トンネルの向こうで   作:おは

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プロローグ

2033年モスクワ

20年前人々は核戦争によって荒廃した地上から

モスクワメトロに逃げ込んだ

人々はそこで三大勢力と多数のひとつの小国家に分かれて生活していた

 

モスクワメトロバウマンスカヤ駅

大勢力のハンザ同盟との国境に面した場所にあり

北部路線への交易の際にハンザ同盟の商人達に対する宿と食料の

供給拠点として機能し、繁栄していたが

一年前に発生した異常によって急速に廃れていった

 

異常はトンネルを通る商人や旅人が

幻聴や幻覚に悩まされることになった

またバウマンスカヤ駅を通らない異常が別ルートを商人たちが使うことで

駅は衰退していった

 

 

バウマンスカヤ駅 オーロラ食肉店

薄暗い店内のカウンターには、さまざまな種類のほし肉が

吊るされていたそのほし肉のカーテンの中に禿げかかった男が

一人カウンターの席に座りながら客を待っていた

この男の名前はウラジミールこの食肉店の店長をしている

がこの日は誰一人としてこなかったためにただすわって

時間をつぶす考えをしていただけだった

 

ああ、一年ほど前までは沢山の客がいて騒がしかった

店内が今じゃ閑古鳥が鳴く有様だもんなーと考えていると

店の扉が開き、大男が中に入ってきていった

「おい、酒をよこせ」

「酒は俺の店の隣りだよ、そっちに行って飲め」

「そこに行ったんだがな、そこの店主がもう酒はないと言ったんだよ

「ならあきらめろ、酒場に無いならほかのとこにも無いに決まっているだろうが」

「ならそこにおいている酒はなんだ」

「これはな俺の私物だ、最近ほとんど人が

此処に来ないせいで、肉が駅の湿気でだめになるから

この酒をちびちび飲みながら、つまみとして食べているんだ」

とウラジミールが言うと男はカウンターを思いっきり叩いて出て行った

 

はぁいつも思うが、アレが本当にメトロ全土に名を轟かせたイゴール・アバルキンなのか

タダのごくつぶしにしか思えないが、

酒を飲んでは騒ぐし、その上「おれは重層歩兵だ」と言って歩哨には立たないもんなぁ

雇う相手を間違えたんじゃなかろうかと考えていると

店の中に又一人入ってきた

 

小柄ながらアーマーをつけた防護スーツをまとった男が

て金の代わりとして使われている銃弾150発をカウンターに差し出して

吊るされているほし肉を3をとると「このほし肉の値段はいつもと同じか」

と聞くとウラジミールは「いや、今回はに酒瓶で支払ってくれないか」と

と言うと小柄な男は銃弾をカウンターから銃弾を取ると変わりにウォッカ一瓶を

カウンターに置いた

「少し待て、放射能が在るかどうかを調べる」

ウォッカの瓶をガイガーカウンターを使って調べ始めた

「放射能は無いみたいだな、ありがとうな」

と言うと小柄な男は店の外から出て行った

 

ウラジミールはカウンターに置かれたウォッカを手に取りながら

値段は銃弾120発ぐらいか、まあいい奴は酒場に酒が無いことを知らないからな

と思うとウラジミールは店の外に出て鍵を出して南京錠を閉めて

酒場に向かって行った

 

酒場に入ると

「此処には酒は無い」としわがれた声を出した老人が立っていた

「その酒を売りに来たんだよ」

「ふん、もう少し早かったら買っただろうが今酒を作っていた2、3日すれば出来上がるから

お前から買う必要は無いんだよ」

「俺が持ってきたのは何が入っているか分からない酒じゃなくて

貴重な戦前のウォッカだ」と言うと酒場のカウンターに

ウォッカの瓶を置いた

老人はカウンターに置かれた瓶を手に取ると

「幾らだ」

「銃弾170発」

「170?、どう考えても160発が限界だろうが」

「よく考えてみろ、この酒は再びお前の酒場に酒が戻ってきたときに

花形商品として使えるんだぞ」

「花形商品だと言っても、此処に客が繰るかどうかは分からないからなぁ

銃弾165はどうだ」

「う~ん、いいだろう」

とウラジミールが言うと老人は銃弾165発を手渡した

ウラジミールは銃弾を手渡されると酒場の外に出て行った

ふふふふ、15発儲けたな、これでキノコ茶を買いに出かけられるな

 

キノコ茶はお茶の代用品として飲まれているものである

最初に飲むととても不味いが何回か飲むと病み付きになるというものである

また、銃弾は核戦争後のメトロで

商品代金の支払いとして使われている

 

ニコニコしながら食肉店に帰ろうとしたウラジミールに

「おい、ウラジミール」と後ろから声がかかった

振り返るとそこには茶色の長いひげをした男が立っていた

「バザール、俺に何の様だ」

「歩哨だよ歩哨、俺たちと一緒にトンネルの見張りに行くんだろうが」

「ああ~、分かった行きますよ」と答えるとウラジミールはバザールと一緒に

歩哨をするものたちとの待ち合わせ場所であるホームの端に行った

ホームには四人の男たちがこちらが来るのを待っていた

 

四人の男たちはそれぞれが使い古された銃を持ちながら

ウラジミールとバザールが来るのを見ると一人の男が

全員に言った「よしコレで全員集まったなこれから異常が

起きているトンネルに行く」というと

六人の男たちはトンネルに向かっていった

 

ウラジミールは駅からしばらく歩いた場所で異様な雰囲気を感じていた

今日の感じはいつもよりねっとりとしているなまるで獲物を

掴んだろ二度と放さないようにと感じると

全員に向かって

「なにか、おかしいぞ」

「なにがおかしいだウラジミール」

「いつもと様子が違ってまるで俺たちを狙っているように感じたんだ」

と言うと一人が「おいおい、びびってんのかウラジミール」

と言われると「はっはは、この俺がこの程度で怖気つくと言いたいのか」

と言うとウラジミールが列の先頭に進もうとすると

「俺もウラジミールに賛成だ、最近異常が起きている

頻度が多くなっている、何かが起きる前兆かもしれない」

とバザールが言うと男たちは口々に

「行かないほうがいい」 「いったん引き返して状況が

よくなったときにしたほうがいい」と口々に言い出した

すると先頭を歩いていた男が

「おまえら、そろいもそろって駅に帰りたいと言いやがって

どうせ駅に帰っても状況はよくなりはしないんだ

それなら、俺たちは此処で歩哨をして未知の脅威から

家族を守るのが勤めだろうが」と言い終わると迫力に飲まれた

ものたちが「歩哨の仕事に就く」と言いウラジミールとバザールも

歩哨の仕事につくことになった

 

先頭の男がウラジミールを自分の後ろにつけると

話しかけてきた

「ウラジミールお前は何でここにいる全員を不安に

させることを言ったんだ」

「アナトリー隊長、俺としてはトンネルの様子が悪いと

直感を感じたんだ、まぁそのことで全員を不安にさせたのなら

すまない」

「ウラジミール、お前の直感は役に立つときもあれば

役に立たないときもあるんだからそればかりに気にしていると

命を落とすことになるぞ」

というと無言になった

 

異常が起きている場所の近くには土嚢と小屋が立てられている

また小屋には機関銃を備え付ける玉の場所があった

 

一行が小屋に着くとバザールが焚き火に火をつけると

それぞれが配置についた

ウラジミールは土嚢の後ろに腰掛けるとしばらくトンネルの向こうを

見つめていると

小屋にいたバザールが外に出て話しかけてきた

「ウラジミール、アナトリニーにこっぴどく言われたな」

「あのじい様は、俺のトンネルに対する直感を知らないからな」

「ところでお前、此処から先の地点を偵察している奴らに駅に帰るよう

に伝えてくれないか」

「俺独りで行くのか」

「本当はもう一人行くはずだったんだがどうやらいきなり

腹痛を訴えてなお前だけになったたんだ」

「はぁ、何を食ったんだそいつはまあいい分かった

あのじい様あとでこれは借りだと伝えといてくれ」

と言われたウラジミールは銃を取りトンネルの奥地へ進むことになった

 

拠点から先に進みカーブした場所を越えるとあたりは持っている

懐中電灯の光りとトンネルを進む音のみの世界となった

さらに先に進むとざわざわとつぶやき声が聞こえ始めるようになった

 

いつもの幻聴かと思っていると何者かの声が聞こえ始めた

「あなたは私達の世界とあなた達の世界を結ぶ者」

何を言ってんだ

「戸惑っているよるだけどあなたは私達の世界に行くことになるわ」

おまえは誰なんだ

「わたしはセレスティアお会いしたらゆっくり話しましょう」

と声が終わると

ウラジミールは体が思いっきり引っ張られる感覚を最後に

意識を失った

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