東方黒鉄伝   作:荒無 時竜

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タイトルって、半場直感なんですよねww


不思議の森のアリス

「「アーリースー!!」」

「のわっ!?」

ドアを勢い良く開けると、部屋の奥で何かが思い切り倒れる音がした

部屋に勝手に上がりこみ、椅子ごと後ろに倒れこんでいる人物を見る

「よっ、久しぶり」

「アリス、大丈夫か?」

「大丈夫か?じゃないわよ!痛かったじゃない!ていうか蒼真、その子誰!?」

わーきゃーわーきゃーと、アリスが一度に様々な文句をぶつけて来る

が、それは何時もの事なので気にはせず、腕の中の少女に自己紹介を促す

「私は未華です。今日はその、お話が聞きたくて」

小さい声で未華はそういった

足を見、その声を聞くなりアリスは少し文句を言う口を塞いだ

「行儀いいのはその子だけじゃない」と、少し痛いことを言われてしまったのだが

それはあってるから、まぁ反論できないししょうがない

 

と言うことでそのまま言わせて見ると、あら不思議

文句と罵倒の連打で10分程過ぎ、やっと座らせてもらえるかと思いきや

座れたのは魔理沙と未華だけだった

紅茶をゆっくり飲んでから、アリスが言う

「それで、今日の用事は何かしら?」

「ああ、未華に少し”面白い話”をしてy……」

「なら専門外ね、さようなら」

突然突っぱねるように言い放ち、椅子を蹴った

「ちょ!一回話を聞いてくれって」

「少なくとも、ノックもしない人の話を聞く気は無いわ」

「なぁ、アリス少しで良いんだよ

蒼真から聞いただけなんだけどさ、この子昔から足が無いって

だから、色んな人や世界に興味を持っててさ

ちょっとした話でいいんだ、頼むよ……」

魔理沙がそういって頭を下げた

 

実に良い子だなと素直に思う

努力家でムードメイカー、皆を思いやれる中心人物

こういう気の使える子が、世界を少しずつ変えていくのだろうか?

いや、少なくとも未華の人生を変えてくれると思う

「……そこまで言うなら分かったわ」

少し呆れたような顔をしながらも、アリスはOKを出してくれた

上海人形を浮かべて未華の周りで躍らせたりしながら

人形劇をやるように、彼女は話を始めた

 

その話の内容は、今まで聞いた人妖のどれとも違い

「今までの過去」を話すものではなく、「自分の目指すもの」

いわば、夢や希望や未来を話すようなものだった

その話から聞き取ることの出来る執着心と執念。

それは突き進んでく「プロ」まさにそのものだった

試行錯誤を重ねて、作り上げた人形達

その一つ一つ、細部にまで手を抜く事は無く

自分との格闘とでも言えるような、いくつもの失敗を繰り返し

そしてまだ、高みを目指し続ける

「……こんな所でいいかしら?」

「凄いな、アリスは。見直したよ」

「蒼真、それどういう意味かしら?まるで私が”ロクでも無し”に見えていたみたいな」

「いや、素直に感心しただけだよ

俺にはそんな集中力も執念も無いからね、正直羨ましい」

「ハハハ、蒼真はいかにもなさそうだからな」

「魔理沙、それいえてるわね」

「蒼真さん、残念でしたね」

いつの間にかからかわれてしまった

でも、まぁいいかな?未華が笑ってるし、アリスの笑顔も見れたからね

 

「ふふふっ、さてと。外も暗くなってきたけど、どうするの?」

「ん、そうだな。良い話を聞かせて貰ったし、夕飯作ってやるよ」

「「「えー……」」」

「なんなんだ、その残念そうな声は」

「「「だってねぇ」」」

よし、見返したる

俺はそういってアリス宅の台所に入った

アリスの許可を得て色々覗いてみると、魔法で動く冷蔵庫?等々あった

魔法って便利だななんて思いながら、使えそうな物をどんどん出していく

ひき肉に玉葱、人参にじゃがいもに……

水を火にかけ、中にじゃがいもや人参にお肉、糸こんにゃくを入れて

フライパンには、生姜醤油で味をつけた肉が敷かれていく

白い米は、魔法で動く炊飯器?で着々と炊けている様子

フライ返しで宙に浮く良い色をしたしょうが焼きに

美味しそうな香りを立てる肉じゃが

隅で直に作れる豆腐となめこの味噌汁

ほかほかに炊けた白米

トマトとレタスでさっと作ったサラダ

 

「なんか、普通においしそうですね」

「そうね、おかずが二つあるのが不思議だけど」

「私はこっちの方が、ご飯が進みそうだぜ」

「まぁまぁ、食べてみてくれよ」

「そうね、じゃあ……」

「「「「頂きます」」」」

それぞれが自分の前に広がるおかずに手をつける

肉じゃがは、ホクホクのジャガイモが食欲をそそり

甘い人参と、そぼろの様なお肉がそれに答えてくれる

しょうが焼きは、美味しそうな匂いが一層生姜の風味を掻き立たせてくれる

レタスと一緒に食べてもまた相性が良く、お米がどんどん進んでいく

「普通に美味しいわね」

「お母さんとは、また違って美味しいです」

「誰かが作る飯なんて久々の気がするぜ」

「お前は宴会で良く食べて良く飲んでるだろうに……」

 

魔法の森の奥深く

一人暮らしの少女の家からは

4人の、とてもにぎやかな声が響いていた

 

『クククッ……』

何かが蠢いた……

 

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