泣き顔の復讐者【のんびり更新】   作:沙香月 雪音

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細かいとこ見落としてたのを指摘され助かった雪音です。
珍しく早く書けたと思いきやチグハグなところが多いという典型的なミス。よろしくないですね。
さて、今回三人称視点入れてみました。久しぶりの三人称ちょっと楽しかったです。
さて、第11話よろしくお願いします。


企業と国

~束side~

「こんにちはー。」

「おー、嬢ちゃんお帰り。今日は何作るんだ?」

「うーんそうだなぁ…。」

 

蜘蛛型ロボットは先週で完成したし…。次は何作ろう…。

 

「何作ろう…。」

「珍しく決まらないみたいだなぁ。」

「先週蜘蛛が完成したし今度は空を飛ばしてみたいとは思うんだけど…。」

「まだどんな形にするのか決まってないのか。」

「うん…。」

 

鳥みたいな羽ばたいて飛ぶのがいいけど明らかに重すぎるし…。

 

「なるほどなぁ…。ならまずは夢の話でもするか?」

「夢の話…?」

「あぁ、夢の話だ。夢と言っても嬢ちゃんの言う『宇宙に行く』ってやつじゃねぇ。嬢ちゃんがモノ造るときにゃこの世界の法則に縛られてるだろ?材料力学やら機械工学やら流体力学やら熱力学とかいった法則から資金やら加工技術やらの物理絡まねえとこまで雁字搦めじゃねぇか。」

「うん。」

「コンピュータ使ったところでシミュレーション結果は現実のものと変わらねぇ。でもな?頭の中でなら自由だろ?プログラムも材質も未知の技術でも自由に使えちまうんだ。」

「未知の技術でも自由に…。」

「そう、その想像の…妄想()の技術を現実に持って来れるかは別だがな。でもよ、こんだけ自由なら一つや二つ思いつくだろ?」

 

存在しなくてもいい…空を飛ぶ技術…。

 

「プロペラ無しでも飛べたり…ある程度重さを軽減できるようなもの…。」

「デカく出たなぁ。なら次だ。実現するならどうすりゃいい?」

「どうすれば…?」

「物体の重さってのは重力によるもんだろ?」

「重力と反対向きの力をかける…。」

「だな。」

「コレがなにになるの?」

「基本的にはリフレッシュだな。それにちょっとワクッとするだろ?」

「するね。」

「ならいい。時々こうやって息抜きしねぇとつまんねぇからな!」

 

確かにずーっと思い詰めても良くないもんね!もう空に浮けるものじゃんじゃん作って…ん?

 

「ゲンさんこれなんの解決もしてないよね?」

「さー、仕事仕事。忙しいなー。」

「ゲンさん!」

 

はぁ…。でもやっぱりちょっと楽しいかな。

 

 

 

~千冬side~

「お願いします。」

「お願いします。」

 

最近柳韻さん(師範)の構えが変わった気がする。見た目が大きく変わったわけではないが明らかに攻め手は違う。

 

「そこっ!」

「甘い。」

 

剣道で言えば面を狙った剣。それを師範は横にズレて避ける。そして私の剣に剣を当て沿わせて近付いて来る。

剣は…左にしか振れない。その場合背を見せる事になる。体ごと左に動けば仕切り直せるか…?

 

「遅い。」

 

左に動く瞬間に下から剣を跳ね上げられ師範の剣は首筋に迫っていた。

 

「参りました…。」

「少し焦ったな。相手が崩れてないのに決めにかかるからただでさえ大振りになるものが更に大振りになる。」

「はい…。避けられて剣を振れる方向を限定され寄られました。ところで師範。ここ2、3日で師範の構えとが変わったと言いますか…体捌きが変わったと言いますか…上手くは言えませんが何か変わった気がするのですが。」

「ふむ…無理にどこがどう変わったかじゃなくていい。どう感じたか言ってみなさい。」

「はい。…前までは…どこか直線的で…爆発的な感じがしました。」

「それから?」

「今は…爆発的な事には変わりないのですが…柔らかい…というか…今まで『グワー!』っと来てたのが今は『スッ』と来るというか…」

「分かった分かった。それにしてもグワーとスッか…。くくっ…」

 

師範が笑いを噛み殺してるのが分かる。感覚を言葉にするなんて滅多にないからやはり擬音になってしまう。

 

「というか師範いつまで笑ってるんですか!」

「…あぁ、すまない。少し嬉しくてな。」

「という事は…。」

「その感覚は正しい。よく見ていたな。」

「ありがとうございます!ただ…見ていたというよりは…感じたんです。こう来るだろうって。」

「感じた…か。ならその感覚は大切にしなさい。そしていつか自分の武器に出来るよう磨きなさい。」

 

自分の…武器…。

 

「はい!」

 

 

 

~Out side~

「経過の方はどうだい?」

 

スーツ姿の男が研究員らしき女に声をかける。

 

「うーん…なかなか上手くいきませんね…。確かに機械としては働きますが生体ナノマシンとしてはまだまだ使えない段階です。」

「そうか。具体的な改良案とかはあるかい?」

「そうですね…まず、ナノマシンとしては8割方完成と言って差し支えないと思います。今足りていないのはナノマシンとして生体に対して害の少なくて済む素材と使用目的の具体性といったところでしょうか…。」

「素材と具体性か…。で、それから?」

「はい、素材がない事には具体性を示されても仕方ないので別の班で素材の研究は進めてもらってます。」

「なるほど。引き続き頼むよ。」

「はい、分かってます。」

 

一頻り会話をした男は離れ電話をかける。

 

Guten Tag. (こんにちは。)Herr.Bruno.(ブルーノさん)

 

 

 

~桜叶side~

「し、社長!ニュース!ニュース見てください!」

「お?慌てるなんて珍しいね。何チャンネル?」

「受信料の取立てが来ないチャンネルならどれでもいいですよ!まずはテレビつけてください!」

 

珍しく慌ててると思ったけど意外と冗談言う余裕はあるのね、っと。

 

『…う国でこれまで知られていない、鉱石のカケラと思われるものが発見されました。ルクーゼンブルク公国では先日隕石の落下が観測されており、一部では隕石の一部ではないか。という説も挙げられておりルクーゼンブルク公国は新発見の鉱石の研究を進めており…』

 

こんな面白そうなものワクワクするね。でもまぁ…見ただけでこうもなるか?

 

「なるほどね。で、確かに面白いがあれだけ慌ててたんだ。何か理由があるんだろう?」

「は、はい。先ほどルクーゼンブルク公国の研究員を名乗る方から電話がかかってきまして…社長を出してくれと。」

「ルクーゼンブルグ公国で新鉱石が見つかったタイミングだったから信ぴょう性もある…と。」

 

言いたいことは分かる。でもなぁ…解析に忙しいであろう公国の研究員が?わざわざこんな日本の一企業に…?

 

「まぁいいか…。ありがとう。電話はどうなってる?保留?折り返し?」

「もちろん折り返しです。」

「わかった。」

 

佐々木くんが出ていくのを見送って電話番号を確認する。検索してみれば詐欺の類ではない…どころが大物だな。

 

「もしもし、(わたくし)天の川コーポレーション社長の星宮桜叶と申します。先ほどお電話頂いたようで…。」

『星宮社長、突然のお電話失礼いたしました。ルクーゼンブルク公国、国立研究所所長のアレス・ハスターです。』

「これはこれは…ご丁寧にどうも。ではハスター所長、単刀直入で申し訳ありませんが本題に入っていただいてもよろしいでしょうか。」

 

この話は確実に新鉱石に関わる。さらに言えば長引くな…。

 

『そうですね。では率直に…もう発表があったと思いますがこの度ルクーゼンブルク公国で未知の鉱石が発見されました。それに伴い私たちも総出で解析を進めているのですが…。』

「なかなか解析が進まないと…。」

『その通りです。』

「そちらが行き詰っていることは理解しました。しかしなぜわざわざ遠く離れた日本の企業(ウチ)に連絡を?」

『機械産業で名をはせる天の川コーポレーションには独自の計測機器があるとのうわさをお聞きしまして…。もしよろしければそれ相応の謝礼を支払いお借りできないかと思いまして。』

「ウチにあるのは独自の計測機器だけではなく社員たちの知識と経験によるものですので…。それに独自と言っても社員が見やすいように改造しただけですしね。」

『そうでしたか…。』

 

わざわざウチを頼りに来てるんだ。ある程度の無茶と提案は出してみるか。

 

「…もしよろしければ天の川コーポレーションと合同研究とさせていただけないでしょうか。」

『合同研究…ですか。確かに下手に行き詰まるよりよっぽど良い…。しかし…』

「国を挙げての解析ということもあり国の面子(メンツ)がある。国益も絡む。だからすぐにはイエスと言えない…と。」

「えぇ、その通りです。」

「ならこうしませんか?今から"合同研究した場合の最終的なこちらに対する報酬やその後"を検討する。それを後から貴方が国で相談して、そうだな…2週間以内に答えを出していただく。これでどうでしょう。」

『確かにそれならば国王や大臣からの指示して仰げます…。分かりました、そうさせていただきます。』

「ありがとうございます。ではこれからどうするのか…文面に残したいのでメールにしませんか?こちらのアドレスは…」

 

さて、あとはどこまで互いに擦り合わせられるか…。未知の物体とか一生に一回解析できるかどうかだし意地でもこじつけようそうしよう。

 

 

 

~秀十side~

「所長、件の生体用マイクロマシンのことなんですが実験用マウスに投与したところマウスの活動による生体電気のみでGPS信号の発信を確認しました。」

「部位別に変化は?」

「一部発信のない箇所もありましたがこれならナノマシンへの転用の目処が立つかと。」

 

今回の実験のデータを所長に渡す。

 

「今回の筋肉内注射で生体に影響は?」

「注射後しばらく炎症は見られましたがそれ以外には特に。」

「素材による拒絶反応は無しか…。」

「このままナノマシンに転用出来ればとかんがえています。」

「なるほど…。この調子で頑張ってくれ。」

「はい。」

 

…19:00にタイマーセットしとくか。

 

 

 

~千冬side~

「ただいま。」

「お帰り千冬。」

「おねえちゃんおかえりー。」

「一夏もただいま。」

 

一夏が母さんの後ろをついて歩いてくる。だいぶしっかり歩けるようになったからか私が帰ってくるとゆっくりでも絶対に自分で歩いて出迎えてくれる。でも決まって

 

「つかれたー。」

「はいはい。一夏はリビング戻ろうね。」

 

疲れたと言って母さんに甘える。

 

「さ、千冬も汗かいてるでしょ?お風呂入っちゃいなさい。」

「ありがとう。」

 

 

 

~束side~

「ただいま〜。」

「おかえりなさい。もうすぐご飯出来るから手洗ってらっしゃい。」

「はーい。」

「おねえちゃんおかえりなさい。」

「箒ちゃんもただいま~。」

 

箒ちゃんがお母さんと一緒に出迎えてくれる。

 

「ほーきもついてくー。」

「よし、箒ちゃんも一緒に手洗いに行こ〜。」

 

最近ちょっと走れるようになってそれが楽しいみたいで箒ちゃんは小走りで洗面所に向かう。お母さんは大丈夫みたいだけど転んだりしないかなぁ…。

 

「箒ちゃん気をつけてよー。」

「はーい。」

 

 

 

〜天斗side〜

「ただいまー。」

「おかえりー。」

 

今日は千冬(剣術)の日だったから空いた時間でひたすら手品の練習して走って大人と組み手して走ってを繰り返してたけど思ったより手品ができない。

 

「母さーん、父さんはー?まだー?」

「今日は遅くなるって電話あったわよ。なんで?」

「ちょっと聞きたいことがあったからー。」

 

手品のコツとかキモとか。

 

「明日の朝なら聞けるかな。」

「2人とも早起きすればね。さ、ご飯出来たよ。」

「はーい。」




いかがだったでしょうか。
主人公出てこない?気のせいです。なんか今回大人が多かったですね。でも書く側はあまり成長とか考えなくて良いので楽だったりします。
さて、次かその次で鬱展開が待ってます。ぶっちゃけ書きたくないです。でも書きます。(うるさい)
今回はこれくらいにしてまた次回お願いします
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