Re:幻想の世界に作者たちが集うと   作:suryu-

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 お久しぶりです。どうも、suryu-です。最近スランプが抜けきらない中で、なんとかこうして話を更新することができました。うん、本当に許して()

 今回登場したのは、悠々と葉っぱ。私に近い人なら必ず見たことある二人です。というのも、身内だからかいつの間にか一番槍を持って、私が設定募集すると投げつけてきます。どこから情報仕入れてんだこいつら。とか思ったこともあったりなかったり。

 子音さんに関しては、完全に初登場です。という訳で、どういう枠にするかはまだ決めてませんが、多分美味しい役になりそうだなぁなんて。

 そんな感じですが、閲覧なさって下さると幸いです!


人を呼ぶ時は事前に言ってから

 妖怪は何時も自分勝手だ。人も似たようなものだけど、妖怪は特にそうだと思っている。彼はいつもそう言いながら、スキマを覗いたりしつつ仕事をこなす。普段の職場はバーテンダー。隙あらば八雲家の仕事をこなし、そして今日も。

 

「__で、母さん。」

 

「な、何かしら?」

 

「確かに外から人を呼ぶこと、僕も許可したよ? したけどさ」

 

「う、うん」

 

 叫びたい気持ちを彼が押さえる事は出来るか? いや、否だろう。何故ならば。

 

「なんでこんなに一気に呼んだんだ! しかも僕の知らない人も!」

 

 ただ一言。これに尽きる。いったいどうして何がこうなったのか、それを少し遡り説明しよう。

 

 

 

■■■

 

 

 

 いつもの様に、竜也はバーテンダーをしながらものんびりと世をすごしていた。幻想郷というのは案外酒飲みが多い。まあ、ことある事に宴会をやるような場所だから、酒を飲む人が多いのは当たり前なのかもしれないが。

 

「の、はずなのに。今日は人が少ないな」

 

 いつもならばかなりの人が入っているバーも、今日は何故か人が少ない。なにかの運命が働いてるんじゃないかと思うと、少しばかり嫌な予感がして憂鬱だった。だいたいこんな時にいいことは無い。いつも通りの日常がないということは、非日常の始まりだからだ。そして、唐突に”それ”は来た。

 

「お、ここか? 葉っぱ。あいつがいるって話の場所は」

 

「らしいな、悠々」

 

 黒髪に白のメッシュをいれた、なんとなく厨二病な雰囲気の青年と、銀髪にオッドアイという謎の踏み台感を醸し出した男が入ってくる。そしてその姿を見た途端、竜也はショートした。いやいや。

 

「……マキナにお前」

 

「おぉっと本名言うなよ? 今は悠々で通してるからナ」

 

「よっ、久しぶり」

 

 それは竜也が小説書きとして活動を始めてから、しばらくした頃からの付き合いで、ずっと友人をやっている二人だ。葉っぱの妖怪こと踏み台感のあるマキナと、厨二病雰囲気の悠々二人が、自分の店にいきなりやってきたらそれはこうもなるだろう。

 

「……いやいやいやいや!? 二人ともどうやって来たの!? ここ、幻想郷! マキナのやつは錬金術持ってても、普通無理だよ!」

 

「スキマ妖怪って言えばおk?」

 

「拉致されました」

 

「あの母さんはっ!」

 

 いきなりの訪問かつ、母親のした仕事に対して早速愚痴を言いたい気分になるが、そこは大人。そう、大人。冷静な対応をしよう。そう考えて思考を落着けるために、一回だけふぅと息を漏らす。そしてなにか言おうとした時だ。

 

”カランカラン……”

 

 店の扉が開くと、白黒色した魔法使い。霧雨魔理沙が現れた。その後ろには見たことの無い少女。具体的に言うなら、ショートボブの黒髪に、赤と黒のオッドアイ。これを見ただけで、勘が働いてしまうのが恨めしいと竜也の目からハイライトが消えかける。そんなことを知ってか知らずか、魔理沙は竜也に声かける。

 

「よう、神崎! 久しぶりに来たが……今日は飲みの話じゃないんだ」

 

「分かってるよ、後ろの子だよね?」

 

「お、本物の魔理沙じゃん」

 

「さすが竜也の店だな。悠々の言う通りだったわ」

 

 悠々の言う通りがなにかは分からないが、とりあえず幻想郷でそれなりに付き合いの長い彼女は、無碍にすることもできない。そんなわけで、応対するのを決めた。

 

「で、その後ろの子は……”作者”?」

 

「え、あ、そうだけど……割とすぐバレるんだ」

 

「まあね。僕も物書きだし、雰囲気で」

 

 とりあえず竜也は、藍の居るスキマに紙を飛ばしたあと、とりあえず四人の客に椅子に座るように促す。そして、その後に少女に声をかける。

 

「とりあえずはじめまして。僕は神崎竜也。八雲家の長男で、一応ここが職場かな」

 

「えっと、四宮子音……です。私は、その」

 

「普通に話していいよ。僕は確かに八雲家だけど、普段はただのバーテンダーだから」

 

「分かった。そうする。……私も八雲紫に呼ばれて、幻想郷に来たんだけど……何故かはわからないけど魔法の森スタートで、魔理沙さんに拾われたんだ」

 

「……」

 

 とりあえず紫は、たまにやる雑な仕事を見せたということに竜也は気づく。人が関わる時にそれは発動させるな。と何度も言ったはずなんだけどな。と苦笑いしたあとに、カクテルに使うオレンジジュースをグラスに注いで、子音の前に置く。

 

「とりあえずウェルカムドリンクとでも思ってくれれば。で、魔理沙は、なんでこの子を僕の所に連れてきたの?」

 

「ほら、幻想郷に来たばかりだし職場は必要だろ? 」

 

「まあ、そうだね」

 

「で、お前のところで働かせてやれないか?」

 

「そう、うちで……え、マジで?」

 

 魔理沙の言葉に何度か聞き返したい。そんな意味を込めて目線を向けるが、魔理沙の瞳は頼むという意思しか見せない。そもそも竜也のバーは、妖怪も沢山来る交流の場でもあるし、大人の時間を嗜むものでもある。大丈夫なのか? と言いたい気持ちもあるが、確かに最近人手が欲しいという理由で悩んでいた。これは悪くないのではないか? と、少し考えた後によし。と決めた。

 

「まあ、確かに人手が欲しいし雇うのはいいけど、子音さんはいいの?」

 

「うん、大丈夫。むしろ、竜也さんは良いの? こう、得体の知れない女の子を、近くに置いて」

 

 子音の問いかけに竜也は ? を頭の上に浮かべた後、いつもの様にグラスを磨き終える。ふっと笑った後に、子音の頭を撫でた。

 

「ま、そんなの幻想郷じゃいつもの事だし、可愛らしいお嬢さんが近くにいたら仕事を頑張れるかも。……なんてね」

 

「えっ、あっ……」

 

「おー、久しぶりに見たな、竜也の口説き」

 

「魔理沙さんや、これかなり昔からなんだぜ」

 

「悠々やめとけって、殺られるぞ」

 

 マキナと悠々と魔理沙のやり取りは、しっかり竜也にも聞こえている。聞こえているが、無視を決める。そうでもしなきゃやってられないのは、いつもの事だ。だいたいこれくらいで口説くに入るのか? とは常々彼が疑問に思っていることだ。

 

「あら、女の子とはもう仲良くしてるのね」

 

 そしてその時、全ての元凶が現れたので竜也はすぐさま近づいて。

 

「母さん。正座」

 

「えっ?」

 

「正座」

 

「いや、ちょ」

 

「せ い ざ !」

 

「……はい」

 

 すぐさま紫は正座させられると、竜也が溜息を吐く。そして疲れた瞳で射抜くと、紫はその時初めてやらかした事に気づいた。

 

「で、母さん。既に三人目の前にいるけど、後何人連れてきたの?」

 

「え、えーっと、多分、数人は。幻想郷、各所に配置するように……」

 

「……はぁ、やっぱりか」

 

__そうして冒頭に戻るわけである。

 

 

 

■■■

 

 

 

「とりあえず母さんは反省してるみたいだから良いけど……子音さんはどこで暮らすの?」

 

「魔理沙の所。ちょっと仲良くなったから、ね」

 

「了解。じゃ、これからうちに働きに来る時は、念の為送り迎えしてもらって」

 

「分かった」

 

 そんなわけで様々な取り決めをしつつ、竜也は頭を働かせる。その他の人達がどこに住んでいるとか、何をしているとかはわりと重要だ。重要だからこそ、なんで連れてきたという報告が遅れたかなぁ。と悩ましい気持ちを吐露したい。そう考えたりもした。

 

「で、悠々と葉っぱはどうするの? 二人はさすがに寝床ないでしょ」

 

「そんなわけで泊めてくれよ。昔からの仲だしサ」

 

「ま、早いところ寝床は見つけるけどさ」

 

「悠々は相変わらず……まあいいや、悠々と葉っぱはこのバーの二階使って」

 

「なんで俺だけなんだよ、おーけーデバフぶつけんぞ?」

 

「宿借りれるんだから文句言うなよ」

 

 この二人に関しては、竜也にとっては気の許せる数少ない相手だし。と軽いノリで茶化し合う。その様子を子音が羨ましそうに見ている。そんな気がして、竜也はあとでなにか考えないとな。と思考を廻らす。そして紫は、ふふっと笑った後に呟いた。

 

「__こんな楽しそうな竜也、久しぶりね」

 

 その言葉の意味とは、きっと大きなものを含んでいて__

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