に目撃されるらしい。会った人形は必ずその戦場から生きて戻って来れる。だから幸運の妖精、というわけだ」
待ってろ、とNZは立ち上がり、カフェに置いてある冊子を持って戻ってくる。
「これはグリフィンの社内報だ。最近だとD08地区の多数の人形との結婚式が話題だが・・・。ああ、あった。ここだ」
タキシードのD08地区の指揮官、そしてそれを囲む幸せそうな顔をした人形達の写真がM4の目に映る。
しかしNZの指はその写真の右下、小さく書かれている「妖精の目撃情報」の見出しを指していた。
「幸運の妖精らしきものを見た、という目撃情報がここに載っている。信憑性は薄いけどな」
「でも、目撃者は多いんですよね?なぜ正体が分からないんですか?」
「簡単さ、姿形が毎回違うから、だ」
「姿形が、違う?」
「ああ。時には所属不明の戦術人形。時には老婆、時には少女・・・。目撃情報が一定しないんだ。共通するのは女性であること、前触れもなく突然現れ、人形の安全が確実な場所に着いたら忽然と姿を消していることだ」
「不思議ですね」
「ああ。グリフィンの協力者ならばそう言えばいい。なのにそうしないということはなにか訳でもあるんだろうが・・・。おかげで戦場で死んだ人形が守護霊となって現れているんだ、なんて噂もたつほどさ」
「あはは、それは・・・」
「非科学的、だろう?・・・っと、指揮官、もう酔いつぶれたのか。悪い、M4。私は指揮官を部屋へ送ってくるよ」
「はい。興味深い話をありがとうございました」
レイラを背負って去っていくNZの姿を見送りながらM4は幸運の妖精の話を酔ったM16が突撃してくるまで頭の中で反芻するのだった。
D08地区の話はカカオの錬金術師さん連載の「元はぐれ・現D08基地のHK417ちゃん 」から勝手にお借りしました。