東方黒鉄伝   作:荒無 時竜

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今回物凄く短いです
すいません
実はPCとられまして……
すいません、投稿遅くなります




冷たい風が吹く

それは高度が高ければ高いほどより増した

だからこそ、参拝客は行きたがらないのか?

わからぬ答えを考えながら、俺は赤い屋根へと腰を降ろした

沈み行く日は茜色に空を染め上げ、薄雲の色を何色にも描き分ける

 

秋は夕暮れ、その日に影とて現れる幾重もの鳥々の影は美しい

愛する家族の下へと急ぐその背は哀愁漂う背中にも思えた

「あんた、降りてきなさいよ」

下からの声に反応すると、案の定霊夢がぼさっと立っていた

巫女服ではなくがっちりと着込む形で、いかにも寒いです感満載だった

俺はとっと屋根を蹴り、その真横に着地すると、神社の中から魔理沙の声がした

何時もどおりの日常。

それがもう少しで変わるかもしれないと思うと、少し物悲しい

いや、それさえ終わればきっと新しい出来事があるに違いない

俺は少し笑った、苦虫を潰した顔であっただろうけど

 

「はぁ、知ってるわよ蒼真?九件回って来たんですってね?」

「ああ、此処が最後だよ」

「浮気性な奴だな」

神社の中にはコタツと鍋があった

ぐつぐつと煮えるそれを摘みながら魔理沙は言う

「浮気性とはなんだ」

「そのまんまの意味だぜ、お前に思いを馳せるヤツが何人居ると思ってる?」

「しらねぇよ、俺は動物愛玩しながら生きてくだけだ」

「男なら普通喜ぶのに、薄情なやつねぇ?」

違いねぇと、俺は高らかに笑う

いや、好きな子が居ないわけではないのだ

好意を少なからず寄せてもらっていることも知ってる

でも、この因縁にケリを付けなきゃいけないし

きっと大半は紅偽の仕業だ

今思い返すと、天狗の皆が初対面の俺に優しかったのも、紅偽の所作だったのかもしれない

アイツの所為でこんなんになったのかもしれないけどな

 

「んで、今回の相手は誰なんだ?」

「どうせ此処に来るさ」

「なら、その時に分かるの?」

「霊夢も魔理沙も期待してるぞ?」

「「は?」」

2人は声を重ねてアホな声を漏らした

意味がわかんねぇと言う顔だ

戸の外を見ると、次第に満月は昇り始める

「まぁ、いいじゃねぇか」

俺は鍋の中のしらたきを口いっぱいにすすって見せる

「まぁ、アンタの為だしね」

「勝ったら奢れよ?」

2人はそう笑って鍋をすすった

俺もすすって見ると、良い味の効いた鍋で美味しかった

少し辛口であるのが食欲をそそらせる

キノコが沢山入っているのは、収穫の秋だからだろうか?

「ふぅ、温かいものは旨いな!」

「魔理沙はいいわねぇ、私の家に来て集れば良いし」

「なっ!そんな事はないんだぜ!?」

2人が少し嬉しそうにしながら口論を始める

もう、お馴染みって言うか見慣れた、すごく温かい光景だ

そんな2人を笑ってみていると、軽い弾幕が飛んできた

「なっ、なにすんだよ」

「「なんかイラついた」」

「あ、そう」

俺は生返事を返す……っとと、忘れてた

「指きり忘れてたよ」

「ああ、アレでしょ?花弁が何とかって」

「あー、レミリアのヤツが言ってたなぁ」

「まぁ、つーわけだ」

俺は鍋の上に右手を出す

魔理沙と霊夢は顔を見合わせた後、指を重ねてくれた

「「帰ってきたら奢ってよ?」」

「考えときます……」

俺は真に微妙な心境で、ぎゅっと小指を握った

 

すると、一刻一刻と色が変わる虹色の糸が引き伸ばされた

その糸は今までの何倍も長く、椿を包み込むようにして溶けていく

まさしく主人公達の輝かしい色と言うべきか

その糸の少しだけはポケットへと消えていった

不思議そうな顔をする俺を2人は見て笑った

瞬間、おぞましい気配が幻想郷を包み込んだ

 

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