令和記念 映画 プリキュア ガーディアンメモリーズ ~時空を超える奇跡の絆~ 作:うさペン
封印の間でメモリーストーンを入手した、スター達は復活の祭壇内にたどり着いていた。
復活の祭壇は血管のように幹や枝が張り巡らされている中で大本の部分、人間でいう所の心臓部分にあたるといってもいいだろう。そこには天井のきらめく願いの葉の光が反射した星空のように輝く願いの雫の泉が一面に広がっていた。
「泉が星空みたいになってるなんて、キラやば~☆」
「本当だね~」
「とってもきれいですね」
あまりにも神秘的な光景にスター、ミラクル、ブロッサムは心を奪われる。たった一目みるだけで人を感動の渦につつみこむ、それほどにこの場所は美しかった。
「この泉は願いの雫だあつまりできたもの」
「これ全部が願いの雫なんですか」
「ええそうです。葉をつたわり集まったものが最終的にここに集まっていく。それが願いの大樹を成長させる大切な役割を果たしていますね」
願いの光を願いの葉で受け取り、葉から雫が生まれ、雫が願いの大樹を成長させる。星と同じくらい大きいといっても命の営みの理は同じだ。
「スター達のほうが早かったルンか」
願いの雫が生み出す光景にみとれていると、フェリーチェ、マリン、ブロッサムも復活の祭壇にやってきていた。
「ミルキー、フェリーチェ、マリン、どうだった試練の方は?」
「わたし達が力を合わせれば楽勝だったルン」
「ミラクルすごい合体技で圧倒いう間に倒しちゃったんだから」
「さすがです!」
「でしょーわたし達時空を超えた最強のコンビだから」
スターに肩をぐりぐり押し当て、自慢げにマリンは語った。
「だめですよスター、マリンのことを褒めては。すぐ調子にのるので」
「いいじゃん、調子にのるくらい。スターもそう思うでしょ」
「そ、そう……かも」
のぞきこむようにマリンが迫ってきたので、スターはなくなくそう言うしかなかった。スターは意外と押しに弱い。というか慣れていないのであろう。
「だって!」
「まったくマリンはあいからわずです」
たじろくスターにやれやれと肩をたたきながら、ブロッサムはいつもどおりのマリンを笑ってみていた。
「とてもきれいな場所……それに、すごく懐かしい感じがします」
フェリーチェは願いの泉が生み出す光景に美しさとは違う、花の海にいる時のような懐かしさを感じていた。
「それはこの場所が、マザーラパーパに由来する場所ゆえなのかもしれません」
「マザーラパーパ?」
「あまねく命の母……命を創造し守護したものと思っていただければよいかと」
ひかるの疑問にフェリーチェは答えていると、
「なかなか興味深い話をしてるね」
「そのお話、わたくしも聞きたいです」
ソレイユ達やまどか達のチームも復活の祭壇にやってきていた。
「マザーラパーパって人がすごい人っていうのはわかったけど、なんでフェリーチェはその事と結びつけて懐かしいって思ったのかな?」
「それはフェリーチェがマザーラパーパの生まれかわりだからよ」
「え、ってことはフェリーチェも命を創造しちゃえるほどすごいプリキュアだったんですか!」
マジカルの言葉に驚くスターはフェリーチェがものすごい神々しいものにみえているようだ。
「いえ、今はそのようなことはできません。わたしはわたしであり、マザーラパーパの力や意思を受け継いでいるものだと思ってください」
フェリーチェはマザーラパーパの力を受け継いでいるがマザーラパーパではない。花海ことはとして大切にしたいものを守るために戦い、過去よりも今を大切にしていると言っていいだろう。
「マザーラパーパの力や意思を受け継いでいるのはフェリーチェだけではありません。願いの大樹もまたその一つです」
願いの雫を歩きながらメモリーストーンを置く台座まで来ていた。
その眼前には遥か宇宙にまで伸びている大樹がそびえたつ。これがすべての願いのはじまり、最初の願いの大樹だ。
「願いの大樹は命が創造から幾千の時が流れてから願いが生まれときにマザーラパーパによって生み出されました。そしてそれを守護するキュアメモリーも」
「それが願いの大樹のはじまり」
「星が大樹なのも、マザーラパーパの影響を受けてのことなのですね」
「もしかして百年に一度願いをか叶えることができる願いの石っていうのは」
「この願いの大樹と大きく関わりがあるもの。願いを守りそれを祝福する。その意思が形になったものでしょう」
「だからモフルンも変身できたのかもモフ」
願いの石とは魔法界につたわる百年に一度願いを叶える石のこと。その起源が願いの大樹にあるというのも運命的なつながりだといっていいだろう。
「さらにいえばこころの大樹とも古い縁があります。願いは人のこころから生まれる、それゆえに守護者としてこころの大樹とそれを守るプリキュア達も生み出されました」
「こころの大樹ともつながりがあるなんて」
「驚きです」
サンシャインとブロッサムは驚きを言葉に、ムーンライトは冷静にそのことを受け止めていた。マリンはというと……あまり興味がなさそうだった。
「大樹か~ララ、わたし達もでかい大樹とかないのかな」
「星空界はあっても、そんな願いやこころを守る大樹なんて聞いたことないルン」
「あなた方スタートゥインクルプリキュアは星を創造し守る力をさずけられた。星のはじまりは命や願いのはじまりでもある、それゆえに最も縁があるともいえますね」
「じゃあわたし達もこの願いの大樹とつながってるんだ。すごい、すごいよね! 星座みたいにみんなつながりあってるなんて」
「はい、わたしもとてもすごいことだと思います」
普段はそれほどはしゃぐスターと波長を合わせることのないセレーネだが、今回ばかりはこの奇跡に感動すら覚え、こころが弾んでいるようだ。
「願いの大樹とつながりを強くもったプリキュア達、そんなあなた方だからこそこの場に呼んだのです」
「そういった理由だったんだ」
「ここに来たのお偶然ではなく運命」
「それってすごいわくわくもんだぁ~!」
願いの大樹の運命的なつながりにいつきとえれなは圧倒されていたが、みらいはわくわくしていた。モフルンとの運命的な出会い、運命の出会いというのはみらいにとって大事にするべきものだからだろう。
「メモリーストーンを台座へ」
封印の間で獲得した火、水、地、風、それぞれのメモリーストーンを封印の祭壇にある台座へセットした。
するとメモリーストーンが光輝き、目の前にそびえたつ大樹からさくら色の願いの花が咲いた。
「みなさんありがとうございました。これでキュアメモリーは封印から解かれます」
さくらさんはプリキュア達にお礼をすると、
「再び現れよ、奇跡を起こす記憶の欠片、メモリーアミュレットよ」
右手をかかげたさくらさんの言葉と共にメモリーストーンすべてが結合し虹色に輝く五芒星の形をしたお守りがついたネックレスへと変わり、さくらさんはそれを身につけた。
「え、もしかして!」
そんなスターの驚きをよそに
「プリキュア・メモリアルセレナーデ」
さくらはメモリーアミュレットをタッチし、虹色の輝きが生まれると、着ているものが白いドレスに変わる。
「メモリーアクセルフラッシュ!」
ブレードのついた靴で空間を走りぬけ、一回転、二回転、三回転、ジャンプ決めていくごとに手、足、体と桜色の衣装へと変わり、短かった髪が大きなツインテールへと変わる。
それにともない顔立ちはさらに若々しくなり、他のプリキュア達が成長するに対し、さくらは若くなった。
ジャンプが終わり衣装がすべて変わると、おじぎをしてから、
「あまねく記憶の原石と共に、キュアメモリー」
手をクロスさせ、プリキュアをしての名乗りをあげた。