誕生日はみんなからのサプライズ
一緒に過ごすことのできるとても嬉しい時間
笑顔が連なる、素敵な時間

(2016年9月17日、Pixivさまにて初公開)

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沢山の笑顔に囲まれて

 明日は六花の誕生日。

 今年は何を贈ろうかな? やっぱりお勉強の役に立つもの? それともおいしいもの?

 毎年迷っちゃう、誕生日プレゼント。

 どんなものでも六花はいつも喜んでくれる。でも、本当に喜んでもらえるものを送りたい。

 学校の帰り道、あたしは歩きながら迷って迷って、電柱にぶつかりそうになって、それでも答えが出なかった。

 どうしようどうしよう…言葉が渦巻く頭の中。

 でも、家についても思い浮かばなかった。

 

 流れる景色を車の中から眺めながら、明日のことを思い浮かべます。

 明日は六花ちゃんのお誕生日。今年は何をプレゼントしましょうか。

 素敵なお花でしょうか。それとも時には息抜きに遊園地の貸切にしましょうか。

 でも、六花ちゃんのことですから豪勢すぎるものは遠慮するでしょう。

 少しだけ悩んでいると、麗奈さんが心配そうな顔をして私を覗き込みます。

 私が悩み事をしているのが珍しい、そう言います。

 ここは思い切って麗奈さんに聞いてみましょう。どんなものがいいのか…

 

 私はカレンダーを目の前にして血の気が引くのを感じていた。

 六花の誕生日が明日だったなんて。

 最近忙しくてカレンダーを見る余裕すらなかった…とは言い訳にしかならない。

 六花の誕生日プレゼント、用意していない。

 どうしたらいいの? 六花の好きそうなもの…百人一首? かえる?

 でも、どちらももうたくさん持っていると思うから…

 ため息ひとつ、あたしは車を運転するダビィに聞いてみることにした。

 ダビィは私の百面相をバックミラーで見ていたのか、面白そうに笑っていた。

 

 ため息がこぼれてしまいます。

 明日は六花の誕生日だというのに何も用意していなかった。

 もう一度ため息…心配そうに私を見るのはエルちゃんです。

 もう一度ため息をつくとエルちゃんが心配そうに声をかけてくれます。

 わけを話すと大きな笑顔でこう言うのです。

「マナさんたちに相談してみたらどうかな? 私もまだ用意できていなくて…」

 その言葉に、私はエルちゃんを連れてすぐにおうちへ。

 家につくなり受話器をあげてみんなに連絡をします。

 

 

 

 夕方、みんなで開いてくれた誕生日パーティ。

「お誕生日おめでとう、六花」

 テーブルを囲むみんなからのお祝いの言葉がとても嬉しい。

 「ありがとう、みんな!」

 その気持ちに私は素直な気持ちを伝える。

「それで、今年のプレゼントだけど…」

 マナの言葉に私は少しだけ前のめりになる。

 みんなのプレゼントはとっても楽しみだから。

 言葉を聞いてありすとまこぴーが席を立って下に降りる。

「みんなでひとつのものにしちゃった!」

「ひとつのもの?」

 聞こえた言葉に私は驚きを隠せない。

 マナは少しだけしてやったりって顔をしている。

 「それでね…みんなで考えた結果…」

 ありすとまこぴーの手で運ばれたそれは大きな大きなホールのケーキ。

 上にはたくさんのイチゴ、そして、チョコで書いたみんなからのメッセージ。

 私はとても嬉しくてじっとそのケーキをしっかり眺めながら、

「本当にありがとう、みんな。食べるのがもったいないわ…」

 そんな言葉が自然と出てしまう。

 ひとつひとつ、みんなのメッセージを読んでいるともっともっと、胸が熱くなって…

 嬉しさのあまり何も言葉が出ない私、静まる部屋の中。

 でも、それを止める声が響く。

「食べないならあたし全部もらっちゃうわよ?」

 横からレジーナがフォークを握りしめてケーキに襲いかかろうとする。

「あ、こら、だめだよ、レジーナ」

「お行儀が悪いですわ」

 慌ててみんなで止めに入る。

 そんな様子に私は思わず笑ってしまった。

 そして、フォークを握りしめて、

「だめよ、これは私のものだからレジーナにもあげないわ」

 挑むような視線を投げる。

「でも、こんなに甘いにおいなんだもの。で私もお腹がすいてきたわ」

 そんな中、まこぴーまでフォークを取り出して、それを皮切りにみんなフォークを握りしめる。

 みんな甘いものに目がないからもう大変だった。

 

「おいしかった」

 お腹いっぱいになった私たち。

 甘さと嬉しさでもう大満足。

 ちょっとお行儀が悪いけど、ソファに少しだけだらしなく座る。

「おいしかったね」

 マナの声にみんながうんって言葉を口にする。

「本当に美味しかった。みんなありがとう」

 素直な気持ち、素敵なプレゼントへの感想。

 私はソファに座りなおしてみんなの顔を眺める。

「こういうプレゼントも嬉しいけど、みんなとこうやって過ごす時間も素敵なプレゼントよ。ありがとう。これからも仲良くしてね」

 心に浮かんだ言葉をそのまま伝えると、みんなも笑顔になってくれた。

 とても素敵な誕生日、来年も、再来年も、ずっとずっと、大切な仲間と過ごすことができたらいいなって思いを胸に。もう一度みんなに微笑んで。


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