東方黒鉄伝   作:荒無 時竜

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ごめんなさい、先日塾で面白い話を聞きまして
成功者の語る事が類似する理由だったのですが
其れを思い返しながら書いたため、短い割りに内容が堅いです
だからタイトルも堅くしたのですが
正直、読まなくてもいいかとwww


世界

「映姫……」

「待っていました。貴方なら直来ると思いましたよ」

読まれていたのか、なんて言って苦笑いする

が、あの「影」がどうにも腑に落ちない。苦笑いであっても笑える訳なかった

突然襲ってきたあの黒い瓜二つのナニカ。

あいつらの正体を知りたくて来たのは紛れも無い事実だ

「それで、何か分かったのか?」

俺はそう言うと映姫は少し困った顔をした

「貴方が知らないという事ですかね」

その言葉に俺は黙りこくった

 

映姫は知りかけているのだろう、『俺が知っているという事』を

頭が良いと言うことは考える事、すなわち考察ができる事

映姫の事だ、俺の異変時の動きや言葉をマークしてきたのだろう

「……映姫は、どこまで知っている?」

「そうですね、貴方の世界が私たちの知る世界と限りなくイコールに近いニアリーイコール。

すなわち、どこかしらの違いがある世界からの訪問者だと私は断定しています。

貴方はきっと「私たちの未来の世界」から来たのか「私たちを覗ける別世界」からか

もしくは其れに近い何かから来たと推測指定しています」

「それなら後者の方が近いかな」

俺は少し言う。

其れに対して映姫は顔を顰めたが、無理も無いだろう

「覗ける」と言うことはほぼリアルタイム

つまり、どのような人物なのかは知る事が出来ても、これからおきる事は知りえない

よって「未来から来た」と考える事が出来る

其れが、俺の口から肯定の意をもった言葉が出た

つまりは……

「貴方は未来から来た……?」

ほら来た、やはり映姫は頭がいい

「肯定は出来ないが否定は出来ない……

さて、映姫の知ってる事を聞かせてくれるかな?」

俺は逸れていた話を戻す、これ以上の詮索は苦しい

「ふーん、面白い証言ねぇ」

突如、後ろから声が掛かる

怪しい紫のドレスが振り向きざまの視界にたなびいた

 

「紫……」

「つまりは、蒼真。貴方は私たちの知る世界とは別の世界

多重世界の一つから来た。そう言うことかしら?」

盗み聞きなだけあって、確信を付いてくる重い一言だ

否定は出来ない、寧ろ俺もそうだと思っている

神様創生物語のような幻想の中の幻想世界

「箱庭は箱庭の中にある、映るモノの中には映るモノがある」

俺はごちゃごちゃする言葉を、理解のしがたい言葉にして並べる努力を始めた

ただただ、2人への真実の隠蔽を貫く事を考えた

「それはどういう意味でしょう?」

「本棚には本がある、それは当たり前だ。しかし、本の中に本は無いとは言い切れない

自分が主だと思う世界に、そのものは無いと言い切れないし

其れが別世界の一部である事の否定も出来ない。」

「「……」」

「知る事は知恵を得ること、人間は知恵の実を食し神に地へと落とされた

この西洋の神話は知識が、その欲が幸せに繋がるとは限らない事を示している

真実が決してシアワセでは無いこと、嘘には相手を思う嘘があること

本来とは正反対の性質をモノが持っていることは少なくない

磁石は引き付け、引き離す性質がある。同じように人間には似たような性質がある

現在を維持しようとする意思と、現状を変えたいという意思。

それは無意識のうちに決まるその人の性格によって定められ、その人の意思に似た別のものが決定権を握る

人間や妖怪の無意識かにおける人格の形成は恐ろしいものだ」

俺は言い切った、本当はこんな話は一つも必要ない

主張を完結にいいきらんとするならば

『世界の中には世界がある、自分達が誰かに『操られている』と言う感覚は無い』と言い切れる

俺が誰かの紙面上で操られている可能性は限りなく高いし

その作者でさえ、その可能性は捨てきれない

その上、万物の神でさえ人間の想像力によって操られてしまうかもしれない

 

「……難しいわね」

「……一つ分かったのは、貴方は私たちに『真実』を隠したいという事」

「映姫、正解だ。

他人が言えることと、他人が言えない事がある。

本人が言えることと、本人がいえないことがある。

全てはその上次第なのさ」

俺は言い放つ。

決して俺が達観しているわけではない、ただ感じるのだ

この世界がアザトースの夢である事、紙面上であること

アダムが原初の人間である事、亀の上に世界が成り立っている事

人間の感覚なんて脆いものだ、科学の深淵に「謎」は埋まっている

 

「さ、映姫。今度こそ話してもらいたい」

「わかりました、アレは突如現れた影です

言葉のあやではなく、本当の影から姿を現しました

魔力の塊であるあれは『過去』を探ってから倒される事により『持ち主へ帰りました』」

……コレは確実に俺が歪めた次元の人物

いや、コイツのせいで歪んで俺が来た可能性も捨てきれ無いか

「わたしからも言わせて貰うわ」

紫は映姫の顔を険しい顔で見やり

「「奴は貴方を狙っている」」

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