泣き顔の復讐者【のんびり更新】   作:沙香月 雪音

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自由人。良くも悪くもマイペースな人間。多分皆さん周りに1人はいる、もしくは自分がそうだってタイプの人間ですね。
正直1話の中で話が飛び飛びになるのも如何なものかと思いながら視点変更でどんどん時間が進んでいきますごめんなさい。(今更)
今回は鬱じゃないです。大丈夫です。
それでは12話目よろしくお願いします。


自由人

~Out side~

寝癖のついた男がキーボードを打っている。

 

「はぁ…。微妙に寝足りない…。」

 

あくび混じりに文字列を形成していく。6つの画面に現れたのは6つの会社のページ。

 

「ここらも外れかぁ。」

 

男はぼやきながらまた別の文字を打ち込む。

 

「…あ?」

 

男はある一つのページに目をつけた。

 

生体マイクロマシンに関する報告書

 

「へー…マイクロマシンとはいえ生体からの拒絶反応無しか。しかもアイツがなぁ…これは使えるかもな。」

 

 

 

~天斗side~

「あーくーん。助けてー。」

「束どうしたの?」

「それがねー…最近ちーちゃんがどんどん強くなってくじゃん?」

「うん。確か師範といい勝負って言ってた。」

「でしょー?でさでさー。ちーちゃんったら最近…

「私がなんだって?」

…あっちーちゃん…。」

 

いいとこで千冬が来たせいで束が固まってる。というかこんな漫画みたいなことってあるんだねぇ。

 

「お前は天斗になに吹き込もうとしたんだ!」

「別に何も吹き込もうとはしてないよ!」

「じゃあ何を言おうとした!」

「最近後ろから驚かそうとしても全部バレるって…。」

 

束まだそんな事してるのか…。なんで誘ってくれないんだ!

 

「なんで誘ってくれないのさ!」

「お前はなんでそんなに乗り気なんだ!」

「だってあーくん最近休み時間はずっと男子に囲まれてるじゃん!」

「みんなが寄ってくるんだから仕方ないじゃん!」

「そんなこと言ったってコッチは話しかけにいけないし寂しいんだよ!」

「そもそも私を驚かすのにそんなにヒートアップしなくても…。」

 

千冬が何か言ってる気がするけど今はこっちが大事なんだ!

 

「そんなこと言ったら束だってこの前女子に囲まれてたじゃん!」

「あれは宿題写しに来ただけだし私は一言も会話してませんー!」

 

 

 

~千冬side~

はぁ…なんでこの2人はこんなに話を聞かないんだ…!

 

「束!天斗!」

 

声をかけても2人はこっちを見ない。

 

「おい!」

 

肩を叩こうとしても避けられる。寧ろそこまで見えてるなら止まってくれ。

 

「あぁぁ!もう!天斗!束!」

「「うるさい!」」

「なっ!」

 

なんで私が怒られるんだ!

 

「2人とも…。」

 

威力はいらない…ただ2人の思考を止めればいい…。

 

「人の話を…。」

 

師範が言ってた…力むと遅くなる。いらない力は抜いて…ただ速く…。

 

「聞けぇ!」

 

振り抜く!

 

「ぎゃッ…!」

「ッ!」

 

思いの外すごい音が鳴ったな…。束に関しては声も出ないほど痛いらしい…。

 

「千冬今…何したの…。」

「いつまで経っても人の話を聞かないからはたいた。以上。」

「そうだけど…そうじゃなくて…。」

 

天斗は話せるようだが束はまだまだダメみたいだ。怒りにまかせすぎたな…。反省。

 

「何をどうやったら目で追いきれないぐらい速くなるのさ…。」

「力を抜いて…こう…。」

 

天斗にさっきと同じことをして見せる。どうせ眼が良いんだ。話すよりよっぽど伝わるだろう。

 

「なるほどなるほど…。で、叩いてまで止めたのはなんで?」

「私の話をしていただろう?それについて聞こうと思ってな。」

「あー…千冬が最近強くなったって話でねー。」

「それと驚かすのとなんの関係が…。」

「それは束に聞いてよ。」

「そうだな。」

 

意識して息を潜めてるんだ…痛みからは回復してるだろう。

 

 

 

〜桜叶side〜

「ただいま〜。」

「あら、お帰りなさい。早かったのね。」

「あー…うん、早いんだけどさ…。」

 

うん、たしかに今5時半(17:30)だし普段よりだいぶ早い。でもなぁ…

 

「この後また会社に戻らないと行けないんだよね。」

「珍しい…しばらくはこんな感じになりそうなの?」

「あー…多分1週間くらいはなるかもなぁ…。最悪泊まりかも。」

「鉱石の解析だっけ…?大変ね。」

「まぁさー面白いからいいんだけどさー。面白いんだけどなぁ…。」

「なかなか大変?」

「そりゃもちろん。まぁそんなわけだからしばらく夜ご飯はいりません。」

「ちゃんとご飯は食べてよ?あと睡眠もちゃんと摂ること。」

「わかってるよー。食べるようにするしなるべく寝るようにも」

「ん?」

「ちゃんと食べてちゃんと寝ます、はい。」

 

星宮家家訓第二条、星宮家の女性陣を怒らせてはいけない。なぜか皆怒ると怖いんだよねぇ…いやまぁ怒ってるから怖いのは普通なんだけど。

 

「よろしい。それより時間は大丈夫?」

「ん?あ、そろそろか。じゃあ行ってきます。」

「はいいってらっしゃい。」

 

なんか夜にいってきます言うのも変な感じだなぁ。

 

 

 

〜束side〜

「うーん…これでもないんだよねぇ…。あ、でもこの式を使えば……ダメか。」

 

目の前の紙にどうしたいか書き殴る。重力を消す。もしくは力を生み出して制御する。

 

「これ…も違う。もっと自由な向きに出せるようにしないと。」

 

頭の中にあるありとあらゆる公式を確認して試して否定する。全く違う分野のもの同士でも関係なく混ぜてみる。当てはまるものができない。

 

「どうしたらいいんだろ…。」

 

自慢じゃないけど私は一度見たものは覚えてるし自由に思い出せる。だから勉強は出来るし神楽舞だって覚えた。なんなら箒ちゃんが話したことも一言一句間違えずに言える。証明できる人はいないけどさ。

最初のうちは他の子とも仲良かったけど一年生の三学期からしばらく…あーくんと会うまでは『天才だから自分たちとは違う。』って避けられてたっけ。あ、でもちーちゃんは一緒にいてくれたなぁ。まぁ最近のちーちゃんも大概だと思うけど。

 

「んー…これもダメかぁ。」

 

そういえば…なんであーくんはあの時寄ってきたんだろ?割と色んなクラスに私の噂は広まってたはずなんだけどなぁ。

 

 

 

〜千冬side〜

私は今何を見ているんだ…

 

「見て見て千冬ー。」

 

何をどうやったら…

 

「高速パンチ〜。」

 

サンドバッグを動かさずにあの音の打撃が出せるんだ。

 

「あ"ー…疲れたぁ…。」

「だろうな…。というかなんなんだ今の打撃は。サンドバッグが動かない程弱い打撃な訳ないだろう?それに拳ではなく掌底で撃っていたはずだが?」

 

むしろ弱くてもサンドバッグは多少動く。

 

「高速掌底とかマッハ掌底じゃなんかカッコ悪いじゃん。」

 

あっけらかんとそんなことを言う天斗(バカ)

 

「聞きたいことは名前なんかじゃなくて何をしたかだ。掌底打ちなのは分かっているからサンドバッグが動かない理由をだな…。」

「えーっとね。こう、脚の力は抜いて身体を脚の上に乗せるイメージで…こう。」

 

そう言いながら円状に動きながら手を出す。さっきまでバテてたはずなのに。

 

「今は疲れてるからこれくらいでも大変だけど頑張れば結構速いよ。」

「見たから知ってる。」

「千冬でもこの高速パンチは避けれないはず!」

「でもパンチではないだろう?」

「うん。でもパンチ。」

「だからパンチでは…。」

 

はぁ…名前なんて対象が動けないのに掌底打ちをしてるから掌底地獄とかでいいではないか。言わないが。

 

「よし!千冬組み手しよ!」

「絶対今の技使うじゃないか!第一私は無手は苦手なんだ!」

「一回だけだから!最近誰とも組み手出来てないし!」

「ぐっ…。仕方ない…一回だけだぞ。」

 

確かに剣術…剣道を学びに来る人は多くても無手を習いに来る人はあまりいない。たまには付き合ってやるか。

 

「じゃあ次の分針の音で始めね。」

「分かった。」

 

…そういえば円状に動くなら薙ぎ払えばよくないか?使ってきたらやってやろう。

 

 

 

〜天斗side〜

「薙ぎ払うなんて危ないジャマイカ!」

「なにがジャマイカだ!難なく避けたクセに!」

「だって避けなかったら当たるじゃん!」

「当てに行ってるんだから当たり前だろう!」

「それでも当たらないけどね!」

 

頭の悪い会話してるなぁと思いつつもここで渾身のドヤ顔。千冬って負けず嫌いだからこうしておけばもう一回組み手が…

 

「なんだそのムカつく顔は!」

 

出来ませんでした。綺麗な体重移動だなぁ…一つ目防いだと思って油断したらもっと速い二発目来るなんて…。

 

「うぁぁ…腹いせで篠ノ之流の技使うのはどうかと思う…。」

「今のは篠ノ之流ではないぞ?学んだことを使ってはいるが。」

「え?」

「…ん?」

 

え?それであんな技作れるの?千冬年誤魔化したりしてない?ホントに同い年?

 

「学んだことって…?」

「二刀でやる技を見せてもらってな…。一刀でなんとか出来ないかと練習した。」

「千冬ホントに同い年?年誤魔化してない?」

「同い年に決まってるだろう。」

「だよねー…。じゃあ次は武器アリで一本…。」

「剣を使って良いんだな?」

「なに使ってもいいよ。」

 

千冬は剣持ったときの方がバランス良いからなぁ…才能ってすごい。

 

 

 

〜Out side〜

「これは凄い…。」

 

鉱石を前に男は呟く。

 

「こんな能力まで持っていたなんて…。」

 

隣の男も呟く。

 

「でもなぁ…面白いだけで実用性ないんだよなぁ。」

「そうなんですよねぇ。」

 

神妙な面持ちだった2人(桜叶とアレス)は2人して大きなため息をつく。

 

「凄いエネルギーがありそうなのは分かりました。固有振動数を変動させられることも分かりました。凄いけどそうじゃない!」

「凄いエネルギー秘めた時計でも作りますか?楽器でも良いですよ?」

「この時計には秘められた力がある…使い方は分からんがな!」

「秘められすぎですがね。」

 

この2人もはやヤケクソである。

 

「なんかそれっぽい窪みがあるのは計測されてるんだけどなぁ…。」

「はぁ……。…え?」

「ん?」

「今なんて言いました?」

「ん?って言いましたね。」

「その一個前です。」

「なんかそれっぽい窪みがあるのは計測されてるんだけどなぁ。」

「…窪み?」

「…はい、窪み。」

 

そんなもの今初めて知ったという顔のアレス。

とっくに知ってると思ったという顔の桜叶。

 

「自然発生した傷とか窪みではなく…?」

「サンプル数が無いからなんとも言えないですけど綺麗に空いてるしなんかありそうじゃね?って思える奴ですね。」

「そこ徹底的に解析しますか。」

「もう8時間ぐらいしてますね。」

「…え?」

 

この男本当に社長なんだろうか。ホウレンソウを学び直すべきだろう。

 

「だからほら…人いないでしょ?」

「えぇ…。」

 

えぇ…。




相方の感想「いよいよちーちゃんが化け物じみてきたな」
そんなことを受け私は(まだだ…まだ化け物度が足りない!出席簿から煙は出ない!)なんて馬鹿なことを考えてたとかいないとか。
ちょっとずつ身体能力強化とかされていく3人…3人?束動いてないな…。でもまぁこの3人にはちょっとした特技と言いますか…嘘○い風に言うならスペシャル?メジャーなの行くと鬼○の刃?みたいな特別性がある事に気が付いた方いますでしょうか。居たらちょっと嬉しいですね。居ないなら書き込み不足と飲み込みます。
さて、次は鬱…の下ごしらえになりそうです。また投稿期間開くと思いますがもしよろしければ楽しみに待っていてくれると嬉しいです。
それではまた次回、よろしくお願いします。
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